呪術×妖怪モノ。スケッチブックを添えて   作:久保サカナ

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※陀艮が淡水に適応していないってのはぶっちゃけノガッパと友達になるために入れたオリジナル設定です。

でないと陀艮に指輪を取りに行かせれば良いってなりますからね。



どんこ池に消えた指輪➁

 

◇◇◇side 夏油傑 ◇◇◇

 

あれから僕たちは泣きじゃくるクマを励ましながら団々坂のクマの家までやって来た。

ちょうどクマのお父さんが居て泣きじゃくるクマに最初は面食らったようだったが話を聞くにつれ顔が怒りで真っ赤になってしまった。

 

「五郎太!!!この馬鹿野郎!!!!!」

 

そう言ってゴツン!とゲンコツを落とされるクマ、だからやめとけって言ったのに…。

 

「あの指輪はなぁ!!!俺が母ちゃんにプロポーズする時に送った大事な大事な指輪だったんだよ!!!!!」

 

そんな大事な指輪で河童を釣ろうとしていて挙げ句の果てに失くしたのか!?そりゃあ怒られて当たり前だ!!

 

「あのー止められなかった私たちにも責任があると思うので…」

 

栗原さんが恐る恐ると声をあげるとクマのお父さんは一旦怒声を抑えてこっちを見た。

 

「いや、今回は五郎太が前面的に悪りぃよ。むしろ君たちは止めてくれたんだろう?ありがとよ」

 

クマのお父さんはそう言った後でまた「それにしても五郎太!!!やって良い事と悪りぃことの区別くらいつかねぇのか!!!!!」と説教を始めたので僕たちは「失礼します…」と言ってお暇することにした。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

あれから1日、僕たちはクマのことが心配だったのでまたクマの家に遊びに来たのだった。

チャイムを鳴らすとしわしわピカチュウみたいな顔をしたクマが出て来たので思わず「大丈夫かい?」と声をかける。

 

「大丈夫じゃねぇ…父ちゃんの機嫌は最悪のままだし俺のせいで母ちゃんが家を出て行っちまうんだ…」

「えっお母さんが!?」

「だから俺は指輪をなんとしてでも見つけないといけないんだ…!」

 

そう言うとクマはおおもり山の方に走って行ってしまった。

きっとどんこ池で指輪を探すんだろうが大丈夫かな、危ないことをしないといいんだけど…。

 

「心配だけど僕たちに出来ることは何も無いよ」

 

そう言うカンチ、君結構ドライだな。

だが呪霊操術と妖怪ウォッチを持つ僕にはまだ出来ることがある、一旦カンチと別れて栗原さんと河川敷の方に向かう。

 

「カンチはああ言ったが僕たちにはまだクマを助ける手段がある、そうだろう?」

「ああ、妖怪ウォッチと呪霊操術だね?」

 

そう言ってウィスパーに妖怪Padで河童について調べさせる、Padをスワイプしていたウィスパーだったが「スグルきゅん!バッチリ耳寄り情報が出て来ましたよう!!!」と声をあげたので説明させる。

 

「さくらニュータウンでは今度河童妖怪による水泳大会が開催されるようでウィッス!妖怪オシラセッターにも河童妖怪たちが続々と参加を希望するとつぶやきが出ています、さくらニュータウンで河童が目撃されるようになった原因に間違い無いでウィッス!」

「つまりさくらニュータウンの河童の目撃情報はその大会の出場選手だったわけか…」

「でもこれはチャンスだよ、河童と友達になればどんこ池の指輪を探してもらえるかも!」

「ああ、まずは河童を探そう」

 

そうやって河川敷を手分けして探すことにした僕たちだった、とりあえず呪霊操術のちょっとした応用で探知ドローンのように蝿頭などの小型呪霊をいっぱい飛ばす。戦いは数だよ兄貴!

 

というかさくらニュータウン近辺は妖怪の方が数が多く妖怪による祓除があるせいか大した呪霊が居ない…とは甚爾師匠の言葉だ。僕も手数を増やすためにはもっと強い呪霊を集める必要があるだろう。

 

そう考えていると飛ばした呪霊に反応があったのでそちらに向かう。するとそこではおばさんたちが井戸端会議をしていた。

 

「いや、ホントだってば〜!ホントにお皿が空を飛んでいたのよ!」

「ヤダァ〜、見間違いじゃないの〜?」

「いやぁ、最近河童の噂があるじゃない〜」

「もしかしてホンモノの河童かもよ〜?」

 

聞き耳を立てるとそう言う会話が流れて来た、空を飛ぶお皿かぁ、河童といえば頭のお皿…詳しく話を聞いてみるか。

 

「すいません、ちょっと良いですか?」

「あら!坊やどうしたの?」

「僕は夏休みの自由研究で“さくらニュータウンの不思議な話”をテーマにしているんですが、空を飛ぶお皿の話を聞かせてもらえないでしょうか」

「あら〜宿題を率先してやるなんて良い子ねぇ〜ウチの子も坊やみたいにならないかしら」

「偉い坊やには飴ちゃんあげちゃうわよ!」

「私も〜」

 

飴ちゃんを貰いつつ話を聞いたところ、ついさっき川の上を白いお皿が下流のほうにふわふわと飛んで行きいきなり消えたらしい。

思いがけないところで有力情報をゲットしたな、早速下流に向かおう。

 

「飴とお話ありがとうございました、早速向かってみます」

「坊やも自由研究頑張ってねぇ」

 

そう言って下流に向かうと栗原さんと何やら探していた河童のような妖怪がいた、詳しい話を聞いてみよう。

 

「スグルくん!河童は見つかったけど困ったことがあって…」

「お願いがあるっす!助けてくれっす!」

「とりあえず話を聞かせて欲しい」

 

ノガッパと言う名前の河童妖怪曰く、今度この町で河童水泳大会が開催されるのでこの川やどんこ池で出場選手が練習していたところ人間にうっかり姿を見られてそれが噂になり『河童の呪霊』が生まれてしまったらしい。河童の呪霊は出場選手たちの邪魔をするのでノガッパや他の河童たちは困り果ててるようだ。

 

「キミたちは見たところ呪術師っすよね!?どうか呪霊を祓って欲しいっす!」

「私たちはまだ呪術師見習いだけど…任せて!」

「その前にノガッパ、君とともだち契約をしたい」

「もちろんっす!オイラにも手伝えることがあったら何でも言って欲しいっす」

 

そう言ったノガッパの妖怪メダルを貰った僕と栗原さんだった。後は河童の呪霊を祓ってどんこ池で指輪を見つけるだけだな!

 

「闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え」

 

ウィスパーが帳を下ろしてくれた、これで呪霊を炙り出せるし一般人に見られなくなる。

そうやって僕たちは河童の呪霊と対峙するのだった。

 

 

 




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