ドキドキした内容が書けるかは不明。
1話の鳥居は実在するものを参考にしてます。
四国の大学生であるユウスケは、休日を利用して徳島県にソロキャンプに来ていた。心地よい風を感じながら原付バイクで田舎道を走っていると、ふと視界にボロボロの鳥居が飛び込んできた。
「なぜこんなところにボロボロの鳥居が…奥には何もなさそうだけど、ちょっと見に行ってみるか」と、ユウスケは好奇心に駆られて原付を止め、鳥居に近づいてみた。
鳥居をくぐり、階段を下り始めると、辺りは静まり返っていた。特に何かがあるわけでもなく、少し拍子抜けしたユウスケは戻ろうと振り向いた。
ところが、驚いたことに、彼が通ってきたはずの道は消え去り、代わりに目の前には美しい石畳の道が広がっていた。「こんなもの、さっきまではなかったはずなのに…」と呟きながら、再び進んでみると、そこにはいつの間にか神社が佇んでいた。
鳥居は何故か新しくなっており、神社はまるで時間から切り離されたかのように美しく、静かな佇まいをみせている。ユウスケはその神秘的な光景に足を止め、未知の冒険への期待と不安を胸に進むことを決意した。
ユウスケは石畳を進み、思いがけず神社に辿り着いた。徳島の山奥にこんなに美しい神社があるはずもないのに、目の前には確かに立派な建物があった。
人がいるかもしれないと期待して、ユウスケは「すいません」と外から声をかけた。しかし、応答はなく、どうしようかと考え始めたそのとき、建物の中から足音がこちらに近づいてくるのが聞こえた。
足音と共に現れたのは、赤い巫女服をまとった若い女性だった。彼女は少しうつむき加減で姿を現した。
「こんにちは。何か御用ですか?」と尋ねる彼女に対し、ユウスケは戸惑いながら答えた。
「えっと、道路から鳥居が見えたので、好奇心で来てみたんですけど、気づいたらここに…。」
巫女服の女性は少し考え込み、「道路?えっと、人里の方からということかしら?」と続けた。
ユウスケは「人里?」と聞き返し、その言葉の意味を図りかねていた。
女性は彼を一瞥し、顔を少し上げて口を開いた。「あなたその服装、外の世界の人ね。」
ユウスケは不思議そうに答えた。「外の世界?四国は『新幹線ないから日本に非ず』なんて言われたりしますけど…。」
彼女は軽く首を傾げ、「シンカンセン?まあいいわ、話は中でしましょう。ついてきてください。」
ユウスケは彼女に導かれ神社の中へと進む。部屋の前に来ると、彼女は「ちょっとお待ちください」と言うと、帽子を被り直し顔を隠した。
彼女は改めてユウスケに向き直り、「まず自己紹介からですね。私はこの神社の巫女、博霊霊夢です。あなたは?」と尋ねた。
「大学生のユウスケです。さっき、外の世界と言っていましたが…?」とユウスケが尋ねると、霊夢は説明を始めた。
「ここはあなたのいた世界とは違う、結界によって隔離された幻想郷です。妖怪や神など、外の世界から忘れられた存在が住む場所ですよ。」
ユウスケはまだ実感が湧かないようだったが、霊夢は説明を続ける。「これを見たら信じられますか?」
そう言って霊夢は手に弾幕を浮かび上がらせた。
驚いたユウスケは目を見張り、「火ではない、自由に飛ぶエネルギーですね。確かに違う世界のようです。」と呟いた。
霊夢は微笑み、「理解が早くて助かります。元の世界に戻ることもできますが、戻りたいですか?」と尋ねる。
ユウスケは即答した。「はい、戻りたいです。」
霊夢は頷き、「分かりました。それなら元の世界へ戻しましょう。短い間ですが、ありがとう。カッコいい人ね。」と言って札を取り出し、ユウスケに投げた。
ユウスケは感謝しつ、「帽子を取ってもらえませんか?恩人の顔をちゃんと見ておきたくて。」と頼んだ。
霊夢は少しためらいながらも帽子を取り、彼に手を振った。二人は手を振って別れようとしたが、なぜか数分経過してもユウスケは元の世界に戻れない。
ユウスケは困惑して尋ねた。「霊夢さん、これって時間がかるんですか?」
霊夢は慌て、「あら…。多分あなた、何らかの能力に目覚めてしまったのね。そうなると、元の世界にはちょっと戻れないかもしれないわ。」
ユウスケは肩を落としてため息をついた。「なるほど、分かりました。」
彼の様子を見て霊夢は小声で言った。「そんなに落ち込まなくても大丈夫よ。ここでの生活を少しずつ楽しんでいきましょう。」
ユウスケは新しい状況を受け入れようと、前向きになることに少しずつ決めていった。
霊夢は軽いため息をつきながら言った。「さて、今日は嫌かもしれないけど、泊まっていってもいいわよ。」
ユウスケは驚き、「どうして嫌だと思うんですか?泊めてもらえるなんて喜びしかないですよ。」と明るく返した。
霊夢は少し恥ずかしそうに目を逸らしながら、「言わせないでよ…こんなブサイクの巫女がいる場所じゃ、あなたも嫌でしょう?わざわざ帽子で隠してたし」とつぶやいた。
ユウスケはすぐに否定した。「霊夢さんが不細工?そんなわけないですよ!キレイな髪にモデルみたいな肌と体型。不細工の要素なんて全然ないじゃないですか?」
霊夢はまさかの言葉に驚き、心の中で何事かと考えてしまった。「そんなことを言われるなんて…」と信じられない思いでいた。
「冗談言わなくていいわよ。」と霊夢は言ったが、心のどこかには期待が潜んでいた。
「女の子の容姿に冗談なんて言うわけないでしょ?」とユウスケは真剣な表情で応じた。
霊夢は少し戸惑いながら、心を決めた。「そ…それが本当なら、アレよ。ほら、ギューってしてみて。」そう言って両手を広げた。
ユウスケは恥じらいながらも、霊夢との信頼関係を築くために近づき、彼女をそっと抱きしめた。霊夢は顔を真っ赤にしながら、彼の温もりを感じ続けた。
心の中では、「なんでなんでなんで?本当にこの人は私を可愛く見ているの?まさか、そんなはずは…ぎゅ〜ってしちゃったじゃない。私の馬鹿馬鹿」と動揺が渦巻いていた。
しばらくこの状況に戸惑いながら、霊夢は意を決してユウスケから少し離れ、彼を見上げた。
「ほ、本当に可愛く見える?」と不安そうに尋ねる霊夢。
ユウスケは優しく頷く。「え、可愛いですよ。」
それを聞いた霊夢はほっとし、少し照れながら「えっと、ありがとうございます。」とつぶやいた。言い終えた後、霊夢は恥ずかしさを感じながら神社の中に戻っていった。心の中では、ユウスケの言葉が温かな光として残り、少しだけ自信が湧いてくるのを感じていた。