呪術×妖怪モノ。スケッチブックを添えて   作:久保サカナ

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毎回毎回難産なのでコンスタントにサクサク作品投稿出来る人は凄い!

あと内容もすごく悩んで書いているので面白い作品を書ける人は凄い!

ハーメルンでランキングに載ってるような人、載ってない人もマジリスペクトっス!
(古典妖怪を前にしたウィスパー感)




あと、サマーオイルが小学生の頃の時間軸ですが普通に未来のネタがパカパカ出ます。ご容赦ください。









ヒモやってる方の子安登場

◇◇◇side 栗原渚◇◇◇

 

うわぁ、なんかすごいことになっちゃったぞ。

 

前世でセアカゴケグモに噛まれた時以来の命の危機を私はどこか他人事のように考えていた。

 

だってそうだろう?

 

私みたいなほのぼの日常もの漫画の脇役で出て来そうな女の子が未知との遭遇をして化け物とのバトルに巻き込まれるなんて!

明らかにミスキャストのような気がするのだ、きっと本来ならもっと勇敢で可愛らしい少女が主役だったに違いない。

 

そんな自分の考えにひとまず蓋をする、何せ私たちはお荷物で戦ってくれるのは妖怪たちなのだから。足手纏いにならないようにだいぶ息が整った女性に「立てますか?」と声をかけ手を差し伸べながらひとまず安全な場所まで離れた。

そんな渚の姿を大やもりと女郎蜘蛛は親愛と懐かしさを込めた眼差しで見送るのだった。

 

 

 

◇◇◇side 夏油傑◇◇◇

 

僕は正直なところウィスパーという存在をよく知らない。

いきなり現れたと思ったら僕の執事になりたがるよくわからない奴としか思えなかったが、妖怪ウォッチをくれたりさっきは僕のことを庇ってくれたり…まぁ変な奴(妖怪に変とか普通とかあるのかは置いといて)だけど悪い奴では無さそうというのが僕の所感だ。

 

今も「久しぶりの怪魔祓除!腕が鳴るでウィスよぉ〜!」と言いながらぐるぐる腕を回して僕を守るように浮いてるがそもそもコイツは強いのか?

とてもじゃないが怪魔を祓えるようには見えない。

どう見ても大やもりと女郎蜘蛛の方が強そうに見える、というかその僕の頭くらいしかないまん丸ボディーでどうダンプカーコモドドラゴンを祓うつもりだ。

 

もしかしたら妖術とか呪術とかが強いゲームでいう魔法使いタイプなのか?

それとも回復技やバフ技が得意なサポーターなのか?

少なくとも肉体派では無さそう…と思いながら見ているとウィスパーが突然雄叫びを上げ光り出した!

 

「ウィスウィスウィスウィスウィスウィス!!!!喰らえこのコモド野郎ー!!!」

 

そのシャウトと共に真っ直ぐに突進したウィスパーはなんと!

 

 

 

 

パクッ

モグモグ

ゴクン

 

 

 

 

そのまま咀嚼音と共に飲み込まれた。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!??」

 

思わず声を上げてしまった僕は悪くない。

 

「もうちょっと頑張れよウィスパー!何やってんだよ!あれだけ自信たっぷりだったんだからもっとこう…あるんじゃないか!?」

 

僕がそう叫んでいるとコモドドラゴン怪魔に異常が現れた、急に腹痛を訴えるが如く腹を押さえてのたうち回り出したのだ。

 

「きっとウィスパーが当たったんだよ!」後方から栗原さんがそう言う、「えぇ…」ウィスパーって牡蠣か何かなんだろうか…となんだかしょっぱい気持ちになっていると大やもりと女郎蜘蛛が動いた!

 

「腹を狙うぞ!」

「合点承知!」

 

踏み込んだ大やもりが尾のような髪の一撃をコモドドラゴン怪魔の腹にお見舞いすると怪魔はその巨体が嘘の様にボールのように容易く吹っ飛ばされる、トドメに女郎蜘蛛が「土遁の術!」と唱えると何もないところから怪魔を押し潰すほどの巨石が落ちてその巨体は完全に潰されてしまった。

 

もうもうと土煙が上がる中、僕らは半ば唖然としていた。

 

これが祓除…!

 

これが妖怪の力…!

 

そうしていると巨石がボコっと割れて中から「うぃすぅぅぅぅぅ!スグルきゅゅゅゅゅん!」と声が聞こえて来て土埃と怪魔の体液でグチョグチョになったウィスパーが飛び出して来た。

お前めっちゃモグモグされてただろ、何でそんな元気そうなんだよ。

 

「ウィスパー、とりあえずバッチいから近づかないでくれ」

「わぁ、スグル君ってば辛辣だねぇ」

「ちょっとぉ!そこは「無事で良かった!」とか「さすがはウィスパー!僕の執事なだけはある!」とか言うところでしょうが!」

「いや、僕から見たらお前が勝手に突っ込んで勝手に喰われただけだし」

「ドッガッゴー!」

「でも怪魔の隙は出来たからな」

「そこは評価してもいいんじゃないかしら」

 

そう僕らがガヤガヤしていると後ろから「あ!あの…!」と声をかけられる、そうだ女の人がまだ居たんだった。

 

「仕事の帰りにいきなりあの化け物に襲われて…このまま食べられて死んじゃうんだって思ったら君たちが助けてくれて…今私が生きてるのは君たちのおかげだよ、本当にありがとう!」

 

「「!!」」

 

そのお礼を言われた途端に心の底から温かいものが湧いたのがわかった、今の僕にとっては宝石の様に尊いと感じるものだ、母さんは僕に「困っている人が居たら助けてあげるのよ」と常々言うけれどその意味が分かった気がした。

 

誰かを助けられるということはとても尊く素晴らしいことなんだ!

 

ふと栗原さんの方を見ると温かく嬉しそうな顔をしていた、きっと僕も同じ表情をしているだろう。

 

「いやぁそれほどでもありませんよレデ「ソイツから離れろ!」ィィィィィ!?」

 

突然の事だった、話しに混ざって来たウィスパーがいきなり真っ二つになったと思ったら僕たちは首を後ろから引かれて尻餅をつく羽目になったのだ。

 

一体なんだと思ったら女の人の前に黒髪で口元に傷があるとてもカタギには見えない男の人が立っていてこちらに向かってヌンチャク?三節棍?を構えていた、どうやら僕らが殴られずに済んだのは大やもりと女郎蜘蛛に咄嗟に引き寄せられたからのようだ。人の来る気配なんて感じ無かったぞ…!?

 

「無事か恵子!」

「甚爾君!?」

「いきなりとはご挨拶じゃねぇか色男さんよぉ!」

「喋る呪霊…特級か?」

「あらあらなんか誤解されてるようね」

 

男の人からのプレッシャー…これが殺気か?をビシバシ感じながら目の前のやりとりを見ていると恵子と呼ばれた女の人が甚爾と呼ばれた男の人に声を上げた。

 

「この子たちは化け物に襲われた私を助けてくれたんだよ!」

「でも呪霊を連れてるじゃねぇか!ガキでも呪詛師かもしれねぇ!」

「ジュソシ?なんですかそれ?」

「アータねぇ!いきなりワタクシを真っ二つにしておいて挙げ句の果てに呪霊呼ばわりとは!ワタクシたちは妖怪でウィス!」

「は?妖怪?」

 

栗原さんとウィスパーの台詞にポカンとした甚爾さんは一瞬悩むと殺気をしまって武器を降ろして恵子さんの方を見た。

 

「本当にコイツらがお前を助けたのか?」

「そう言ってるじゃない、化け物に追われて動けなくなった私をここまで連れて逃げてくれてたった今化け物も退治してくれたんだよ!」

「本当に?」

「本当に!」

 

恵子さんがそう言い切ると甚爾さんはこっちに顔を向けると頭を下げて来た。

 

「誤解してすまねぇ、恵子を助けてくれたこと心から礼を言う」

「私からも甚爾君がごめんなさい、それと改めてありがとう」

「分かれば良いでウィス!」

「いや、なんでお前が仕切るんだよ」

 

そう謝罪を受け取りつつウィスパーにツッコむともうあたりは真っ暗になっていたのであった。

僕たちの長い1日はまだまだ続きそうだ。

 

 

 




ヒモやってる方の子安=伏黒甚爾
働いている方の子安=ぬらりひょん

あとママ黒さん(仮)の名前は「恵子」になりました

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