何も知らない鳴坂和人くん(22) 作:スティック/糊
『第三階層。私も「勇魚」の真似をして生態系のシミュレートをしているところなんです』
2階層にてシャングリラフロンティアと言う作品のフレーバーテキストを大量に浴び終わり、下の階層に進むと草原地帯が現れた。
「アレの討伐で良いの?」
『ええ』
こう言うのだったらシズレナウキウキで挑むんだろうな。
キリトはおそらくまだ上の階層で頑張っているシズレナのことを思い浮かべた。
「キメラ過ぎない?」
キリトは前方の未確認生命体に分類した方がよさそうなモンスターを指さしながらそう言った。
『シンプルな摂理のみで食物連鎖を繰り返し続けたらどうなるかというシミュレートを行った結果、ですね』
小学生が考えた最強のドラゴンみたいな何か
車両先端部に虎の頭の着いた模型の様な何か
全身が甲殻に覆われたケルベロスみたいな何か
ボロボロになったベージュの服を纏い仮面をつけた人型の様な何か
甲殻の配分ミスって残念な感じのサルみたいな何か
鴉天狗のような何か
……所々FGOエネミーっぽいのいません?
と言うかどういう生態系してれば車両っぽい生物生まれるんだよ。
地味にちゃんと口あって非常にキモイ!
『ではこの階層で活動する人為的環境生物を一体討伐してください』
「おし来た」
最近まともに倒せなくてストレスたまってたんですよね。
「七つの証明開始」
『……おや?』
虚偶の聖杯起動
疑似改宗[斉天]
疑似改宗[天覇]
疑似改宗[深淵]
疑似改宗[夜襲]
疑似改宗[不滅]
疑似改宗[無尽]
疑似改宗[冥響]
「[斉天[剣]改修『
『ちょっと?』
ふふふ、俺もエミヤの【
全部一気にブッパできなかなって。
キリトは自身の周囲に浮かぶ6つの不確かな動きをする剣と自身で構える一つの剣を構え、適当に一番近くにいた『小学生が考えた最強のドラゴンみたいな何か』に接近しようと一歩踏みd―――
『ダメです』
「そんな―」
象牙ストップが入った。
えー?テストさせてくれてもええやん。
『馬鹿ですか』
「バカではないはず」
アホとは時々言われます。
『火力オーバーです』
リヴァイアサン式ですか。
「でもほら、外出たら生態系ぶっ壊しそうな見た目の奴こんなにいっぱいいるんだから一発くらい」
『再生産にも時間がかかるのですよ』
なんかため息をつくように言うじゃん。この割烹着マザーAI。
「一発!一発だけだから!」
『ダメです。ほら、スコア上げますから』
俺は小学生か何かかと思っていらっしゃる?
まぁ、やめるけど。
疑似改宗解除、と。
『ベヒーモス内での疑似改宗禁止です』
その内出禁にまで行きそうだったのでしぶしぶ従っておく。
「致し方なし。『
えくすかりばー、っと。
『……強度を考えた施設を検討しておきますね』
「ヨロ!」
〇
『この階層では貴方達の生存力について試験を行います』
草原地帯の次は森林地帯ですか。
『これ、取ってきてください』
象牙が指し示すのはタケノコっぽい何か。
黒光りしてるけど。
メタ的に竹がそんな色してるのって大抵カビなイメージあるんだよな。
モシカシテしゃんふろくんバイオ兵器概念存在するのか…?
「全域狩り払って視通しよくしても『ダメです』はい」
断られちゃった。
さて、、先ほど『
欲張らずに斉天のカスタム一つだけにしておけばよかったかもしれない。
キリトはエリアの探索を開始した。
象牙の言った謎の黒光りタケノコ、カンムリタケノコと言うらしいを見つけなければならない。
タケノコ、と言うと竹の下、湿度が高そうなと所、メタ読みができるのだが、それはきっと違うだろう。
地に近い位置にあるはずのタケノコが冠、つまり上に位置すると命名されているからだ。
そうなると高い所にあるのかなぁ、なんて一瞬思う。
ゲームクリエイター的いじわる要素で考えると一番外の外周まで言ってそこから暫く壁走りをしてそのエリアで一番高い所に置いておく、なんてことも考えないでもない。
でも普通に考えてタケノコを被っている、と言う意味の冠だよな?
味がすごく美味しい、エンペラー!的な意味合いではなく。
そんなことを考えるが、先ほど象牙に見せて貰った写真を思い出す。
背景は普通の森林。
枝打ちされたような枝の見えない高さなのでそこまで高さはなさそう。
「あ、いた」
鎧を着たパンダがそのてっぺんにタケノコを生やした状態で、いた。
真っ黒なクマが白い外骨格纏っている、と言うべきかもしれない。
『紹介します、パラサイトテンタクルの変種でありチョバム・グリズリーの変種、その融合体とでも言うべき……ドミネイト・グリズリーです』
『vはパラサイトテンタクルの変種であるパラサイトバンブーのシンキング・ジャック運動を捻じ伏せ、逆に支配した特異個体であり……』
象牙の解説が長い、と言うことはかなりの自信作。
「【投影】」
黒弓を取り出し、チャージ開始。
『なのであの個体の神経性等はパラサイトバンブーに取り込まれ……』
まだチャージ。
『故にドミネイト・グリズリーはパラサイトバンブーに捕食されてしまったという経緯が存在し……』
まだチャージ。
『情報の収集は根を張る神経系を伸ばし、頭部から一番近い聴覚神経を使用すると思われがちになってしまいますが脳幹に最も近い位置の……』
まだチャージ。
『ふふ、そうなのです。あのチョバム・グリズリーの体毛組織を変化させることで皮膚下の構造にも影響が生じ、そこがこだわりポイントでして……』
あ、こんなもんでいっか。
キリトは黒弓を構え、チャージで減っていくMPを見てチャージ量を確認しつつBGMに象牙の解説を聞きながらかなりチャージした。
MP775消費の一撃。
「
頭部にヒットする前に体からオートで竹が生えてくる。
威力を逸らすのには不十分だったらしく、爆散と一緒に竹をまき散らしていった……。
体から竹生やすとか固有結界の暴走ですか?
流石に冗談だけど。
チャージ時間3分ちょいだから実践ではまず使えねぇな。
効いたよね早めのアヴァロン、と言うことでアヴァロンの鞘背負ってMP回復。
『爆散してドロップしませんでしたのでもう一体です』
「マジか」
象牙は無情にも、もう一体倒そうね発言。
倒せばええんやろ!倒せば!
再度始まる象牙のドミネイト・グリズリー講座。
あの、出現しやすい所はもっと序盤で話して欲しい。
「うわ何あのきもいの」
『泥堀の品種改良種である
『この品種の改良の課題点としてはその構造から軟弱地盤しか掘り進めることが出来ないことでしょうか、具体的にはコーン指数で言いますと…』
自信があるから説明が長いんじゃなくて、ただ解説がなげぇだけだわコレ
キリトはその後3体ほどドミネイト・グリズリーを狩ってようやくカンムリタケノコをドロップした。
俺、ドロップ運なさすぎでは?
〇
第五階層
『死の蓄積によって現れる人智の死神、花の魔術師よ。人より出でたモノを人の手で越えられますか』
「えーっと【晴天流:尾宿】」
晴天流[幻]の回復技をドン。
蒸発したね。
『晴天流、そのような進化を…それはそれで喜ばしいとも言えるでしょう』
なんでどこか釈然としない表情を?
〇
第六階層
『情報質量10万マギバイト、それが突破条件です』
「とりあえずのればええんか」
乗らないと何を集めればいいのかの基準もわからないし、とキリトは計測エリアに足を踏み入れる。
『1兆6359億1702万714。観測史上は2位ですが2号人類の身では歴代トップですね』
訳が分からんがなんか通れた。
1位はエミヤか…?
ここには何の意味があったのだろうか。
キリトは首をかしげる。
マギバイトだから魔力付着量的な感じか?
でも情報質量って言うくらいだからインベントリに突っ込んである情報量ってことだろうか。
暇があったら一個単位で計測して質量一覧作りてぇ…。
ひと増えたら難しそうな所。
このエリアはレガシーウェポンの一つでも持ってんだろうなぁ?計測ポイントってところか。
……格納鍵インベントリア持ってないと結構難しくありませんこと?