何も知らない鳴坂和人くん(22)   作:スティック/糊

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誤字報告感謝。

タイトルで察したな、そうルビーちゃんの機能が火を噴くぜ(比喩)


数話先まで予約投稿してるから感想の返信書いてる時
「あれ、今どこまでゲロっていいんだ?」
ってなってる。



マジカル☆

 

「さて、そろそろオルケストラのイベント乱入も真面目にやらないt――え、以前お前が煽ってきた曲を出させればそれでいい?んなご無体な。戦闘でも彼はやって見せてくれると思うよ…BGMで手遅れ?ここから真面目にするのは不可能だろう?さいで」

 

 VRゲータイトルで古を懐かしんだキャスターは再度戦闘を開始させようとしたが、歌姫……オルケストラがまったをかけたらしい。

 

「――と言うわけで納品クエスト~」

「お前の過去の煽りの巻き込み事故にあわにゃならんのだ」

「そこは誠心誠意謝罪を申し上げるとして、納品……いける?」

「DAWは?」

「…こちらに楽器とMTR(マルチトラックレコーダー)がですね。あ、ライン録音できますので……どうか」

「ここで妹に作った楽器練習VRの経験が生きるとか訳が分からねぇな」

 

 そういってドームからレコーディングスタジオと言うよりはバンドの練習スタジオにドンである。

 ……サイズ感がおかしい。

 

「と、とりあえず将来的に実装される予定の某所で作成できるようになる楽器類集めてみました」

「もはや楽器店じゃねぇか」

「僕のうっすい音楽理解だとこうなるんだ」

 

 練習スタジオの外はThe楽器店と言わんばかりにコーナー分けされた楽器類。

 エレキギター、アコギ、エレキベース、ドラム、シンセ、管楽器類。

 

 ショッピングモールの楽器店にありそうなものは大体あります、と言った雰囲気。

 楽譜とかの書籍がない以外はほぼ島〇楽器。

 

「何となく理解した」

「で、その……できます?」

「ここにDTM類があれば最高だったんだが」

「きっといつか実装されると思うんです、はい」

 

 エフェクター類も死んでおり、回路作ったり抵抗とか、真空管とかあればもっと幅が広がるのに…

 

 

 

「おい、なんでM〇rshall-JCM800の皮かぶってジャズコの音がするんだよ嘘八百か?」

「わからない、わからないっぴッ!」

 

「ジャズコならせめてチューブスクリーマーないのか」

「わ、訳が」

 

「ちょっとこのレスポールシングルサイズのハムの音なんだけど設定どうなってんの」

「わけ」

 

「これシンセの皮かぶってるくせにイコライザーの自由度ゴミなんだけど」

「わ」

 

「このバイオリン、弦楽器名乗るならもうちょっと弓の滑り調整できないの?」

「ー」

 

「ちょっとこのサックスのリードどうなってんの、リードガチャ爆死したの?」

 

「ベースは、いけるな」

 

 

「あー!オルちゃん!機材不足でダメそうです!―――え、楽器権限付与?」

「あ、調節権限。実質DAWやん」

 

 

 

 そんなひと悶着ありながら片っ端から楽器の調整をした。

 ……あれ、俺なんで働いてるの。

 

 [称号:楽器屋店長]を獲得しました。

 

「おい」

 

 [称号:ミュージックマスター]を獲得しました。

 今後特定エリアのBGM変更権限が付与されます。

 指定エリア〔アヴァロン〕

 

「……」

 

 キリトは調整したアナログシンセでアヴァロンのBGMをun welcome schoo〇に変更した。

 

 テッテッテ―♪

 

「え、なにこのギャグ時空突入しました見たいなBGM⁉」

 

 キャスターのツッコミをスルーして別の楽曲を制作し始めた。

 

 

 

「マスター、歌唱の手本を要求します」

「成人男性にはこのキーはつらいんだ」

 

 完成後、メロディーと歌詞をアインスに掲示した。

 そこでまさかの仮歌下さい。

 

「てってれー、ルビーちゃん~」

「……その効果音はアレから教わったのか?」

「はい。ここぞという時にアイテムを取り出すときにはこのリズムで取り出すのが定番だと」

「使わなきゃダメ?」

「はい。私のデータには存在しないカテゴリーの楽曲です」

 

 キリトは魔法少女マジカル☆キリコになることを征服人形に要求された。

 

「おいキャスター、お前レディアヴァロンになってトライアン〇ラーとか歌わなかったのか」

「メロディーがわかっても、パンピーに作る能力はないんだ。と言うか選曲に世代を感じる」

 

 キリトは頭を抱え、キャスターに質問すると彼は彼女にナチュラルに変身しながらそう回答した。

 

「くっ」

「個人的にキリトがキリコになったらCVがどうなるのかとても気になるんだ。個人的一番人気はCV戸松〇。二番人気CV茅野〇衣、三番人気、佐倉〇音」

「……この納品クエスト終えたら覚えておけ」

「報酬は期待しておいて」

 

「そうじゃねぇよ」

 

 

 キリトは半ギレになりながら宙に浮いてるルビーを握った。

 

「征服換装!」

 

 やけくそキリトは魔法少女にならざるを得ないとキレた。

 

 

 

 

「CV.キュアパパイヤとは恐れ入った」

「申し訳ないけどプリキュア未履修なの…って、口調まで補正掛かってる!こわい!」

「あ、鏡どうぞ」

 

 キリトは謎に気合の入った変身バンクを経由し、マジカル☆キリコになった。

 マーリンが用意した水鏡のようなものに映る自分は視界の高さの変更こそないものの、黒髪ストレートからパーマ気味の灰髪がツーサイドアップになっていた。

 ……顔面の基礎パーツが変わってないからなんか、なんかアレだ。

 

 衣装はアイドル衣装。

 某登場キャラ数の節操がないアイドル作品のSSR覚醒状態みたいなやつだ。

 確か志希にゃんのメリバユートピアだったか?

 そのキャラなら騎士っぽい衣装ありましたよね!?

 

 魔法少女未履修だからわからないけど、こういうのってバージョン違いで覚醒してなるもんじゃないの?

 初期って汎用魔法少女的な衣装だと思うんだけど。今の衣装完全にカラーリングが悪役のそれなんよ。

 肩だしへそ出しマーメイドではないが露出部分が大変広い。

 そして存在感を感じていた己の[御座る]が消えてぺぇが装備されている。

 ……違和感!

 

 

「どうしてこうなっちゃったのよ……」

「征服換装すると水着レディアヴァになる僕の話をするかい?」

「…ごめんなさい」

 

 口調にフィルタリングがやばいんですが。

 眼帯的アイテムを髪に移動させ、ここまで来たら歌えばいいだろうとどこからか現れたマイクを持った。

 

 いつの間にかBGMのun welcome schoo〇は鳴りやみ、一瞬の静寂の支配とマイクに乗る呼吸音。

 

 キリトはやけになって歌った。

 何なら踊った。

 

 某銀河歌姫のメドレーをキラッ☆した。

 

 

 情報が複雑骨折してますけどこれでいいんですか!?

 

 

 

「これで満足⁉」

「感動した。ブラボー。マクロスデルタも頼む」

「これはただの歌唱の手本よ。アインス、分かった?」

「はい、録画ぱーぺきです」

「……消して」

「いえ、これは練習資料です。征服人形ネットワークで共有を行っておきます」

「絶対やめて!?」

「……すでにアップロード完了しました」

 

「ドンマイ」

「ふんッ」

「――グハッ!?」

 

 やるせない怒りはキャスターの横腹に吸い込まれた。

 

 のちにユートピア社の魔法少女狂いにその映像がバレ、様々な暴走を引き起こすことをキリトは知る由もなかった。

 主因:魔法少女ステッキを持っているのがいけなかった。

 

 

 

 〇

 

 

 

 キリトはアインスの歌唱を見届けると、ころころ変わる景色にやや疲れを覚えていた。

 結局ミニアルバムとして納品する始末。

 

 キャスターも「やっと、やっと推し曲布教に成功したぜ…」と満足気。

 

 報酬として[スキル:射剣]が変化し[スキル:投影]に。

 一度触れた射撃可能物をMP消費で矢として生成可能、とのこと。

 

 弓に剣をつがえて矢ストックしなくていいのは大変助かる。

 助かるがMP消費…え、そこで生きてくるのが花の魔術師?

 なるほど?

 

 スキルが投影にレベルアップしたことでサブジョブに追いやられた傭兵はさらに外に追いやられ、サブジョブが[赤き弓兵]に。

 

 ジョブ構成が完全に遠距離になったんですが、ここから二刀流できる保険ってあるんですか……プレイヤースキル。

 人力TASしろと。

 

 やってやろうじゃないか。

 

 まぁ、流派作成するアイテムがあるのでそこはどうにかなるかな

 

 

「これはいつ解けるの?」

「一回リスポーンすると戻るよ」

「魔法少女衣装は解除できたじゃないですか、なんで元装備に戻っても女になったままになるの!」

「ルビーの構成を作ったタコの遊び心」

「そんな遊び心捨ててください!」

 

 キリトはやっぱりタコを殴りたい。

 

 納品として歌姫にメモリーカードを渡すと引き換えに貰った[マスカレードMyマイク]の行き場をなくしながら怒りに震えた。

 

 

 〇

 

 

 自爆スキル搭載したいな

 

 ログアウトした夜、和人はそう思った。

 結局リスポーンすることができないまま若ヴァッシュの元へ移動し、武器を受け取った。

 若ヴァッシュ曰く、前所有者のキャスターのメイン武装はあの大戦でどっか行ったんだろうよと言っていた。

 つまりインベントリアの中に入っていたのは予備とかストックとかあまり使っていない武装と言うことになる。

 若ヴァッシュも「随分と懐かしいもんばっかため込みやがって」と言っていた。

 おそらくヴァッシュが若いころに作ったものが大半らしい。

 

 とまぁ、次にログインした時は最終セーブポイントのサードレマにあの女性アバターのまま現れなければならないということだ。

 

 

「兄さんログイン5日目な訳だけどどこまで行ったの?」

「サードレマで足踏み」

「……周辺ボスそんなに強かったっけ、助けいる?」

 

 夕食時、真登香と当然のようにシャンフロの話題になった。

 

「度々ユニーク踏むもんだから動けなくて。あとフレと週末ぶつぶつ交換予定なんだ」

「兄さんフレンド出来たんだ」

「まるで兄をボッチのように言いおって」

「ボッチじゃん」

「……せやな」

 

 だいぶ失礼なことを言う妹に和人は反論を―――できなかった。

 リアルの年上の権力者とのコネは結構あるんだぞ、とは言えなかった。

 同年代の友人は確かにいない。

 

「あ、そうだ。フレンド登録しようよ、これでも結構強い方なんだよ?」

「あー、今はユニーク関係で大変なので後でな」

「どんなユニーク踏んでるの?」

「別空間で別イベやってる感じ」

「……幕末的な?」

「まぁ、ある意味?」

 

 真登香の言う幕末が某表面サギゲーと言うのはうっすら聞いていたので一度やってみたいとは思っているが、下手なハマり方をするとさらにダメ人間になってしまうので自重している。

 

「ジョブがユニーク由来の後方支援メインにかわったくらいかな」

「でも兄さん近接戦闘すっごい上手だったよね?」

「ロマンプレイに走ったんだよ」

 

 和人は度々真登香にねだられて一緒にゲームをするのだが、その間少し気を抜くとフルボッコにしてしまうのでだいぶ気を付けている……気を付けているのだ。

 真登香が言っている近接戦闘は以前簡単に作ったPvPゲーでのことだろう。

 その時は日本刀握ってサクッと倒してしまったのだが。

 

「そのロマンってこの間射剣とか言ってたスキルのこと?―――ってその時も双剣使うって言ってなかったっけ」

「遠距離からは弓で剣ぶっぱして、近距離に寄られたら双剣使うのが基本になってるかな。がっつり使ってる」

「双剣はプレイヤースキルのみってこと?」

「そうだね。と言ってもオリジナル流派作る施設見つけたからそこでひらめき発生のスキル発生以外でも使い勝手いいスキル作れるから」

「え、何そのロマン施設!知らない、知らないんだけど!」

「人力TAS求められる以外はいい施設だよ」

「……え?」

「作りたいスキルモーションを計4回再現するだけだからそこまででもないけど」

「……ちょっと何言ってるのかわからない」

 

 

 スキルモーション作るのにスキル補助使うのもありなんだろうか。

 後で検証しよ。疑似スキル合体できれば便利、便利だな。

 和人がここ数日で脳裏に飼ったスペースキャットを真登香の元へ移住成功させて気分よく夕食を食べ終えた。

 今日は魚介尽くしだった。

 

 それはそれとして施設の場所はゲロった。

 




・マジカル☆キリコについて

 
 キリト(男の娘アバター)が愉快型戦術機を使用し変身した姿。
 
 身長158㎝(GGOm9000番台は男の娘なので男にしては小柄)
 灰の様な色合いのロングをツーサイドアップにしており、幼い顔面が一部の性癖を捻じ曲げる予定。

キャスター「魔法少女はあざとい髪型変更は基礎だろう」
キャスター「え、最終フォームでロングヘアになるのがいいんだろうがって?それもわかる」

 衣装はネーミングと花要素だけで選ばれた[メリバットユートピア]にメカ要素がぶち込まれている。[アド・アストラ]の方がメカっぽいとか言ってはいけない。

キャスター「メカっぽい要素が突っ込まれているのはルビーが戦術機であり、纏うことで能力を最大限に発揮できるからだね。変身時は装着者のMPを持っていくみたい」
キャスター「征服人形と征服換装する際は小型エーテルリアクターのバッテリーを消費しているよ」

 歌唱力がVR補正入っておかしいことになっている。

キャスター「魔法少女がお口ワルワルなのはルビー的には違うらしい。解釈違いで初めての喧嘩をしたのが懐かしいよ」

 この作品の征服人形の元ネタがメンバー五十人のアイドルグループと聞いても動揺しなかったのはきっとアイマスシリーズの影響。
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