呪術×妖怪モノ。スケッチブックを添えて   作:久保サカナ

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あけましておめでとうございます!
ちょっと正月ボケでスランプになってました。

UA5000突破&お気に入り30件突破大変嬉しいです、これからも頑張ってまいります



なんかナガノ先生ってちいかわ族を豚骨スープで煮て食べる豚の怪異とかもう書いてそうですね


この回はぬ〜べ〜のオマージュです➁

銭湯の浴場に入ると何故か豚骨スープの匂いが名店の豚骨ラーメン屋のごとくむわっとした、おかしい…僕は風呂に入りに来たんであって豚骨ラーメンを食べに来たんじゃ無いぞ。

しかし、集まった客はまるでそんなことは無いとばかりに思い思いに身体を洗って大きな浴場に浸かっている。

 

僕がおかしいのか…?と思っていると甚爾師匠が近づいて来て「ヤベェ気配がする、妖怪ウォッチは付けとけ」と警告をくれたのでウィスパーに着替える時に外した妖怪ウォッチを取りに行かせる。

 

妖怪ウォッチを持って来たウィスパーは「スグルきゅ〜ん、どこからどう見ても普通の銭湯じゃないですか。考え過ぎですって」とか宣っている、コイツ本当に危機感無いな。

 

「いや、銭湯で豚骨スープの匂いがする時点で異常だろ。妖怪オシラセッターの件もあるし絶対何かこの銭湯で起きてるよ」

「いやいや、きっとバスクリン豚骨の香りとかを入れてるんですよ」

「そんな入浴剤あってたまるか」

 

結構な頻度で致命的に察しの悪くなるウィスパーを無視して妖怪ウォッチをつけると早速妖怪センサーに反応があったのでサーチライトで中央の大浴槽を照らすと巨大な豚の妖怪が現れた!

 

「ホラ見ろいたじゃねぇか」

「ウィスパー!アイツは一体!?」

「えーとえーと!あれは迷惑茹でブタ野郎じゃなくて〜そう!妖怪のぼせトンマン!!銭湯が大好きなブタ妖怪で好みのお湯の温度がすごく熱いため一緒にお風呂に入るとすぐにのぼせてしまうそうです!!」

「豚骨の匂いはアイツからか…待てよ?ひょっとしてアイツがオシラセッターに書き込みをした犯人妖怪か?」

 

とりあえず声をかけてみようと近づこうとすると急に身体が動かなくなった、そんな僕たちにのぼせトンマンが声をかける。

 

「銭湯に来たら風呂に入る前にまずは身体を洗うのがルールだ!それを守れねぇ奴に俺と相対する資格はねぇ!!」

「なんか豚のくせにまともなこと言っているでウィス」

「言ってる場合か!身体が勝手に洗い場の方に向かってしまうぞ!」

「しまった!そういう術式かよ…!」

 

とにかく勝手に動く身体のまま洗い場に向かう僕たち、風呂桶を取り風呂椅子に座る前にのぼせトンマンから「風呂椅子に座る前に湯をかけた方が良いぞ、誰が座ったかわからないからな」と言われたので言われた通りに風呂椅子を湯ですすぐ。なんか押し付けがましいが親切だな。

そうやって身体を洗い終わり改めてのぼせトンマンと相対する。

 

「おい、のぼせトンマン!聞きたいことが「まずは風呂に入れ、かけ湯を忘れるんじゃねぇぞ」アッハイ」

「もう完全にのぼせトンマンのペースでウィスねぇ」

「言ってる場合か!これはもう術式の支配下じゃねぇか!」

「タオルを湯につけるのはルール違反だ、畳んで頭の上に置け」

 

もうコイツ本当に鍋奉行ならぬ風呂奉行だな、そうして風呂に入りやっとのぼせトンマンと対峙する。

 

「オイ、のぼせトンマン!今日この近所のお風呂場を汚したり給湯器を壊すように妖怪オシラセッターに書き込みをしたのは君か!?」

「スグルきゅ〜ん、そんなストレートに聞いても答えてくれる訳が「ああ、そうだ」即答!?」

 

あっさり犯人妖怪がわかってしまった、あとは何故そんな真似をしたのかホワイダニットを聞き出すだけになったぞ。

 

「なんでそんなことをしたんだ?みんな自宅のお風呂に入れなくなって困ってるんだぞ!」

「オデが知るかよ、自宅の風呂に入れないなら銭湯に入りに来れば良いじゃない!!!」

「急なマリー・アントワネット!?」

「これ以上を聞き出したいならオデと銭湯バトルで勝負だ!!」

「急なバトル展開!?」

「銭湯で戦闘…プッ」

「ウィスパーはちょっと黙れ」

 

なんか無理矢理にバトル展開になってしまったので他の人の迷惑にならないように浴槽から上がって頭の上のタオルを腰にしっかり巻き直す。

甚爾師匠居るならまた楽勝だな!と内心思っていると甚爾師匠から「おい、夏油。今日の俺は戦えねぇ」と言われた。何故!?

 

「俺みたいな呪力の無い人間は呪力の籠った武器…呪具がねぇと呪いを祓えねぇんだよ。おそらく妖怪相手でも同じルールが適応されるだろうな」

「その通りです!妖怪には妖力の籠った攻撃出ないとダメージを与えられ無いでウィッス!」

「通りでジバニャンはトラックに轢かれまくっているのにピンピンしているはずだよ…って師匠!いつもの武器庫呪霊はどうしたんですか!?」

「家に置いて来た、風呂に入るのにわざわざ呪霊なんて持ってこねぇよ」

「それはそうですね」

「とりあえず解説とアドバイスはしてやるから頑張れ」

 

そうやって改めてのぼせトンマンと向き合う、向き合って初めて気づいたがコイツの妖力はミツマタノズチにも匹敵するほどあるぞ。

するとのぼせトンマンが何やら大声で言い出した、後ろで師匠が「気を付けろ!術式開示だ、自分の手札をオープンにして呪力を高める縛りだぞ!」と言っているのが聞こえる。

 

「オデの術式は入浴万歳(ビバノンノン)!風呂というフィールドにいる限り呪力は尽きない!」

「ようは風呂場にいる限りほぼ無敵ということでウィスね!」

「ふざけんなチートだチート!」

 

僕たちはどうやら敵の手中にまんまと入り込んでしまったらしい、待てよ?それなら風呂場から出せば弱体化させられるよな、まぁ問題は風呂場から出す方法が思いつかないってことだけど。

あの巨体と重量では僕の手持ち呪霊の最大級のコモドドラゴン呪霊でも無理そうだ、そもそも妖怪が認識出来ているのは僕たちだけで周囲には父さんたち普通にお風呂に入りに来ている客でごった返している。

どうやったら巻き込まないように戦える…!?と考えているとまたのぼせトンマンが口火を切った。

 

「どうやったら周囲の人間を巻き込まずに戦えるかって顔してんな、見てろよ今オデの領域に連れて行ってやる」

「不味いぞ夏油!何とかして止めろ…!」

 

師匠の慌てる声が耳に入ると同時にのぼせトンマンがかけていたゴーグルをずり下げた、瞳が豚のくせに腹が立つくらい綺麗な青色をしている。

 

「領域展開 極楽温泉郷(ゆーとぴあ)」

 

そう唱えられた瞬間僕たちの見ている景色は一変したのだった。

 

 

 




夏油少年、初の術式持ちと呪術バトルをするの巻。

短いけどキリが良いのでここまでです。

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