東堂葵♀   作:訥々

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夏油の手料理

⚠注意⚠

・完全に某二次創作のパクリです。

・ノリで考えたガバ設定多めです。

 

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「ただいま〜」

「おかえり、悟」

 

高専を卒業した後、ボク達は一緒に住み始めた。

いろいろ見て回ったけど、不動産屋の「カップルはケンカした時の為に二部屋あった方が良い!」という助言を受けてこの部屋に決めた。···うん、本当に二部屋あって良かったと思う。

 

「何作ってんの?」

「今日はホットプレートで()()()()を作るから、その下拵えをしてる所だよ」

 

狭いキッチンで手を動かす傑に後ろから思い切り抱きつく。

前は「調理中は危ないから止めなさい」とか言われてたけど、今じゃ諦めたのか何も言われない。

だからボクは心置きなく広い背中に顔をぐりぐりと押し当てる。

ほんのり汗の混じった傑の匂いを嗅ぐと、どこがとは言えないけど“きゅん”と疼く。

 

「すー·········はぁー·········♡」

 

キィン!ギィン!という調理中に出る音とは思えないそれを聴きながら、ボクは全力で“堪能”していた。ナニをとは言えないけど。

 

 

◆◆

 

 

呪霊をドス黒い球体状に変化させた“呪霊玉”というのは、本来クソ不味い。

だが私は長年の研究の甲斐あって、呪霊玉を美味しく処理する方法を見つけ出した。

その成果の一つが今作っている“呪力焼き”。有り体にいえば生地が呪霊玉で出来たたこ焼きだ。

 

この食材(呪霊玉)というのは通常とは異なり呪術的な要素で形作られている。

その為呪術的な方法で干渉·反転すれば美食に化けるのではないかと予想したのだが、結果は大成功だった。

 

まず第一の下拵えとして、特殊なハンマー状の呪具で呪霊玉をぶっ叩く。

適切な角度·力量の加減·タイミングで複数回ぶっ叩くと、どういう理由か呪霊玉が“反転”して美味くなるのだ。

この処理を施した呪霊玉は正の呪力に似ているが、詳しい性質は不明である。

まあ美味いなら何でも良い。

 

続いては第二の下拵え。

何故か跳ね回るようになった呪霊玉を、フライパンの上に押さえつけながら200℃の高温で液状になるまで熱する。

これをせずに食べると理性の箍が外れ、媚薬に似た効能を齎す。

10代の頃ならば良かったかもしれないが、この年齢になると無理が効かないのできちんと処理しなくてはならない。一度地獄を見たからな。

それと、初めて調理した時は跳ね回る呪霊玉がレンジフードをズタズタにしてしまって、帰ってきた悟にブチギレられたこともあった。

平身低頭、謝ったのも今では楽しい思い出だ。

 

「よし······」

 

これでようやく、呪霊玉は食材と成った。

とろみの付いた丼鼠色の液体は、お世辞にも美味しそうとは思えない···というか食えそうもないが、これは立派な食材である。

 

「···悟、そろそろ離れてくれないかな?」

「すぅー······イヤだ」

「そっか」

 

この後は生地を作って、ホットプレートをセットして、油を引いて、焼く···詰まるところ普通のたこ焼きと同じである。

 

 

◆◆

 

 

傑が生地を完成させたらしく「いい加減にしなさい」と背中から引き剥がされてしまった。

軽く拗ねたけど頭ポンポンされただけで回復してしまったボクは、少しチョロすぎるかもしれない。今更改める気は無いけどさ。

 

その後は「ボクが焼くよ!」と勇んで挑戦して、生地をズタズタにしてしまうというちょっとしたミスはしたけど、これくらいは些事でしょ。

 

「傑、食べさせて」

「また?···はい、あーん」

「あーん。···あっつ!でも美味い!」

 

口に入れるとフワフワトロトロ、マグマのような熱さと爆発的な旨みが口いっぱいに広がる。

これが呪霊だとは未だに信じられない。

 

「美味しい?ふふ、良かった」

 

熱さに悶えていると、目の前で切れ長の目にシャープな輪郭を持つイケメンが微笑んでいる。

···傑の顔は好きだけど、傑の顔を見るボクの顔は嫌いだ。背中に抱きつくのだって、だらしなく緩みきった顔を見られたくないからだ。

火照った顔は傑のせいじゃない、口の中が熱いからだと自分自身に言い訳をした。

 

 

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“専業主夫夏油”の話、誰か書いて(他力本願)

 

 

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