呪術×妖怪モノ。スケッチブックを添えて   作:久保サカナ

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なんか唐突に書きたくなったので投下、閑話です

いつから渚が転生させたのが飼ってた動物だけだと錯覚した?

呪術廻戦くんには一旦お休みしてもらいます

むちゃくちゃな転生先でもはやオリキャラというか………でも杉田智和がTSしたら花澤香菜になると言うのが作者の持論なんで…


たんぽぽ水車聴いてると泣きそうになる作者です


閑話 とある半妖の恋の歌 序章

 

◇◇◇ ??? ◇◇◇

 

いつからだっただろう、あの人の姿を目で追うようになったのは。

 

 

 

いつも人気者のあなた、いつだって「ぜんぶ」持っていた貴方、「みんな」の中心にいた貴方。

 

いつだって笑顔が眩しかった貴方、お日様のような貴方、やがて「ぜんぶ」手に入れる貴方。

 

 

 

それに比べて「はんぶん」だけしか持ってないわたし、「はんぶん」しか持っていないわたしは「みんな」の中に入る資格を持っていないのだ。

 

「はんぶん」の私は「みんな」の中に入る勇気も無かった、ただただ怖かったのだ、声もあげられなかった。

 

「はんぶん」の私にはお日様だって微笑まないだろう、実際いつもわたしはひとりだった。

 

 

 

前世から絵を描くことが好きだった、生まれ変わって空を飛べるようになった私はふわふわと空を飛んでは素敵なものや風景を見つけるといつも持ち歩いているスケッチブックに描くのだ。

 

妖魔界もスマホカメラが流通して久しいけれどわたしは何故かわからないがスケッチブックじゃないと駄目なのだ。

 

遠くまで飛んで行ってはその日のうちに帰れないような場所まで行ってしまい、帰りはたいていうんがい鏡になる。

 

そしてウーラにお小言をもらい、フウちゃんライちゃんを心配させる、いつもそう。

 

 

 

むかし、お父さんとお母さんと一緒に暮らしていた時もあった、人間界の大きなお寺の側で暮らしていた、お母さんの作ってくれる甘口のカレーが好きだった。

 

でもお母さんはわたしの小さい頃にいなくなってしまった、お父さんはわたしを妖魔界に連れて来てから仕事で忙しくなってお屋敷で会ったことはほとんどない。

 

そしてお父さんもいなくなってしまった、ウーラの話ではミカド一族に「えんざい」を着せられてしまったのだという。

 

わたしも冷たくて暗いところに閉じ込められるところだったがお父さんが代わりに行ったからわたしは無事だ、でも「はんぶん」だったわたしがますますひとりぼっちになるにはじゅうぶんだった。

 

 

 

ズタズタにされたスケッチブックを持ってとにかく遠くまで飛んだ、飛んで飛んで………街から離れた大きな湖のそばで自分が涙を流していることに気づいた。

 

すると私の背後から「オイ、お前ここはミカド一族の私有地だぞ!」そう言われて振り向くとお日様のあなたが立っていた。

 

「お前イザナ族の…!」更に慌てるあなたに対するわたしはもうどうにでもなれって気持ちだった、わたしもお父さんのところに連れて行くの?、そう尋ねるとあなたはすごくつらい顔をした、そんな顔をされるとわたしまでつらくなる。

 

「なぁ、お前の親父をはめたミカド一族の俺が何言ってんだって思うかもしれねぇけどさ。聞いてくれねぇか?」

 

なぁに?

 

そう言ってあなたは私の涙をハンカチで拭ってくれた。

 

「俺はまだ子どもだ…爺ちゃんが偉大だから俺も偉い奴扱いされてるだけで俺は何も出来ねぇ、お前の親父さんを無実にしてやることも出来ない。自分が情けねぇよ!」

 

「あなた」はたくさん持ってるでしょ?「はんぶん」しか持っていないわたしと違って。

 

「俺はたまたま運が良かっただけだ、お前も自分を卑下するようなこと言うんじゃねぇ。それに「はんぶん」なのは俺も変わりねぇよ…」

 

…?

 

「なんでもない!それよりお前だって出来ることや上手いことあるじゃねぇか、ほら!」

 

そう言うと貴方はズタズタにされた私のスケッチブックを拾い上げると妖術をかけた、するとスケッチブックは元通りになったのだ。

 

「ずっとお前のこと気になってたんだ…だからこっそりスケッチブック見ちまった!ゴメンな?」

 

恥ずかしい…!

 

「お前の生まれも描いてる絵も何も恥ずかしくなんかねぇよ、こんなに暖かくて良い絵が描けるなんてスゲェじゃねぇか!!」

 

そうしてお日様のように笑う貴方、その微笑みはお父さんがいなくなって冷え切ってしまった私の心を芯から暖めて溶かしていくようで。

 

「なぁ!俺と友達になってくれよ!!」

 

私を恋に落とすにはじゅうぶんなのでした。

 

 

 

◇◇◇ ??? ◇◇◇

 

 

 

いつからだっただろう、アイツの姿を目で追うようになったのは。

 

夜空のような藍色の髪に砂金の煌めく瑠璃の瞳、生まれつき濃い色だった俺と違ってほくろ一つ無い白い肌に花のかんばせ。

 

(あとおっぱいデカい)

 

俺の目を奪うには充分の美少女だった、でも何処か陰があるというか…いつも妖怪に囲まれる俺のそばに来ないのも珍しいと思った。

 

気になって俺の教育係だったぬらりに聞いてみると一瞬、忌々しそうな顔をして「イザナの姫は母親が人間、半妖なのです」という答えが返って来た。

 

ふーん、と俺は特に気に留め無かった。半妖なのはイツキの記憶がある俺も一緒だと思ったからだ、むしろ共通点が出来て彼女にいつ話しかけようかワクワクしていた。

 

………今では当時の浮かれていた自分を殴りたいくらいだ。

 

それから直ぐにイザナ族の当主が逮捕された、罪状は「国家反逆罪」。

 

その頃は爺ちゃんが亡くなってぬらりが議長として代理で妖魔界を治めていた、イザナの当主は王の座を狙って反逆を起こしたというのだ。

 

俺にはそれが嘘だと直ぐ解った、ぬらりと家臣たちの目がイツキだった頃の父親を嵌めた連中と同じ目をしていたからだ。

 

ぬらりを問い詰めるとやれやれと言った顔で「人間などという穢らわしいモノと子供をつくるなどという愚かな当主は妖魔界の名家に必要ないのですよ」というのだ。

 

そこでぬらりを殴らなかった自分は偉いと思う、怒り過ぎるとかえって冷静になるというのは真理だとも思う。

 

頭を冷やすためにミカド一族の私有地の別荘にしばらく滞在した、ぬらりや家臣たちの側には居たくなかったからだ。

 

景色を眺めながらぼんやりしていると覚えのある妖力を側で感じたので向かう。

 

「オイ、お前ここはミカド一族の私有地だぞ!」

「!!」

 

するとそこにはやはりアイツが居て瑠璃の瞳からはらりはらりと涙を流しているのだ、片手にはズタボロになったいつも抱えていたスケッチブックがある。

 

俺はそこで解ってしまった、父親の逮捕がきっかけだったとしても半妖は迫害されているのだと。

 

名家の姫であっても例外は無いのだと、今までコイツや他の半妖たちの苦しみに気づかずのほほんとしていた自分が恨めしい!

 

俺はシンとタエに誓ったんだ!みんなを導くデカい男になるって!!

 

「なぁ、お前の親父をはめたミカド一族の俺が何言ってんだって思うかもしれねぇけどさ。聞いてくれねぇか?」

「なぁに?」

 

そう言いながらハンカチで涙を拭ってやる。

 

「俺はまだ子どもだ…爺ちゃんが偉大だから俺も偉い奴扱いされてるだけで俺は何も出来ねぇ、お前の親父さんを無実にしてやることも出来ない。自分が情けねぇよ!」

「「あなた」はたくさん持ってるでしょ?「はんぶん」しか持っていないわたしと違って」

 

半分か…イツキだった過去がある俺も「はんぶん」、少なくともぬらりから見たらそうなんだろう。

 

「俺はたまたま運が良かっただけだ、お前も自分を卑下するようなこと言うんじゃねぇ。それに「はんぶん」なのは俺も変わりねぇよ…」

「…?」

 

キョトンとするお前、一旦でも涙が途切れたようだ。良かった。

 

「なんでもない!それよりお前だって出来ることや上手いことあるじゃねぇか、ほら!」

 

そう言いながらスケッチブックを拾い修復の妖術をかける、スケッチブックも描かれた絵も元通りになった。

 

「ずっとお前のこと気になってたんだ…だからこっそりスケッチブック見ちまった!ゴメンな?」

「恥ずかしい…!」

 

そう言って赤面した顔を手で隠すお前、かわいいじゃねぇか。

 

「お前の生まれも描いてる絵も何も恥ずかしくなんかねぇよ、こんなに暖かくて良い絵が描けるなんてスゲェじゃねぇか!!」

 

実際、お前の描く絵は暖かくて良い絵だと心から思う、こんな絵が城や屋敷に飾ってあったらどれだけ心が休まるか。

 

「なぁ!俺と友達になってくれよ!!」

 

お前のこと、もっと知りたいんだ!そう言うとお前は赤面したままで「こちらこそよろしくお願いします…」とか細い声で言ってくれた。

 

これってよく考えると俺とアイツの恋の第一歩目だったな…後に俺はそう振り返るのだった。

 

 

 





性転換タグ&TSキャラ出ますタグ「ようやく仕事が出来たぜ!!」

この絵が描くことが好きな花澤香菜も「美術部」です、転生先は察してください。

後半の???の彼も察してください、こっちもある意味で転生者ですね。

ぬらりひょんは5つの物語前なのでバリバリ人間差別主義者です、おもしれー忠臣になるのは劇場版終わってからですね。

劇場版ではヒモの子安VS働く子安がやりたいです。

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