ねえ、完全に見た目があれだよね私!?   作:たられいら

100 / 106
我の監視か 目的は果たせるが

正直に言えば、我はこの世界に興味はない

ヴィランだのヒーローだの、それも興味はない

我が行動する原理全てに通ずるのは、子触だ

 

「・・・見ているな」

 

遠視系の個性で我の動向を探っているようだが、我自身、ここから動く気はない

一週間と期限を決めたのだ、ならばそれを決めた本人がそれを守ることが前提だろう

だが

 

「いい加減鬱陶しいな、それほど我が気になるのなら、遠方から見るだけでなく、こちらに来るがいい」

 

「こっちの監視に気づいてたんですね」

 

「ほう、貴様だったかホークス、貴様程のヒーローが監視に回っているとは、それほど我のことを脅威としてみているのか?」

 

「逆に聞きますけど、あのAFOを一瞬でも圧倒した心さんなんですよ?警戒しない理由がない」

 

口調は軽いが、我の動作を見逃さないようにしている、流石だな

 

「ふむ、まさしく正しい判断だと言える、貴様らからすれば我がこれから行動を起こさないという確証はないからな」

 

「そういう事です」

 

「それに、貴様ならば致命傷を受けるよりも前に離脱できるという判断だな、その判断も正しいと言える、個人で貴様と同等の速度を出せる存在はいないからな」

 

最も、今離れる素振りを見せれば追うが

 

「確認なんですけど、本当に一週間何もしないんですよね?」

 

「ああ、我は何もしない、ここから動かずに時が経つのを待つのみだ・・・しかし、問いたい事があるならば問うてみよ」

 

「聞いてみろって、なんでそんなに余裕を持ってられるんです?」

 

「それを問いと捉えるが、貴様らがどのような手を打ってきても我にはさほど関係がない、見えているからな」

 

「見えているって、今のあなたには解析が無いんじゃないですか」

 

「見るという行為はただ見ること以外にも当てはまるだろう」

 

しかし、ホークスが来てから視線の数は減ったが、未だ見つめるものがいるな

すなわち監視のヒーローではなくヴィランだろうな

 

「ただ見ること以外・・・まさか未来が見えるって話じゃ」

 

「その通り、我は未来を見ることも可能だ、不思議なことではあるまい」

 

して、ただの人間ならばよかったが、ハイエンド脳無か

数にして十体か、我を殺す気でよこしたんだろうな

 

「さてホークス、敵意に気づいているか?」『廻雷』

「え?」

 

雷が万事の手に握られ、閃光がほとばしる

 

「貴様の目的は我の戦闘能力の把握だろう、であれば今から行う戦闘を見ておくがいい、理解しきれるとは思っていないがな」

 

バシャッ!

黒い水のような液体が万事とホークスの周囲に飛散し、脳無が現れる

 

「来たな、死にたくなければその場から動かないことだ」

 

なにか構えているのが五体、接近しようと足に力を込めているのが三体、既に個性を発動している二体

 

「消えるがいい」バチィッ!

 

雷光が伸び、脳無の首を捉える

そのまま万事が腕を振り抜き、光が五体の首を切り落とした

 

「ふむ、数体避けたか」

 

光速を捉えたか、殻木球大の改造技術はどれほど発達しているのか、もうじき消すが

 

「しかしだな、その程度で避けきれるわけがないだろう」スッ

 

万事の手から雷が離れ、空へ上っていく

 

「無へと帰せ」『万雷』

 

ドゴォンッ!

 

万事とホークスの周囲が光に包まれ、光が消え去ったあとには焼けた焦げた地面が残った

 

「…うむ、順調に馴染んできたな、我が何をしたか理解したか?」

 

ホークスは口元に手を当て、思考している

 

「呆けずにどのような力が働いたか思考するか、であれば教えてやろう、無から何かしらを生み出すことが今の我には封じられているが、何かしらを媒体に別の物を生み出すことは可能だ」

 

「と、いうと?」

 

「まず雲を媒体に雷雲を生み出し、その雷雲から雷を、最後は雷から雷と増幅させ、脳無共を消し去ったというわけだ」

 

万事の手に風が渦巻く

 

「全世界に放送していたときに行使したのもこの力だ、適当に泥花にあったカメラを媒体に、電子へ干渉した」

 

「なんか、想像が出来ないぐらい壮大なこと言ってません?」

 

「貴様ほどの頭の回転があれば理解できると思ったが故に説明したんだが、まぁ理解できずとも仕方あるまい」

(主、報告があります)

 

万事の頭に声が響く

 

(不安の化物か、どうした?)

(殻木球大が所属する蛇腔総合病院に到着、制圧はどのように?)

(心無を数体送る、心無が一般人を外へ出したのを確認したら病院ごと凍らせろ)

(理解、そのように)

「個性は身体機能であり、いずれ限界が来ると誰かが言っていたが、我が個性は有限ではない」ズルルッ

 

万事の背中から触手が二本伸びる

 

「我が個性の真髄は、尽きない事だ」

 

触手が地面に突き刺さり、草が生え始める

 

「無限に湧く我が体を巡る力、それを分かりやすく扱えるように理壊が出力したのが『触手』になる」

 

もう片方が地面に突き刺さると、生い茂った草が枯れる

 

「元があなたの力なら、なんで理壊さん達は別れたままなんです?」

 

「理壊が我との繋がりを壊していたからな、戻そうにも繋がりがなければ不可能だ、故に力を作るのに一週間の時間が必要なのだ」

 

万事の目がホークスを捉える

 

「さて、貴様が欲しいと思われる情報は話したが、ここから離れることは出来んのだろう?貴様は我の監視を担っているからな」

 

「そうですね、あなたが仕掛けてくれれば離れますよ」

 

「フハハ、そのような事をするわけがなかろう?我は放送で言ったはずだ、我は何もしないとな、相手から仕掛ける場合は別だ」

(主、殻木球大の拘束完了しました、黒霧と思わしき対象が姿を消しました)

(そうか、黒霧は無視でいい、殻木は…氷漬けにしてしまえ、指一本動かせんようにな)

(理解)

 

「さっきから気になってたんですけど、左目が忙しなく動いてるのは意味があるんですか?」

 

「ああ、これは個性のコントロールをしているだけだ」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。