俺のクラスメイトが全員東方キャラになっていた件   作:マジカル赤褐色

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養護教諭が天才薬師になっていた件

 

 

「ハァー!?お前、RPGゲームつったらメガ◯ン以外無いだろ!?」

 

「うわー、もこたん真っ先にペル◯ナを出さないの無いわぁ〜…………」

 

 

………………………………。

 

 

……………いや、どっちもアト◯スファンなら仲良くしろよ。

 

 

 

 

俺の名前は『(名前)』。

東風谷早苗を背負いつつ藤原妹紅と蓬莱山輝夜の2人に腕を引っ張られている高校2年生だ。

俺の通うこの学校ではある異変が起きてる。

 

それは、生徒が東方キャラに変わってしまうという異変だ。

俺はこれまでにクラスメイトや先輩や妹、なんなら学校そのものを幻想郷の様々へと変えられ、そして現在に至る。

 

色々あって、怪我をした早苗さんを保健室に連れて行く道の途中でまたも異常事態。

俺の学校の廊下の一部が幻想郷で言うところの「迷いの竹林」という一度入ったら確実に道に迷ってしまうという土地に置き換えられており、迷いの廊下として登場してきた。

これのせいで俺は保健室へ向かう道を失い、困り果てていた所を…………

 

 

「おい!『』!お前はどっち派だこの野郎!」

 

 

この2年1組の藤原妹紅が助けてくれた。

 

 

 

「貴方はどっちの味方なの?」

 

 

そして色々あって3年生の蓬莱山輝夜に遭遇して今こんな状態だ。

 

 

「さぁ………!」

 

「答えなさい………!」

 

 

 

「い、いやお、俺………RPGって言われたらデビルサ◯ナーなんだけど………!」

 

 

 

妹紅「………………………空気読めなっ、この陰キャ」

輝夜「………………………空気読めなっ、この陰キャ」

 

 

 

ごめん今から俺は死んでくる。

この小説の連載は本日が最終回です。読者諸君、今までありがとう。

 

 

「私はアバ◯ュ派です〜」

 

 

完全復活しているにも関わらず俺の背中に乗り続けている早苗さん。

すげぇ俺ら四人で全員好み違った()

 

 

「あーなるほど、まだ納得できるな」

 

「あら、奇遇ね。妹紅と趣味が合うなんて」

 

 

なんでそうなるんだ、なんで俺だけダメなんだ。

俺一人だけということ絶対的な不利感こそ俺がいつも感じている陰キャの劣等感そのもの。

意見が割れるとまず陰キャが消される、これがこの社会の特徴だ。

 

 

「さて、そんなこと言っている間に………っと!着いたわよ!保健室に!」

 

「やっと着いた…………」

 

 

もう数十分以上早苗さんを背負っていてもう背中から足腰にかけてがもう、ガッチガチだわ。

こんなに時間がかかった理由の9割9分9厘そこの2人のせいなんだわ。

でもこの2人がいないと保健室に来ることすらできなかったというのが余計に事の始末を悪くする。

 

 

 

─────迷いの竹林ならぬ、迷いの廊下を抜けた先………か。

 

もうなんか、嫌な予感しかしない。

 

何がとは言わんし具体的な根拠もなければ何が起きるかもわかっていないんだが、何か決定的に大きな事件が起きそうな予感しかしない。

迷いの◯◯を抜けた先って絶対にロクなもんないもん………!

 

 

「さて、行くわよ!私たちのサボり部屋へ!」

 

「するっと私を入れんなよ」

 

 

輝夜さんがガラッ、と保健室の扉を開くと、その先に保健室の内装と部屋の光が差し込んできた。

 

ま、とりあえず、こん中にいる生徒まで東方キャラと化したりしませんように、っと。

 

 

 

「うっ…………わぁぁ…………!!!」

 

 

凄い、凄すぎる。

 

そこは板床にいくつものベッドが並べられた病棟のようなだだっ広い保健室だった。

そのどれもがカーテンで仕切られており、そのあたりの配慮もバッチリ。

そして何より床がニス塗りたてかのようにピッカピカ。ベッドも転がりたくなくなってしまうほどに整って純白。

この学校でもおそらく最も衛生的で清潔な環境としか思えない。

なるほどこれは居心地良さそうだ。

 

これが輝夜さんのサボり部屋、もとい保健室………

 

向こうの棚には薬瓶が所狭しと、けれども整頓されて並んでいる。

よっぽど神経質で綺麗好きな養護教諭なのだろう。

そういえば俺はこの学校に入学してから保健室をほとんど利用しておらず、養護教諭の顔も知らなかった。

そうかぁ…………保健室の先生もびっくりしただろうなぁ。

自分の職場が迷いの廊下の奥に移動してしまい、さらに部屋がこんなに大きくなってしまったんだから。

 

 

「養護教諭、いないな。どこ行っちまったんだか」

 

「おーい、いるんでしょ〜。来て来て〜。怪我人がいるのよ助けてちょうだい〜」

 

 

輝夜さんは腕を上下にブンブン振りながら養護教諭を呼ぶ。

 

その腕を大きく振りかぶって下げる動作を俺はどっかで見たような気がするんだがまったく思い出せずに考えていた。

なんだっけその動き、誰を呼ぶ動きだったっけ………

 

 

「…………えっ?」

 

 

いや、まさかな。

まさかまさか、そんな事はありえないだろう。

そこまでこの異変は深刻化していないはずだ、大丈夫大丈夫。

 

いや………しかし、自分のその仮説への納得感が半端なさすぎて不安を抱える俺。

 

 

「あっ、きたきた!」

 

 

奥の扉から養護教諭の先生が現れた。

 

 

「あら輝夜じゃない。どうしたの、新しいお友達を連れて来ちゃって、」

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

その人の姿を見て俺は右足一歩下がって驚愕の叫びを上げた。

 

赤と青の2色を縦で割ったツートーンのブラウスとスカートにナース帽。

 

 

「『』くん。紹介するわね、私の頼れる従者にして、この学校の天才養護教諭の、八意永琳先生よ!」

 

「どうぞ今後ともよろしくお願いするわ」

 

 

( ゚∀゚)o彡゜えーりん!えーりん!

 

 

じゃねーわ!!!!!()

 

う、う、嘘だ……!!!

この異変はJKが対象だ………!妹アリス含めて今まで全部女子高校生が東方キャラになる異変だったんだぞ………

しかし、ついに社会人の東方キャラが登場してしまったってのか………!?

しかも俺の学校の先生…………!

 

八意永琳………迷いの竹林の奥にある屋敷、永遠亭に輝夜とともに住まう忠実なる従者。

その正体は月世界随一の天才的頭脳を持つ元賢者であり、罪人として地上に逃亡してから幻想郷で暮らすようになったという………

そして彼女の天才的頭脳のもたらすありとあらゆる薬を作ることができる技術を活かして、幻想郷では天才薬師として溶け込んでいる。

まさに幻想郷で最強の保健室の先生だ。

 

 

 

「それで、どうかしたかしら?具合が悪いの?怪我をしたの?」

 

「はい、早苗さんが転んだ拍子に脚を擦りむいちゃって」

 

「動かないでいいわ、ちょっと見せてごらんなさい」

 

 

永琳先生は近付いてきて、俺が背負っている早苗さんの足の傷口を注視する。

 

 

「早苗さん、そろそろ降りてくれない?」

 

「ヤです、『』さんの背中すごく居心地いいですもん。肩甲骨のあたりに顎置くと気持ちいいんです」

 

 

そうそうそうなんだよ、最初からずっと早苗さんの顎が両肩甲骨の間ぐりぐりして来てくすぐったかった。

それで何度脚を踏み外しかけたことか。

 

 

「ふむふむ………なるほど、コンクリートで転んで脚を擦ったのね。同時に足首も捻ってしまっている。怪我は軽度だし、流血も少量で血も止まっているようだけど、地面の摩擦火傷でミミズ腫れになっているわ。ステロイドの塗り薬と痒み止めを処方すれば良さそうね。貴女、しばらくの間は患部を覆うような長いニーソックスやズボンを履くのは控え、安静に過ごしなさい」

 

「はい、分かりました」

 

 

よかった、ちゃんと保健室の先生としては機能しているみたいだ。さすがは竹林の万能薬師、超頼もしいな。

 

 

「それじゃあ私は塗り薬を調合してくるわ。3人は彼女のことを見ておくように。もし痒そうにし始めたりしたら、抗ヒスタミン剤があるから使っていいわ」

 

 

永琳さんは保健室の奥へ進むと、倉庫っぽい扉を開けてすたすたとその中へ行ってしまった。

 

 

「輝夜お前、手伝えよ………」

 

「えーやだ、めんどくさいもん」

 

「はぁ…………お前さぁ、家に籠もってFPSなんかやってないで少しは家の手伝いとかやれよ………ほんとにさぁ、」

 

「ひっどーい!もこたんだっておうち帰ったらすぐにゲーセン行って格ゲーとかやってるじゃない!いつの時代よ、オッサンですか貴女!」

 

「お前、天下のス◯Ⅱに喧嘩売る気かコノヤロー!」

 

「あんただって今AP◯X蔑ろにしようとしたじゃない!」

 

「よっしゃお前表出ろ、投げハメでマーダーフェイスにしてやんよ」

 

「良いわよ良いわよ、射撃のテクは波動拳しか能がない貴女なんかより私のほうが上なんだから!」

 

「はー?今言ったな?ストⅡは肉弾戦じゃねぇんだよ、ガ◯ルとダル◯ムが蔓延るクソ弾ゲーなんだよ、お前より弾の扱いは何倍も慣れとるわ!」

 

「はいはいそうですかそうですか!じゃああんたズッタズタに負かして渾身の死体撃ち煽りしてやるわ!」

 

 

 

「ゴォォォォォラァァァァァァ!!!!!」

「おぉぉぉぉぉやぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 

アホ共が揉み合いながら保健室の外へログアウトしました。

 

 

「………はぁ……」

 

「『』さーん………」

 

 

ため息をつく俺に早苗さんが泣きそうな声をかけてきた。

 

 

「どうした?」

 

「傷口が痒いですぅ………お薬、くださーい………」

 

「そういや、ついさっき薬使っていいとか言ってたよなぁ………」

 

 

そこの薬箱のやつか。

 

 

「よし、使えるのがないか探してみるよ」

 

「はい、ありがとうございます」

 

 

俺はそこの戸棚のガラス越しに見えた薬箱を取り出してそれっぽい薬を探す。

痒み止めの薬かぁ、どこかにないかな…………

 

 

「熱冷まし、風邪、ビタミン剤、下痢嘔吐………くそっ、どれもこれも違う………」

 

「い、いてて………痒い………」

 

「も、もう少し我慢してくれ。いずれは見つかると思…………あった!」

 

「ありましたか!?早く塗って!!!」

 

「おう、任せておけ!」

 

 

 

早苗さんの脚に合法で触れるぞよっしゃあ!

 

えっと、この薬の用途はっと………え、ちょ、は!?

 

 

「な、なんでコレしかねぇんだぁぁぁぁぁ!?」

 

 

 

俺の手に握られている痒み止めと思われる薬、

それはどう見ても座薬だった。

 

さ、早苗さんに…………俺が座薬を…………?

 

いやいやいやいやいや無理だ無理だ無理だ!!!

 

流石の俺にもそんな事はできない。

 

 

「ほ、他のやつは…………って、全部かよ!?」

 

 

それどころか薬箱の中にある全ての薬が座薬だった。

な、なんでこの保健室には座薬しかねぇんだよ!

 

輝夜さん、妹紅………あ゙ー!!!

アイツら外行きやがったんだった!!!

 

 

「薬、無いんですか………ひ、ひぃ……痒い………」

 

「あ、あるけど………これ………」

 

 

早苗さんに状況説明のために座薬の箱を見せる。

なんだよ、座薬の痒み止めって………!

ありとあらゆる薬を作れるって、どんな薬でも座薬に出来るって意味を含んで入るんだろうがにしたって何かもうちょっとあっただろ!

座薬なんて腸薬とかばかりだからこんなの初耳だろ!普通、痒み止めは患部に塗る軟膏とかだろ!なんで座薬なんだよ!

 

 

「………………………………………」

 

 

早苗さんはそんな意味不明の薬を直視すると察してしまったのか目線を泳がせながら戸惑う。

 

 

「ま、まぁ………ほら、これは治療ですし………」

 

 

それはベタヒロインが熱を出した主人公にファーストキスする時の口実となるセリフだよ…………

早苗さんのベタヒロイン設定忘れてたよ。

 

 

「えーっと、優しい『』さんになら………任せられる、かなぁ………なんて、あははっ………」

 

 

やめろ斜め上見ながら照れくさそうにするな可愛すぎて俺まで倒れるだろ!

あとオーケーすな!まさかとは思うけど座薬の使い方を知らないとかないよね!?

 

 

「か、痒いほうがイヤなので…………優しくお願いします………!」

 

 

早苗さんはこっちにお尻を向けながらぐてーんとベッドに伏せる。

 

 

「何を考えている!?」

 

 

やめろぉぉぉ!!!

俺の、将来にこの命を賭けてでも永遠に愛することができる何よりも尊く大切なものが出来るかもしれないという可能性(これの悪い言い方を童貞という)を殺す気か!!!

 

や、やるのか………!?

本当にいいのか………?

ま、マジでいいんだな?知らないよ?ほんとに。

 

 

「こ、これはマジで言ってるのか…………!?」

 

「マジです。これは医療行為なので変なことは考えなくて大丈夫ですよ〜」

 

 

いやそんな無理難題言うんじゃねぇ!!!

バカなのか!?

軟弱で煩悩しかない俺の精神をよくぞ一度でも信用してくれたね嬉しいよ俺は。

 

 

(……………ごくっ……)

 

 

やる…………のか…………?

本当にいいのか?大丈夫だよな?これをダシに何かとんでもない事態になったりしないよな………?

 

い……いや、無理だ、俺にはできん。

 

こ、このまま…………紳士として終わっている立ち回りでいいのか?

いや、それでも早苗さんの痒みを抑えるのが最優先か?

 

おしえてくれ、俺はどうしたら良いんだ?

これ、どっちにしたほうが周りから責められないかな?

 

早苗さんに座薬を打つというのはだね、妄想という無法の空間だからこそすることは簡単なんだが、現実世界という色々なものを背負っている状態でこういう状況に出くわすと自分のすべきことを見失ってしまうことがある。

 

俺はそもそも何をしにここへ来たのか、

 

そう、それは早苗さんを救うためだ。

 

ならば、そこに戸惑いなんてない。

 

 

 

最近問題になっている。

女性に男がAED使って訴えられたりしねぇか不安だなってのに。

この状況はなんかそれに酷似しているように感じた。

女性に男が座薬打って訴えられたりしないかなっていう不安。

 

別に訴えられなかったにしろ何か色々な問題が俺の中に残るような気がする。

 

どうする、『』。俺が歩むべき道はどこへ続いている。

 

色々なものを守るべきなのか、

 

それとも早苗さんを助けることだけに重点するのか。

 

……………あっ、そうか!

 

 

 

ひとつだけ、助かるかもしれない手段があるぞ!

俺が座薬を使わずに済み、かつ早苗さんを助けられる誰もが平和に解決する方法が!

 

 

 

 

俺は我が右腕を高く掲げる。

 

この腕が俺の名誉と早苗さんを助けるんだ。

いやしかし、結局この選択に選ぶことのできた俺はなんとも理性的な紳士なのだ。自分で自分を褒め称えたい。

まぁ、脳裏にこのあとの霊夢やアリスの姿を想像したから意地でもやれなくなったというのが正答なのだが。

 

ともあれ、この事態を終息させるにはこれしかない。

 

 

 

 

 

「………………( ゚∀゚)o彡たすけてえーりん!!!」

 

 

 

 

 

俺は大声とともに勢いよくの腕を振り下ろし、正義のヒーローを呼ぶ。

 

 

「どうかしたの!?」

 

 

バコーン、とドアを突き破って永琳先生登場!

 

…………でも……

 

 

 

「なんで入り口から入ってきた!?」

 

 

さっきあっち行ってたよね!?

なんで反対方向からでてきたん!?

 

まぁいいや、

 

 

「安心しなさい、薬なら今できたところだから!これでどんな怪我も元通りよ!」

 

 

永琳さんはベッドの前に立つ俺を蹴り飛ばすと早苗さんの脚に薬を塗っていく。

俺は今日この後なんで今蹴っ飛ばされたのかについて数十分間考え続けた。

 

 

「はい、お疲れ様。これできっと痛みも痒みも和らいだわ」

 

「本当だー!凄いです!脚が転ぶ前よりも元気です!」

 

 

それはそれでどんな薬なんですか。

 

 

「今日はこの後触れたりせずにゆっくりしていれば明日の朝には回復しているはずよ。お大事にどうぞ」

 

「わーい!ありがとうございますー!永琳先生大好きでーす!」

 

 

早苗さんはベッドから飛び起きた。

おうおうおうおうおう。さっきまで40分近く俺の背中に乗っかって俺の肉体を破壊したくせによくそんな元気にベッドから飛び降りてみせたなこの野郎。

 

そのまま早苗さんは永琳さんの胸の中に飛び込んで抱きしめに行った。

 

 

「あらあら。元気がいいのね。これだけ元気な身体があるならきっと怪我もすぐに治るわ」

 

 

あー、天使と天使の掛け合いは見てて癒される。

 

 

「永琳先生!!!俺の紳士を助けてくれてありがとうございます!!!」

 

 

俺も感極まって永琳さんの元へと飛び込もうとする。

 

 

「病室では静かになさい!」

 

「ごぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 

ドゴォ、とみぞおちに強烈なパンチを受けて壁までぶっ飛ばされた。

ゴン、と壁にぶつかってぶっ倒れる。

 

 

「愚か者にはこれくらいのモノがいい薬になるわ」

 

 

ドグシュッ゙、

 

 

「ア゙ア゙ア゙ーーーーーーーーッ゙!!!!!♂」

 

「精神安定剤兼鎮痛剤よ。貴方も大人しくなさい、尾骶骨を打った形跡と、背中から足腰への著しい負担が見られるわ。身体の不調を感じたらすぐに言う事。風邪は万病の元、小さな亀裂がやがて大きな峡谷となることを理解しておくこと、いいわね?」

 

 

「は…………はい……………」

 

 

な…………何故に…………座薬…………

 

 

 

 

 

「まぁ、とはいえ…………貴方が頑張って彼女を搬送してくれたからこそこの件は解決に至った。早期の治療は身体を治す最重要事項。すぐにここへ運ぶという判断ができて、そして歩けない彼女を背負ってここまで歩いてきた貴方のその勇敢さは誇るべきものよ。医師としてこれほど嬉しいことはないわ、ほんとうに、よくできました。はい、よしよ〜し、」

 

 

あ゙ー、疲れた身体にえーりんのナデナデ染みるーわ、気持ちいいー。

いいことをしたら良いことが返ってくるというわけだ。

 

東風谷早苗40分背負いの負担も、この報酬だけでお釣りが来る。

こーれはいい、ナデナデなんて家族構成と家庭環境の事情でなかなかしてもらえなかったからさ。

 

 

「嬉しいです………永琳先生ーッ!!!」

 

「調子に乗らない」

 

 

俺は頭に肘鉄を食らった。

確実に脳天砕け散った。

 

 

「…………んで、永琳先生、」

 

「どうしたの?」

 

「薬箱…………座薬以外にも入れたほうがいいと思います」

 

「あら。確かに座薬しか入っていないわね。今度あの子に座薬以外も入れておけって言っておくわ」

 

 

やっぱりこの大量の座薬用意したのえーりんじゃなかったんだわ。

もう俺は誰がこれを用意したのか分かってしまった。

 

 

「さて、俺は授業に行かないとな。某二人組みたいに留年なんてできない」

 

「そう。偉いわねぇ、真面目な子。行ってらっしゃい。姫にも見習って欲しいわね………」

 

 

言われてんぞ輝夜さん。

 

 

「それじゃ、失礼します。早苗さんもお大事にね」

 

「はい、ありがとうございました、『』さん」

 

 

俺は早苗さんに優しく手を振って扉を閉めて、清々しい気持ちで教室へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だーかーらー!!!キャノン◯ール以外にありえねぇだろうって!!!」

 

「うるさいわねぇ!!!ダンマクカ◯ラの方がいいに決まってるじゃない!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

───────まだやってたのかよアイツら。

 

 

 

 

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