呪術×妖怪モノ。スケッチブックを添えて   作:久保サカナ

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ご無沙汰しております。

今回、曇らせ、残酷、ショッキングな場面があるのでご注意下さい。

この話はぷにぷにの10周年記念イベントを見て思いつきました。



※原作キャラクターの死亡描写があります!


決起集会と前世とそう遠くない未来➂

 

◇◇◇ side 夏油傑 ◇◇◇

 

突如として現れた巨大な時計の回転に巻き込まれ、何やらドラえもんでタイムマシンを使う時のような空間を生身で飛び越えた僕たちであった。

 

正直なところ…めっちゃ酔う!FGOのレイシフト酔いもこんな感じだろう、藤丸はすごいよ。

 

そして、放り出された先は空中だったため側にいたウィスパーをクッションにして着陸する(真面目系クズの片鱗)

 

ウィスパーからは「あべし!」と汚い声が漏れたが、

 

次に栗原さんが着地して「ひでぶ!」と言い、

 

次にジバニャンが着地して「イヤーッ!」と言い、

 

最後に甚爾師匠が着地して「グワーッ!」と言って動かなくなったので口にまず〜い漢方をつっこんで叩き起こす、というか甚爾師匠は自分で着地出来たよね…?

 

「オイオイ…随分とヤベェ場所に飛ばされたじゃねぇか」

 

吐き気とめまいにうずくまる僕たちに対してすぐに周囲の確認と状況の把握を終えた甚爾師匠が声をかける、とりあえず立ち上がって周囲を見渡すとそこには驚きの光景が広がっていた!

 

周囲は地獄のような光景だった…確かにさくらニュータウンのはずなのに町は燃え上がり、道はズタボロになり、建物は倒壊している。

 

「ゴホッゴホッ…何この呪力は…空気が汚染されてるよ…!」

「エホッ…ドブみたいなニオイがして苦しいニャン…」

「オェ…なんか昼間なのに薄暗いでウィッスよ」

 

空気すらも呪力にドブの底のようなニオイがするほど汚染されているし視界も黒いモヤがかかって悪い、一体何が起こったんだ!?

 

「何他人事みたいな顔してるダニか?これは禪院甚爾と夏油傑…テメーらの生み出した未来ダニよ」

「はい、栗原さんとジバニャンとウィスパーはこのマスクつけてね。楽になるはずよ」

 

そう言ってふわりと舞い降りたのは強い妖力を感じさせる意匠のついた杖に跨った…確か大庭月夜さん?とT-USAピョンだった、僕らがこの未来を生み出したってどういうことだ!?あと僕らにもマスクよこせ(真面目系クズの片鱗)

 

「オイオイ、術式もねぇ俺がこんなヤベェこと出来るはずが無いだろ。ちゃんと説明しやがれ、さもなきゃ殺す」

「ミーたちを殺したら一生元の時間軸には戻れないダニよ?」

「イチから説明したいところだがこれから私たちとある場所に向かってもらう!あと移動中はこのジョーズ特製ステルスストーンヘルメットを被っておけ!」

 

そう言ってジェット噴射で前を先導し飛ぶロボニャン、僕らはとりあえず貰ったヘルメットを被るがステルスストーンヘルメットってアレだよね?ドラえもんの石ころ帽子じゃないか…!

 

「これはジョーズ特製ステルスストーンヘルメットだ、イイネ?(圧)」

「アッハイ」

 

そんなやりとりをしつつロボニャンの先導する方向…これはさくら小学校だな…に向かう、途中の道はズタボロになっていたので身体能力を強化して何とか乗り越えた。

 

「これインフラ完全に止まっているよね、人間は生活出来ないだろ…」

「ハッ!夏油傑の口からインフラなんて賢い台詞が出て来るなんて片腹痛いダニね!!」

 

そう嘲笑して来たT-USAピョンにだからどういうことだと問おうとすると先頭を行くロボニャンと甚爾師匠が「止まれ」と言った。

 

すると目の前を明らかにヤバそうな呪霊と白くなった妖怪たちが大量に通り過ぎて行ったのだ、幸いにもヘルメットのおかげで気づかれなかったようだ…便利だなコレ。

 

「妖怪と呪霊って相容れないもののはずだったろ?どうなってるんだ?」

「それに妖怪がみんな白くなってるよ、そもそもここは本当にさくらニュータウンなのかい?」

「行けば分かる!とにかく着いて来い!」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

呪霊と白い妖怪をかわし通れない道は迂回して何とかさくら小学校にたどり着いた僕たち、中の様子を伺うと大量の白い妖怪が集まって何やら盛り上がっているのが見えた。

 

「私たちは最前列に向かうぞ、騒がなければ気づかれない」

「何の集まりなんだ?嫌な感じがすごくするけど」

「公開処刑ダニ」

「あー、見ろよ夏油。おあつらえ向きのブツが置いてあるぜ?」

「いつからさくらニュータウンはフランス革命当時のフランスになったんだい…?」

 

最前列に向かいながら強化された視力で校庭の中央を見ると前にTVで見た…フランス革命で使われた処刑道具、ギロチンが設置してあった。

 

僕たちが困惑していると「イカ〜カッカッカッカッカ!!本日は反逆者の公開処刑までご足労いただきありがたいじゃなイカ!!!」と屋上から声が響き渡った、もしかして…!

 

「アレがイカカモネか?」

「そのまんまイカの化け物じゃねぇか」

 

屋上から僕たちを見下ろすのは巨大なイカに人の顔がついてが四足歩行するような妖怪だった、周囲の白い妖怪たちもヒートアップしている。

 

「それでは反逆者の入場じゃなイカ!!私に逆らった者にはふさわしい末路じゃなイカ!!!」

 

そうイカカモネが声を上げると校舎の中から全身を鎖と呪符で厳重に縛られた僕たちと同じくらいの歳に見える赤黒い肌に金髪の少年が引きづられて来た………遠目に見ても相当痛めつけられたのかボロボロになっているが目だけはギラギラと光っている。

 

そして白い妖怪たちの手でギロチン台に据えられた、刃を吊るす紐は地面に固定されている。

 

完全に置いてけぼりの僕らであったがこれは助けるべきなのでは!?

 

そう言って呪霊を繰り出そうとすると甚爾師匠に「(やめとけ、多勢に無勢だしこのウサギに連れて来られたってことはまだ何かあるんだろ)」と耳打ちされた。

 

それでもこれは無いだろ!と思っていると栗原さんからも「(大庭くんが何を考えているかはわからないけれど考え無しではないよ)」と止められた。

 

「それではカウントダウンをしようではなイカ!!10!9!「させない!!!」おや?」

 

白い妖怪の中から飛び出して少年に向かったのは白い外套を脱ぎ捨てた…藍色の髪に瞳を持った高校生くらい?の女の人だった、彼女は強い妖力を感じさせる意匠の剣を振りかざすとギロチン台を破壊して少年を助け出す…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザシュッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

筈であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女の剣は幻覚で隠された本物のギロチンの紐を断ち切り刃は重力のままに『屋上に据えられた本物の少年の首』を落とした。

 

少年の首はまるでボールのように剣を構えたまま呆けた彼女の側まで転がり彼女と目が合う。

 

 

 

一瞬は自分が何をしてしまったのか理解を拒否した彼女であったが、転がって来たもう命を絶たれたモノの正体に気がつくと………

 

 

 

「いっ嫌ァァァァァァァァ!!!!!エンマ!!!エンマ!!!」

 

 

 

最愛の人の命を自らの手で絶ったという事実に喉が張り裂けんばかりに絶叫するのだった。

 

 

 

文字通り血涙を流し首を抱えて慟哭する彼女をイカカモネは「手間が省けて感謝するじゃなイカ〜!!!反逆者お一人様ご案内ではなイカ〜!!!」と嘲笑いながら捕らえようとする………こんなモノを見せられたら僕も我慢の限界だ!!!

 

制止を振り切ってマンタ呪霊に乗って屋上まで飛び上がりイカカモネ目掛けて全ての呪霊を繰り出そうとすると「まだ人間の生き残りがいたじゃなイカ!!!」と言われて奴の放った触手の一薙ぎで呪霊の大半が消滅した…なんて力だ!?

 

危うくマンタ呪霊から落ちそうになった僕の体は「無茶をする…だがまぁ嫌いではないぞ」と耳元で声がしたかと思ったらさくら小学校の校庭は一瞬で煙幕に包まれた。

 

「一体何が起きたんじゃなイカ!?」

 

煙幕が晴れるとそこにはUSAピョンに連れて来られたメンバーと首を抱えて慟哭していた女の姿、エンマと呼ばれた少年の遺体は影も形も無いのであった。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「ここまで来たら大丈夫だ、全く無茶をする」

「一体何がどうなっているんだよ…」

「いい加減説明を要求するでウィッス!!」

 

僕たちは煙幕に紛れて何処か別の場所に…どうやら年季の入った建物の屋内のようだ…連れて来られたらしい、連れて来たのはオロチが少し大人びた姿の妖怪であった、目では「そこに居る」と認識出来るのに一切の気配を感じさせない…この妖怪は常に隠密の術を使った影オロチのような存在なんだ!

 

彼は栗原さんの元に動いたという気配を感じさせないままに向かうと彼女の手を取って

 

「手荒になったこと、この極オロチの落ち度をどうかお許しください。我があるじ様」

 

と囁いて口付けを落とした、栗原さんが混乱しているのが分かる。

 

部屋の中にはさっきの女の人もいて「エンマ…エンマ…」と首を抱えたまま啜り泣いている、どうするんだコレ…

 

そうしているとT-USAピョンが「さっき見てもらった通り、ココはテメーたちの居た世界の17年後の世界ダニ。イカカモネや呪霊のせいで荒れ果てた絶望の未来ダニよ」と言うのだ。

 

「俺たちのせいでこうなったってのがテメェらの言い分らしいがなんか証拠はあるのかよ?」

 

僕たちは混乱し切っているのに甚爾師匠はブレない、流石です師匠!

 

「それをこれからこの鏡を使って見ていこうと思う」

 

そう言って部屋にかかっていた暗幕を引いた極オロチ、するとそこには強い妖力を感じさせる「王」の紋章と立派な意匠のついた甚爾師匠の背丈ほどもある鏡が置かれていた。

 

「これは閻魔大王…ミカド族の間に伝わる至宝、浄玻璃の鏡!この鏡は現在・過去・未来…並行世界すらも映すことが出来る!!これを使って17年の間に何が起こったのか見て行くぞ」

 

そうして極オロチに言われるままに鏡を覗き込む僕たちであったが驚愕の事実が待っていたのだった…

 

 

 




胸糞悪い展開ですが「この絶望の未来を変える」が第一部のテーマなので…FE覚醒みたいな感じです。



アサシンエンマ処刑トラップですが…

・イカカモネは捕らえたアサシンエンマを使って「残りの反逆者」を誘き出すことを画策。

・アサシンエンマから妖力を吸い取り偽のアサシンエンマの幻覚を用意してギロチン台に据える

・幻覚の正体は本当のアサシンエンマが据えられたギロチンの刃を吊るす紐

・幻覚に引っ掛かった◼️◼️◼️はアサシンエンマを助けようとしてギロチンの紐を切ってしまう

・本物のアサシンエンマ斬首

という流れです。



胸糞悪い展開ですがハッピーエンドへの前振りなんで!感想・評価・お気に入りお待ちしております!
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