モンスターハンターかと思ったらHUNTER×HUNTERだった… 作:レイトントン
9月3日。
幻影旅団はアジトに戻ってきていた。大量の競売品を持って。
ユータと接触した後、作戦の方針を転換したクロロは、コルトピの能力によって偽物のお宝をオークションに出し、本物を全て掻っ攫うという大胆かつ狡猾な手段を取った。
無論、簡単ではない。
会場の警備には、マフィア会のトップ十老頭が、それぞれの組織最強の能力者を集めて作った組織『陰獣』が当たっていたからだ。
かなり鍛えられた念能力者たち。しかし、旅団は数も質もこれに優っていた。
「なかなか強かったね、陰獣」
「そう? 楽勝だたよ」
「ピンキリだったのかもな。オレの相手もそう強くはなかったぜ。ウボォーは複数人相手とはいえ、動けなくされてたからな。もちろん勝ってたが」
「マジ? 相当強いじゃんソイツら」
わちゃわちゃと感想を交わしながら、旅団は打ち上げの準備を進めていく。
一方ヒソカは、自らの携帯の画面を眺めていた。
(『お宝は
ヒソカはハンター試験最終試験にて、クラピカに『緋の眼』について、と囁いた。
その後降参し、試験終了後クラピカに話を持ちかけた。旅団がヨークシンのお宝を狙っている。自分もメンバーで、お宝の中には緋の眼もある。
緋の眼を融通する代わりに、ヒソカがクロロと一対一になれる場面を作るのに協力してほしい、と。
が、旅団に執着のないクラピカはこれを断った。
(ようやく手に入れた緋の眼が偽物だ、となれば旅団に対して憎しみを抱き、場をかき乱してくれるかとも思ったが……ユータがいる以上、それは難しいかな♠︎ 心当たりがある、とか言ってクロロから緋の眼を貰ってくるのが簡単に想像できる♥)
本当、
とヒソカは小さく笑う。
(陰獣との
そうだ、ユータと言えば。と、ヒソカは立ち上がり、全員に提案する。
「ねえ。せっかく打ち上げするなら、ユータも呼ばないかい?」
「おっ、てめえにしては良い提案じゃねえかヒソカ。良いよな、団長?」
「勿論だ。シャル、連絡してくれるか?」
「オーケー」
シャルから連絡があり、何事かと思えば旅団の仕事が成功した祝いの打ち上げがあるらしい。俺もどうか、と誘ってくれたのだ。嬉しい!
でも俺参加してないしなあ、と迷ってはいたが、シャルが割と熱心に誘ってくれたのでありがたく打ち上げに交ざることにする。
また、一つお願いをしてみると快く受け入れてくれた。
アジトに着くと歓迎された。う、嬉しすぎる。同窓会に呼ばれた先生ってこんな感じなんかな……
「で、こいつらが?」
「ああ。今、ちょっと念を教えてんだ」
「オレはゴン!」
「オレはキルア。よろしく」
お願いして、念の修業をしている二人も連れてきた。ゴンとの約束もあるし、二人のレベルアップには丁度いい刺激だろう。
「まだまだ念覚えたてだけどさ、筋は良いから。皆色々教えてやってよ」
「ほぉ。お前ら系統は?」
「オレは強化系!」
「変化系。一応、能力もどんなのかは決めてて」
「ヘェ、変化系。アタシもそうだよ。見せてみな」
マチに言われるまま、キルアがパチパチ、とオーラを電気状に変化させる。おお、と旅団の皆からどよめきが出る。
ムフフ、驚いてる驚いてる。
「オーラを電気に!? すげえな、そのトシで」
「拷問並の電気を浴びてもそう簡単じゃないよ。アタシも糸状にするのにかなり手こずったのに。こりゃ鍛え甲斐がありそうだ」
感心する旅団員の中で、ノブナガがゴンの方を向く。ゴンは強化系だし、何か感じるものがあったのかもしれない。
「オメエさんは強化系か。どうすっか、腕相撲でもしてみっか?」
ゴンが右手の腕相撲で旅団員と勝負していく。コルトピ、シズク、パクノダあたりにはなんとか勝利したものの、シャルナークとは互角、ノブナガ以上のヤツには全く敵わないというくらいだった。
「いや、でもまだ念を覚えたてだろ? シズクやパクに勝てるだけで大したもんだぜ」
「アタシ左利きだもん。ねーゴン、次は左でやろうよ」
「うん、もちろん。でもその前に他の人にも挑戦させて!」
「分かった。あ、でもウボォーはやめといた方が良いよ。手加減下手だし、ケガさせられちゃう」
「なんだとぉ? ボウズ、お前だって旅団最強の腕力を体験してみてぇだろ。オレがそうさ」
ムキィィ! ともの凄いチカラこぶを作ってみせるウボォー。既にゴンをいたく気に入っているらしい。
「旅団最強!?」
「こないだ話したのがウボォーだよ。こいつのパワーはすげぇぜ」
「おっ、なんだなんだユータ様。オレのこと自慢してくれてたのかよ」
「まーねー。ゴンが俺やキルアを見て強化系が地味なんじゃ、とか言うからさ。すげーとこ見せてやってよ」
「おうよ! 来な、ボウズ。フィンクス、ノブナガ! サンドバッグ役が要るし、オメーらもだ」
「んだとテメー!」
「返り討ちだコラ!」
「オレはボウズじゃなくてゴン!」
「はっはっは、悪ィ悪ィ」
強化系組と、見物のヒソカ、シズクたちがゾロゾロと暴れに行く。一方、キルアを見るマチやシャル、パクノダは、彼の才覚に大いに感心していた。
「なるほど、スタンガンとかで自分に電気を流してイメージしやすくしてるのね。センス良いわ、この子」
「でも逆に事前に充電しないと、ちゃんとオーラを電気にできなくなったんだ。失敗したかなー」
「いや、そんなことないよ。それが制約になって、能力の威力や精度を上げるんだ。電気なんて文明にはありふれてるし、なければそれこそスタンガンなり雷光虫でも用意しとけばいい。ちょっと入手が大変だけど、雷狼の超電雷光虫とかだとより強力な電気になるかもね」
「ユータ様なら持ってるんじゃない? モンスターのハント大得意だし」
「確かに持ってるよ。まあ、今は基礎を学ぶ段階だから、もうちょい能力をモノにしたらあげるよ」
キルアだけにあげるのも不公平だし、ゴンにもなんかあげるか。強化系だし……ハンマーとか?
教え子のためなら、譲ってもベンは許してくれるだろ……
こうして超優秀な教師たちによる授業を受け、ゴンとキルアの念能力はたった一夜でも大きく向上した。
したのだが、旅団メンバーは二人を気に入ったようで、翌日も俺含め3人で呼び出されるハメになった。お前ら追われてる盗賊だろ! 逃げろよ!
まあ、ゴンとキルア的には助かるのかもだけど……!
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陰獣は全滅しました。
また、ユータは追っかけられてると思ってますが、犯人の目星が付いてないので今のところ追われていません。