ユウスケは、夜になり一人で部屋で寝ていたがもぞもぞと音がするのでその方向を見る。隣には、魔理沙が気持ちよさそうにまだ眠っている。布団の重みとともに、どことなく不思議な感覚も一緒に抱きしめていた。
「なあ、魔理沙」と、ユウスケはそっと声をかける。
魔理沙がゆっくりと目を開け、「なんだいユウスケ?」とあくび交じりに答える。
「男女で部屋を分けてなかったか?」とユウスケが尋ねると、魔理沙は肩をすくめて、「神社の部屋は少ないからな。霊夢に1部屋、分けてあげたんだぜ」と答える。彼の問いかけの意図に気づかぬふりをしながらも、すまし顔で返事をした。
ユウスケは、不意に心臓が跳ねるのを感じながら、さらに問いを重ねた。「よし、次の質問だ。布団は2つあるんだから隣の布団に入ればいいんじゃ?」
魔理沙は、少しベッドの端をつかみながら、「考えてみろユウスケ。確かに寝るためには布団に入る必要があるが、ここに布団があるんだ。わざわざ戻って他の布団に入る必要あるのか?」と少し声を小さくしながら、言い訳めいた言葉を並べた。
ユウスケは反論するように笑いながら、「確かに…とでも言うと思ったか?」と切り返した。
すると魔理沙はふいに、慌てたように言葉を重ねた。「おいおい、ここは幻想郷だぜ。もし他の布団に寝てたら、たちまちスキマ妖怪に誘拐されるぞ?私が守ってやるんだから我慢しろ。」彼女の言葉の裏には、少しの緊張と興奮が交じり、心音はどんどん高まっていく。
ユウスケはこの説明に半信半疑ながらも、少し笑いながら魔理沙の意図を感じ取っていた。そして、そんな彼の気持ちを受け入れるように、彼らは同じ布団で夜を過ごした。
朝になると、静かな声が部屋を満たした。「ユウスケも起きて、二人ともおはよう。昨晩はお楽しみだったみたいね。」霊夢は、静かだけれどもどこか怒りが滲む声で二人を起こした。ちなみに魔理沙は一発殴られていた。
「何もしてないけどな、魔理沙?」とぼんやりしながらユウスケが言うと、魔理沙はどこか焦った様子で笑い、「霊夢よ、嫉妬か?私はユウスケに抱擁されながら、熱い夜を…」と冗談めいて返そうとするが、間髪入れずに霊夢から容赦ない一撃が飛んできた。「イデっ!2回も殴んなよ…」と、魔理沙が呻く。
霊夢はため息をつきつ、「その様子だと、魔理沙がユウスケを丸め込んで布団に入ったみたいね。だけどユウスケも男の子なんだから野獣を布団に入れないの!」と、彼女なりの注意を促す。
ユウスケは謎めいた忠告に驚きつ、「野獣?この状況なら僕のことじゃ?ていうか魔理沙、やっぱり騙してたのか。」と嘆くように返事する。
すると二人は、同時に「男と女が同じ布団に入ったのなら襲うのは女でしょ、普通でしょ?だぜ?」と声を重ねて言った。
その言葉がユウスケの胸に響き、彼は改めてこの世界が彼の知る常識とは違うことを実感した。その事実を噛みしめながら、これからどう対応していくべきか頭をひねりつ、今日を迎える準備を始めたのであった。
魔理沙は名残惜しそうにしながらも家に帰宅していき、霊夢とユウスケは2人で準備して人里に行くことにした。
霊夢「あのさ、ユウスケ。折角だから飛んでいかない?」
ユウスケ「飛ぶって魔理沙の箒みたいに?」
霊夢「そう。私は能力で飛ぶことが出来るから背中に捕まって、体重なんかも感じないから気にしなくて大丈夫よ。」
ユウスケ「そっからそれなら飛んでいこう!楽しみだね!」
ユウスケが喜ぶあいま、霊夢の心の中では「よし!これでユウスケに合法的に抱きついて貰える!魔理沙よ、これで私も並んだわよ!」と喜んでいた。
ユウスケ「肩に手を乗せる程度でいい?」
霊夢はユウスケを迎え入れるように微笑み、彼にもっとしっかりと自分に掴まるよう促した。「もうちょっと近寄って」と言葉を重ねる中で、ユウスケが少しずつ距離を詰めてくるのを感じ、彼女の心はまるで鼓動が駆け抜けるように速くなっていった。
「これくらい?」とユウスケがさらに近づいてくると、その温もりが霊夢の背中に心地よく伝わってきた。彼の腕が彼女の肩を越えて、まるで二人を繋いでいる絆のようにしっかりと抱きつく形になった瞬間、霊夢の心は歓喜に満たされていく。
心の内では、「やった、やった、やった!」と突飛なほどの興奮が込み上げてきて、霊夢は半ば自分を抑えられず、笑顔をこぼしてしまう。普段は冷静で落ち着いた自分が、ユウスケという存在によってこれほど心を動かされるなんて思いもよらなかった。
「こんなにも幸せで満ち足りた気持ちになるなんて…」と霊夢は内心は童心に返ったかのように純粋な喜びを感じている。ユウスケの存在が、彼女の長い一日を全く新しい色で彩ってくれているのがわかった。
密着するその瞬間の温もり、息づかい、そして彼の独特の香りですら、すべてが特別でまるで宝物のようだった。「魔理沙と違ってユウスケから抱きついて貰えたわ。」と密かな勝利感を抱きながら、彼女の頬は淡く染まりつ、出発の合図を心の中で密かに送った。
「しっかり掴まっててね、ユウスケ。これからもっと楽しいことが待っているわ」そう言って自然に微笑みながら、霊夢は空に飛び立つ準備を整えた。ユウスケの存在が今日の新たな冒険を一層特別なものにしてくれる、と信じてやまない霊夢の心は、次の冒険に胸を高鳴らせていた。