モンスターハンターかと思ったらHUNTER×HUNTERだった…   作:レイトントン

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第58話

 シュートたち三人、そしてノヴとモラウもジンに投票してくれることになった。コレで+5票。

 クラピーとゴン、キルアの方も上手くいったらしい。一回目の選挙結果も開票される。

 一位は圧倒的得票数のパリストンだ。二位は十二支んのチードルさん。三位は……イックションベ? 誰だ?

 で、ジンは24票で四位に入っている。よーしよし。今四位ってことはまだ全然チャンスはあるぞ。

 恐ろしいのが、俺に何故か12票入って十位になってることだけど……誰だよ俺に入れたヤツ……

 

 まあ、今回は無効票や欠席票が多く、投票率は95%に至らなかったため再選挙となる。ネテロに投票したやつが多かったらしい。十二支んにもその考えのヤツは多かったようで、十二支ん内でも議論が紛糾しているようだ。

 

 ただ、パリストンを会長にしたくないと思っている者が十二支んにも多いらしく、ひとまずはネテロのことは後で捜索するとして、会長を譲るなりすればいい、という結論に至ったとのこと。

 という話を、十二支んの猿担当、サイユウからされる。

 この男、ちょこちょこカキンの協専ハンターのアジトで会ったことがある。パリストンの身内らしいが、それは秘密なのだそうだ。

 十二支んなのに得票数がやけに少ないと思ったが、それが理由なのだろうか。

 

 さて、これから更にジンの得票数を上げるためにはどうすっかね。

 と考えていると、ジンから電話がかかってくる。文句だろう。無視だ。嫌なら直接文句言いに来なさい。

 

 ……とか思っていたら。

 

「やってくれやがったなユータ」

「やっほー、ジン」

 

 天空闘技場の自室に乗り込んできた。

 

「どういう風の吹き回しだ? 前ジャポンで会った時は、ゴンに無理やり会わせようとしたりはしなかったじゃねーかよ」

「いやいやお前、ゴンから聞いたぞ。『同行(アカンパニー)』で飛んだらカイトのとこに飛ぶようになってたんだって? ニッグって名前でそれはさすがに意地悪すぎねぇ?」

「あ……あれはだな……」

 

 なんかゴニョゴニョ言い出した。

 聞けば、『磁力(マグネティックフォース)』を使えば自分の方へ、『同行(アカンパニー)』を使えばカイトの方へ飛ぶように設定していたらしい。

 

「おま……シャイか! おっさんがシャイでもなんも可愛くねーんだよ!!」

「喧しいわ!」

 

 俺のおっさんへの差別的発言を一喝しつつ、ジンはまあいい、とソファに腰を下ろす。

 

「で、オレが会長になればゴンと会わせられるかもって? 無理だな、オレが会長なんて引き受けると思うのか?」

「別に引き受けなくてもいいけどさー、ゴンだってめちゃくちゃ頑張ってんだから会ってやってもいいんじゃねーの? 前も言ったけど、ゴンはジンのこと尊敬してるぞ?」

「……なら、お前が力尽くでゴンのとこに連れてきゃ良いじゃねーか。お前の方がオレより強いだろ」

「力尽くで会わせたって意味ないだろ」

 

 ジンもなんだかんだゴンに会いたい気持ちは0ではないんだろう。

 恥ずかしいし気まずいしで避けちゃうけど、どうしようもない理由があれば会う、みたいな?

 

「会うなら自分で会いに行けよ。まー、俺に甘えてるってんなら無理やり連れてってやってもいいけど」

「キショいからヤメロ」

「はっはっは」

 

 ジンはきまりが悪いようでポリポリと頭を掻いている。

 説教はこのくらいで良いだろ。楽しい話題だ。

 

「で、最近どーよ。狩りの調子は」

「一応、こないだ轟竜を狩った。強敵だったな」

「マジか! やるなー」

 

 ティガレックスを完全独学でソロで狩ったの……?

 やべーヤツだなこいつ……

 

「そっちは?」

「四人で風漂竜を狩ったぜ。メンバーの中でも、シュートってハンターが強くてよぉ」

「四人組で狩猟か。前も言ってたな、四人までで組むことを勧めるって。何故だ?」

「んー、あー……ゲン担ぎみたいなもんかな。昔から狩りは四人でって決まってんのよ」

 

 モンハンではなんで四人なんだっけな……

 まあゲン担ぎだって話は合ってた気がする。

 

「今度一緒に狩りに行こうぜ。黒龍は一旦置いといてさ」

「黒龍か……今のところ全く尻尾が掴めてねえからな……大人しく今は他のモンスターを狩るとするか」

 

 多分黒龍は暗黒大陸だけど、確証はないしな……いや、一応話すだけ話しとくか。

 出所はボカしつつ、黒龍が暗黒大陸にいるかも、とジンに伝えてみる。

 元々ジンも暗黒大陸に渡航する気だったようで、行く理由が増えた、と呟いた。

 

 

 

 

 第二回投票もパリストンが一位なのは変わらず。

 変わったのは、前回の無効票を対策したためか投票率が95%を超えたことだ。

 パリストンも過半数は超えていなかったため、16位までの候補で再選挙となる。

 

 やはり特筆すべきは、ジンが2位に浮上したことだろう。

 

 ゴンが選挙会場に、ドゥーンとリストというグリードアイランドで出会ったジンの友人の姿を見かけ、声をかけた。

 その時、ジンがちょっと他のハンターと喧嘩しがちという情報を耳にしたのだ。

 

 これは……使えるな……?

 

 選挙らしく俺はハンターたちにメッセージを発信し、呼びかけた。

 

 ゴンがジンに会いたがっていること。

 ジンはそれを避けて逃げ回っていること。

 会長になれば会わざるを得ないかもしれないこと。

 

 結果、ジンへの嫌がらせの機会を得たハンターたちはジンに票を集中させた。

 

「計画通り」

 

 ニヤァ、と悪どい笑みを浮かべながら、選挙結果を眺める。

 まあ、俺が動画に出てメッセージを発信したせいか、俺への投票も増えちゃってるけど問題なかろう。

 

 そんな折、シャルから俺に連絡が入る。

 

「シャル、どうした?」

「ちょっとキルアのことで相談があって」

「なに?」

 

 シャルたちのところへ向かい詳しい話を聞く。

 修業の一環として、シャルの能力で操作系の恐ろしさを伝えるべく、試しにキルアを操作してみようとアンテナを刺したのだが、操作できなかったとのこと。

 

「考えられる理由としては、別の誰かに操作されているってことだよね」

「うーん? オーラの揺らぎもないし、そんな風には見えないけどな」

「操作と分からないレベル、深層心理から書き換えてるのかも。相当な操作系能力者だよ」

 

 マジかよ。俺は凝でキルアを見てみる。

 ……うーん、これほんとに操られてんのかな。オーラの揺らぎが全然見えない。

 

 更に『硬』レベルまで目にオーラを集中させてみる。すると、キルアのオーラとは違う気配が、彼の頭に細く存在するのが分かった。

 

「あー、頭になんか入ってるな」

「なっ」

 

 とりあえず今すぐは取れないので、医者を呼ぶことにする。レオリオ……は医大生だしいきなりオペは無理だろうから、選挙でこの辺にいるチードルさんにでも依頼してみるか。

 

 事情を話すと、チードルさんは快く引き受けてくれた。

 オペが始まりしばらくすると、チードルさんが針を持って出てきた。

 

「これですね、キルアくんの頭に埋まっていたのは→ユータ」

「へえ……針。イルミくんか」

「心当たりが?→ユータ」

「う、うん。まあね」

 

 その→は一体なんなんだろう……

 

「まー、ちょっと過保護すぎな兄貴の仕業ってとこかな」

「頭の中に針を埋め込むなんて……許せない」

「まあ、褒められたことではないけど。家庭の事情だし俺らがとやかく言うことじゃないでしょ。キルアがどうするか、だよ」

「良いこと言うじゃん、ユータ」

 

 俺の言葉にそう返したのは、早速起き上がってきたキルアだった。

 

「キルア!」

「ゴン、シャル。そしてユータも、ちょっと協力してくれないか」

「良いけど、何に?」

「妹を取り戻す」

 

 妹か……たしかカルトちゃんって子がいるんだったな……

 取り戻すってのはよく分からんけど、とりあえず協力するぜ!

 




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