気が付いたら、ウルベルトになっていた。(R15バージョン)   作:コインランドリー

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気が付いたら、ウルベルトになっていた(R18バージョン)を、改変してから掲載しています。

オリジナル設定が多いので、ご注意をお願い致します。
原作6巻までのネタバレがあります。


混乱

 

部屋で、オーバーロードの6巻の書籍を読んでいた男がため息をついた。

 

「オーバーロードの世界に行けたらなぁ〜まぁ、行けても何の能力もないと、殺されるだけだろうけど・・・」

 

夏樹は、19歳の専門学校に通う学生であるが、テストで欠点を取って追試を受ける事になっていた。

 

「何で59点なの!?教科書持ち込みOKのテストで落ちたぁ・・・書くこと多すぎて、時間が足りないよ!」

 

夏樹は、ベッドに横になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めると、自分の部屋ではなくて、屋敷の廊下に居たので混乱した。

 

「ここは・・・何処?」

 

自分の手を見ると、爪が長くて、黒いマントを着ていて、顔も毛がフサフサだった。

 

「えっー!?何でっー!?」

 

夏樹が叫ぶと、直ぐ側の部屋から2人の人物が出てきた。

 

「ウルベルト様!」

 

「えっ!?誰?」

 

白髪の執事の服装の男性と金髪のメイド服の女性が、夏樹の事をウルベルトと呼んていたので驚いた。

 

(ウルベルト?)

 

「ナザリック地下大墳墓執事のセバス・チャンでございます!」

 

「戦闘メイド・プレアデスのソリュシャン・イプシロンでございます!」

 

セバスは、すぐにアインズにメッセージを送った。

 

アインズは、すぐにアルベドにメッセージで遠隔視の鏡を使ってウルベルトが本当に居るのかを確認させた。

 

アインズは、確認が終わってからセバスが王都で借りている屋敷に転移した。

 

「ウルベルトさん!会えて良かった!」

 

(ヤバい!オーバーロードの世界に来ちゃった!?しかも、ウルベルトになってる!!)

 

夏樹は混乱したが、偽物だとバレたらヤバいので話を合わせた。

 

「一緒にナザリックに、戻りましょう!」

 

(偽物だと分かったら、殺されるよね!ナザリックに行くのは危険だ!)

 

「この家が気に入ったので、しばらくこの家で暮らそうかなと思ってます」

 

(良し!アインズさんが、帰ったら逃げるぞ!)

 

「そうですか・・・では、セバスとソリュシャンは、ナザリックから家具を持って来て環境を整えてくれ」

 

セバスは、少し暗い表情で話し始めた。

 

「申し訳ありません。アインズ様・・・実は、この屋敷で、ツアレという人間の女性をメイドとして働かせています」

 

「そんな報告は、なかったと思うが?」

 

セバスは、王国の裏組織で働かされて捨てられそうになっていた、ツアレという女性を保護して屋敷のカモフラージュの1つとしてメイドにしていた事を話した。

 

アインズは、セバスの性格は創造主のたっち・みーに似ているので、あまり強く叱れなかった。

 

ウルベルトが帰ってきたので、たっち・みーが帰ってくる可能性もあると思った。

 

(原作では、セバスの裏切りの話だったよな・・・俺が表れたから、歴史が変わったのか・・・)

 

夏樹は、逃げる機会をうかがっていた。

 

「ウルベルトさん、申し訳ありませんが、ナザリックに帰りましょう!」

 

「あっ・・・はいっ」

 

(逃げ道が、無くなった・・・)

 

それから、アインズの転移で4人はナザリックに移動した。

 

ツアレは、家から出ないように命令してある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナザリックに着いて夏樹は、アインズの執務室でアルベドとデミウルゴスの出迎えがあった。

 

「ウルベルト様!お帰りなさいませ!心からの感謝を申し上げます」

 

アルベドは、表情には出さないが、アインズを1人ナザリックに置いて行ったギルドメンバーを憎んでいた。

 

アインズは、ウルベルトの話が聞きたかったので、2人だけでの会談をしたいと言ったが、アルベドとデミウルゴスが参加の意思表示を強くしたので許可をした。

 

「ウルベルトさん、帰って来てくれて嬉しいです」

 

「私も、帰ってこれて嬉しいです」

 

(ヤバいな、会話でボロが出たら偽物だとバレるかも・・・)

 

「ウルベルトさん、他の皆は何処にいるのでしょうか?」

 

(きたー!?)

 

夏樹は、頭を抱えて苦しんだ振りをした。

 

「ウルベルト様!」

 

「ウルベルトさん!」

 

アインズとデミウルゴスは真剣に心配していたが、アルベドだけは心の奥底で笑っていた。

 

「大丈夫です。ちょっと記憶の混乱があって・・・」

 

アルベドはすぐに、ペストーニャを呼び出して、夏樹を部屋に運んでベッドで休ませた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アインズは、守護者とセバスとパンドラをナザリックの玉座の間に集めて会議を開いた。

 

ナーベラル・ガンマ以外のプレアデスは、ウルベルトの護衛に付けている。

 

「ウルベルトさんが、ナザリックに帰還された」

 

一同は喜ぶが、ウルベルトの身に起きた事を知っている者達はうつむいていた。

 

「しかし・・・問題があってな」

 

「アインズ様!ここからは、守護者統括である私が説明させて頂きます」

 

アルベドは、アインズから許可を貰ってから話し始めた。

 

「ウルベルト様は、リアルからこの世界に来られた際の後遺症として、記憶が混乱している可能性が高いわ」

 

その場にる全員が驚きの声を上げた。

 

「ソンナ・・・信ジラレナイ!?」

 

「至高の御方が・・・後遺症とは!」

 

マーレが、手を上げてから話し始めた。

 

「超位魔法の星に願いをで、後遺症を治す事をしても良いでしょうか?」

 

アルベドは、笑顔で答える。

 

「マーレ!素晴らしい提案ね!早速実行しましょう!」

 

その場の殆どの者が安心した表情になったが、デミウルゴスだけは違った。

 

「アルベド!もう一つの可能性については、話さないのかな?」

 

「そうねぇ・・・私とした事が、うっかりしていたわ」

 

デミウルゴスは、アルベドの発言に違和感を覚えた。

 

「デミウルゴス。もう一つの可能性とは、何でありんす?」

 

「ウルベルト様が、敵に記憶が混乱する魔法を掛けられた可能性だよ」

 

その場に居る者は、驚きの声を上げた。

 

最強クラスのマジックキャスターのウルベルトに、魔法を掛けて苦しめる存在がいるのかと思った。

 

「その場合は、記憶を混乱させる魔法を解いたら、トラップ魔法が発動して、もっと苦しむ可能性もある」

 

アインズは、その話を聞いてから話し始めた。

 

「シャルティアを洗脳した者の仕業の可能性があるな・・・」

 

「何て事でありんす!許さないでありんす!」

 

シャルティアは、憎しみの表情になった。

 

デミウルゴスは、シャルティアや周りの者が怒りの表情をしているのを見ながら話し始めた。

 

「ウルベルト様が、リアルからこちらに来られた際に、何者かに襲撃された可能性が高い。そして、記憶が混乱する魔法攻撃を受けて、一番近くに居たセバスの所に表れたと考えられる」

 

デミウルゴスは、拳を握り締めている。

 

「一番近くに居たのに!気が付けなかった!グッ・・・」

 

セバスは、悲しみの表情になる。

 

「私の予想が正しければ、ウルベルト様は、ナザリックから出ようとされるだろう。記憶が混乱しておられるが、ナザリックが敵の襲撃を受ける事がないようにと無意識に思われて・・・」

 

その場の殆ど者は、涙を流した。

 

「ウルベルトさんは、ナザリックより王都の屋敷に居たいと言っていた・・・」

 

アルベドは、その可能性も考えていた。自らの手でウルベルトを葬った場合は、アインズに嫌われてしまう可能性があるので、マーレにやらせようと思っていた。

 

アインズは、友人のウルベルトにトラップ魔法が掛かっていた場合を恐れて、魔法で調べる事も禁止した。

 

アインズは、ウルベルトが何処かに行ってしまうのが恐かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏樹は、ウルベルトの部屋のベッドで横になっていた。

 

周りには、ナーベラル・ガンマ以外のプレアデスと一般メイドのシクススが居た。

 

「あの・・・外に出たいのだけど・・・」

 

周りの者は、アルベドとデミウルゴスが予想した2つの可能性について聞いていた。

 

リアルから来た際の後遺症なら、ナザリックから外に出たいという事は言わないと思った。

 

もう一つの可能性である、敵からの襲撃を受けて、記憶が混乱する魔法を掛けられたのだと思ったので、下手に何かを質問すると夏樹が苦しむと考えた。

 

「私達が、全力でお守り致しますので、ゆっくりとお休み下さい」

 

ユリ・アルファが、優しい声で夏樹に伝えた。

 

(偽物だとバレたら・・・この声が、恐ろしい声に変わるよね?)

 

「そうか・・・安心だな〜」

 

夏樹は、うつむいてから答えた。

 

その場に居る者は、夏樹に魔法をかける強者に、全力で挑む覚悟を固めていたが、自分達の実力が不足しているので、がったりさせてしまったと思い悲しかった。

 

「何か、私達に出来る事はありませんか?」

 

「あっ・・・そうだな。お風呂に入りたいなぁ」

 

(1人になって考えよう!)

 

その場の者達は丁寧で素早く動いてから、お風呂の準備をした。

 

「準備が、出来ました!ソリュシャン・イプシロンがお手伝いをさせて頂きます」

 

ソリュシャンが、脱衣所に一緒に入ってきたので、夏樹は断ろうとしたが、どうしてもお手伝いがしたいと訴えたので許可をだした。

 

(アインズさんは、NPCに手を出したら怒るよね!ヤバい!我慢!我慢!我慢だ!)

 

夏樹は、ソリュシャンに性的に襲われそうになるが、アインズが訪ねてきたので助かった。

 

 

 

 

 

 

 

ソリュシャンが、ウルベルトをお風呂場で襲った件とセバスが人間を匿った事を報告しなかった件で、アインズは緊急の会議を開いた。

 

出席者は、アインズ・アルベド・デミウルゴス・ユリだった。

 

ユリは、書記として会話の内容を記録している。

 

記録しているのは、今後ギルドメンバーが表れた際に、自分が作ったNPC達がどういう経緯で罰が決められたのかを伝える為である。

 

ソリュシャンとセバスは、ナザリックの反省室にて罰の決定を待っている。

 

「まずは、セバスとソリュシャンの報告ミスの件だ。アルベドとデミウルゴスは、どういった罰が良いと思う?」

 

アルベドは、お辞儀をしてから答えた。

 

「はっ!セバスは、人間の裏組織から女を助けて報告をしなかったので、厳罰が妥当だと思います。ソリュシャンは、セバスから口止めをされていたので、セバスよりは軽い処分が良いと思ます」

 

デミウルゴスも、同じような意見を言った。

 

「そうか・・・では次に、ソリュシャンが、ウルベルトさんを襲った事件についてはどう思う?」

 

アルベドは、険しい表情で話し始めた。

 

「厳罰でよろしいかと・・・記憶が混乱している至高の御方に対して、性的に襲う事は許されません!」

 

アルベドは、アインズを残して居なくなったギルドメンバーの事を憎んでいた。それと同時に、ウルベルトにナザリックの者達が懐くのが許せなかった。

 

ユリは、少し辛そうな表情をした。

 

デミウルゴスは罰の会議よりも、アルベドの発言の様子の方が気になっていた。

 

アルベドは、ウルベルトが敵に攻撃された可能性をわざと言わなかった可能性があったからだ。

 

デミウルゴスはアルベドが、ウルベルトに記憶が混乱する魔法をかけた者に、ナザリックでも把握できないレベルの高度な洗脳を受けているのではいかと考えた。

 

「アインズ様!2人の処分ですが、私にお任せ下さい」

 

デミウルゴスが、処分を任せて欲しいと言ったのでアインズは驚いた。

 

「どういった処分をするんだ?デミウルゴスよ」

 

「その前にアルベドとユリには、部屋を出て行って頂きたいのですがよろしいでしょうか?」

 

アルベドは、怒り狂った。

 

「デミウルゴス!?どうして守護者統括である、私に処分の内容を聞かせないの!?」

 

「私が、少し前に計画をした極秘作戦を手伝ってもらうつもりだ。まだ、報告書の作成はしていないがね」

 

「今までの情報から、極秘作戦の内容は思い付くわ!?けど・・・どっちの作戦か分からないのよ!」

 

アルベドは、椅子から立ち上がってデミウルゴスを睨みつけた。

 

「アインズ様!デミウルゴスは、守護者統括に報告出来ない作戦を実行するつもりです!ユリ!議事録に書いておいて!」

 

ユリは慌てて返事をして、議事録に記入する。

 

「デミウルゴスよ。議事録にも残せない極秘作戦なのか?」

 

「はい。議事録には、極秘作戦の終了後に記載をさせて頂きます」

 

アルベドは、アインズに訴える。

 

「アインズ様!私も、極秘作戦に参加させて下さい!参加するなら、聞いても良いわよね・・・デミウルゴス」

 

アインズは、アルベドの様子がおかしいと思ったが作戦の参加を許可した。

 

デミウルゴスは、少し暗い表情になって、作戦の説明を始めた。

 

「最初にパンドラズ・アクターを人間に変身させてから、アダマンタイト級の冒険者チームの漆黒に加入させます。その際には、パンドラと名乗り、モモン様の弟として設定をさせて頂きます」

 

アインズは、パンドラズ・アクターと一緒にチームを組むのかと驚いた。

 

パンドラが仮面を付けずに、人間の顔でモモンを兄と呼べば、モモンが幻術を使ってまで人前で兜を取らなくても人間だと思い込むメリットがあった。

 

「ソリュシャンは帝国の商人の娘として、アインズ様とセバスとパンドラを伴って、聖王国に入国して頂きます。その際に、私が召喚した悪魔達が、聖王国の聖王女を誘拐しますので、アインズ様は漆黒の英雄モモンとして、パンドラと一緒に悪魔達と壮大な激闘を繰り広げて頂きたいのです!聖王国には、シャルティア・コキュートス・アウラ・マーレを派遣します。アルベドは、ナザリックからの支援をお願いします」

 

アルベドは、怒り狂った。

 

「これが罰?重要作戦に参加できるのよ!ご褒美じゃない!ふざけているの!?」

 

「アインズ様の側で行う、重要作戦だ!ミスは許されない!罰というよりも使命を思い出させる事が、重要であると私は思うがねぇ。後は、ナーベラル・ガンマはウルベルト様の護衛をさせます」

 

「アインズ様、この作戦の中止を進言致します!」

 

アインズは、アルベドとデミウルゴスが啀み合う姿を見て違和感を感じた。

 

アインズは、ギルドメンバーが戻って来てくれたら、もっと楽しくなると思っていた。

 

だがアルベドとデミウルゴスの睨み合いや、ウルベルトが正体不明の敵に狙われていたりと、困難な道のりが多くあった。

 

アインズは、吹っ切れた。気持ち的に吹っ切れないと、ヤバいと思った。

 

「はっはっ!はっはっ!はっはっ!!」

 

途中で感情抑制の影響で、感情が抑制された。

 

「せっかくの楽しい気分が薄れたな・・・」

 

その場に居た者達は、驚いた表情になった。

 

「アルベドは、ウルベルトさんが狙われていて気が立っているのだな〜。デミウルゴスは、それでも冷静に対応しようとしているな!そんな状態なのに、私が手をこまねいている姿を見せてしまった!情けない限りだ!」

 

3人は、慌ててアインズに自分達の不備を詫びた。

 

「デミウルゴスよ!極秘作戦の許可を出す!はっはっ!喧嘩もしないとな!楽しいな〜困難な道を皆で進んで行くぞ!」

 

「畏まりました!」

 

デミウルゴスは、アルベドが洗脳されていて操られている可能性を考えて、作戦中にアルベドの行動を監視して調べるつもりでいる。

 

守護者が全員出払えば、アルベドは行動を起こすと思っている。

 

もちろん、ウルベルトの護衛には、デミウルゴスとマーレが密かに付く計画である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏樹は、ウルベルトの姿になってオーバーロードの世界に来たことが恐かった。

 

夏樹は、ナザリックの者達が敵に記憶を混乱させる魔法を掛けられたと、勘違いしている事を知らない。

 

(何か、俺のせいでソリュシャンが罰を受けるみたいだ・・・俺が偽物だと分かったら、絶対に恨まれるぞ!?偽物の為に罰を受けたとか言って・・・逃げよう!)

 

「ちょと良いかな〜ソリュシャンと話したいのだけど・・・」

 

夏樹は、ベッドの側で護衛をしているルプスレギナに声を掛けた。

 

「はっ!ソリュシャンを呼んでくるっす!」

 

「私が、行くよ」

 

(まずは、この部屋から出るぞ!)

 

夏樹は、ナザリックの反省室に入ると、セバスとソリュシャンが暗い表情で立っていた。

 

(わー!暗い表情だ!恐いよー!)

 

「ウルベルト様!」

 

2人は、姿勢を正してお辞儀をする。

 

「楽にして良いよ〜。あれ?セバスも罰を待ってるの?」

 

「はっ!ツアレを助けた件での報告をしなかった事での罰を待っております」

 

(大事になったんだな〜)

 

「そっか〜そういえば、ツアレはどうなったの?」

 

セバスは、少しうつむいてから答えた。

 

「申し訳ありません。分かりません」

 

「ルプスレギナは分かる?」

 

ルプスレギナは、笑顔で答えた。

 

「分かんないっす!けど、ナザリックに関係ない人間だったら、消してしまうんじゃないっすかね!」

 

(ヤバい!恐いよ!?俺は、偽物だぜ!ここは、関係ないと分からったら、簡単に消される場所だ!)

 

セバスも覚悟をしていたので、うつむいて何も言えない。

 

「何とか、保護出来ないかな?」

 

セバス・ソリュシャン・ルプスレギナが、頭を下げた。

 

「ウルベルト・アレイン・オードル様の名前で、ツアレを保護するっすね!了解しました!」

 

ルプスレギナが、アインズにメッセージを送ったら、その場で保護することが決まった。

 

(恐いよ・・・もしも、俺が偽物だってバレたら、ツアレも死んじゃう!)

 

夏樹は自分の言葉には、他の人間の人生も絡んでくると思って恐怖した。

 

それからは、セバスにお礼を言われて、少ししてから罰が決まったという事で、セバス達はアインズの所に向かった。

 

(あっ!ソリュシャンと話せてないな!?)

 

夏樹は、出口には行けずに部屋に戻された。

 

(逃げられない!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セバスとソリュシャンは、アインズの執務室に入室をした。

 

2人は、どんなに重い罰でも覚悟をしていた。

 

至高の御方に対に失望される方が、もっと恐かったからである。

 

「これより、2人の罰を伝える。2人には、聖王国で行われる作戦に参加してもらう」

 

2人は、驚いた表情になった。

 

「罰よりも使命を思い出させる事が、重要であるとデミウルゴスが発言してな〜」

 

「デミウルゴス様が!はっ!使命を自覚致します!」

 

「私も、使命を自覚致します」

 

2人は、頭を下げた。

 

「1時間後に、王座の間で会議があるので参加するように!以上だ!」

 

「畏まりました!」

 

1時間後に、王座の間で会議が開かれた。

 

会議の参加者は、アインズ・アルベド・デミウルゴス・シャルティア・コキュートス・アウラ・マーレ・パンドラ・セバス・ソリュシャンである。

 

アインズは、聖王国の作戦の内容は知っているが、目的が分からなかったので、デミウルゴスに言わせる事にした。

 

「ローブル聖王国での作戦の発案者であるデミウルゴスよ、全員に作戦の目的と内容を細かなに話すのだ!」

 

デミウルゴスは、アインズにお辞儀をしてから話し始めた。

 

「この作戦の目的は、至高の御方がリアルより、こちらの世界に来られた際の受け皿になる国を作る為である!前段作戦と後段作戦に別れて実行する」

 

アインズは、ギルドメンバーがこの世界に来たら、ナザリックを見つけられない可能性やウルベルトのように記憶を混乱させられたりする可能性があるので、国を乗って保護出来る場所を作るのだと思った。

 

「聖王国は、半島を走る長い湾が国土を南北で完全に分断している。今回の作戦では北部がメインの舞台になる」

 

デミウルゴスは、アルベドの動きに注意をしている。

 

「北部にある王都ホバンスにて、私が召喚した悪魔が聖王女のカルカ・ベサーレスを誘拐して山奥まで連れ去る。そして、偶然通りがかったソリュシャンの護衛をしている冒険者の漆黒の英雄との激闘を繰り広げる。パンドラは、漆黒のメンバーとしてカルカを救出してもらう」

 

パンドラは、返事をしてから頷く。

 

「作戦の肝は、パンドラとカルカが親しくなる事にある!」

 

シャルティアが、疑問に思って質問をする。

 

「親しくなる?誘拐したならナザリックで、洗脳した方が早いと思うでありんすが?」

 

アルベドが、話し始めた。

 

「シャルティア、洗脳よりも愛の力の方が人は動くのよ。だからパンドラは、本気でカルカを愛しなさい」

 

パンドラは、オーバーアクションをしてから返事をした。

 

デミウルゴスは、説明を続けた。

 

「その通りだよ!アルベド!そして、カルカを首都ホバンスまで送り届ける。守護者達は、アインズ様から少し離れた位置で待機してくれ、アルベドはナザリックにて物資が必要になったら送る用意をしておいてくれ」

 

アインズは、後段作戦についても聞きたかったので、パンドラに遠回しに聞いてみた。

 

「パンドラよ。前段作戦は、お前がメインになる!カルカと仲良くなぁ」

 

「はっ!畏まりました!」

 

「それと、後段作戦の大まかな流れも読めるか?」

 

パンドラは、オーバーアクションをしてから答える。

 

「はっ!後段作戦では、3週間程かけて亜人達を使って南部と北部を完全に分けます。そして、私がカルカと結婚して国王になりモモンガ聖王国を北部に建国する事になります!」

 

「モモンガ聖王国!?」

 

「はっ!アインズ・ウール・ゴウン聖王国では、正体不明の敵に狙われる可能性があります。ですので、アインズ様の本来の名前から、モモンガ聖王国とした方がリアルから来られた至高の御方にも伝わると思いますが・・・違う名前の方が良かったでしょうか?」

 

アインズは、自分の名前が国になると聞いて恥ずかしい気持ちになった。

 

「モモンガ聖王国!素晴らしい名前でございます!私も住みたいですわぁ」

 

アルベドが、幸せそうな顔で話しだした。

 

「そうだな~第3のナザリックを作る場所もあるかな?」

 

デミウルゴスが、笑顔で答えた。

 

「はっ!場所の確保は早い段階で行います!」

 

アウラは、手を胸に当ててから話し始めた。

 

「第3のナザリックの建設は、お任せ下さい!アインズ様!」

 

「頼むぞ!はっはっ!はっはっ!」

 

皆は、アインズが楽しそうにしているのが嬉しかった。ウルベルトと一緒に会議をしたかったが、ウルベルトの体調を心配して我慢した。

 

アルベドは、幸せそうな顔をしているが、モモンガ聖王国とナザリックには、ギルドメンバーを入れたくはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セバスは、休日にツアレの所にやってきた。

 

ツアレは、王都から1時間程歩いた場所にある、人口30人程の村で暮らしている。

 

ツアレは、ナザリックの事は知らないので、セバスの主人が気まぐれで、村に住めるように手配をした事になっている。

 

護衛には、シャドウ・デーモンが付いていて、ピンチの時にはセバスに知らせるように言ってある。

 

村の人からは、セバスが毎週会いに来ているので、2人は大人の関係だと思われている。

 

ツアレの家は、台所と寝室があるだけの家である。

 

ウルベルトの名前で保護されているので、もっと大きな家にも住めるが、ツアレは小さな家を望んだ。

 

ツアレからすれば、命が助けられただけで嬉しかったし、セバスの主人が、機織りで作った手拭いを定価よりも少し高い値段で毎月買ってくれる契約を結んでいるので生活も安定していた。

 

「ツアレが作る料理は、美味しいです」

 

「セバス様に、喜んで頂けて嬉しいです♪」

 

ツアレは、セバスが泊まりにくる日が楽しみだった。

 

「ソリュシャン様にも、もう一度お礼を言いたいのですが・・・」

 

ツアレは、この幸せな生活が出来るのは、ソリュシャンのお陰だと思っている。

 

「お忙しい方ですので、ツアレとは直接は会えませんが、その言葉は伝えておきます」

 

ツアレの保護を、ウルベルトの尊き名前を使ってまでしてくれた事を、セバスは心の中で感謝をした。

 

2人は夜を一緒に過ごした後に、セバスはツアレに見送られながらナザリックに向かった。

 




最後まで読んで頂き、ありがとうございます!
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