これからも不定期ですが更新していくのでよろしくお願いします
黒い脳無から分離した白い脳無を蹴散らしてた私よ
正直小さいし、個性もそんなに強力じゃないから、苦労してないわ
「あなた一人で楽勝かもね、ホークス」
「全部丸投げはやめて下さいよ、羽減ったら機動力落ちるんで」
「丸投げできるわけ無いじゃない、視界に映るだけで即死するんだもの」
白い脳無と私は相性がいいのよね、見るだけで圧縮でも何でも出来ちゃうから
バララララ
「・・・ホークス、もしかしてヘリ飛んでる?」
「飛んでますね、緊急で駆けつけたんでしょう」
「なるほど、ホークス、残りは任せたわ」
「任せたって、さっき丸投げしないって言ったじゃないですか!」
「周りに戦闘できるヒーローがいるでしょ、急用が出来たのよ」
私の夫はダウンして、エンデヴァーが脳無の相手をしてる、それ自体は問題じゃないわ
問題なのは、無駄に不安を煽ろうとするメディアよ
今、私の夫が庇ったから、エンデヴァーは戦闘が継続できているけど、押されているわ
No.1としての最初の仕事が、不安で始まったら駄目なのよ
「私が倒したらエンデヴァーの活躍が消える、でも目立ち過ぎたらそれはそれで問題・・・ほーんと、メディア映りって面倒なことしか無いわねぇ」
どうやってサポートしたものかしらねぇ・・・
走りながら一度顔を伏せ、頭上に気配を感じたホワイトヴェールが見上げると、金髪で僅かに発光している青年が浮かんでいた
side万事
面白いこともあるものだ、文化祭以来、創り出した依代で自由気ままに世界を放浪していたが、父が気絶するとは
そして、それと同時に
「我の力が増した、すなわち、生中継がされていて、父が気絶した事を子触が認識したな」
フハハ、これは面白い、しかしどうしたものか、万事たる我が溢れ出る力を制御出来ずに姿を表してしまうとは
「不安の増幅で実態を持てたのはいいが、不安だけで何ができるか・・・ふむ、充満しているんだ、開放せねばな?」
ここらを締める負の感情を、恐怖を重点的に我の中に集め、生み出そう、新たな『脅威』を
「『無空盧創造
万事の前に青い脳無のような化け物が生み出される
「ふむ、やはり脳無が今の不安であったり恐怖の象徴か、では、征け」
「理解」
化け物はエンデヴァーと脳無に向かって飛び出した
「フハハ、これでどうなるか」
「あなた、何者かしら」ギュルルッ
万事の身体に白が巻き付き、身動きが取れなくなる
「早いな、見つかるのはもう少し後だと思っていたんだが」
「生憎、気配には敏感なのよ、私の質問に答えなさい、今脳無が暴れてるだけでも大騒ぎなのに、あなたが生み出した化け物、あれも」
「あれに関しては心配するな、あれは強者しか狙わん、市民に被害は行かないだろう」
「肝心の質問に答えてないわよ、あなたは、誰」
「我が何者か・・・」
少々油断したが、その一瞬で存在を捉えられるとは、流石母だな、この程度の拘束難なく解けるが・・・丁度いい、この戦闘で馴染ませ、記憶を変えようか
「名乗るほどの名はない、強いて言えば我は」ピシッ
万事を拘束していた白に亀裂が入り、塵のように消えていく
「強者だ」
「自分の力を試したい面倒なタイプね・・・あー、もう!」『
ホワイトヴェールのコスチュームの白が浮かび上がり、万事とホワイトヴェールを囲んで空間が出来上がる
「余裕ないから本気で行くわよ、名の無い強者さん」
真っ黒に染まったコスチュームから目を光らせ、ホワイトヴェールが両手の握りこぶしを構える
「それでいい、我を馴染ませてくれ」
ブラックハングの助けで俺がダウンすることはなかったが、決め手にかける!
「うぉぉ!」ボッ!
ヒュン
「お、オソい」ズズッ
「くらわんぞ!」
熱が籠もる、頭が痛い、視界がグラつく
だが、負けるわけにはいかん!この手で勝利を掴まねば!
「あ、あつければ、だせせないんじゃなかったか?」
「貴様の勘違いだ!」
「タオれろ」ズドッ!
「はぁっ!」ボッ!
脳無の腕をエンデヴァーの炎が焼き尽くし、互いの動きが止まる
もはや生け捕りはできん、身体が壊れようと、こいつはここで仕留める!
「焼き尽くし「殲滅」
ズガンッ!
突然空中から青い脳無のような化け物が、黒い脳無を地面に叩きつけ、脳無の動きが止まる
叩きつけられた脳無は全身に霜が降りている
「なっ!?」
「対象の絶命を確認、次の対象を認識」
青い脳無がゆっくりと身体を持ち上げ、エンデヴァーを視界に捉える
「分析・・・個性の反動によりパフォーマンス低下、脅威ではなし」
青い脳無は顔を上げ、ヘリコプターを見る
「脅威なし、現状脅威は」
「何だ、てめぇ!」『黒鎖』
黒い鎖が青い脳無の腕に巻き付く
「驚愕、想定より早い復帰」
「大丈夫なのかブラックハング」
「久々の大怪我で意識ぶっ飛んだだけだ、俺の心配よりこいつだ」
ブラックハングの右顔は出血により、赤黒くなっている
「状況見るに、こいつが脳無ぶっ殺したんだろ」
「ああ、飛来すると同時に、脳無を叩き潰した」
「へぇ、じゃあ黒より特別か、全く別の奴が作ったのか、だな」
「状況分析・・・勝率10%、敗率90%、撤退が最適」バサッ!
青い脳無の背中に羽が生え、羽ばたくと同時に白い霧状の物体が噴出される
「冷えるな、冷気か!」
「はっ、逃さねぇよ!」ベリッ!
ギュルルッ
ブラックハングが右顔についた赤黒い血の塊を引き剥がし、縄のようにして青い脳無に巻きつける
「問題無し、逃走を開始」
「言っただろ、逃がすわけねぇんだよ!」『黒衝』
巻き付いた黒が激しく振動し、青い脳無の羽が空気を上手く捉えられなくなる
「状況再分析、逃走不可、防御が最適」パキンッ!
青い脳無の全身が分厚い氷に包まれ、冷気が周囲を満たしていく
「まずいな、黒が凍っちまってる、エンデヴァー撃てるか?」
「いいや、加減が出来ん、街に被害が出てしまう」
ズズズッ
ボォッ!
空中に黒い霧が発生し、中から蒼い炎が氷に放たれ、氷が溶けていく
「脳無を処分しに来たんだが、こんな所が見れるなんてな」
「何で運ぶ係の私連れてきたんですか荼毘君!?」
「トガがいればエンデヴァーかブラックハングの足止めができるだろ」
「出来ますけど!準備させて下さいよ!?」
炎の後から、荼毘とトガヒミコが出てきて、着地する
「と、燈矢、なのか?」
「あ?誰だそれ」
ブラックハングがエンデヴァーに問いかけるが、エンデヴァーは荼毘を見たまま動かない
「荼毘君知ってます?」
「ああ、よーく知ってるぜ、なぁ?お父さん」
荼毘はハッキリとエンデヴァーの目を見て、そう言った
「・・・やばいこと聞いちまった感じかこれ?」
「私は何も聞いてません、これ以上面倒はイヤです」
バキィンッ!
氷が砕け散り、青い脳無が空へと飛び上がる
「分析、脅威複数、防御無駄、殲滅『氷槍「そこまでにしておけ」
空中に青い脳無を中心に黒い雲が広がり、氷の槍が姿を見せた瞬間、その隣に万事が現れた
「最優先命令、更新、ここまで」
「うむ、初めての試みだったが中々いい生物を生み出せたな」サァッ
万事が青い脳無に手を触れると、青い脳無の姿が霧のように消えた
「・・・怒涛の展開ってこういう事を言うのか?」
「私に聞かないで下さいお父さん、ハイエンドを潰しに来たら青い脳無が暴れてて、荼毘君に無理やり連れてこられて、荼毘君がエンデヴァーの子供で、青い脳無があの人が触れて消えるなんて、短時間で色々ありすぎです、もう帰りたいです」
空中に浮かぶ万事は、地上にいる四人を見下ろし、周囲を飛ぶヘリに目を向ける
「ふはは、なんだ我が気になるかメディアよ」
「ヒィッ!?」
カメラの眼前に万事が移動し、指を向ける
「しかし我の存在を認識されては困るのでな、消させてもらおうか」『記消展契』
万事の指先から金色の光が溢れ、世界が包まれる
光が収まると、そこには、光が溢れる直前の動きで固まっている人々が残されていた
「・・・成功したか、ここから少々記憶と映像をいじれば、『恐怖の化物』がエンデヴァー達に倒されたという風に認識させられるだろう、しかし子触に心労が掛かる機会が多すぎるな、我の想定よりも感情の増幅が多すぎて、慣れる暇が無い」
万事は遥か上空に飛び、片手を掲げる
「我の開放まで時間はそうかからん、ということだろうがな」パチンッ
万事が指を鳴らすと同時に姿が消え、世界が再び動き始めた