気が付いたら、ウルベルトになっていた。(R15バージョン)   作:コインランドリー

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オリジナル設定が多いので、ご注意をお願い致します。



セバスとツアレの結婚

 

エクレア・エクレール・エイクレアーは、ナザリックの清掃を一般メイド達と一緒にしていた。

 

「塵一つ残さずに、磨き上げて下さい」

 

しばらくすると、アウラとルプスレギナが歩いているのが見えたので挨拶をする。

 

「おはようございます!良い朝ですね!」

 

「おはよう・・・エクレア」

 

「おはようっす!」

 

ルプスレギナは元気だが、アウラが疲れている表情をしていたので、エクレアは質問をした。

 

「何か、あったのですか?」

 

アウラは、苦笑いをしながら答えた。

 

「シャルティアとナーベに、演技指導をして・・・大変だったよ」

 

シャルティアとナーベラルは、アインズの娘役を演じる為に演技の練習をした。

 

2人とも個性が強いので、演技の練習には、かなりのエネルギーを使った。

 

「シャルティア様とナーちゃんの姉妹の演技は、見ていてかなり面白かったっすよ・・・あっ!ウルベルト様の所に行って、エンちゃんとンフィーレアが結婚する予定だって報告をしないといけないので、行ってくるっす!」

 

ルプスレギナは、夏樹の部屋に向かった。

 

アウラは、結婚という言葉が気になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼の薔薇は、魔神国と王国と帝国の冒険者組合の会議に出席するために魔神国に来ていた。

 

参加者は、冒険者組合の幹部とアダマンタイト冒険者の漆黒の英雄と蒼の薔薇のメンバーである。

 

会議の内容は、ヤルダバオトの対応についてだった。

 

聖王国の計画に王国と帝国は関わって欲しくないので、パンドラとナーベが働きかけて、都市の守りを固めるように促している。

 

魔神国の冒険者組合のプルトン・アインザックも守りを固めるべきだと訴えた。

 

「各都市に冒険者を配置して、防御の体制を構築する事を提案する」

 

他の幹部からの質問が相次いだ。

 

「防御の体制は重要ですが、ヤルダバオトが現れたら・・・魔神王とアダマンタイト冒険者しか対応できませんよ」

 

「そうですよ!ヤルダバオトは、魔神王と蒼の薔薇と漆黒が協力して撃退したのです!」

 

パンドラは、幹部達が困惑しているのを確認してから話を始めた。

 

「大丈夫だ!各都市には、防衛策を講じる!ヤルダバオトや悪魔達の侵入を防ぐ結界を張る事が出来るマジックアイテムを設置する」

 

困惑している時の方が、良い提案を受入れやすいので、タイミングを計っていた。

 

マジックアイテムの事は、蒼の薔薇とアインザックには事前に伝えていた。

 

「そのようなマジックアイテムがあるなら、もっと早く教えて欲しかったな」

 

「何か、言えなかった訳でもあるのかな?」

 

パンドラは、冒険者組合の幹部達が静かになってから答えた。

 

「マジックアイテムは、完璧ではない。悪魔の侵入を防ぐ事は出来るが、10日で効果が切れるのと作成は1人で行っているので大量生産が出来ない」

 

一部の幹部達は、その発言にざわついた。

 

「今の時点で発表をしたのは、魔神国と王国と帝国の各都市に配置するだけの数が揃ったからだ」

 

冒険者組合の幹部達は、この事を各都市の支部に連絡して冒険者達に防衛に集中するようにと通達をした。

 

国との連携を取る事が一番重要なのだが、緊急時にならないと連携を取るのは難しいので、パンドラ達は調整に苦労している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イビルアイは、会議の前日に魔神王からの手紙を受け取っていた。

 

「コキュートス様からの手紙!?」

 

「おっ!イビルアイ!良かったな!建国の時に、挨拶して以来じゃないか?」

 

ガガーランは、笑顔で話しかけた。

 

イビルアイは、仮面で顔を隠しているが、喜んでいるのは伝わってきた。

 

イビルアイは、手紙を読みながら興奮していた。

 

「ガガーラン!明日の会議が終わったら、王城に来て欲しい・・・と書いてある!私は、どうしたら良いんだ!?」

 

ガガーランは、アドバイスを伝える。

 

「まぁ、デートならドレスでも着て会いに行けと言うけど、多分・・・ヤルダバオトの対策だろうな。イビルアイとモモンの旦那の3人でないとヤルダバオトは、倒せないだろうかなら〜」

 

冒険者は独立した組織なので、連携を取るには少し難しい問題もある。

 

ヤルダバオトの強さは、冒険者組合だけでは対応は難しいのも事実ではある。

 

「ヤルダバオトの対応だろうか・・・」

 

イビルアイの声は、少し残念そうな感じになった。

 

「おいおい!ヤルダバオトと互角に渡り合うには、3人の連携が不可欠なんだぜ!それに、ヤルダバオトを一緒に討伐出来たら関係も深まるかもな!」

 

「そうだな!明日は、冒険者の服装で会いに行くぞ!」

 

会議が終わってから王城を訪ねると、衛兵達による丁寧な歓迎を受けた。

 

イビルアイが談話室に入ると、コキュートスが出迎えてくれた。

 

「久シ振リダナ。イビルアイ殿」

 

「コキュートス様!ご無沙汰しています!」

 

しばらくは、世間話をしていたが、途中からコキュートスが本題を伝えた。

 

「イビルアイ殿ニハ、魔神国ノ王城ニ居テモライタイ。ヤルダバオトガ、表レタラ、私ト一緒ニ出撃シテ欲シイ」

 

イビルアイは、喜んでその提案を受け入れた。

 

王国と帝国には、ヤルダバオトが表れたら結界を張って対応して、魔神国の王城まで知らせる仕組みを作るように提案するつもりだと説明をした。

 

ヤルダバオトは、1人で挑んでも返り討ちにあってしまう可能性が高いので、当然の対策である。

 

これによって、パンドラも魔神国から動けないという縛りが出来たので、聖王国の事件にコキュートスとパンドラが関わらない理由が出来上がった。

 

蒼の薔薇は、魔神国の冒険者組合からの任務を請け負う事になった。

 

朱の雫とガゼフとブレインは、王国とアーグランド評議国の国境付近でのヤルダバオトの対策に就くように、王国と冒険者組合を上手に誘導をしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アインズと夏樹は、アルベドとデミウルゴスとパンドラと会議をしていた。

 

「魔神国と王国と帝国の冒険者組合は、各都市の防衛に力を注いでいます」

 

パンドラは、冒険者組合は問題がない事を伝えた。

 

「王国と帝国も、都市の防衛に力を注ぐようにと誘導をしています」

 

アルベドは、王国と帝国の細かい対策について説明をした。

 

「後は帝国のフールーダ・パラダインが、動かないように対策をする事が残っています」

 

デミウルゴスは、問題点を上げた。

 

フールーダ・パラダインは、第六位階の魔法が使えるので、ヤルダバオトとの戦闘に参加したいと動く可能性がある。

 

帝国としては、最強の人物なので、国外に出す事は考えにくいが、魔神国のデス・ナイトに興味があるとほのめかしているそうなので、魔神国に来る可能性もあった。

 

デミウルゴスは、アインズに話しかけた。

 

「アインズ様。フールーダの対応は、アレで宜しいでしょうか?」

 

アインズは、アレの意味が分からなかったので、手を顔に当ててから悩む素振りを見せる。

 

「どうしたものかな・・・アルベドは、どう思う?」

 

アルベドは、笑顔で話を始めた。

 

「フールーダを帝国から動かさないようにする為に、恐れ多い事ですが、アインズ様がフールーダの前で超位魔法が使える事を見せつけてから格の違いを見せて手駒にするのが望ましいと思います。フールーダは、使用可能な最大位階を見抜く事が出来るタレントがあります」

 

デミウルゴスは、補足して伝える。

 

「その際に記憶を改ざんして、第七位階魔法が使えるという記憶を捏造しておきます。超位魔法が使える情報が漏洩すると、邪な考えを持つ者達が近づく可能性がありますので・・・」

 

アインズは、その作戦を実施する事にした。

 

 

 

 

 

 

 

セバスは、アインズに呼ばれて執務室に入室をした。

 

「セバス・チャン、御身の前に」

 

セバスが入室すると、アインズとパンドラが居た。

 

「セバスに聞きたい事があってな・・・ツアレとは、結婚をするつもりはあるのか?」

 

「ツアレとも結婚については、話し合いをしております。アルシェ達を養子に迎えたいと、ツアレは思っています」

 

「パンドラもラキュースとの結婚を、真剣に考えていると言っている。まぁ、パンドラは、ウルベルトさんがラキュースとの結婚を望んだら、結婚すると言っているがな」

 

アインズは、手を組んでから話を続けた。

 

「人間との結婚には、寿命の違いが存在する・・・パンドラは、人間と異形種の間に生まれたと説明しているので、ラキュースも寿命の違いは理解しているだろう」

 

アインズは、セバスに質問をした。

 

「セバスは、どうだ?ツアレだけではなくて、アルシェ達もいる」

 

セバスは、少し考えた後に答えた。

 

「私も、パンドラズ・アクター様と同じで、異形種と人間の間に生まれた事にして頂けたらと思います」

 

アインズは、頷いてからペストーニャを呼び出してから説明をした。

 

「ペストーニャよ。セバスの母親役になって欲しい。パンドラは、セバスの弟役を頼みたい」

 

「畏まりました・・・わん。セバス様は、セバス・ワンコと名乗ってもらう事になりますね。わん」

 

ペストーニャは、笑顔で答えた。

 

「セバスは、父親の姓を名乗っていた事にする。父親は、行方不明の設定だったな」

 

3人共、結婚の話をしたことで、アインズと夏樹の結婚について気になったので、不敬かもしれないが質問をした。

 

「ウルベルトさんは、アウラとの結婚の時期を真剣に考えている。結婚について聞いてみたら、パンドラとセバスが結婚を先にしてくれると、結婚しやすい雰囲気になるかなと言っていたよ・・・一番最初に結婚をするのは、緊張するそうだ」

 

3人共、記憶を混乱する魔法攻撃の影響だと思った。

 

本来であれば、至高の御方が先に結婚してから、自分の結婚の話をするのが順番だと思っている。

 

「私の結婚だが・・・結婚するには、ある重要な課題を解決する必要があるので、モモンガ聖王国の建国後に、その課題に取り組むつもりだ」

 

アインズは、アルベドとシャルティアと一緒の部屋で過ごす過程で、結婚についても向き合う覚悟ができた。

 

「パンドラよ。その時は、協力をしてもらうぞ!」

 

パンドラは、綺麗なお辞儀と返事をした。

 

この件は、ナザリックの全体に伝達された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルベドとシャルティアは、休憩時間に談話室である話し合いをしていた。

 

「アインズ様が、モモンガ聖王国を建国後に結婚のご準備をされるわ」

 

「妾達も準備をしないと、いけないでありんすね」

 

第1王妃が、どちらになるのかを決めておかないと、結婚の準備が終わったアインズを待たせてしまうので、早い段階での話し合いをする必要があった。

 

ナザリックの者達は、結婚式の準備を建国後に合わせて行えるように準備している。

 

アルベドとシャルティアが着る、ウエディングドレスもデザインから作成している。

 

「勝負の競技は、何にしようかしら?」

 

「そうでありんすね〜。ここは、公平にアウラに決めてもらうのはどうでありんす?」

 

アウラの所に行ってから、勝負の内容を決めてもらった。

 

勝負の内容は、障害物競走と決まったので、デミウルゴスとセバスとパンドラに障害物競走のコースを作って欲しいと依頼した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツアレは、自宅の清掃をしていた。

 

いつもは、クーデリカとウレイリカと一緒に、手縫いを作っている時間帯である。

 

明日の夕方に、セバスの母親が挨拶に来る事になっていたからである。

 

「ツアレさん!庭の掃除が、終わりました」

 

ツアレが玄関の掃除をしていると、クーデリカとウレイリカが報告に来た。

 

「ありがとう。手を洗ったら、休憩をしましょう」

 

クーデリカとウレイリカは、元気な声で返事をしてから手を洗いに洗面所に向かった。

 

アルシェも台所の掃除が終わったので、一緒に休憩をした。

 

「後は、廊下と物置で終わるわね」

 

「私は、廊下を掃除する〜お姉様も一緒に掃除をしましょう♪」

 

「私も一緒にする」

 

「分かったから、喧嘩をしないの」

 

ツアレは、アルシェ達を自分の子供のように思っている。

 

ツアレには、妹がいたが貴族に強引に連れて行かれて、八本指に売られた事で離ればなれになっていた。

 

セバスに相談をして探してもらったが、村を出た所までしか分からなかった。

 

アインズは、ツアレと直接会っていないので、漆黒の剣のニニャの姉だとは知らない。

 

ツアレは、妹の無事を祈ることしか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

パンドラは、ラキュースをエ・ランテルの綺麗な橋の上に呼び出した。

 

ラキュースは、エ・ランテルで有名なホテルのバーで大事な話をしたいと前日に言われていた。

 

ラキュースは、ドレスを着て緊張しながら待っていた。

 

夕日が沈んだ瞬間に、パンドラは表れた。

 

パンドラは、貴族が着るような衣装で、花束を持っていて、仮面をつけていない状態だった。

 

「待たせましたね」

 

ラキュースは、辺りが暗くなっていく中、花束を持って表れたパンドラを見て、胸がキュンとした。

 

周りに居る者達は、ラキュースがデートをする相手は、漆黒の英雄しか居ないと思っているので、滅多に見れない素顔が見れたと喜んでいる。

 

「モモンさんの事を考えながら、待ってる時間も楽しかったですよ♪」

 

パンドラは、オーバーアクションをしてから花束を渡した。

 

ラキュースは、パンドラの行為に感激しながら花束を受け取った。

 

周りの者達は言葉を交わさない2人を見て、心で通じ合っているのだと思った。

 

2人は、ゆっくりとホテルのバーに向かって歩き出した。

 

アインズは、姿を消す魔法を使って、離れた位置から2人を見ていたが、恥ずかしい気持ちが溢れ出してナザリックに帰った。

 

パンドラとラキュースは、バーの個室で楽しく語り合った。

 

20分程経ったときに、パンドラが手品をすると言ってから、胸ポケットから少し大き目のコインを取り出した。

 

ラキュースは、目を輝かせながらコインを見る。

 

「はい!」

 

パンドラが、片手を少し動かしてからコインを消した。

 

ラキュースは、驚いた表情になった。

 

次にパンドラが、両手を手を大きく動かしたら、パンドラの手には模様が刻まれた指輪があった。

 

「ラキュース。この指輪を、受け取って欲しい」

 

ラキュースは、指輪を受け取るという事は、結婚をする意思表示になると思った。

 

ラキュースは、両親にも結婚の相談をしていた。

 

相手が、異形種と人間との間に産まれた人だと伝えたら、ラキュースの好きなように生きなさいと言われて、抱きしめられた。

 

「ありがとう・・・大切にするわ」

 

ラキュースは、嬉し涙を流しながら受け取って、左手の薬指にはめた。

 

それから、ラキュースが宿泊しているホテルの部屋に移動をした。

 

「モモンさんには、お兄様がいて、もうすぐ結婚の予定で、3人の元貴族の女の子を養子に迎える予定なのね」

 

パンドラは、新たに加わった設定を伝えた。

 

ラキュースは、婚約している状態なので、パンドラが自分の事を詳しく話してくれるようになったと思って嬉しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペストーニャは、ツアレ達の家で歓迎を受けていた。

 

「セバスの母親のペストーニャ・ワンコです。わん」

 

ツアレ達は、セバスが人間と異形種の間に産まれたと聞いていたので、ペストーニャの姿には、驚いてはいなかったが、語尾のわんというのが気になった。

 

「セバス様のお母様。私は、ツアレと申します。宜しくお願い致します」

 

ツアレは緊張していたが、ペストーニャと少し話しただけで打ち解けて話せるようになった。

 

セバスは、皆が楽しそうに話をしていたのをみて安心をした。

 

「セバスには、モモンという名の弟がいます。わん」

 

アルシェは、モモンという名前に反応をした。

 

「漆黒の英雄のモモン様ですか?」

 

ペストーニャとセバスは、笑顔で頷いた。

 

アルシェは、冒険者になってすぐに、パンドラから話をかけられた事があった。

 

「モモンは、蒼の薔薇のラキュースさんと結婚する予定です・・・わん」

 

パンドラとラキュースの事は、冒険者達の間では、結婚秒読みだとか、魔神国と王国の国境付近でデートをしているとか色々と話題になっていた。

 

夕食を食べてから、セバスが話を始めた。

 

「母上。私は、ツアレと結婚をして、アルシェとクーデリカとウレイリカを養子に迎えます」

 

セバスは、ツアレ達と話し合いをしていた。

 

ツアレもアルシェ達もこの提案に賛成だった。

 

「素晴らしい事です。わん!」

 

1週間後に、セバスとツアレの結婚式をする事に決まったので、結婚式の前に、パンドラとラキュースに挨拶に行く事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏樹は、アウラとセバスとペストーニャを執務室に呼び出した。

 

「セバス!結婚おめでとう!」

 

セバスは、お辞儀をした。

 

「ありがとうございます!これも、ツアレを保護して下さった、ウルベルト様のお陰でございます」

 

夏樹は、ツアレ達の話題をした後に、本題の話を始めた。

 

「結婚式で、セバスとツアレに飲んで欲しいジュースがあるんだ〜」

 

夏樹は、アウラの方を見た。

 

「ウルベルト様と私が、2人で作ったオリジナルのジュースだよ♪」

 

セバスとペストーニャは、お礼の言葉を伝えた。

 

至高の御方が、試行錯誤をして作ったオリジナルのジュースは、ナザリックの者にとっては、とても価値のある物だったからである。

 

ジュースの入った小瓶を、2つ受け取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セバスとツアレの結婚式は、エ・ランテルの結婚式場で行われた。

 

ウエディングドレスを着たツアレと、礼服を着たセバスが愛を誓いあった。

 

「綺麗ね〜」

 

「お義母様。綺麗♪」

 

「幸せそうに見えるね♪」

 

アルシェとクーデリカとウレイリカは、感想を言った。

 

セバスとツアレは皆の前で、夏樹とアウラが作ったジュースを飲んだ。

 

セバスとツアレは、ジュースの美味しいに驚いていた。

 

「兄上。おめでとうございます!」

 

モモンは、セバスに声をかけた。

 

「モモン。ありがとう」

 

ラキュースは、パンドラとセバスの年齢が離れているのを見てから、人間との寿命の違いについて改めて考えた。

 

ペストーニャとラキュースは、ツアレに声をかけた。

 

「お姉様!おめでとうございます!」

 

「ラキュースさん。ありがとうございます」

 

ツアレは、姉と呼ばれた事で、妹が祝福をしてくれたような錯覚が起きた。

 

「ツアレさん!お幸せにね!わん!」

 

「お義母様。ありがとうございます」

 

ペストーニャは、ツアレを抱きしめた。

 

参列者は、ペストーニャ・アルシェ・クーデリカ・ウレイリカ・パンドラ・ラキュース・ソリュシャンである。

 

ソリュシャンは、普段は我儘な令嬢を演じているが、結婚式なので少しだけ押さえている演技をしている。

 

ツアレ達にとっては、自分達の窮地を救った恩人となっているので、夏樹の代わりにお礼の言葉を受け取る役目も担っている。

 

結婚式の会場の入口には、デミウルゴスが個人的に贈った花束が大量に飾られている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソリュシャンは、結婚式が終わってから、夏樹に報告をした。

 

セバス達は、家族で夕食を食べている。

 

「ツアレ・アルシェ・クーデリカ・ウレイリカは、助けられた事に対してのお礼の言葉を言っていました」

 

夏樹は、報告を喜んで聞いた。

 

夏樹は、結婚式の報告を聞きながら、アウラの事を思い浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

結婚式が終わってから、アルシェとクーデリカとウレイリカは、ペストーニャが宿泊しているホテルで泊まる事になった。

 

アルシェは、次の日に、アルシェ・ワンコになった事をフォーサイトのメンバーと一緒に、冒険者組合に報告に行くので、書類を作っている。

 

アルシェは、帝国に居る両親の事を思い浮かべた。

 

貴族の地位に戻る為に、怪しい取引に応じて妹達を危険な目にあわせたが、実の親なので心の底から恨む気にはなれなかった。

 

ヤルダバオトの対策で各都市に結界を張るマジックアイテムが手配されたが、都市から離れた場所の警備や荷物の運搬の仕事が増えている。

 

フォーサイトは、王国の任務は受けるが、帝国に行く任務は断っている状態である。

 

ペストーニャが紅茶を持って、アルシェの居る部屋に入ってきた。

 

「書類は、書き終わりましたか?わん」

 

「はい。終わりました」

 

2人は、紅茶を飲みながら会話をした。

 

クーデリカとウレイリカは、結婚式で興奮してはしゃいでいたので、疲れて寝ている。

 

「明後日から王国と評議国の国境の都市に、マジックアイテムを運搬する任務で出発します」

 

「アルシェ・・・気を付けるのですよ・・・わん」

 

ペストーニャは、アルシェを抱きしめた。

 

「はい。おばあさま」

 

アルシェは、ペストーニャの暖かさに包まれて幸せを感じた。

 

アルシェは、セバスとツアレから養子の話を聞いた時にかなり迷った。

 

帝国の貴族の地位に戻った両親が、アルシェを連れ戻しに来たら迷惑がかかると思ったからである。

 

クーデリカとウレイリカは、3年間は探さない契約になっているが、アルシェは家出をした状態だからである。

 

セバスの雇い主である、コイル商会のソリュシャンは、魔神国の上層部とも繋がりがあるそうなので、同盟国である王国の領土でも守ってくれると言ってくれたので、お言葉に甘えた感じになっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガゼフは、王国とアーグランド評議国の国境の都市で、ヤルダバオトの対策の為のマジックアイテムを受け取った。

 

朱の雫とブレインは、都市から離れた所にある別の都市で警戒をしている。

 

運搬したのは、プラチナ級の冒険者のフォーサイトだった。

 

ガゼフは、フォーサイトのメンバーと昼メシを食べる事にした。

 

理由は、フォーサイトのメンバーの1人が、漆黒の英雄のモモンの姪なのを知ったので、話をしたいと思ったからである。

 

「モモン様の事については、あまり詳しくは知らないんです。10日前に、モモン様の兄夫婦の養子になったので、ゆっくりと話す機会は・・・」

 

ガゼフは事情を聞いてから、ガゼフの知っている漆黒の英雄の話をした。

 

「戦いの終盤で、ヤルダバオトを遥か遠くに吹っ飛ばした一撃は凄まじかった」

 

アルシェは、漆黒の英雄の武勇伝を聞いて興奮していた。

 

アルシェは、漆黒の英雄のような冒険者になりたいと思っていた。

 

昼メシを食べた後は、フォーサイトのメンバーは二手に分かれる事になった。

 

「この都市の冒険者組合に話に行くから、アルシェはストロノーフ様とマジックアイテムの管理を頼むな」

 

ヘッケラン達は、ガゼフとアルシェをマジックアイテムを保管している、都市の中央にある建物に残してから、冒険者組合の会議に参加するために離れた。

 

ヘッケラン達は、アルシェとガゼフがとても良い雰囲気で話しているので、アルシェ1人で任せた方が良いと判断した。

 

建物の周りにはガゼフの部下が警備をしているが、マジックアイテムは魔法が使用可能な者しか発動はできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

ナザリックでは、デミウルゴスとセバスとペストーニャが会議室で話をしていた。

 

「セバス。結婚おめでとう」

 

「デミウルゴス様。花束を贈って頂いてありがとうございました」

 

「ほんの気持ちだよ」

 

デミウルゴスは、笑顔で答えた後に本題に入る。

 

「アルシェは、ナザリックで保護はされていないのは知っているね」

 

セバスとペストーニャは、頷いてから返事をした。

 

夏樹が保護した人間は、ラナー・クライム・ツアレ・クーデリカ・ウレイリカである。

 

「ウルベルト様は、ある作戦でアルシェを使う事を提案された。その作戦が終了した時点で、アルシェはナザリックの保護下に入ることになる」

 

ナザリックの保護下に入れば、危険な状態になったらセバスに直接連絡がいって、救う事が可能になる。

 

魔神国の外に冒険者の任務で行くことの多いアルシェには、素晴らしい対応だった。

 

「ウルベルト様に感謝を!わん!」

 

「お気遣いに、感謝を致します!」

 

夏樹は、この場にいないが感謝の言葉を述べる。

 

「その作戦とは、アルシェがヤルダバオトに襲われて、結界を張る事のできるマジックアイテムを実際に使用する作戦だ。アルシェを直接傷付けることはしなが、驚いた拍子に転んだりはするかもしれないがね」

 

マジックアイテムが実際にヤルダバオトに効果が、あることを見せつける為に必要な事だった。

 

話し合いの後にセバスとペストーニャは、ヤルダバオトの所に行った。

 

「セバス様。ペストーニャ様。何か、御用でしょうか?」

 

セバスとペストーニャは、アルシェの事について語った。

 

ヤルダバオトは、アルシェに怪我をさせないようにと命令されているが、丁寧に扱わないと後で大変な事になるのではないかと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

アルシェとガゼフが、マジックアイテムの置いてある机の近くで、楽しそうに会話をしていると、外から悲鳴が聞こえてきた。

 

「何事だ!」

 

ガゼフとアルシェが、建物から出るとヤルダバオトと数体の小型の悪魔達がいた。

 

「ヤルダバオト!」

 

「お前が、ガゼフ・ストロノーフだな!前回のコキュートスとの戦いでは、人間の実力者達によって邪魔をされたからな!」

 

ヤルダバオトは、魔力を発した。

 

「実力者は、1人ずつ片付けるぞ!」

 

ヤルダバオトは、ガゼフに襲いかかる。

 

「ぐっ!?」

 

剣で、ヤルダバオトの攻撃を受け止めた。

 

その際の衝撃で、アルシェは体勢を崩して地面に倒れた。

 

ヤルダバオトは、セバス達の顔が頭に浮かんだ。

 

「ワンコ殿!マジックアイテムを、起動させるのだ!」

 

アルシェは返事をしてから、建物の中に入っていった。

 

ヤルダバオトは、アルシェに怪我がないようだったので安心をした。

 

しばらくすると、マジックアイテムが発動して、魔法の防壁が辺りを包んだ。

 

「ぐわー!?」

 

ヤルダバオトと悪魔達は、都市の外に押し出された。

 

都市に住んで居る人々は、ヤルダバオトが入ってこれないのを確認して安心をした。

 

ガゼフが、建物の中に入ると、アルシェは先ほどのヤルダバオトの攻撃での興奮や恐怖が交互に押し寄せて興奮をしていた。

 

「ワンコ殿!大丈夫か?」

 

「はっ!ハイ!」

 

ガゼフは、アルシェの肩を持って落ち着くように伝えた。

 

アルシェは興奮した状態で、ガゼフからの優しい言葉を聞いて吊り橋効果に似た感覚になった。

 

吊り橋効果とは、恐怖や不安を感じている状況で、一緒にいる人に対して恋愛感情を抱きやすくなる心理現象である。

 

「あっ・・・はいっ」

 

アルシェは、ガゼフの姿を見て、胸がキュンとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

夏樹は、セバスとペストーニャを呼び出した。

 

セバス達が執務室に入ると、夏樹とアウラが居た。

 

「アルシェは、ナザリックの保護下に入るからね」

 

2人は笑顔で、お辞儀をしてからお礼を言った。

 

「資料読んでいたら、アルシェは、ガゼフの事がとても気に入って、手作りのお弁当を届けてたり、2人で食事したりしているみたいだね」

 

アルシェは、かなり積極的にアプローチをしていた。

 

アルシェは、帝国でワーカーとして、両親の借金の返済に追われる生活だったので、恋というものを知らなかったので、歯止めが利かなくなっていた。

 

「アルシェとは年の差はありますが、ガゼフ殿は、紳士的な人物と聞いておりますので、上手くいって欲しいです・・・わん」

 

セバスは、少し考えてから話を始めた。

 

「しっかりと見極めてから、判断をしないと・・・」

 

セバスは、アルシェの幸せを願っているからこそ慎重な対応が必要だと力説した。

 

夏樹は娘が産まれると、考える事が増えると思いながら、アウラの方を見た。

 

アウラは夏樹との間に娘が生まれたら、夏樹もこうなるのかなと考えていた。

 

 

 

 

 

夏樹とアウラは、寝室で一緒に過ごしている。

 

「セバスは、娘を持つ父親の姿のように見えたな」

 

「はい!見えましたね!」

 

それから1時間程2人で楽しく会話をした後に、夏樹が真剣な表情で話を始めた。

 

「結婚式を、2週間後に挙げないか?」

 

「はい!喜んで♪」

 

夏樹は、モモンガ聖王国の作戦が忙しくなる前に、結婚式を挙げる事を決めた。

 

アウラがセバスにメッセージを送ると、セバスは喜びの言葉と準備をする為に行動を開始すると伝えた。

 




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