東堂葵♀   作:訥々

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本編
交流戦①


木々の中から猛烈な勢いで飛び出して来たのは、野獣かと見紛う程に鍛え抜かれた筋肉を持つ女だった。

顔には痛々しい傷を持っているが、それすらも彼女の美貌を引き立てている。

ダダ滑りしたサプライズの顔見せの時、全くこちらに興味を示さず、五条先生のお土産をドン引きしながらも懐にしまった女。

 

東堂葵の唐突な出現により、自動的に作戦開始となった。

 

「よぉぉーーーし! 全員いるな! まとめてかかってこい!!」

 

好戦的な笑顔を浮かべながら高らかに宣言した女へ、俺は全力の飛び蹴りを腹へ入れようとした。

しかし容易く勢いを殺された上でそのまま抱きかかえられてしまった。

自分の渾身の一撃がいなされた、その事実に驚愕し「え」というか細い声が出た。

 

「お前、囮か?」

 

「散れ!」という真希さんの声を引き金にみんなが走り去っていくのを尻目に、女は不敵な笑みを崩さない。

肩越しに思いっきりぶん投げられたが、これは受け身をとってダメージを削ぐ。

すぐさま体勢を立て直し、腰を落として臨戦の構えを取る。

女はコキリと首を鳴らし、これ見よがしに拳を振り上げ自らの“暴”を示した。

 

「褒美だ1年。死ぬ気で守れよ」

 

呪力は込められていないはずだが、人生で最高の脅威をその拳から感じとれた。

落ちた呪霊もろとも俺を殴りつけたために威力はいくらか和らいでいるのだろうが、それでも埒外の暴威。

およそ女のそれとは思えぬ一撃を受けてふっ飛ばされ、木を何本かへし折ってからようやく着地できた。

 

と思ったら、今度は怒涛のラッシュ。

拳がぶつかる度に体が軋む。

ガードもままならず、体の至る所から流血する。

女は「死ぬ気で守れ」と言ったが、これでは本当に死んでしまうかもしれない。

 

そんなことを考えていたら、いつの間にか女は拳を振るうのを止めていた。

 

「終わりか···つまらん。他の奴らを追うか」

 

俺に背を向け、東堂葵は去っていく。

待てよ。俺はまだ負けてない。

手を伸ばした俺に気づいた女は、小さく「マジか」と笑いながら振り向く。

 

「人の頭バカスカ殴りやがって。これ以上バカになったらどうすんだよ」

 

人生で初めてさんざん殴られたからか、感情が昂っている。

自然と出た俺の悪態を、しかし女は気にせず、また不敵に笑った。

 

「心配するなよ。『男の子はバカなくらいが丁度いい』って、高田ちゃんも言ってたぞ」

「誰だよ。アイドル興味ねーよ俺」

「じゃあなんでアイドルって分かんだよ。知ってるじゃねぇか」

 

愉しそうに笑う女は、今までに知っている女とは何もかもが違って。

戦闘でハイになっていることもあって、急速に惹かれていった。

 

「一年、名前は」

「虎杖悠仁」

 

向こうは俺の名前も知らないのに、さっきまで殆ど殺す気で殴られたのに、なぜかちょっと女を好きになっている自分が不思議だった。

 

「そうか。虎杖悠仁。オマエにひとつ、聞きたいことがある。──どんな女が好み(タイプ)だ?

 

名前を聞いておきながら自分は名乗らない、尊大な女へ、俺はありのままの自分を晒す。

 

(ケツ)身長(タッパ)のデカい女、だ。ジェニファー・ローレンスみたいな。···そうだな。俺はアンタのこと、好み(タイプ)だぜ

 

──瞬間、ある異変が起こった。

 

 

◆◆

 

 

(東堂葵)は、虎杖悠仁(ダーリン)と二人きりで土手に腰掛けていた。

 

「なあ、ダーリン。今度の交流戦で私たちは敵同士になる。でも···いやだからこそ、私はダーリンに手加減しないよ」

「分かってる。俺を全力で叩き潰す気で来い。俺もそうするからさ、マイハニー(愛しき人)

「ッ···それでこそ、私の選んだダーリンだ」

「愛してる、葵」

「私もだ、悠仁」

 

夕日に照らされきらめく川を見ながら、私とダーリンは、どちらからともなく手を握りあった。

 

 

◆◆

 

 

「······ダーリン。愛してるぜ」

「は?」

 

 

 

──────────────────────

 

俺は一体何を書いてんだ?(SANチェック失敗)

 

 

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