転生したらもっふもふの九尾狐だった件 作:時長凜祢@二次創作主力垢
かつての幼馴染み達の新たな世界が始まった。
リムルを背負ったまま光の方へと飛び出せば、そこには沢山の自然が溢れかえっていた。
太陽の光が沢山降り注ぎ、穏やかな風が吹き抜けて、さらさらと周りにある木々の葉っぱを揺らしている。
風に乗って聞こえてくるのは、小鳥のものと思わしき鳴き声。前世では触れることすらできなかった、広い広い外の世界。
「わぁ〜・・・!!」
「ヴェルドラが封印されていた洞窟は森の中にあったんだな。」
鮮やかな緑色の世界に目を輝かせていると、リムルが洞窟を見つめながら言葉を紡ぐ。
そんな中私は、初めて見た森を全体的に見渡していた。
「すごいすご〜い!これが森なんだ!沢山の木!鳥の声も聞こえる!甘い匂いがあるけど、お花とか果物があるのかな〜?」
うずうずと走り回りたい気持ちになりながら、感じ取ることができるものを伝えると、リムルが私の体を優しく撫でる。
「俺には匂いがよくわからないけど、沢山の自然があるから花や果物は確かにあるかもな。」
「見てみたい見てみたい!あっちから甘い匂いがすごくするの!行っていい!?」
「ええ・・・?」
「・・・・・・だめ〜?」
「ゔ・・・・・・」
きっとお花や果物があると言われて、私はすぐに見に行ってみたいことをリムルに伝える。
だけどリムルはいいよと言ってくれなかった。ダメなの?とすぐに聞いてみると、リムルは言葉を詰まらせる。
「う〜ん・・・できれば安全を確保することができてからがいいんだけど・・・でもなぁ・・・。」
リムルがうんうん頭を抱えながら言葉を紡ぐ。じーっとそんなリムルを見つめていると、リムルは考え込むような様子を見せた。
「・・・まぁ、前世のこともあるしなぁ・・・いいよ。少しの間散策してみようか。
あ、でも、何か生き物がいる!って思ったら絶対に【看破者】を使って俺に知らせるんだぞ!?もし危ない魔物だったり人だったりしたらいけないからな!!」
「魔物はともかく、なんで人〜?人ならすぐに私のモフの虜になると思うよ〜?」
「だからだよ!!今のコリンは本当にモッフモフで可愛くて触り心地良くて癒しになるからな!?
そんなモフが目の前に現れて無防備にゴロンなんてして撫でてアピールしてきたら間違いなく触るだろ!?
場合によってはコリンが可愛いからって攫われちゃったりするからな!?」
「んえ〜・・・?仔狐さんとは言え、明らかにモフ尻尾が複数あるような狐さんを攫うような人いるかなぁ・・・」
「絶対にいる!いるに決まってる!とにかく何か見つけたらすぐに俺に知らせること!そうじゃないと散策はさせません!!」
「リムルがものすごく心配性なので、びっくりしちゃう仔狐さんなのでした・・・」
どうやら、私は、リムルからものすごく柔っちい生き物だと思われているそうです。
そりゃあ、モフモフの身体だし、スライムに比べたら弾力なんてないけど私だって自然をぱぱぱ〜っと操れるので、そこまで弱くはないんだけどなぁ・・・。
「とりあえず甘い匂いがするところに行こ〜」
そんなことを思いながら、私はグッと足に力を入れる。さっきからこっちの方からいい匂いがするので、ずっと気になっていたんだよね〜。
一瞬にしていけるかな?そんな風に思っていると、私の目にキラキラした光が映り込む。
なんの光だろ?その光の方角へと走ろう・・・と思ったら一瞬にしてキラキラした光がある場所に移動していた。
・・・・・・あれ?
「へ!?な、何が起こって・・・」
リムルもよくわかっていないのか、あわあわしながらなにが起こったんだと口にする。
私はと言うと、なんとなく自分のスキルの影響だな〜・・・なんて軽く思いながら、目の前にあるものに目を向けた。
なんだろ〜・・・イチゴみたいな・・・?あ、【看破者】使えそう。
ん〜と・・・糖度?が、16%?毒素?は0%・・・?と言うことはこれ、食べられるのでは〜?
甘い匂いはこれだったのか〜・・・と思いながら、私はそれに口を近づける。
「わぁああああ!?ちょっと待ったぁ!!」
そしたらリムルからストップをかけられてしまった。びっくりして動きを止めていると、リムルは私の上からぴょんっと飛び降りて、目の前にあった赤い実のうちの一つを捕食してしまう。
「ああっ!?食べようと思ってたのにぃ!!」
「毒があったらどうするんだ!?食べることができるものだとしても、生き物によっては食べちゃダメなものもあるんだからな!?すぐに解析するから!!」
「毒素なんてないって【看破者】さんが教えてくれたのに〜!」
“なんで止めるの〜!リムルのケチンボ!”と拗ねながら伏せていると、リムルは【大賢者】さんと何かしら話ては、小さく頷くような動きを見せる。
そして、その場にある赤い実を沢山集めては、どこかへと移動し始めた。
時折こっちをみてくる様子から、ついてくるように言ってるのがわかる。
・・・あれ?よく見てみると、リムルが行こうとしてる方角に青い光が続いてる?
「コリン?」
「青くてキラキラしてる光が見える〜。何だろう?」
「へ?青くてキラキラしてる光・・・?」
何度か瞬きをした私は、青い光が何かを確かめるために軽く地面を蹴り飛ばす。
その瞬間、びゅおっと風が吹き抜ける音が聞こえてきて、見える景色が次々と変わり始めた。
ようやくそれが止まったかと思えば、目の前にキラキラとした湖が現れた。
「ほわ〜・・・!!すごいすご〜い!湖なんて初めて見た〜!!」
キラキラと青い宝石を溶かしたような湖に、私は思わずはしゃいでしまう。
そう言えばこの湖は飲めるお水なのかな?【看破者】さんを使って、湖をじっと見つめる。
あ、飲める水だって出た。飲もう。ごくごく・・・
「ぷは〜!お水美味しい〜!」
「ええええ!?コ、コリン!?いつの間にここにたどり着いたんだ!?」
「あ、リムル。」
広がる湖にぴょんっと飛び乗り、水面に立った状態で水を飲んでいると、ぽよんぽよん跳ねながら移動してきたリムルが岸の方に来た。
尻尾を揺らしながらリムルの名前を呼べば、リムルは何度か水面に立ってる私と自分がいる地面に目を行ったり来たりさせては驚いたような反応を見せた。
「水面に立ってるううう!!?」
「さっきからびっくりしてばっかりだね、リムル。」
どうやらリムルは私が水面に立っていることにビックリしたようです。
まぁ、私も最初は驚いたんだけどね〜・・・。でも、こんなことできちゃうなってなんとなくわかってたので、すぐにできちゃった。
「ど、どうなって・・・?だ・・・【大賢者】さ〜ん!!」
リムルが【大賢者】さんに声をかける。そんなに驚いちゃうことなのかな?と少しだけ不思議に思いながらも、私はリムルの元に近寄った。
「・・・コ、コリンが水面に立ってるのは【
俺達がいた場所からいなくなって、そこから離れたここにいたのは【疾風同化】によるもので、吹き抜ける風と同化して遠くまで移動することができる力・・・?
ちょ、ちょっと待ってくれ・・・!情報が、情報が多過ぎる!!」
リムルさん、大混乱の巻。あれ〜・・・?もしかして転生した私ってめちゃめちゃ強強なお狐様なのでは〜・・・?
「コリンは、【看破者】に含まれている【瞬間把握】を使用することで本能的に使えるスキルを使用してるのか・・・。
それで、なんとなくだけどこんなことができる!って把握して使用してると・・・。
でも、それって危なくないか?なんとなくできる!ってわかったことをやるのは構わないけど、幼さが残ってる分、何も知らない状態で使っちゃったりして・・・。
うーん・・・コリンにも【大賢者】みたいな力があればよかったんだけど、持ってないん・・・だよな・・・?」
むむむ・・・と考え込むリムルをじっと見つめた私は、リムルの後ろに目を向ける。
そこには沢山の赤い実が入った大きな葉っぱの器があった。【看破者】さんを使ってみると、汚染度?と呼ばれるものがちらほらと見える。
うーん・・・こうすればいいかな〜?
「よいしょ〜!」
できそうなことを考えた私は湖の水を操って、赤い実をその中へと放り込む。
え〜い、ぐるぐる回れ〜!
「簡易的な洗濯機・・・」
空中に浮かぶ赤い実が入った水の塊の中に渦を作り、ぐるぐると赤い実を回していく。
同時に【看破者】を使用して、赤い実を見てみれば、赤い実全部が汚染度0%になるのが見えた。
あとは、水をお皿みたいなカタチに整えて、カッチーンッ!
「わ〜・・・綺麗なお皿の上に赤い実が盛り付けられてる〜・・・」
カッチーンと凍ってしまった水のお皿に、赤い実が全部入るのを見て、リムルは私みたいな話し方をした。
私はと言うと、思っていた以上に綺麗にできたそれを見て、ムフーッと笑って見せる。
「頑張った!お狐様は強強仔狐さんなので〜。」
できたものに大変満足した私は、氷のお皿の上に乗った赤い実を口に入れる。
あ、すごく甘い。こっちの光が小さいのはちょっと美味しくない。キラキラな光が大きいものは大変甘々なすごく美味しい実でした。
「ねぇねぇリムル〜。なんだかすごくキラキラな光が見えるんだけど、これなぁに?」
「キラキラな光?」
「うん!この赤い実は、とても眩しいキラキラで〜、こっちの赤い実はとても小さなキラキラ〜。
それでね。あっちに見える湖は、眩しいくらいにキラキラな青の光がありまして〜。
眩しいキラキラは、口に入れたら大変美味しゅうございました〜。小さいキラキラはあんまり美味しくない・・・」
「え〜っと・・・ちょっと待っててくれ。【大賢者】に聞いてみるよ。」
待ってくれと言われたので、私は美味しいキラキラがある赤い実を皿に残し、美味しくないキラキラは全部ペイっとお皿の外に前足で弾き飛ばす。
美味しくないキラキラは別の生き物に食べられてください。
「どうやら、【看破者】を使用した副産物みたいだな。コリンが使う【看破者】に含まれている魔素の濃度や純度を見抜くためのスキルの【魔力鑑定】と、品質を見破るためのスキルの【品質鑑定】って呼ばれるスキルに影響されたみたいだ。
コリンが見た眩しいキラキラは、これはいいものですよ〜ってことを教えてくれるものだったのかもな。
色が違って見えるのは、目の前にあるものがなんの属性の魔素を含んでいるかを教えるもので、なおかつコリンの身体にいい魔素を教えていたのかもしれないぞ。
多分、元気いっぱいに過ごしたいって思ってるコリンが、元気で長生きできるように、魔素の中でも一番いい魔素を取り込みやすくしてくれているのかも。」
「難しいことはよくわからないけど、つまりはいいものばっかりを教えてくれていたってこと?」
「そうなるな。色がないキラキラの光は品質かな?食べ物にもすごく美味しいものとそうではないものがあるんだけど、もしかしたら眩しいくらいにキラキラしているものは、すごく美味しいものってことなのかも。」
どうやら私が持っているスキルは、私が健康で過ごせるようにするために大切なスキルになっていたようで、キラキラな光はいっぱい取り込んだ方がいいみたい?
なるほどなるほどと思いながら、私は赤い実をもぐもぐと食べる。
「リムルも食べる?」
「んー・・・今の俺、スライムだから味がわからないんだよなぁ・・・」
「味がわかるようにしたらいいの?」
「へ?」
そんな中、1人で食べてるのが少しだけ寂しくなったので、私はリムルにも一緒に食べようと声をかける。
でも、リムルはスライムなので、味がわからないのだという。だったら味がわかればいいの?と少しだけ思った私は、自分の前足をリムルの頭にポスっと乗せた。
あ、まだあんまり美味しくない赤い実ある。ちょうどよかった。
「これでわかるよ。」
リムルも味がわかるようになれ〜と考えながら、まずはあんまり美味しくない赤い実を口にする。
すると、私の前足が乗っかるリムルがびっくりしたような様子を見せた。
「え!?味がわかる!?なんだろう・・・木苺っぽい味だなこれ。でも、結構酸っぱい・・・?
コリン、大丈夫か?かなり酸っぱい実だったみたいだけど。」
「これくらいなら問題はないので〜」
次に私はキラキラ眩しい赤い実を口にする。リムルの言葉の通りなら、この実はすごく美味しいはずなので。
・・・あ、やっぱり大変美味な赤い実でした。
「おわ!?次はすごく美味しい!?さっきの酸っぱさとは全然違う!!」
「最初に食べたのは、キラキラな光が小さいものだったので、あまり美味しくないものだったのです。」
「・・・いや、だったら美味しいのいっぱい食べてくれ!わざとおいしくないの食べなくていいから!!
折角いいものと悪いものを見極めることができるんだから、これまで沢山食べられなかった分、お腹いっぱいに美味しいもの食べるんだぞ!?」
ちょっぴり怒られた。
でも、味の違いとか知ってほしかったので、反省も後悔もしてないお狐さんなのでした。
「にしても、コリンが口にしたものの味がわかるなんてな・・・。どうなってるんだ、これ?」
「わかんなーい。でも、こうすればスライムのリムルでも味がわかるのではと思ったのでやってみたお狐様なのです。」
「ええ・・・?これもスキルの影響か・・・?」
う〜ん・・・?と2人揃って首を傾げる。どうも私は謎多き強強お狐様のようです・・・?
『告。個体名:コリン=テンペストの保有スキル、【
「ほわ!?何今の声!?」
「え゛!?まさかコリン、【大賢者】の声が聞こえたのか!?」
「え!?これ、【大賢者】さんの声なの!?」
不意に、どことなく仔狐さんになる前に聞いた声と似たような声が頭に響き、私はびっくりして声を上げる。
すると、私の言葉にびっくりしたリムルから、【大賢者】さんの声が聞こえたのかと質問された。
今の声は【大賢者】さんの声だったの!?
『解。個体名:リムル=テンペストの保有スキル【大賢者】に、個体名:コリン=テンペストの保有スキル【共有者】を一時的に結びつけたことにより、一時的に【大賢者】の使用を可能にしました。』
「ええ・・・?」
わ、私の力とリムルの力ってそんなことができるんだ・・・。
私とリムルが揃ってないと、使うことができないスキルっぽい?
「【共有者】・・・【大賢者】。コリンが持ってる【共有者】って、どんなスキルなんだ?」
【共有者】ってなんですか〜・・・と固まっていると、リムルが【大賢者】さんに【共有者】に関して聞いてくれた。
あ、そっか。【大賢者】さんを一時的に使わせてもらえるなら、聞いてみればよかったんだ・・・。
『解。【共有者】は個体名:コリン=テンペストが保有するユニークスキルの一つであり、その用途は五感の共有、魔素の共有、スキルの共有など多岐にわたる効果を持ち合わせております。
このスキルを使用後、共有対象との信頼関係や、見返りの条件を満たした状態で、共有対象の同意を得られた場合、共有対象が持ち合わせているスキルを共有される【見返り】を発動させることが可能になります。』
「「見返り?」」
リムルと一緒に首を傾げると、【大賢者】さんは説明してくれた。
どうやら、私が使う【共有者】と言うスキルは、何かしらを共有した相手とどれだけ仲が良く、スキルを共有してもいいと思われているかの2つが必要のようだ。
今は、味覚の共有と言う微量の共有だったから、触れ合ってる間のみの一時的なスキルの共有みたいだけど、共有したものや量によっては、【見返り】でずっと【共有者】を使った対象からスキルを共有してもらえるこようになるらしい。
「てことは、コリンに【大賢者】を共有することもできるようになるのか!!」
『解。可能です。しかし、現在【共有者】による共有率が不足しているため、永続共有はできません。
スキルのレア度や使用時の効力の高さにより、【見返り】発動条件となる共有率も変化するため、明確な答えを出すことはできません。』
「なるほど〜・・・。他にもできることやできないことってあるの〜?」
『解。【見返り】の発動により保有できるスキルの数は、個体名:コリン=テンペストの尾の数に比例し、同時に、共有対象1人につき一つのみスキルを共有してもらうことができます。』
「・・・となると、俺からコリンに共有できるスキルは一つだけってことか。それで、コリンにスキルを共有できるのも9人のみ。
使い勝手がいいのか悪いのか・・・いや、共有率によって共有できるスキルのレア度や効能の高さが変化するなら、使い勝手がよかったり、強力なスキルを【見返り】で共有してもらえたらいいのか・・・?
でも、信頼関係や同意が必要となると、コリンに好意的じゃないとダメなのか・・・。」
【大賢者】さんと話しながら、リムルが私のスキルに関して考え込む。
う〜ん・・・?私のスキルって結局強いの?弱いの?
「周りからの好感度に左右されるスキルみたいだな。便利なスキルだとは思うけど、使用対象は考えた方がいいかもな。」
「ん〜・・・つまり、誰にでも使えるスキルと言うわけではない?リムルには使える?」
「むしろ、俺に対してはしっかり使ってくれ。どれくらい【共有者】による影響を受けないといけないのかわからないけど、条件を満たすことさえできれば、コリンも【大賢者】のサポートを受けることができるみたいだからな。」
「は〜い。」
とりあえずここは、リムルのお話を聞いた方がいいと思ったので、返事をするお狐様なのでした。
コリン=テンペスト
実は【看破者】の恩恵により、スキルを次々と使えるようになっていた九尾の仔狐。
お狐さん、お狐様、仔狐さんと様々な一人称を使っているが深い意味はなく、いわゆるなんとなくの遊びで口にしている。
【
【
【疾風同化】・・・【自然操作】を会得したことにより自動的に追加されたエクストラスキル。吹き抜ける風と同化し、遠くへと移動することが可能になる。
リムル=テンペスト
コリンの能力が次々開示され、軽くパニックに陥ったスライム。ひたすらコリンに過保護。
【大賢者】の話を聞き、コリンに【大賢者】を共有できる話を聞いて、条件を満たすために頑張ることを決意した。
【大賢者】さん
コリンが無意識にスキルを発動させて、リムルに共有を行ったので、自主的に自分と【共有者】の【見返り】を繋げにいったユニークスキル。
コリンを見ていると危なっかしくて仕方ないと徐々に過保護化し始める。
九尾主ちゃんの恋愛√は・・・(オチ有の場合、後日お相手のアンケートを取ります)
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一対一の相手有END√
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一対複数の愛されEND√
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恋愛なしの愛されEND√