転生したらもっふもふの九尾狐だった件   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 村の面倒を見ることになったスライムと守護獣は、村で過ごすために最低限のルールを決める。



ルールを決めよう

 ホブゴブリンのお兄さんとおじさん達と、ゴブリナのお姉さんとおばさん達が宴の準備を済ませたからと呼びにきた。

 すぐにランガお兄さんと一緒に、みんなの元に向かってみると、食べ物が盛り付けられているお皿や、飲み物が入ったコップなんかが用意されていた。

 

「・・・・・・これ、なんのお肉?」

 

牛鹿(うじか)と呼ばれる動物のお肉ですよ。ここら辺ではよく獲れるので、私達は重宝しているんです。

 コリン様は、焼いた牛鹿のお肉と生の牛鹿のお肉のどちらをお食べになられますか?」

 

「ん〜・・・・・・焼いてある方が美味しそうな匂いがするので、焼いてある方をもらうのです。」

 

「畏まりました。果物もお食べになられますか?」

 

「果物!果物はいっぱいほしいのです!」

 

「ふふ・・・畏まりました。」

 

 なんか見たことないお肉・・・・・・と思ってにおいを嗅いでいたら、ハルナお姉さんがなんのお肉か教えてくれた。

 ウジカ・・・・・・むむむ・・・・・・どんな動物さんなのかちょっと想像がつかないような・・・・・・まぁ、いっか。

 ご飯に食べてるってことは、きっと前の世界で言う牛さんとか豚さんと同じ何だろうし、食べられるなら何だっていいのです。

 

『コリン殿は獣でありながら、肉類より果物類を好むのですか?』

 

「あー・・・・・・多分だけど、果物とかの方が、魔素を吸収しやすいんじゃないかな?」

 

『魔素を?』

 

「ああ。コリンは自然を操ることができるんだが、それは全部魔素を消費して思い描いた自然現象を引き起こすって感じの力でな。

 魔素を吸収するのに、自然にあるものを経口摂取した方が効率よく魔素を回収することができるんだと思うんだ。

 村に移動している途中で、果物とか水をよく口にしていたし、コリンの目には、水や果物と言ったものがキラキラ光って見えると言っていた。」

 

『なるほど・・・・・・。つまり、コリン殿は、自身の力になる魔素が含まれているものを選び、それを口にしているため、肉類ではなく、果物や自然に存在しているものを好んでいるのですね。』

 

「多分な。果物しか受け付けないってわけじゃないと思う。歩き回っていた時とか、いつの間にか魚取って食べたりもしていたし。」

 

『魚を・・・・・・?』

 

「魚を。」

 

 ハルナお姉さんに果物の皮を剥いてもらいながらゆっくりしていると、リムルとランガお兄さんのお話が聞こえてくる。

 ふむふむ・・・・・・言われてみれば、確かにお狐様は果物とかお水をよく口にしている気がします。

 そうすると元気一杯になるし、たくさん魔素を吸収することができるので。

 何と言うか、ヴェルがいた洞窟の外に出た時からくーくーお腹が鳴ることがあるのです。

 洞窟の中だと何ともなかったのになぁ・・・・・・。

 

『解。個体名:ヴェルドラ=テンペストが封印されていた洞窟の内部には個体名:ヴェルドラ=テンペストから漏れ出した魔素に満たされていたため、魔素の吸収により生命活動を行う種族である個体名:コリン=テンペストは、食事の必要性がなかったと推測することができます。』

 

 あ、【大賢者】さんだ〜。ん〜と、つまり、お狐様は、ヴェルの洞窟を出たから、お腹が空くようになったの?

 

『是。個体名:コリン=テンペストの現在の状況から、経口摂取による魔素の吸収をすることが最も最適な魔素の吸収行動であることが推測できます。

 それに伴い、肉体も最適な吸収方法を選ぶために、空腹等の生理現象を引き起こしている可能性が高いです。』

 

 なるほど〜・・・・・・まぁ、お狐様はお狐様になる前にたくさんのものを食べることができなかった分、たくさんものを食べることに抵抗はないのですが〜。

 でも、ヴェルの洞窟から出たから魔素をたくさん集めることができなくなったのか〜・・・・・・ちょっとしょんぼり。

 みんなを守るために、強強になったはずですが、お役に立てるかなぁ・・・・・・?

 

『解。洞窟の外に出たことにより、魔素の吸収量が減少してしまっていることは事実ではありますが、個体名:コリン=テンペストのスキルを全て運用するために必要な魔素は、個体名:リムル=テンペストから【永続共有】が行われているユニークスキル、【大賢者】に個体名:コリン=テンペストのエクストラスキル、【魔力吸収】を同期させることにより、効率のいい魔素吸収ラインを確保しているため、支障はありません。』

 

 あ、それなら良かったのです。みんなを守る力をちゃんと使えるなら、お狐様は大丈夫なのです。

 ていうか、【大賢者】さんに私のスキルを繋げてたんだ・・・・・・。

 

『是。個体名:リムル=テンペストより、個体名:コリン=テンペストのサポートも行うよう命じられているため、常に最高効率を維持した状態での生活を保障することが可能です。』

 

 いたれりつくせり・・・・・・と言うやつなのです。ありがとうございます、【大賢者】さん。

 

『・・・・・・・・・。』

 

『【大賢者】さん?どうかしたの〜?』

 

 【大賢者】さんが急に黙り込んでしまったので、私は少しだけ不思議に思いながら、話しかける。でも、【大賢者】さんからお返事はありませんでした。

 むむむ・・・・・・何か言いたげだったと言うか、何か言葉を探していたと言うか・・・やっぱり【大賢者】さんは、ただのユニークスキルさんじゃないような気がするのです。お狐様は、訝しみました。

 

「コリン?どうかしたのか?」

 

「ん〜?何でもないよ〜、リムル。ただ、【大賢者】さんとお話ししていただけなので。」

 

「そうか?それならまぁ、いいけど。」

 

 そんなことを思っていると、リムルが話しかけてきた。リムルの言葉からして、どうやらリムルには私と【大賢者】さんのお話は聞こえていなかったようです。

 【大賢者】さん、また内緒モードで私とお話ししていたようですね〜・・・・・・。

 

「・・・・・・さてと・・・・・・みんな準備ができたようだし、乾杯の音頭でも取るか。」

 

「「「「「???」」」」」

 

「・・・・・・リムル〜。村のみんな、乾杯を知らないみたいだよ?」

 

「・・・・・・みたいだな。」

 

 【大賢者】さん、度々私と秘密のお話をしてくるのです・・・と少しだけ考えていると、リムルがみんなで乾杯しようと口にした。

 でも、ここにいるみんなはリムルの言葉がわからないようで、首を傾げてはてなを浮かべていた。

 

「え〜と、乾杯って言うのは、いわゆる、お祝いごとや、こう言う宴会を始めるための合図みたいなものなんだ。」

 

「ホブゴブリンのお兄さん方、おじさま方。それと、ゴブリナのお姉さん方、おばさま方。飲み物が入ったコップを持ってくださ〜い。」

 

「・・・・・・よし、全員持ったな。今から俺が、ちょっとした言葉を言ったあとに乾杯って言うから、その言葉に続いて、みんなも乾杯って言って手にしていたコップを上に掲げてくれ。

 そのあと、近くにいる仲間達のコップに自分のコップを軽く触れさせるんだ。それができたら宴の開始!食べて飲んで楽しむぞ!」

 

 それを見たリムルが、はてなを浮かべる村のみんなに乾杯が何かを彼らに教えた。

 リムルの話を聞いたみんなは、すぐに目を輝かせながら、リムルの言葉に頷いた。

 そして、リムルの合図を待つように、一斉に視線をリムルへと向ける。

 

「それじゃあ気を取り直して・・・・・・村のみんなの進化と、新しい仲間達との出会い、そして、戦の終わりを祝して!かんぱーい!」

 

「「「「「かんぱーーーーい!!」」」」」

 

 みんなの視線を一身に受けたリムルは、その期待に応えるように乾杯の合図を出す。

 村のみんなはすぐにリムルに教えてもらった方法で乾杯を行い、ランガお兄さんを含んだ嵐牙狼族(テンペストウルフ)のお兄さんやお姉さん達は、その場で高らかに遠吠えをする。

 私はと言うと、【大賢者】さんに手伝ってもらいながら、いくつもの結晶化させた魔素を【魔力放出】で作った風に乗せて空へと飛ばし、花火のようにしてそれを砕く。

 キラキラとたくさんの光の粒に変わったそれは、お星様が降り注ぐように、地面の方へと舞い降りた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

          ܀ꕤ୭*

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・・夜に行われた賑やかな宴会を終え、ゆっくり休んだ翌日。

 

「コリン。まだ眠たいと思うけど、みんなとちょっと話したいことがあるから、一緒に来てくれるか?」

 

「・・・・・・おはなし〜・・・?」

 

「ああ。これからのことを考えたら、いくつかルールを決めておいた方がいいからな。

 コリンが休んでる間に、3つくらいみんなに守ってほしいことを決めておいたんだ。

 コリンにも守ってほしいから、話を聞いてほしいんだけど、いいかな?」

 

「ん〜・・・・・・お狐様はスーパーねむねむお狐様ですが〜・・・お話を聞くのです・・・・・・。」

 

「ごめんな、コリン。それと、ありがと。話が終わったらゆっくり二度寝していいからな。」

 

 リムルと一緒に村に来た時から使わせてもらっているお家の中ですやすや眠っていると、リムルから声をかけられた。

 その声に気づいて起きてみると、お家の中から見える外は、お日様が高く昇っているのかすごく明るくて、空は綺麗な青色になっていた。

 【大賢者】さん曰く、今は大体お昼頃らしく、村のみんなはそれぞれお仕事を始めているとのこと。

 どうしてそんなことがわかるのか聞いてみると、リムルから【共存者】の【永続共有】を通して共有してもらっている【大賢者】さんは、もともとリムルが持ってるスキルだから、本来の持ち主であるリムルが見ているものや、把握しているものをそのまま記録して私に共有することができるんだって。

 つまり、リムルが見てきたものや感じていたものは全部私も知ることができて、私が見てきたものや感じていたものも、全部リムルが知ることができると言うことらしいのです。

 そんなことできるんだと思いながら、その場でグッと伸びをして、外からこっちを見ているリムルについて行くように、私もゆっくりとお家の外に出るのだった。

 

 

 ・・・・・・リムルと一緒に出たお家の外。

 村に暮らしているみんなは、【大賢者】さんが教えてくれた通り、お仕事を始めていた。

 村の中を歩く私と、私の背中に乗っているリムルを見るたびに、みんなは笑顔で挨拶をしてくる。

 そんなみんなに挨拶を返しながら村の中を歩いていると、「リムル様。コリン様。」と名前を呼ばれた。

 声の方を見てみると、そこにはリグルドおじさんがいる。

 

「お、リグルドか。」

 

「はい。おはようございます、リムル様。コリン様。お加減はどうですか?」

 

「ああ、問題ないぞ。まぁ、ちょっとコリンは眠たそうだけどな。」

 

「おや・・・・・・コリン様はまだ睡魔が抜けておりませんでしたか。」

 

「そうなのです〜・・・・・・スーパーねむねむモードお狐様なのです〜・・・・・・。

 でも、リムルが村のみんなに話したいことがあるから、お狐様にもお話を聞いてほしいと言ってきたので〜・・・・・・」

 

「お話し・・・ですか・・・・・・?」

 

「ああ。大事な話だから、村のみんなを、昨夜の宴会会場になっていた広場に集めてきてほしいんだ。頼めるか、リグルド?」

 

「お任せください!」

 

 リムルの言葉を聞き、リグルドおじさんは村のみんなに声をかけに行く。

 すると、狩りに行こうとしていた子達もすぐに足を止めて、リグルドおじさんの話を聞いて村の広い場所へと集まり始めた。

 ・・・・・・いつのまにかリムルがお髭をつけていたのですが、どこにあったんだろう、あれ・・・。

 

「お話しって何だろう?」

 

「なんだっていいさ。リムル様のお言葉ならな!」

 

「リムル様とコリン様・・・今日も神々しい・・・」

 

「コリン様、なんだか眠たそうね・・・」

 

「うとうとしているコリン様・・・とても愛らしいわぁ・・・」

 

「昨日の牛鹿、うまかったなー」

 

「わたし、リムル様のお身体をお拭きしたのよ。」

 

「私はコリン様のお毛並みを整えたわ!」

 

「うわ、ずるーい・・・」

 

「リムル様って気品あるよなぁ・・・」

 

「コリン様も気品があり、尚且つおっとりしていてお優しい・・・流石は神獣様だ・・・・・・」

 

 そんなことを思っていると、村のみんなが楽しそうにお話ししながら村の広場に集まってくる。

 リムルは私の頭の上に乗っかったまま、みんなが静かにするのを待っているのか黙っていた。

 賑やかなお話はしばらく続く。だけど、1人のゴブリナのお姉さんが静かにしようとみんなに言ったことにより、広場はしん・・・と静かになった。

 

「・・・はい。今、みんなが静かになるまで5分掛かりました。」

 

「「「「・・・・・・?」」」」」

 

「あれ!?」

 

『・・・・・・【大賢者】さ〜ん。これツッコんでいいと思いますか〜・・・?』

 

『・・・・・・不要かと思われますので黙っていることを推奨します。』

 

『は〜い。』

 

 その瞬間、リムルがどこかの校長先生みたいなことを言い出し、お兄さん達全体から無言を返されていたので、思わず【大賢者】さんに質問してしまった。

 【大賢者】さんは黙っていた方がいいと言っているので、お狐様は黙っておきました。

 

「えー・・・と、き、気を取り直して・・・。今日、みんなに集まってもらったのは他でもない。

 これだけの大所帯になっている以上、何の決め事もなく過ごすと衝突する可能性も高くなり、険悪な状況が発生しやすくなる。

 そこで、なるべくトラブルを避けるため、最低限のルールを決めておこうと思うんだ。」

 

 “最低限守ってほしいルールは3つある”と言って、リムルは昨日考えておいたと言うルールを村のみんなに話し始める。

 

 1つ。仲間内で争わない。

 2つ。進化して強くなったからと言って他種族を見下さない。

 3つ。人間を襲わない。

 

 みんなに言い聞かせるように、リムルはルールを教えて行く。

 すると、前の方で話を聞いていたリグルお兄さんが静かに手を挙げた。それに気づいたリムルは、すぐにリグルお兄さんの名前を呼び、何かわからないことがあったか問いかけた。

 

「リムル様がお考えの規則は分かりましたが、何故、人間を襲ってはならないのか気になってしまいまして・・・・・・」

 

「いい質問だな。」

 

 リグルドおじさんがリグルお兄さんに何か言う前に、リムルがリグルお兄さんの質問にいい質問だと褒め言葉をかける。

 どうやら、私がリグルドおじさんに目を向けていたことにより、リグルドおじさんがリグルお兄さんに何か言おうとしている姿が見えたようだ。

 【大賢者】さんは私とリムルの両方が使えるから、私の目を通してリムルにリグルドおじさんがリグルお兄さんに何か言おうとしているよって教えたのかもしれない。

 

「人間を襲わないでほしい主な理由だが、人間は集団で生活しているからだ。

 もし、仮に誰かが人間を襲ったとしよう。襲われた人間は間違いなく抵抗する。怪我もしたくないし、死にたくもないだろうからな。

 そして、それを発端に数で人間が仕返しをしにきたとしたら、逆に自分が危なくなる。

 最悪の場合、村全体が危険に晒されてしまうことも可能性として上がってくるから、手出しはしない方がいいってわけだ。

 それに、人間とは仲良くする方が色々と得になることもあるんだ。だから手を出さないで友好関係を築く方を優先した方がいい。

 何より、俺もコリンも人間が好きなんだ。でも、村にいるみんなも大切だから、どちらにも大きな怪我をしてほしくないんだ。」

 

 そんなことを思っていると、リムルが人間を襲ったらダメな理由をみんなに伝えた。

 最後の方は、リムルの個人的な理由があったような気もしますが、確かに、みんなには怪我をしてほしくないし、人間にも怪我をしてほしくない。

 リムルがそんなルールをつけるのも納得できるのです。

 

 リムルの話を聞いたみんなは、人間のことに詳しいリムルに、物知りだとか、流石はリムル様だとか言いながら、そのルールに頷いた。

 みんなの様子を見つめながら、私もリムルのルールを守ることを約束しながら、ゆらりと尻尾を揺らす。

 ・・・・・・ほんの少しだけ、リムルの言葉に不安を覚えながら・・・。

 

 

 




 コリン=テンペスト
 【大賢者】さんサポートを手に入れた神獣見習い仔狐ちゃん。
 【大賢者】さんに自分が使えるエクストラスキルの【魔力吸収】を勝手に同期されていたことにびっくりした。

 リムル=テンペスト
 村のみんなにルールをお話ししたスライムさん。
 持ちネタである校長先生のモノマネが通用せず、滑りまくったことにショックを受け、何かしらツッコんでくれると思っていたコリンからもスルーされてしまってさらにショックを受けた。

 【大賢者】さん
 コリンに手厚いサポートを行い始めたユニークスキルさん。
 コリンからのありがとうと言う言葉に、不思議な感覚を覚えて一時的にフリーズしてしまった。
 コリンにはスルーするべきことも教えようとしているのか、駄々滑りしたリムルへのツッコミを放棄させる。

 村の皆様
 リムル様は聡明で神々しい。コリン様は愛らしくて神々しい。どちらも揃えばさらに神々しくなりますね!と思考が完全に2人に染まっている。

 ランガ
 コリン殿は、自ら魚を捕えることがあるのか・・・・・・とちょっとびっくりしたオオカミさん。
 自然にあるものを好んで摂取し、魔素を吸収しているのか・・・今度森の中の散歩に連れて行ってみるとしよう。
 コリンのお兄ちゃんポジになるまで秒読みなのだが気づいていない。


狐主ちゃんの擬人化はどれを思い描きますか?(狐耳と尻尾はデフォルトです)

  • もちろんゆるふわ幼女!
  • 10代半ば少女(つるぺた)
  • 10代半ば少女(つるぺたじゃない)
  • 普通にお姉さん
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