「我を抑えるのも、厳しくなってきたんじゃないか?我が片割れよ」
「うっさいわね、黙っときなさい」
心の精神世界で、理壊が立っている青年に反応する
青年の全身は白く輝き、目が金色と銀色のオッドアイだった
「フフフ、そう拒絶するな、我とお前が合わされば、全てを思いのままに出来るというのに、何故そうしない?何故拒絶する?」
「子触があなたを制御できないからよ、そもそもあなた、制御される気がないじゃない」
「当たり前だ、何故これほどの力を持っているのに制御されねばならない?片割れのお前も、さっさと主導権を握って返さなければ、世界を作り直せるはずだ」
「あいにく、私はそんな大いなる野望なんて持ってないわ、ただヒーローとして生きる子触の手助けが出来るなら、それで十分よ」
青年はため息を付く
「ふぅ、やはり話が合わんな、片割れだと言うのにどうしてこうも違うのか」
「片割れって言うけど、力だけの話よ、私は、子触の心から生まれたの、あなたから生まれたわけじゃないわ、『万事』」
理壊はそう言い、睨みつける
「そう睨むな、そもそもお前の分離で、我は万事ではない、空想、強化、解析、破滅、再生、そして
「その殻の中から何故出てきたの、出てくる力すらなかったはずよ」
「ああそうさ、我にその力はなかった、
万事は笑みを浮かべる
「あれが何なのか知らないが、お陰で殻から抜け出せた、そして
「言っておくけど、あなたに主導権は握らせないわ、そうなれば」
「「世界の終わり」」
「だからなぁ?」
「あなたの顔が憎たらしいわほんと、出来るなら一発ぶん殴りたいけど、そうしてヒビが入ったら嫌だもの」
「我がお前の元でもあるからな、攻撃するということは、個性因子を傷つけるというわけだ」
「あなたを消し去れば、悩まされることもなくなるけど、子触ヒーローを諦めるかもしれない、だから、私はあなたを止められない、そして、あなたもそれは同様でしょ」
「お前を無理矢理吸収すれば、主導権は握れるが、感情の起伏が落ち着いている今、不要な暴走を引き起こす可能性がある、理由は違えど、互いに手を出せぬ理由がある」
理壊と万事の間で風が巻き起こる
「そういうわけだから、大人しくしときなさい、今あなたが出てきても、誰も望まないわ」
「それはどうだろうな?主要な力がお前と共に欠けただけだ、以前我には、死、病、理、蘇、がある、我が出るだけで、病は人を救う力になり、煩わしい理は書き換え、死を望むものには死を、懐かしき者を蘇生することが出来る、それに力は、増え続ける」
万事の背からオーラが溢れている
「我が君臨するだけで、世界は変わり、全て救われるのだ」
「だから、それがいらないって言ってんの」バシャッ
理壊の手から黒い液体が飛び、万事のオーラを消し去る
「いい?子触が臨んでるのは、自分の力を誰かのために使える人生、それにあなたは過剰なのよ」
「ふっ、我はお前よりも、子触との付き合いは長いんだぞ?それこそ、子触がこの世に生を受けた時からの付き合いだ、つまり我はお前より4年長く、子触を見ている、4年も有れば精神が自立するのは十分だ、その過程を我は見ている」
「・・・何が言いたいの」
「子触はお前が思うよりも、誰かを救うことに狂っているという事だ」
万事は笑みを変わらず浮かべている
「・・・」
「その狂気が、我を呼び起こす鍵になる、今はその時ではないが、いつか、その時は来る」
「・・・なんで確信できるのよ」
「我は万事、予知何ぞいくらでも出来る、その先に映っているんだ、子触が我を開放する瞬間が」
「人生はいくらでも変わるわ、その予知が覆る可能性だって十分ある」
「そう、その通りだ、だが、これを聞いてもそう信じられるかな?」
「どういう」
「我が開放されない未来は、一万通りの未来の中でたった一つしかなかった」
理壊の目が見開かれる
「その一つを掴めるか?我ならば可能だが、我から抜け落ちた力でそこまで変えられるか?」
「・・・変えてみせるわ、私は、子触の心から生み出されたの、だったら、子触の思う未来を歩ませるのが、私の役目よ」ズアァッ
理壊の手から液体が溢れ出し、亀裂を覆い始める
「いい心意気だな、だが、それだけで変えられれば、世界はいくらでも変わっている」
万事が中に浮かぶ
「賭けをしよう、我の予知と違う未来を歩めば我が表に出ることを二度としないと誓う」
「あなたが当たれば?」
「そんなモノ必要ない、予知のとおりに行くなら、我が開放されるのだからな」
万事が目を細める
「せいぜい、あがいてみせるんだな我が『
万事の姿が消え、理壊が残される
「ええ、捻じ曲げてみせるわ、クソッタレな未来なんて」
修復を終え、理壊の姿も消える
理壊が塞いだ亀裂は、光を放っていた
触手の中で誰が一番好き?
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空想
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解析
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強化
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破滅
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再生
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理壊