何も知らない鳴坂和人くん(22)   作:スティック/糊

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感想誤字報告感謝茄子

前話のガンダム勢のID適当すぎたな()



JGE.3

「夏蓮、今からそんなに興奮してたら会場で倒れない?」

 

 鹿尾野葉は幼馴染である佐備夏蓮のテンションがだいぶ狂っているのを感じ取った。

 

 本日はJGE。

 葉と夏蓮はJGEに出店するブラックドール社――ネフィリムホロウの運営会社に招待を受け、先行プレイを体験するべく、今か今かと列が進むのを待っていた。

 

「ネフホロするまで倒れられない」

 

「本当に気を付けてよ」

 

 実際に招待されたのは夏蓮だけなのだが、彼女の家族から「夏蓮をよろしく」と言われていたため、こうして一緒に自宅を出る所から一緒にここまで来ている。

 

 尤も彼女の家族から言われないでもJGEには一緒に行く予定だったから何が変わる訳でもないのだが。

 

 ブラックドール社に招待された、と言っているが実際は優先的に先行体験を行うことが出来るというだけで、入場は一般の待機列と変わらない。

 

 それでも通常のチケット当選したのは葉だけだったので、ブラックドール社から入場チケットを頂けたのは大変ありがたかった。

 

「ネフホロ、ネフホロ」

 

 語尾にハートが付くくらいのご機嫌な幼馴染がぶっ倒れたりしないかを気にしつつ、彼女の腕を掴みふらふらと倒れないように見守っている。

 

「夏蓮、昨日の睡眠時間は?」

 

「5時間」

 

「……本当に倒れないでよ」

 

「大丈夫、絶対倒れない。もしもの時はキャリーよろしく」

 

「いいけど」

 

 日本の男性の平均身長以上ある葉にとって平均よりも小柄な夏蓮を背負うのは容易なのでそれ自体は構わないのだが、テンションが大変な状態の彼女は本当に大丈夫なのだろうか。

 列に並んでいる一般入場者からもネフホロの話題が上がり、その人気っぷりに彼女もかなり笑顔だ。

 

「そろそろ入場開始するから改めて確認」

 

「私は一直線にブラックドール社。体験終了したらフードエリア北」

 

「うん、よろしい」

 

「葉は気になっているところあるなら私に付き合わずに真っすぐ行っていいのに」

 

「んー、そうしようかな」

 

「分った」

 

「じゃ、迷子にならないように」

 

 夏蓮はネフホロ2のことで頭が一杯だが、葉は別のブースのことが気になっていた。

 

 昨日から夏蓮と葉がロボット作品に嵌るきっかけになったアニメの原作者さんのテンションがすごい事になっており、JGE現地参戦すると表明しているからである。

 

 片手で夏蓮の腕、片手でスマホを操作しながら情報を収集しているとようやくそれらしい情報を掴むことが出来た。

 

 プロジェクト:プラモ。

 

 かのVR博士の愛称で知られる鳴坂博士が基礎システムを手掛けたゲーム。

 

 つい先ほど公開されたらしいプロジェクトプラモのホームページを見れば、実際のプラモをスキャンしてそれに乗ってバトルや設定の作成など幅広い事ができるという。

 

 実際の多くのロボット作品の機体も起用されており、その中には夏蓮と葉がロボット作品に嵌るきっかけになったアニメの機体も存在していた。

 

 メジャー所でプラモデル化した代表的な作品はおおむねありそう。

 

 夏蓮はネフホロ一直線なので葉は情報収集も兼ねて一般来場者も体験ができるらしいプロジェクト:プラモのブースに向かってみることにした。

 

『welcome!これより一般入場者の入場を開始するよ!』

 

 JGE会場のマスコットキャラクターがARシステムで現れて、ついに列が進んでいくことになる。

 

「(プロジェクト:プラモ、どんなゲームなんだろう)」

 

 既に掲示板に並ぶ優待チケット保有者の絶賛の声を見るに一直線で向かわないと今日中に体験できるかも怪しそう。

 

 夏蓮はネフホロ、葉はプロジェクトプラモに期待を持ちながら進行していく列の波にのまれて行った。

 

 少なくともこの時、葉は数日に渡って夏蓮に「私を置いて行って楽しんだロボゲーは楽しかった?」と詰められる未来になるとは微塵も思っていなかった。

 

 

 〇

 

 

「いやー、岩巻さんには感謝だな」

 

「ですね」

 

 斎賀玲と陽務楽郎は馴染みのゲームショップの店長である岩巻真奈からJGEの優待チケットを譲り受け、JGEの会場に一般客よりも早く足を踏み入れていた。

 

 玲の未来の記憶とは違い、はじめてSHOP ロックロールに足を踏み入れた時には既に楽郎と恋人関係になっていたのだが、初々しい学生カップルと言うのが彼女の琴線に触れたのか、割とよくして頂いている。

 

 もしくは色々とゲームを買いあさりすぎた弊害かは分からない。

 

 気に入られたのは玲の告白エピソードが多くの比重を占めているだが、二人はそれに気がついては居なかった。

 

 シャングリラフロンティアのブースで玲はだいぶ諭吉を召喚してしまったが悔いはない。

 

「次、どこめぐってみる?」

 

「そうですね…」

 

 未来の記憶を頼りにするのであればスワローズネスト社でのAR体験だったはずだ。

 

 そこで玲はスワローズネスト社のスクラップ・ガンマンの先行体験をクリアし、色々と手に入れ楽郎もまた顔を隠すための表情反映型フルフェイスヘルメットを手に入れたのだったか。

 

 ゆ、遊園地デートもいいですよね!

 

「つ、次スワローズネスト社のAR体験やってみませんか?」

 

「実際に体動かす系か、良し行こうか」

 

「はい!」

 

 斎賀玲はだいぶ煩悩にまみれながらJGEをエンジョイしていた。

 

 

 〇

 

 

「ねぇペンシルゴン、これはひどくない?」

 

「ひどくないひどくない。私と一緒にステージ立つのを一回拒否ったカッツォ君が悪い」

 

「ひどい暴君っぷりだ」

 

「地獄の質問コーナーに突き落とされそうなところを救ってあげたのは誰だったかな?」

 

「ハイ、ペンシルゴンさんです」

 

「ここではちゃんと天音永遠でよろしく頼むよ」

 

「ハイ」

 

「じゃ、よろしくね。ケイちゃん?」

 

「やっぱ女装でステージ司会は終わってるって!」

 

「残念、既にスケジュールは確定してるの。さっさと行くよ」

 

「後で覚えておいてよね…!」

 

 

 〇

 

 

「深澄さん、大丈夫?列並ぶの疲れたならやめとく?」

 

「ううん、大丈夫。ちょっと電波受信してた」

 

「電波系は今どき流行らないよ?」

 

「時々辛辣だよね真登香って」

 

 兎沢深澄は鳴坂真登香とJGEを訪れていた。

 

 チケットの出所は鳴坂博士。

 

 明日奈からも誘われてはいたのだが、先日鳴坂宅に遊びに行った際に妹をよろしくと言われたら断ることが出来ようか。

 

 そもそもそんな打算無くても真登香に誘われたらホイホイ行く予定だったし何の問題も無いのだが。

 

 ―――SAO組で一番最初に本家SAOプレイしちゃったからなぁ…。

 ―――シャンフロエンジン制のSAOと比較してしまいそう。

 

 

 先日鳴坂宅に遊びに行った深澄は何かプレイするなら、といくつか鳴坂博士製のゲームを選択することになった。

 

 ……ちょっと脳がオーバーヒートしそうなくらいとんでもない爆弾を投げつけられた気分になったのは言うまでもないだろう。

 

 その中にしれっとあった。

 

 SAOが。

 

 曰く、適当に見繕ったから混ざっていたみたいと言っていたが「それをプレイできるなら私は土下座の用意があります」と言った所、真登香の何とも言えない表情を向けられたことに堪えたのかプレイすることが出来た。

 

 ひかえめに言って最高でした。

 

 今さっき転生者掲示板で茅場さんがSAOのフルダイブ版を発表する前に私はプレイしたんだな、とちょっと優越感に浸る。

 

 それと同時に、死んでもSAO組にバレたらアカンとちょっと震えた。

 朋、貴方も早くこっち側に来て欲しい。切実に。

 

 

「それで、このゲームって?」

 

「よく知らないけど、兄さんはプラモもって行くと良いって言ってたから楽しいはずだよ」

 

 真登香と深澄はシャンフロエリアを回った後すぐにこの列に並んだ。

 

 曰く、このゲームも鳴坂博士が関わっているらしい。

 

 深澄的にはロボットゲームにあまり興味と言う物はなかったのだが、真登香に勧められるままにネイルで遊ぶくらいの感覚でデコプラを組んで一応持ってきた。

 

 可愛いのおすすめ、と真登香から貰ったベアッガイと言う機体らしい。

 

 プラモデルが関わるゲームってことなんだろうなぁ。

 

 待機列のすぐ横に並ぶ多くのプラモデルたちを眺めながらそんな感想を抱く。

 

 少なくとも深澄たちの前後を挟む来場者はまるで興奮を抑えきれないような熱の入り様。

 

 ちらっと後ろを見るとものすごい列になっていた。

 

 優待チケットでこれって…。

 

 やっぱり鳴坂博士のネームバリューってすごいんだな。

 

 どことなく機嫌のいい真登香と談笑し、時にモニターから流れてくる情報を把握しながらその時を待った。

 

 少なくともこんなにロボットゲームにドはまりすることになるとはこの時は思ってもみなかった。

 

 

 〇

 

 

「スクラップガンマン、ね…」

 

 和人はシャンフロブースを回った後、AR関係のゲームなどで業績を伸ばしているスワローズネスト社のブースに足を運んだ。

 

 優待チケット所有者がちらほらと色々なブースを巡り始めてるのを見て、早々に撤退しようと考え、とりあえず回っておきたいと思ったのがこのブースだった。

 

 一般入場者が来るまで後30分くらいか。

 

 優待チケットが『ポラリスターイム!』とかいってウィジェットボーナスくれたけど何がもらえるのかよく知らない。

 

 スワローズネスト社の周辺はARブース。

 

 VRの激戦区エリアからはそれなりに離れている。

 

 AR関係はどうしても場所を取るからな…。

 

 この世界原種のカードゲームのホログラムシステム……ふ、これなら勝てる。

 

 待て待て、仕事が増える。

 

 趣味の範疇をキープしなければ。

 

 他にもプレイヤーが駒になるすごろくシステム……これにアクション要素でミニゲーム入れれば面白そう。

 

 AR技術で遠くの人と一緒に踊ってるような体験ができるシステム、これは似たものを作ったな。

 

 色々とやってみたいことがチラ見するだけで増えていく。

 

 ARシステムはこう、誘惑が多い。

 

 こう言ったものはやはり占有規模がデカいのでパーソナルARシステムであるオーグマーはそれなりに食い込めそうだ。

 

 っと、本来の目的であるスワローズネスト社のARを体験しよう。

 

「ようこそスワローズネストブースへ! 我が社が自信を持ってリリースするスクラップ・ガンマンの先行プレイは如何ですか?」

 

 ブースに足を踏み入れると社員さんに声をかけられる。

 

「「あ、おねがいします」」

 

 そんな風に声をかけられ返事をすると声が被る。

 

「「ん?」」

 

 その声の持ち主を見ると―――

 

「あ、二人プレイですね!ご案内します!」

 

 なんかシャンフロで見たことのあるキャラクターが成長したような見た目の女性が居た。

 

 グラサンで目元は見えないがなんとなく雰囲気がそれだ。

 

「あ、ちg「はい、それで」おっと?」

 

 和人が関係ない人やでーと声をかけようとするが、その女性に阻まれてしまう。

 

 スクラップガンマンに使用するARデバイス等の準備に向かった社員さんを目じりに隣の女性は言う。

 

「この後、ちょっとお時間いいかな」

 

「あ、俺妻帯者なんでそう言うのは」

 

 その女性は昭和から平成初期の様なズッコケリアクションを取ってくれた。

 

 

 

「あ、そっち頼む」

 

「分った」

 

 専用のARコントローラー、ゴーグル、グローブ、プレート、ベルト、ブーツを装備し、プレイエリアに足を踏み入れる。

 

 結局その女性に引きずられるようにスクラップ・ガンマンの先行プレイを開始している。

 

 一面【空母撤退戦】と題したそれは…うん。

 

 なんというかし制作者の思想が見え隠れするショットアクションって感じ。

 

 やけに癖の強い銃とはぎ取ってその銃をカスタムしていくような流れが主なゲーム性。

 

「読めた?」

 

「概ね」

 

 本当になんというか銃の癖が強い。

 

 和人もGGOを一から作った経験から反動なり威力なりは十分すぎるほど知っている。

 

 銃型のコントローラーのリコイルは何というか及第点。

 

 もうちょっと中のジャイロなり反動発生を起こすものの重量感とかをどうにかしてくれればなぁ。

 

「スイッチ」

 

「はいはい」

 

 限られたスペースでARをやっているので仕方がないが、何というか移動している感が少ない。

 

 壁がこっちに向かってきているような進行感。

 

 んー、前世であったような床を無数のホイル式にできればもうちょっと駆けたり、滑り込んだりのアクション性は生まれそう。

 

 プレイヤーは走る装甲車の荷台から追いかけてくるモンスを倒すシチュエーションだからエリア制限されていてもあまり違和感ない感じだけども。

 

「圧倒的クソエネミー」

 

「脂肪少なそうな所狙いで」

 

「り。雑魚ヨロ」

 

「はーい」

 

「スラッグヴァレット」

 

 はぎ取った武器で強化していくゲーム性、厳密には違うがモンハンとかゴッドイーターとかそんな風味を感じる。

 

 まぁ、古龍狩るのに比べたらイージーゲーム。

 

 ドでかいクソエネミーに風穴開けながらそんなことを考える。

 

 

 『Shot Gun!!』

 

「変形ギミックあるのか。やけに重量あるかと思った」

 

「砲身パリィ出来ないのが残念」

 

 あ、このグローブには当たり判定あるなら靴にもあるか。

 

「肉体戦はそれなりにできそうだぞ」

 

「ふーん?じゃ、パス」

 

「わお、二丁流」

 

 

 

「ターン!」

 

「リアルで出来るとでも?できるけどッ!」

 

 彼女の手を取り、引き寄せとちょっと持ち上げる。

 

 んー、筋トレの効果出てるなぁ。

 

 何故和人がそれなりに肉体スペックがあるのかと言えば奥さんのお姫様抱っこコールに応えるため。

 

 自身の設計した義手義足はそこそこ重いためだ。

 

「ちょっとそのリコイルコントロールどうやってるの」

 

「あ?銃の重心とリコイルの癖把握すれば片手内は余裕」

 

「はー、チーターめ」

 

「やかましいオカルト畑」

 

 むしろここまで軽やかに動きまくれるあなたの方がチーターでは?

 

「ARモンスには銃で殴れないけどオブジェクトは行けるっぽい」

 

「打撃感もうちょっと欲しいなぁ」

 

「それはどの目線?」

 

「ご想像に任せる」

 

 二丁流のリロード管理だいぶクソ。

 

 と言うかARゴーグルの視差が気に食わねぇな。

 

 世界観で言うなら別にARグラスでもありなんじゃねかな。

 

 

 視界に上がるクソデカい戦闘機捕食しました、みたいな見た目のクソデカエネミーを見て益々そう思った。

 

 

 

 スクラップガンマンをプレイするためのARデバイス類やらを外し、一息つくと社員さんがやって来た。 

 

「評価S。よいのでは?」

 

「即席パーティにしては十分じゃないかな」

 

「おめでとうございます!!クリアした方は今回のデモプレイ特典として引けるクジ引きを三回引く事が出来ます!!!」

 

 感嘆符多くない?

 

「いやーまさか一度で準最高評価を取られてしまうとは。慣れた社員でも中々このスコアは出ないんですよ?」

 

「左様で」

 

「ちなみにSランククリア者には別途アミューズメントパークの一日招待券をお渡ししています」

 

 そう言って渡されるのは一枚のチケット。

 

 AR式のちょっとお高いタイプのやつ。

 

「あ、これどうぞ」

 

「どうも」

 

 これからちょっとお時間貰うからこれはあげる、と彼女からチケットを貰った。

 

「えっと、お二人はカップルとかでは…?」

 

「「さっき会った初対面です」」

 

「え、えッ!?」

 

 うん、驚かれていらっしゃる。

 

 俺もなんでこんなことになっているのか驚いている。

 

「名前も知らん」

 

「あ、じゃぁ名刺どうぞ」

 

「ではこちらも」

 

 えーと、UES社企画部の衛宮伊里夜さんね。

 

「め、名刺交換始まってる…あ、よろしければ私の物も」

 

「これはどうも」

 

「―――スゥ、マジものでいらっしゃいますか」

 

「マジ者です」

 

 やべぇやべぇの手に入れちゃったよと言うスワローズネスト社の社員さん。

 

 ‥…まぁ、それなりのネームバリューがあるのは知ってるけどもこんなリアクションされるのか?

 

「すみません、社長呼んできます。それまでにこちらから3枚お選びください」

 

「あ、はい」

 

「……なんかごめんね」

 

「別に良いけども」

 

 謎の女性、もとい衛宮伊里夜氏に謝られつつくじを引いた。

 

「2等、3等、5等」

 

 衛宮は躊躇いなく三枚のくじを引き、その結果が……表を見るに

・半透過フェイスモニターを搭載した表情反映型フルフェイスヘルメット

・スクラップ・ガンマン対応の銃型コントローラー(拳銃型)

・キーホルダー

 

「……同じ内容だな」

 

 和人も彼女と同じ引きであった。

 

 

 

「すみません、失礼します!スワローズネスト社の代表取締役の津羽目風矢と申します。本日は弊社のブースへお越し頂きありがとうございます!」

 

「どうも鳴坂です」

 

「私はオマケなので…」

 

 和人と衛宮は流れるように景品を交換した後、JGE関係者以外立ち入り禁止エリアに案内されちょっとええ感じの弁当とお茶でもてなされていた。

 

 ……社長出てきちまったなぁ。

 

 なんというかぱっと見だいぶお若い。

 

「その鳴坂博士もAR分野にご興味が…?」

 

「まぁ、それなりに?」

 

 津羽目社長に漠然とした質問を投げられる。

 

 概ねお前何でここにいるねんと言う質問かな?

 

「それなりどころか今日一体どれだけAR文明発達させるアイテム発表したと…」

 

「あれの基礎は俺じゃなくて重村教授だから」

 

 そんな回答に隣の衛宮がツッコミを入れる。

 

「あのカムラで出されるオーグマー博士が関わっていらっしゃるんですか!?」

 

「基本的なシステムはおおむね自分が組んでますね」

 

「ARコントローラにもご興味とかありませんか!?」

 

 おぅ、すっごいグイグイ来る。

 

「趣味で遊ぶ範囲なら色々作ったことはあるくらいで仕事にする予定はないですねぇ」

 

「くっ」

 

「まぁ、今日隣の島でやってるARスポーツ関係のコントローラー作ったくらいですかね」

 

「―――そう言えば隣の島でARスポーツ関係の発表がって、あれもですか!?」

 

「色々あって作ったというか作らされたというか…まぁ、気になるようでしたら覗いてみてください」

 

「それはぜひ!」

 

 元気な人やなぁ。

 

 

 オーグマー関係の導入に興味がある等の話が上がったがそこら辺は営業こっちに来させると話をしたりなんやしてその場を離れた。

 

 彼的にはこちらから伺います、との心意気だったがカムラブースも今だいぶ人凄いらしいので時間ができ次第、適当な人員をこちらに派遣すると話しておいたし大丈夫やろ、うん。

 

 そして片手に叙々苑の弁当とお茶、もう片方の手には手に入れた景品類。

 

「どこで食うかな、これ」

 

「んー、うちの休憩スペース使いますか?」

 

「人ヤバいのでは?」

 

「あー、そうだね。適当な休憩スペースは不味いのだろう?」

 

「それはそう」

 

 さて、どうすっかなぁ。

 

 カムラはわちゃってるし、シャンフロブースも言わずもがな。

 

「あ、博士。これからご休憩っすか」

 

 そんな風に悩んでいると声が掛かる。

 

「ああ、墨字くんか」

 

「うちんとこ今てんやわんやでスタッフ誰も居ねぇんで適当に使って大丈夫っすよ」

 

 和人に声をかけてきたのはゼムリア社広報部の墨字灰。

 

 いかつい見た目でちょっとチャラいがクソ真面目な人である。

 

「それは助かるな」

 

「……鳴坂氏、AR以外にも今日何か出していたりするのでしょうか」

 

「んープラモに乗って遊ぶフルダイブゲーム」

 

「行きましょう、すぐ行きましょう」

 

 衛宮は和人がAR関係で色々やっていることは知っていたらしいがVR分野でも本日発表されるものに関わっていることは知らなかったらしい。

 

 ……ガノタでいらっしゃる?

 

「博士、新婚早々浮気はどうかと思うっす」

 

「違うが!?」

 

 和人は全力で否定しながらゼムリアのスタッフルームに向かった。

 

 先ほど案内されたスワローズネスト社の休憩場所からそんなに離れてないからすぐなんだけどね。

 

 一般客の立ち入りが出来ない関係者エリアなので人通りは少ない。

 

 んー、関係者特権便利。

 

 さて、話を聞くとするかな。

 




・鹿尾野葉と佐備夏蓮は幼馴染である

 ただのカップル(にしか見えない)

 鹿尾野葉と佐備夏蓮がロボゲーにハマった要因はロボットアニメ。
 その原作者さんがSNSで荒ぶることでモルドは情報の破片を拾いました。

 ルストがその事実を知るまで後数時間。


・ロボットアニメ原作者さん

 代表作は熱血ロボコン作品(捏造)
 プロプラの話を聞いたとき維持で締め切りを積めて時間を作った。
 SNSで荒ぶっていたが具体名は出していないのでセーフ()


・鳴坂氏が自社ブースで遊んだと聞いて椅子から転げ落ちる津羽目風矢

 慌ててスタッフエリアに駆け込んできた社員に名刺を見せられすごいリアクションした人。
 完全に私用で来ていたらノータイムで素気無く話を切り捨てられていたが、KZT氏は半分仕事で来ていたので運よくコネクションを手に入れたラックの高い人。


・衛宮伊里夜

 ビジュは大体イリヤとアイリの間くらい。
 グラサン装備から表情反映型フルフェイスヘルメットになった人。
 
 遭遇は完全に偶然。つくよんから聞いてた人だーくらいの軽い絡み。

 ファンタジーよりどちらかと言うとSFとメカが好き。


・高校生カップル

 1等当てたがフルフェイスヘルメットは手に入れられなかった。
 もう少し早ければれに入れることが出来たかもしれない。

 会場の司会席には鉛筆と魚。
 つまりそう言うことだ。


・鉛筆と魚

 魚が何らかの賭けに負けて乗せられた。

 魚臣慧スレは凄い水を得た魚になった。
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