モンスターハンターかと思ったらHUNTER×HUNTERだった…   作:レイトントン

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第39話

「団長か? オレだ。二点報告なんだが……ちょっと計画が狂った。まず、競売品が消えてる。オークショニアによれば数時間前に運び屋が現れたらしい」

『念能力者か。恐らくシズクと同じタイプだな。もう一つは?』

「ユータ様が居る」

『…………なに? ……目の前にか? 代われるか?』

「ああ」

 

 ほい、とケータイを渡される。

 

「もしもし、クロロ?」

『…………ッスゥーーーー…………ユータ様、なぜ地下競売に?』

「いやー、知人に護衛頼まれちゃってさ。なんか占い? で俺が居たらラッキーって出たらしいんだよね」

『成る程……分かりました。ただ、ウボォーから聞いた通り、品が運び出されているようなので、今回競売は中止になります』

「マジ? まあ俺は用があったわけじゃないからいいけど」

『それは幸いでした。オレたちもヨークシンに滞在しています。よろしければ直接お会いしませんか?』

「おっ、良いね。俺も頼みたいことあるし丁度いいや」

『では、そのケータイはそのままお持ちください』

 

 ウボォーからケータイを受け取る。

 

「しかしウボォー、ちょっと見ない間にめちゃくちゃ強くなったんじゃない? 今まで見た強化系能力者で最強かも」

「へっ、ありがとよユータ様。でもまだ上を目指すぜ。オレの目標はあの蟷螂ヤロウを一撃でぶっ倒せる威力の右ストレートだからな」

「アトラル・カを? そりゃ半端ねえ! ウボォーならやれっかもな、頑張れよ!」

 

 ウボォーに拳を差し出すと、彼も拳を突き出し合わせてくれる。

 ウボォー以外にはフェイタン、フランクリン、マチ、シャルナーク、ノブナガとほぼ初期メンだったが、唯一知らない顔が一人いる。眼鏡をかけた黒髪の女の子だ。シズクというらしい。名前は聞いたことあるな。

 

「シズク、ほら」

「はじめまして。シズク=ムラサキです、ユータ様」

「はじめまして。皆から聞いてるかもだけど、ユータだ。クロロたちに念を教えた」

「それに、流星教の象徴、現人神様ですよね? 鎧姿以外は初めて見ましたけど」

「あれ? シズクも流星街出身なんだ」

「はい。よろしくお願いします」

 

 そんなこんなでわちゃわちゃと立ち話を交えた後、護衛に戻る。

 が、すぐに司会(シャルが操作している)からオークションの中止が発表され、不満の声が上がりながらも解散となった。

 

 暴動が起きなかったのは、この地下競売中起きたことについて、他者の証言が何より重く見られるからだろう。不用意な発言は自らの首を絞める。

 不満は会場を出た後、マフィアの共同体にゆっくり訴えかければいいからな。

 ……と、ここまでダルさんの受け売りである。怖い顔して丁寧な人だ。好感が持てる。

 

 一方、ネオンは不満タラタラだったが。俺がモンスター討伐の話をしてやると、目を輝かせて機嫌を直した。

 

「あ、ダルさん。結局なんも起こらなかったし、オークションも中止になったし。依頼料半額でいーよ」

 

 まあ、多分旅団が暴れるつもりだったんだろうが、俺がいるのを確認して中止した、ってことなんだろうが……

 

「そういうワケには行きません。護衛として貴重な時間を費やしていただいたのは事実。信用を損ねるようではマフィアの世界ではやっていけませんからね」

 

 この人イケメンや……

 結局満額を入金してもらい、その日はお別れした。

 

 

 んで、こっそりビルの裏口に回り、旅団メンツと合流。アジトに連れて行ってもらう。

 

「クロロぉ、久しぶり! おま、オールバックかよ。良いねーキメキメじゃん!」

「大仕事ですからね。新しいメンバーもいるし紹介しましょう。シズクとヒソカはもう知っているようなので、ボノレノフとコルトピの二人を」

 

 二人を紹介され、挨拶を交わす。

 さて、それより聞きたいことがあるな。

 

「で、競売品がカラだったって?」

「ええ。マフィアのトップ連中に顔が利く情報提供者がいたのでしょう。ただし情報は正確ではなかったようですが」

 

 ふーん? よー分からんけど、クロロが言うなら間違いないだろ……

 

「で、どーすんのよ盗賊さん」

「今日の競売は中止になりましたが、恐らく別の日程で改めて行われるはずです。10日間では調整も厳しいでしょうし、今日明日の分の競売もまとめて行われるでしょう。そこでお宝を全て掻っ攫う」

 

 バチ、とクロロの鋭い視線と目が合う。

 空気がちょっとピリピリし始めると、クロロはふっと笑って両手を挙げた。

 

「大丈夫ですよ、あなたの心配するようなことは起こりません。コルトピ」

「うん」

 

 クロロがナイフをコルトピに渡すと、左手に持ったナイフと同じものが右手に現れる。具現化系能力か!

 手に取ってみる。すっげー、全く一緒だ。あ、つーかこれベンズナイフだな? 暗黒大陸行く前の作品ぽいし、中期型ってやつかな。

 

「コルトピの能力でお宝の偽物を用意します。これでお宝を丸ごと入れ替えます」

「ほぉ! あったまいい〜」

「一般の人に迷惑はかけませんし、不要な殺しもしませんよ。盗みはまあ、マフィア相手なので」

 

 クロロは早口で説明する。なんか、言い訳する子供みたいでカワイイな。

 

「分かってるって。クロロなら上手くやんだろ」

「ありがとうございます。それで、ユータ様からのお話とは?」

「ああ、ちょっとお願いがあって。グリードアイランドっつーゲームの話なんだけどさー、念使いの手練を15人集めなきゃクリアできないイベントがあんだよね。まあいつ挑戦するかはまだ決まってないけど、決まったら手伝ってくんね?」

「なるほど、構いませんよ。しかし、オレたちは13人です。ユータ様を入れても14人ですが?」

「大丈夫大丈夫、アテはあるから」

 

 ゴンとキルア、ミルキもいるし。全勝じゃなくて8勝でいいらしいからね。

 ただ、アスタさんたちの話だと相手のレベルがいまいち判然としないんだよな。もしレイザーレベルが15人いるようなら、ちょっと危ないかもだけど。『円』で触れた感じ、あいつ超強そうだし。

 

 

 

 

 ということで、地下競売のあーだこーだからは離れ、ゴンとキルアの念能力を見ていく。強化系らしいゴンはウイングさんに連絡を取り、『硬』を。キルアは変化系のため、オーラを電気状に変化させることにしたらしい。

 

 良い傾向だ。強化系は肉体強化が分かりやすく強いのはウボォーを見てても思うし、下手な『発』でなく応用技を鍛えるのは理に適っている。ウイングさんめっちゃ良い師匠だな。

 キルアの、オーラを電気にするのもめちゃくちゃカッコいい。かつ、実用的だ。モンスター相手でも、痺れさせて動きを封じたりできるかもしれない。

 

 ミルキの到着は数日後だが、俺も見ながらアドバイスできてるし、この調子で行けばすぐに最低限の基準には届きそうだ。この子ら天才やわ……

 

「いいねいいねー。二人とも順調だねー」

「ホント!? ならもうグリードアイランドを……」

「まだ早い♠︎」

「なにそれ、ヒソカの真似?」

 

 あんま似てないかと思ったけど、意外に通じててビビる。

 

「ところでさ、ユータの能力ってどんなの?」

「んー? 俺のは戦闘用じゃないよ。いや、アイテムBOXの中に武器とかしまってるから、そうとも言い切れないか?」

 

 二つの能力について、ゴンとキルアに教えてやる。

 

「条件付きの瞬間移動に、別の空間に物資を保管? へー、そんなこともできんだな」

「両方超便利よ」

「ユータって系統はなんなの?」

「放出系だよーん。念空間を作り出したり、瞬間移動だったりは放出系の領分だね」

「色々できていいなぁ。キルアは電気だし。……強化系って、もしかして地味?」

「そんなことないよ。極めれば攻防回復とバランス的に最強じゃねえかな? そうだ。今度、俺が知る限り最強の強化系に会わせてやるよ。絶対、強化系の印象変わるぜ?」

 

 ウボォーの気持ちいいまでの強化系全フリ能力を見たら、ゴンも将来の自分をイメージしやすいかもしれない。




閲覧・お気に入り・感想・評価・ここすき・誤字報告していただいた皆さん、ありがとうございます。

ふと疑問に思ったんですが、系統別修業で具現化系ってなにしてるんすかね。
強化→石割り
変化→数字作り
放出→念弾飛ばし、逆立ちから体浮かせる

操作系はオーラでものなり肉体なりを操作とか出来そうですが、具現化はイメージ修業から大変すぎて何してんのか全然予想付かないです。
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