Deadpool: Sanctified Timeline   作:タピオカ&ピスタチオ

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第7話
終焉の終わりと憎しみの始まり


轟音と閃光が交錯する。

紫と白のエネルギーが激しくぶつかり合い、空間そのものが悲鳴を上げていた。

崩壊した次元座標ZK-9の中心で、龍斗とロッツォは互いの力をぶつけ合っていた。

 

ロッツォの掌から放たれる“神の瞳”の波動は、もはやストーンの枠を超えた純粋な力の奔流だった。

時間、空間、記憶、そして感情さえも飲み込むその光は、見る者に絶望を刻みつける。

 

龍斗:「……まだ終わらないのか!」

 

彼は二丁のデザートイーグルを再装填し、エネルギー干渉弾を撃ち込む。

弾丸が紫の波動を切り裂き、爆発の光が弾けた。

その隙に、龍斗は瞬間移動のように地を駆け、ロッツォの背後に迫る。

 

しかし、雷鳴のような声が飛んだ。

 

デッドプール:「おいおい!置いてくなよ、相棒!俺も混ぜろッ!」

 

瓦礫を突き破って登場したデッドプールは、両手にカタナを構えながら跳躍した。

龍斗と背中合わせに着地し、軽くウィンクを飛ばす。

 

デッドプール:「“熊狩り”は二人でやったほうが楽しいだろ?」

龍斗:「……遅いぞ、ウェイド。」

デッドプール:「お前が早すぎんだよ!」

 

二人は呼吸を合わせる。

紫の光が爆ぜ、ロッツォが腕を広げた。

 

ロッツォ:「ふん、二人がかりか。だが、無駄だ……!」

 

衝撃波が広がる。

龍斗は一瞬で接近し、刀で波動を切り裂く。

同時に、デッドプールが跳躍して斬撃を浴びせかける。

 

二つの攻撃が交差し、ロッツォの装甲が砕けた。

そして――刀が心臓を貫く。

 

ロッツォ:「……ま、待て……龍斗。」

 

龍斗の手が止まる。

ロッツォは血の代わりに紫の光を流しながら、微かに微笑んだ。

 

ロッツォ:「……私は……“奴”に頼まれた。

全ては……共通の目的のためだった。邪魔なヒーローたちを消し……マルチバースそのものを、作り変える計画だ……」

 

デッドプール:「共通の目的ぃ?そんなの聞いてねぇぞ……」

 

ロッツォ:「……私も……最初は……ただ……“神の瞳”を手に入れれば……彼女を救えると思っていた……。

だが――違った。奴は……私を利用した……」

 

龍斗:「“奴”……?」

 

ロッツォは苦しげに笑う。

「……すべての時間を“統合”しようとする……在り続ける者……」

 

デッドプール:「……“He Who Remains”かよ……」

 

ロッツォはうなずき、手を天に掲げた。

暴走した“神の瞳”が悲鳴を上げるように唸りを上げ、空間を歪めていく。

 

ロッツォ:「……もう止めるしかない……コズミックストーンが暴走すれば、この宇宙が……消える……」

 

龍斗:「待て、まだ――!」

 

ロッツォ:「……これが……せめてもの……償いだ。」

 

彼は己の胸に手を当て、紫の核を掴んだ。

その瞬間、爆音と閃光が世界を包み込む。

 

ドガァァァン――!!

 

龍斗とデッドプールは衝撃波に弾き飛ばされた。

ロッツォの身体が光に溶け、ストーンの暴走は静かに収束していく。

 

――ロッツォは消えた。

 

デッドプール:「……マジかよ。あの熊、最後の最後でヒーローしやがった。」

龍斗:「……彼は、利用された犠牲者だった。」

 

静寂の中、ひとりの少女が現れた。

 

エマ・ジェスナー。

 

彼女は跪き、崩れた瓦礫の中に残る“神の瞳”の欠片を拾い上げた。

その中心には、わずかにロッツォの血が染みていた。

 

エマ:「……お父さん……?」

 

彼女の瞳から、静かに涙がこぼれる。

 

龍斗が近づこうとした瞬間、彼女の手の中で紫の光が脈動を始めた。

まるで――彼女の心に反応するかのように。

 

龍斗:「エマ! それを離せ!」

 

エマ:「……お父さんを殺したのは……あなたなの?」

 

彼の言葉は届かない。

光が彼女の身体を包み、紅紫の瞳がゆっくりと開く。

 

エマ:「……なら、私は――あの人の“意思”を継ぐ。」

 

彼女の背後で、光が竜のように渦を巻き上げた。

そして、エマの姿は眩い光とともに消え去る。

 

残されたのは、沈黙。

龍斗とデッドプールは、燃え尽きた空間の中でその余韻を見つめていた。

 

デッドプール:「……これ、やばくねぇか?

“熊の娘”が神パワー手に入れたってことだろ。」

 

龍斗:「……ああ。しかも、あの“奴”の計画の一部だ。」

 

彼は拳を握りしめた。




_謎の空間にて_

時間も空間も存在しない虚空。
無限に広がる円環構造の部屋の中央、一本の椅子に男が腰を掛けていた。

その男の肌は焦げ茶のように深く、瞳は琥珀色に輝く。
机の上には、無数の時間線を映す立体映像――そして、ひとつの名が点滅していた。

> [計画のフェーズ2は成功だ…。悪いな英雄達よ。さて、次のフェーズに進むとしよう。]

男は微笑み、指先でその光を撫でる。

光が弾け、世界が反転する。
そして、誰も知らぬままに――
新たな“時間戦争”が、静かに幕を開けた。
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