モンスターハンターかと思ったらHUNTER×HUNTERだった… 作:レイトントン
天空闘技場は1日2戦まで行うことができる。152ジェニーのファイトマネーを貰った俺は続く試合で勝利し、今度は5万ジェニーを得る。今夜は焼肉だぜ。
また、一回勝つごとに10階上の階に上がることになる。50階で勝ったら次は60階クラスの選手と戦う、みたいな感じだ。
100階を超えたら個室が貰えるらしいが、それまではホテル暮らしかな。
なんて考えている内に190階を突破した。おかしい……ちゃんと戦った記憶がないぞ。まあ個室で寝泊まりできるならいいか……
ネテロに用意してもらった口座にファイトマネーが2億ジェニー振り込まれている。
2億ってこんな簡単に稼げるのか……金銭感覚おかしくなっちゃう!!
チーン、とエレベーターが200階に到達し、扉が開く。廊下の先にはスタッフの女の子がいた。目の下の隈が特徴的な、ダウナーな雰囲気だ。かわよい!!
ちょっとお近付きになりたいな……声かけてみよ。
「おねーさーん、俺ユータって言いまーす。200階に上がれって言われてきたんだけど」
「存じておりますよ、ユータ様。晴れて200階到達おめでとうございます。」
「晴れて? 200階だとなんか良いことあんの? 節目ではあるけど……あ、武器使えるんだっけ?」
「それもありますね。ユータ様は武器を使われるんですか?」
「俺器用だからさ、けっこー色々使えるよ? 剣でも鎗でも弓でも」
「それは凄いですね」
「でしょでしょ? ね、俺の試合見に来てよ。おねーさんが見ててくれれば勝てそうな気がしてきた」
「ふふ、勤務時間と重ならなければ是非」
くぅ〜! このダウナー美人にあしらわれてる感じたまんね〜!!
はっ、いかんいかん。欲望が出てる。おねーさんも仕事があるだろうし、だる絡みはこのくらいにしておくか。
俺が真面目モードになったのを察したのか、おねーさんはにこりと微笑むと説明を再開した。
「さて、ユータ様。本日中に200階クラスへの参加登録を行ってください」
「え、ここまできて登録しない人とかいるんだ?」
「ええ。200階からファイトマネーが出ないという理由で190階までで稼ごうという者も多いのです」
「へぇー、こっからはファイトマネーなしか。まあ、190階とかで勝てばまとまった額もらえるもんな、その人たちの気持ちは分かるよ」
「ですが、200階クラスで勝ち続けることができれば、ファイトマネー以上の恩恵を得られますよ」
「恩恵?」
おねーさんに説明を促す。
ここでは試合の間に90日間の戦闘準備期間があり、10勝すればフロアマスターとやらに挑めるらしい。フロアマスターとは173名いる200階クラスの闘技者の中の頂点の21人。
天空闘技場の230階から250階それぞれのフロア一つを占有できるそうだ。へー、いいじゃん! 景色良さそー。
で、フロアマスターは2年に一度バトルオリンピアというフロアマスター同士の大会に出場でき、優勝者は最上階を自宅にできる上、副賞として様々なお宝を貰えるらしい。
お宝かあ、一体なんだろ……モンスターの素材とかかな……
「よーし、とりあえず10勝すればいいわけね」
「その通りです……けれど、簡単ではありませんよ。200階クラスの闘技者は手段を選ばない者も多いです」
「そりゃ怖いなあ。でも見といてよ、おねーさんのために勝ってみせるからさ」
「ありがとうございます。でも、無茶はしないでくださいね」
とりあえず受付を済ませる。受付にいた元気っ娘も可愛かった……やっぱ受付って顔採用されてんのかな……
でも俺は今はダウナーおねーさん一筋なんだ。
バトルの希望日も選べるらしい。明日はこなせてない『
200階クラスの住人ともなれば、念能力者ばかりだった。けど、フロアマスターになれず燻っている連中は、正直大したことないな。
向こうの攻撃は俺には全く通じない。武器で攻撃したら殺しちゃいそうだったから、結局素手で戦うことになった。
加減が面倒臭いな……攻撃力調整するための能力とか作ろうかな……
「くっ……! くらえ虎咬拳!」
「うおっ」
200階クラス2戦目。カストロという男が拳法で襲いかかってくる。実際はダメージがないけど、多少は痛いフリしないと……
俺の1戦目が塩試合というか、圧勝しすぎたからな……賭けも行われているらしいし、観客向けのエンターテイメントの側面もある。少し仲良くなったダウナーおねーさんからは『ある程度は苦戦してほしい』という要望もらったことだし、それに従っておこう。
「クリーンヒット、アンドダウン! カストロ2ポイント!」
よしよし。これでカストロは5ポイント目。10ポイント取られたらTKOで負けちゃうから、そろそろ反撃するか。
俺はゆっくり歩いてカストロに近付いていく。カストロもあまりの無防備さに面食らっているようで、後退していく。やがてリングの角まで追い詰められると、決死の覚悟で反撃してきた。
動揺しているのか、動きが丸わかりだ。俺はさっとそれを避けると、大振りでカストロに殴りかかる。
が、実際殴ったら多分死んじゃうからな。拳が当たる前に弱めのオーラを風のように飛ばし、カストロを吹き飛ばす。これなら殴られて吹っ飛んだように見えるだろ。
そのままカストロはリングアウトする。ダメージは大きそうだ。
「クリティカル、アンドダウン! カストロ、やれるか!?」
審判は俺に3点を与えると、カストロに歩み寄る。彼は俺を悔しそうに見つめるも、膝が震えて上手く立てない。
「……参った、降参だ」
カストロの降参により俺の勝利が決まる。
カストロは実力もあり優男で、かなり人気の高い闘士だった。客席から悲鳴も聞こえる。が、逆に俺の勝利を歓迎してくれている人も多いようだ。
観客の声援に応えていると、カストロがリングに上がり握手を求めてきた。それに応じると、客席は更なる盛り上がりを見せる。
一方、笑顔のカストロは、歓声にかき消されそうな小さな声で俺に話しかけてきた。
「今回は私の完敗だ。しかも、あなたはまだ力を隠しているな?」
うっ、バレてる……
「ご、ごめんな……一応観客もいるエンタメだし、盛り上げないとさ……」
「……いや、あなたの本気を引き出せなかった私が弱かっただけだ。あなたが気にすることはなにもない」
「そ、そう? よかったー」
「次はあなたの本気を引き出してみせよう」
「お、マジ? 楽しみにしとくよ」
バシバシとカストロの背中を叩くと、彼は苦笑した。
人相手に本気なんか出せないと思っていたけど、カストロはなんか才能あって強そうだし、もしかしたら俺の攻撃をガードしてくれる日がくるかもしれない。
「ククク……ハンター試験は期待ハズレだったけど、たまたま
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天空闘技場の女性キャラ可愛いよね……