ご無沙汰しております。
ようやくネタが湧きました。
◇◇◇ side 夏油傑 ◇◇◇
今日、僕と栗原さんと甚爾師匠は僕の部屋に集まって妖怪メダルの交換会…違うな、共有会を行なっているのだった。
友達の友達は友達、ということでウォッチャー(妖怪ウォッチ所持者をこう呼ぶらしい)3人同士で友達妖怪も呼んで持っているメダルを共有しておこうということになった。
そうして各々が友達になった妖怪のメダルを持ち寄ってみると、結構偏りというか傾向がある様に見える。
まず、僕の友達妖怪は人に取り憑いて迷惑かけていたところをボコって…もとい説得して友達にした者たちが多い。
あとは呪霊探しの最中に呪霊に困らされていたところを助けた者、だから種族とかはバラバラで統一感は無い。
あえて言うなら「取り憑き」が得意な者が多い気がする。
次に、栗原さんは自然と生き物大好きガールだからなのか虫や魚、街よりも山や海に居るような妖怪たちが多いように思える。
本人曰く、「活動エリアが被る妖怪が多いね」との事だ。
でも、ガシャガシャから出て来た大やもりと女郎蜘蛛の件についてははぐらかされてしまった、オロチと影オロチとの関係もだ。
本人にそれとなく聞いてみると「そのうちね」と返された、まぁ女の子の秘密を無理矢理探るのはどうかと思うのでやめとく。
最後に甚爾師匠、まだウォッチャーになってから日が浅いから友達妖怪は少ない。
コマさんとコマさんの色違いの弟のコマじろう、工事現場で作業員として働いていたパワー系妖怪たちだ。
コマじろうは「兄ちゃんがお世話になったズラ、兄ちゃんの友達はオラとも友達ズラよ!」とメダルをくれたらしい。
コマさんもあれから時間のある時は遊びに来て家事とか手伝ってくれてるらしいし実家から送られてきた野菜とか分けてくれるそうだ。
閑話休題(コマさんは実際多芸)
そうして、母さんが持って来てくれたジュースを啜りながらだべっているとオロチが現れて「渚よ、メダル共有ついでに例の件も共有しておいた方が良いだろう」と栗原さんに言うのだ。
例の件?何のことだい?と問いかけると栗原さんは「妖怪の世界で一大事が起きてるらしいよ」と話をしてくれた。
なんでも、妖怪の世界ではエンマ大王という存在を最高権力者に据えて繁栄しているらしいがその地位を狙ってクーデターを起こそうとしている者がいるらしくこの前の結界騒動やビル建設現場の占領はソイツの恐るべき陰謀の一端だと言うのだ。
下手をすると結界の崩壊以上の被害が起きてさくらニュータウンにも災いが起きるそうだ。
オロチと影オロチは人間界で活動して黒幕の尻尾を掴もうとしているらしい、あと僕たちの周囲の人間の安否にも関わって来るらしい。
「たくっ妖怪の世界も世知辛いじゃねぇか」
「僕らの周囲にいる人間…?誰なんだ?」
「まだ話す事は出来ない…すまない」
「良いよ、ただ私たちに手伝えることがあったら言ってね、友達なんだから!」
「ああ…!いざという時は頼りにしているぞ!」
そうして僕たちが決心を固めていると「スグ〜!ちょっと良いかしら〜!?」と母さんが部屋に入って来た。
「どうしたの母さん」
「お友達が来ているところゴメンね、さっきお父さんから電話があって『大事な会議に使う書類を忘れた』って言うのよ。母さんもこれから外せない用事があってさくら中央シティのお父さんの会社までスグに届けて欲しいの、渚ちゃんと伏黒さんにはゴメンなさいね」
「いや、これからモグモグバーガーにソフトクリームでも食べに行こうって話をしていたのでちょうど良いです」
「俺もさくらスポーツクラブに用事があったからな、ついてくぜ」
「ありがとうございます、これが書類よ」
そう言って書類の入った封筒を受け取りリュックにしまう、それにしても準備は前日からちゃんとするタイプの父さんが大事な書類を忘れるなんて珍しいこともあるもんだ…。
「案外、妖怪の仕業だったりして」
「いや流石にそれはねぇだろ」
「そうですよ〜気にしすぎですって!」
「だと良いんだけどね」
そうして僕たちはさくら中央シティを目指すのだった。
◇◇◇
道すがら、甚爾師匠にさくらスポーツクラブに用事ってなんですか?と尋ねてみると「なんか妖怪部門のインストラクターにヘッドハントされたんだよな」と言われた。
「コマさんから妖怪ウォッチを貰った後にな、ブリー隊長って言う妖怪が話しかけて来て『俺と筋肉の聖域(サンクチュアリ)を目指さないか?』って無理矢理にさくらスポーツクラブの妖怪部門に就職する事になったんだよ、俺を一目見た瞬間にフィジカルギフテッドだって事と今までやって来た事と大体の戦歴を当てられちまった…アレはガチの目だったぜ」
「やったじゃないですか!プロヒモ卒業ですよ!!」
「産まれて来る赤ちゃんのこと考えたら貯金はいくらあっても良いですからね、幸せはお金では買えないって言うけれど文無しはこの資本主義社会では絶対に不幸ですよ」
「小学生の台詞じゃないでウィッス…」
「ナギサは本当に大人びてるニャンね」
そうしてさくら中央シティに着くと、そこには驚きの光景が広がっていたのだった…!!
なんと大量の「モノクロ色の帽子のような妖怪」が街を行く人々に取り憑いているではないか…!
取り憑かれた人々からは「スマホの暗証番号なんだっけ?」とか「何をしようとしてたのか思い出せない!」などの声が上がっている。
「ウィスパー!あの妖怪は一体なんだ!?」
「えーとえーと!そう、アレは忘れん帽!人々に取り憑いて物忘れを引き起こす妖怪でウィッス!妖怪不祥事案件で言うところの『ATMでお金を下ろそうとしたけれど暗証番号が思い出せない!』は大体忘れん帽の仕業でウィッス!!」
「地味に嫌じゃねぇか」
「呼びました…?」
「ジミーは呼んでないよ、ゴメンね」
そう言って出て来た友達妖怪の一体、ジミーだったが「僕の知っている忘れん帽くんたちは緑色をしていました…それに妖怪がこんなに大量発生するのはおかしいです…」と地味に助かるアドバイスをくれた。
ウィスパーも「確かに妖怪大辞典の忘れん帽は緑色でウィスねぇ…」と呟いているとふよふよと飛んで来た忘れん帽に取り憑かれたではないか!
「大丈夫かウィスパー!このっ離れろ!!」
「ここはどこ…私は誰…」
「おはらい!おはらい!」
そうすると正気を取り戻したウィスパーだったが、「大変ですよ!スグルくん、お父さんの職場まではこの忘れん帽の群れからスネークしなければなりません!」と言うのだ。
「確かに父さんの会議まで時間が無い…!何とかして忘れん帽の群れの中を突破しないと!」
「それなら僕がお力になれると思います…」
「ジミーが?」
「そう、僕が皆に取り憑いて忘れん帽くんたちに見つからないようにジミーにさせます…」
「その手があったか!じゃあ頼むよジミー!」
「はい…」
そうしてジミーに取り憑きをしてもらい父さんの職場まで走る僕たち、ダンボールが無くても妖怪の力が有ればスネークは可能なんだな。
通路を塞ぐ忘れん帽の群れを何度か迂回しながら何とか時間までに父さんの職場まで到着出来たのだった。
ジミーも「じゃあ僕はこの辺でお暇します…」と帰って行った、後はエレベーターに乗って父さんのところに行くだけだ。
エレベーターから降りると父さんが待っていて「スグル〜!本当に助かったよ!!」と声をかけて来たのでリュックから書類を取り出して渡す。
「はい、父さんコレだよね?」
「そうそうコレだよ!本当にありがとうな、スグル!あと渚ちゃんと伏黒さんもありがとうございます!じゃあ父さん、会議があるから!後でな!!」
そう言って部屋に入って行く父さん、本当にギリギリだったようだ、間に合って良かった。
「良かったでウィスねぇスグルくん!」
「暑いし帰りにソフトクリームでも食べてくニャン!」
「そうだな…」
そうしてエレベーターで降りて会社の外に出た僕たちだったがいきなりツルツル頭に袈裟を着たお坊さんが話しかけて来たのだ。
「もしもし、そこの妖怪ウォッチをつけた3人。ワシは団々坂にある正天寺という寺の住職をしている者じゃ、妖怪がおかしくなっている件で相談があるんじゃがちょっと寺まで一緒に来て欲しいんじゃよ」
僕たち3人は「怪しい…」と「前にもこんな事あったな」という気半々くらいでとりあえずついて行くことにしたのだった。
すみません、ポケモンやってたら遅くなりました。
あと、新連載始めたのでそちらも見て貰えると嬉しいです。
タイトルは 「悪役イケメン転生ブイズ廃人おじさん」です。