ユウスケは新たな場所でこれから何が待ち受けているのかを感じ取りながら、次の冒険に心を躍らせていた。
博社からしばらく離れた後、咲夜は時間停止を解除しました。すると、周りの木々や鳥たちは再びいつもの生活の動きを取り戻し、穏やかにその空間を満たしました。
「ここまで離れたら大丈夫かと」と咲夜は確認するように言い、レミリアに目を向けました。
レミリアは満足そうに頷き、「なんとか連れてこられたわね。さあ、このま紅魔館まで歩いて行きましょう。それで、ユウスケと言ったかしら?あなたのことについて教えてちょうだい」と彼に向けて言葉を投げかけました。
ユウスケはレミリアに、自分の経緯を話し始めました。「気づいたら博麗神社にいて、そこから霊夢さんに助けてもらいました。それまでは普通の日常が続いていたんですが…」と言葉を選びながら、これまでの経緯を少しずつ説明しました。
レミリアは興味深くそれを聞き、「話を聞くに、そこは幻想郷の境界がある場所みたいね。博麗大結界で隔離された地域は、周りに溶け込んだ景色になっているけど、あなたが見つけた鳥居には綻びがあったのかしら」と考え込むように話しました。
ユウスケは頷きつつ、自分がどのようにしてこの不思議な世界に迷い込んだのか、改めて考え始めました。「不思議な体験には違いないけれど、興味が尽きないな」と内心思い、レミリアたちと共に紅魔館へと向かう道を歩みました。
レミリアは手を広げ、到着を歓迎するように言った。「さあ、着いたわよ。ようこそ、紅魔館へ。」
そこには、赤色で統一された壮大な屋敷があり、威厳を感じさせるその佇まいにユウスケは圧倒された。
「赤で統一されているとは、初めて見たな。」とユウスケは驚きの声を漏らした。
レミリアは誇らしげに微笑み、「キレイでしょ?血の色みたいで見ているだけでお腹が減ってくるわ。」と冗談めいて言いつつも、その赤に込めたこだわりを少し自慢げに話した。
ユウスケは少しぎこちなく、「個性があっていいですね」と笑いをこらえながら言った。
咲夜はクスリと笑い、「お嬢様の趣味ですので」と補足した。
これに対してレミリアは少し不満げに、「なっ、何よ、あんた達、私の趣味をバカにしてるの?」と子供のように訴えた。
しかし、そのやりとりはすぐに切り替わり、咲夜が先導するように「さあ、2人とも門に着きますよ」と促した。遠くからも大きく見える屋敷は、近づくにつれてその壮大さをさらに感じさせた。
門には紅美鈴が立っていた。彼女は眠っているようだったが、ユウスケの気配を察知したかのようにハッと目を覚ました。
「ハッ!男の気配が!」と美鈴は叫び、驚く間もなくユウスケに向かって手を差し出した。
すると、次の瞬間には咲夜のナイフが彼女の手を貫いていた。
「咲夜さん!ひどいじゃないですか!」と美鈴は驚いた様子で叫んだ。
咲夜は冷静に応じ、「あなたの顔でそんなことして許されると思ってるの?」とたしなめる。
美鈴は納得がいかない表情をし、「いや、握るでしょ!こんなチャンス滅多に…」と言いかけたところで、咲夜はさらにナイフを頭に刺してしまった。
ユウスケは慌て美鈴に駆け寄り、大丈夫かと声をかけ、彼女の額からナイフを慎重に抜いた。頭から血がピューと吹き出しながらも、美鈴はなぜか幸せそうな顔で眠りについてしまった。
レミリアは肩をすくめ、「もういいわ、咲夜。ユウスケ、身内が失礼したわね。」と申し訳なさそうに言った。
ユウスケは笑って、「そんな、手を握ったくらいでナイフ刺さなくても」と少し驚きつ、小さく言う。
起き上がった美鈴は少し照れながら、「本当に気にしてないの?手くらいならいくらでも握ってくれる?」と尋ねる。
「ホッ、ホント?私もいい?」とレミリアが興味を示すと、すかさず咲夜も「私もよろしいですか?」と加わった。
こうして、ユウスケはレミリアと美鈴、咲夜に手を交互に握られながら、5分ほどその場に立ち尽くし、二人の子供のような純粋な反応を微笑ましく思った。この一幕は、紅魔館での新しい日常の始まりを象徴するような瞬間となった。
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