おほほですわ   作:トモットモ

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第1章 お嬢様学園に潜入せよ!

 放課後。高飛車瑚はトコトコ学院内の中庭を歩いていた。ピタッと止まり、気品ある佇まいでデコ団扇とデコ扇子をバサッとはためかせる。そして、言った。

「おーーほっほっほ! 何か私に御用かしら?」

「ああ」

 車瑚の目の前に黒のジャケットを羽織ったワンが現れた。

「てっきり私を狙う不届きもののお仲間かと思いましたが、違うのでしょうか?」

「いや、合っている」

「おーーほっほっほ! ならばなぜ襲いかかってこないのです?」

「お前の風のバリアが侵攻を著しく阻害しているからだ」

「!?」

 車瑚は驚いた様子でデコ団扇を口許に寄せる。

「なぜそれを、か? お前のデータは事前に収集してある。無論最新のもな」

「お、おほほ……。だとしてもですのよ? なぜ、風のバリアを張っているというのを、そこで認識できるのでしょうか?」

「分からないか?」

 車瑚は冷や汗をタラリ。ワンが事もなげに言い放つ。

「俺も異能力者だからだ」

「!!」

 瞬間。車瑚の目の色が変わり、突風がワンに襲いかかった! 

 ビュオオオオオオオオオオ!!!!!!

 とてつもない強風だ。

「おーーほっほっほ! 先手必勝ですわ~~!」

 車瑚は高らかに笑って言いのける。が。

「その程度か?」

 その場をピクリとも動かず、悠然と立つワンがそこにいた。

「……!」

 車瑚は、目を見開いて絶句していた。

「威力は高いが、範囲が狭すぎる。もう少し、だな」

「なにをっ。ごちゃごちゃとっ、言っているのですわ~~~~~~!」

 ワンが、淡々と、能力について解析していくのを聞いてむきー! ってしながらデコ団扇とデコ扇子をはためかせる車瑚。

 ビュオオオ!! と突風が右、左と旋回しながらワンに向かう。ワンは、コクリと小さく頷いた。

「そうだ。常に周りを見て、能力を行使する。臨機応変に対応できればもっと向上するだろう」

 ワンは、シュン! と風をステップを踏みながら避ける。

「ぜ、全然当たりませんわ~~! こ、こんなことお初ですわ~~~~~~!」

 汗ダラダラの車瑚が叫ぶ。

「だろうな」

 ワンは、トッ、トッ、と徐々に距離を詰めてくる。

「風を操るのではなく、味方につけろ。このようにな」

 ワンの足下が風の渦に包まれる。そして、ギュワッ! と一気に加速した。

「……! させませんわ~~!」

 車瑚は風のバリアを最大限に自分の周囲へと高速に回転させた。風で起こす絶対防御である。

「風の鎧……か。悪くない」

 ポツリと呟くワン。

「おーほっほっほ! そのまま吹き飛ぶのですわ~~~~~~!」

 一直線に向かってくるワンに車瑚は風の鎧を身に纏って対応した。

 




バトっていますわ~! おーほっほっほ! 次回決着します。
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