モンスターハンターかと思ったらHUNTER×HUNTERだった… 作:レイトントン
第34話
眼鏡のおにーさんはウイングさんというらしい。俺の名前をこっそり伝えたところ、大層驚かれた。まあ、一応ここのチャンプだからね……
ウイングさんがズシくんの説教をしに行っている間、俺はゴンとキルアの様子を見に行くことにした。
ただ、普通に会いに行ったらデカい声で名前を呼ばれて周囲にバレるかもしれない。声をかけるのは二人が人気のないところに移動してからにしとこ。
絶で二人を尾けていると、やがて今日の宿らしきホテルに入っていくのが見えた。ちっさいホテルのロビーくらいなら人もそんないないだろ。
俺も中に入り、ゴンとキルアに声をかける。
「二人ともこないだぶり」
「あ、ユータ!」
「ちょうどいいとこに。聞きたいことがあってさ」
「ん、何?」
「レンって知ってる?」
おっと……
なんで練だけ知ってんだろ。
「おー、知ってるよー」
「マジ!?」
「さすがユータ! ねえ、オレたちに教えてよ!」
教えてあげたいのは山々だけど、裏試験のことをバラすわけにはいかないし。これは燃の出番だな……?
ということで、燃の四大行、点、舌、錬、発を教えてあげた。
「ということで、意思の強さを鍛えるのが燃ってワケよ」
「いや、ウソだろそれ」
「エッ!?!?」
な、なぜバレた……!?
「さっきのユータの実力は本物だけどさ。ズシの打たれ強さ、あれは意思の強さじゃ説明できねーよ。あと今のリアクションな。ユータ強いんだからさ、簡単に引っかかんなよなー。こんなのに」
「う、ウソジャナイヨ。ネンホントダヨ」
「ユータ、ウソついたの? ひどいよ……」
ゴンがうるうると瞳を潤している。だ、騙されんぞ。純粋そうに見えてゴンは強かなんだ。嘘泣きに決まってる!
でも居た堪れねえ!
「あ、あー。そうだ俺、今夜デートの約束があるんだった。……ほいじゃ!」
「あ、コラ待て!」
ダウナーおねーさんとの約束をダシにしてその場から離脱する。あ、あぶねー。裏試験のことがバレたらパリストンに粘着されるところだ。
……あれ、でも待てよ?
二人の実力なら、もしかすると190階も楽勝臭いか……?
そうすると念なしで200階か……それはまずくない?
下手に試合して念による攻撃を受けたら、大怪我じゃすまない時もあるだろうし。
二人が大怪我するくらいなら、俺がパリストンに粘着される方がマシか……
…………やだ! パリストンやだ!
ちょっとだけ様子を見よう! もしかしたら150階くらいで転ぶかもしれないし!
なんとかなれーッ!!!
なりませんでした。
ゴンとキルアは楽々190階を突破。200階クラスに到達した。
うん……もう俺が教えるしかないわ……
200階で待ち構えておくとしよう。ゴンたちが来るとあって、ダウナーおねーさんが受付の案内業務のため200階に降りるのに付いていく。
「ユータ様? なぜ200階に……?」
「いや、ちょっと師匠の真似事をね……」
ダウナーおねーさんは首を傾げている。
そんなこんなで200階に到着。そこには、何故かヒソカがいた。
「あれ? ヒソカじゃん。もうそろ試合?」
「やあ、ユータ♣︎ それもあるが、ゴンとキルアが200階に上がるだろ?」
まさか……師匠を買って出てくれるのか!? さすがヒソカ! さすヒソ!
「彼らにはまだ早いと思ってね、
俺に向けてオーラを風のように飛ばしてくる。これからゴンとキルアにも同じことをしますよ、とでも言うように。
おねーさんのスタッフ用帽子がふわりと飛んだので、キャッチして返してやりながら、ヒソカの真意を把握。
こいつ、ゴンたちを追い返しに来ただけかい……!
「おねーさん、受付の人たちと話してきなよ。上がってくる人たちに事務手続きの説明とか諸々必要でしょ?」
「え? ええ、そうですね。では、失礼します。ヒソカ選手」
ダウナーおねーさんを一旦受付の方に移動させながら、ゴンたちを無理に追い返そうとするヒソカと話し合おうと考えたところで、俺の頭に電流が走る。
待てよ。冷静に考えたらヒソカのやり方、アリか……!?
そうだな、なにもここで200階にチャレンジさせずとも、念覚えてから出直してくればいいしな。
受け直したら190階でまた2億ジェニーのファイトマネーももらえるし、ゴンたちに損はない。
完璧な対応だ。っぱヒソカさんよ。
「キミもゴンたちを止めに来たんだろ?♥ いやあ、電脳ネットで彼らの行き先を調べた時は焦ったよ♦︎ さすがに200階クラスは念を覚えていない彼らにはまだ早い♠︎」
「それはほんとそうだよなー。念で攻撃されて怪我するヤツばっかだし。せめて纏だけでもできるくらいの状態じゃなきゃな」
俺は教えてあげようとしに来ただけだけど……裏試験のこともあるし、ヒソカが追い返して済むならそれはそれでオーケーか。俺もパリストンにネチられなくて済むし……
「お互い考えることは同じ、か」
嘘だけどね。全然同じじゃなかったけどね。俺の浅はかな考えと比べたヒソカの冷静な判断力よ……
まあ、それはそれとして。
「んじゃ、悪役頼んだよヒソカくぅん」
「……やっぱりキミも大概図太いな……♦︎」
ヒソカの肩をポンと叩いて、嫌な役を押し付ける。いいだろ? 元々やろうとしてたんだし……!
その後、ゴンとキルアが200階にたどり着き、ヒソカに妨害を受けるのをこっそり横で見ていた。
二人は、現れたウイングさんから念を教えてもらうことにしたそうだ。が、ここで俺たちはダウナーおねーさんの口からとんでもない事実を聞かされる。
「ゴン様は再チャレンジ可能ですが、キルア様は一度登録を拒否しているので……再度登録しない場合、登録の意思なしと見なされ二度とチャレンジは不可能となってしまいます」
マジぃ……?
ゴンとキルアがウイングさんに付いてエレベーターに乗った後、俺はヒソカに詰め寄る。
「どどどどうしようヒソカ! このままじゃキルア登録抹消されちまうよ!?」
「落ち着きなよ♥ 大丈夫さ、彼らなら……きっと。多分♣︎」
「半信半疑じゃねーか!!!」
ヒソカはポーカーフェイスを貫いているが、内心冷や汗ダラダラに見えるのは俺だけなのか……!?
「まあ、登録抹消されても死ぬわけじゃないけど……」
「
「お、俺たちに出来ることは……」
「信じることだけさ♥ ゴンたちと、あの眼鏡の人をね♠︎」
ゴンとキルアの才覚なら、教え方さえ適切ならなんとかなるはず……!
ウイングさん、頼むぅ……! 頑張ってくれぇ……!
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