なかなか話が纏まらなくなってきました
気がついたら心の寮の部屋にいた私、空想です
不思議なことに、心から分離する直前の記憶が無い、正しく言ってしまえば、意図的に抜き取られたように思い出せません
それと、私以外の触手がいません
「これはどういう状況なんでしょうか」『空想 時計』
現在の時刻は、昼休みの時間ですね、ふむ奇妙ですね?心がこの時間に私達を分離するような事は今までありませんでしたし、心が増えて混乱するという理由で休日や特訓以外では分離することは原則禁止なんですが
「しかし困りました、このままでは現状把握が出来ません」
・・・仕方ありません、混乱を招く可能性がありますが、本校の方に向かい、情報収集を行う他ありませんね
「そういえば、妙に下が騒がしいですね?」
この時間、誰も寮にいないはずですが・・・想像よりもまずい自体が引き起こされている可能性が高そうです
私が誰かわかりやすいよう、手の甲に空想とつけておきましょう
「・・・何故、A組全員がこの時間に寮に集まっているんです?」
「あ!んっと」
「私です、空想ですよ切島さん」
「空想か!どこにいたんだよ!?」
「気がついたら心の部屋にいましたよ、それに目覚めたのもついさっきです、なので、私に何か情報を求めているならその期待には答えられません」
「そういえば、他の触手はどこ行ったんだよ空想?」
「分かりませんよ上鳴さん、私は何かを作り出すことは出来ますが、存在や物体の索敵が可能なのは、解析です」
A組の全員が寮に集まっている状況からして、他の組、学年の生徒も寮に待機となったのでしょう・・・本当に不味い自体が起きたとしか考えられません、解析か理壊がいればもう少し状況の把握ができたというのに、一体どこにいるんでしょう
side解析
「・・・」
なんで僕は体育館γで目を覚ましてるんだろ?
「てか、今の時間体育館使えないはず、いや、今の時間何時!?」『解析 時』
うん、うん、よかった気を失ってから数分しか立ってない・・・待て、その数分前の記憶はどこ行った!?
「てか、本当にどういう状況!?窓も割れてないし、ドアを無理やり開けた形跡もないし、更に言えば無理やり地面掘り進んで来たわけでもない、そもそもその手段取れるのは僕の力じゃないし!」
ええい、こうなったらこうするしか!
「はっ!」『解析 雄英高校』
空想は寮に、強化と破滅は何でか工房に、再生は保健室に、理壊は・・・
「会議室?」
side理壊
まさか万事が目覚めるなんて、事前に空想達の接続を断っておいて正解だったわ
私みたいに何処かに飛ばされたせいでどこにいるかわからないけど
「これから、心に何が起きたか、これから何が起きるかについて説明とその対策会議を始めるわ・・・今更ながら、私が司会、進行でいいの先生方?」
「私達よりも、その個性の一端だった理壊くんが説明したほうがわかりやすいと判断したのさ」
「校長先生がそういうなら、続けますけど」
とりあえず、簡単にまとめて
「ここに揃っている先生方は把握していると思うけど、心子触の本来の個性は万事であり、私含め触手はその個性から一部を取って、使用してたものになるわ、万事は心の中で眠ってたけれど、神野区での事件から私に接触するようになったわ」
「事前に聞いてた俺とその話をして、教師全体に伝わったな」
「そうです、それから数カ月、多少のトラブルはあれど何事もなかったんですが、ついさっき万事が心の体の主導権を取り、どこかへと姿をくらました」
どこに行ったか、それも把握しないといけないけど
「心の体の主導権を握った万事がこれから何をするかですが、真っ先に世界を作り変えるなんて行動には出ないでしょう」
「ナゼワカル?」
「私達触手は、万事の力を分散しているもの、世界を作り変える上で必須となる、私、理壊がここにいる時点で不可能よ」
「万事は何でも出来るんでしょう?新しく理壊ちゃんに代わる力を生み出したり出来ちゃうんじゃないの?」
「可能ですミッドナイト先生、ですが、無から有を生み出す、ましてや失った力と同等以上の力を生み出すとなると、万事でも時間がかかるわ」
「具体的に、どれぐらいの時間が必要なんだ?」
「一週間、それまでに、万事を抑えて心を分離させる作戦を考え、実行する必要があるわ」
「場所の特定はいいのかい?」
「大丈夫、解析がいるし、何よりも、万事本人が何かしらアクションを起こすわ」
「万事がアクションを?」
ザザッ
突然、会議室のプロジェクターが起動し、映像が流れ始める
『ふむ、うまくいったかな?』
映像には、万事が写っている
『さて、はじめまして全世界の人類諸君、我が名は万事、現在この映像はリアルタイムで全世界のあらゆる映像端末にお送りしている』
「マジで行動に出たな、わざわざバラしてる理由がわかんねぇけど」
『事前に断っておくが、電源を切った所で映像は途絶えないので我慢してもらおう、さて、突然のことで混乱しているだろう、色々と気になることがあるだろうが、我がこのように全世界へ発信している理由は、この世界への宣戦布告というものになる』
万事が背を向ける
『以前から疑問だった、何故個性によって差別されるのか、何故ヴィランが生まれるのか、理由を辿ってみれば、考え方と受け止め方に問題があると我は気付いた』
『よって、我はこの世界を壊し、一から作り直す、しかし今すぐ始めるわけではないし、知らぬ所で作り変えては諸君に不公平だ、というわけで、チャンスをやろう』
万事が振り返る
『これより我が力の一端を見せよう』バチチッ!
万事の指先に稲妻が走り、ゆっくりと頭上へと掲げていく
『場所はそうだな・・・泥花市でいいか』フッ
万事の手が振り下ろされると同時に、轟音と共に白い光で包まれる
『世界の創り変えを止めたくば1週間後、日本、泥花市があった場所へ来るがいい、世界をかけた決戦を行おうじゃないか』
ブツッ
「あれで、力の一端でしか無いんだよな?」
「何でも出来る、実際に目の当たりにすると底の知れなさが恐ろしいな」
「どのような対策を取るつもりなんだい、理壊少女」
「・・・」
「理壊少女?」
「大至急お父さんとお母さんを呼ばないといけなくなったわこれ」
雄英高校最寄りのブラックハング事務所
「さっきの映像、映ってたの子触だよな?」
「そのはずだけど、万事って名乗ってたわね、それに世界を創り変えるとか・・・どういうことかしら?」
「それに触手が生えてねぇし、明らかに寮じゃねぇ場所にいたし、後公安から連絡がうるせぇ」
「ただならぬ事態が起きてることは理解できるけど、情報が少ないわ」
二人は顔を見合わせ、スマホを取り出す
「とりあえず、俺は公安からの連絡に出る」
「じゃあ私は各所から来てるいろんな連絡に対応するわね」
ブラックハングが公安からの連絡に出る
「ブラックハングだ」
『やっと出たか、上層部がずっと連絡していたはずだが?』
「お前以外の公安からの連絡にゃ出ねぇって前言っただろ、で、さっきの映像だな」
『ああ、明らかにお前達の娘が出てたから、何か知らないかと』
「悪いが何も知らねぇしわかんねぇぞ、それより聞きてぇんだけどよ、さっきの映像、どこまで放送されてた?」
『少なくとも、日本国内で放送されてない場所は無いそうだ、国外は連絡待ちだが、既に放送された地域があるそうだ』
「まじか」
『今はまだ大規模な混乱は発生していないがそれも時間の問題だ、お前たちの娘と関係があるにしろないにしろ、あの子の容姿は知れ渡っている』
「んなこといわれてもな、子触があんなことする心当たりねぇし」
『とりあえず、連絡を取ってみたらどうだ、それだけでわかることもあるだろう』
「ああ、んじゃあ進展したら連絡する」
ピッ
「どうだホワイトヴェール?」
「トガちゃん達、敵連合が事務所の前に倒れてたから引きずってきたわよ」
「はぁ!?」
「怪我が酷いから、何か強力な相手とでも戦ってたんじゃないかしら」
「いや、だとして何でウチの事務所前に倒れてんだよ?俺等がいつもいるわけじゃねぇし、ここ雄英に近いんだぞ?」
「トガちゃんが子触の個性を使ったんじゃないかしら」
「まぁ、いいか、目覚めそうにはないんだよな?」
「ええ、少なくとも一時間は」
「んー、トガちゃん抜きにしても敵連合は実力者しかいねぇんだが、数の差を上回れる化物ってどんなやつだ?」
「それこそ、トップクラスの実力があるヴィランか、ヒーローじゃないかしら」
「実力だけだったら子触もそうだな、今は雄英にいるはずだが」
「やっぱりここにいたね!トガちゃん達!」
突然事務所の入口から声が響く
「あ?子触・・・じゃねぇな、だれだてめぇ」
「あらほんと」
「あれぇ、偽物って気づかれてる?」
「雰囲気がちげぇんだよ、子触はもっと触れ合いやすい雰囲気を出してる」
「あなたは意識してないんでしょうけど、殺気がダダ漏れなのよ」
「あははぁ、バレてるんだったら隠さなくて」ドゴッ!
心の姿をした存在の腹に黒い塊がめり込み、外へ弾き飛ばす
「俺がやる、ホワイトヴェールは雄英に連絡」
「ええ、任せて」
ブラックハングは事務所から出て、外へ弾き出した存在と対峙する
「んー、娘の姿してるんだからもうちょっとためらいと言うか何と言うか」ドロッ
存在の右腕が溶け、地面へ落下する
「ニセモンだって分かってるのに、躊躇う必要がどこにあるってんだ?それにてめぇ、生物じゃねぇ個性か何かで作った人形みたいなやつだろ」
「わーお、そこまでわかる?」
「人ならそんな腕が崩れ方しねぇんだよ」
(連合追い詰めたのがこいつなら、何かしら行動する前に殺したほうがいいな)
ブラックハングの右手に、黒が集まる
「あれ、それ人じゃなくて障害物の排除に使う技じゃ」
「ああ、殺すために用意してるからな」『黒爆弾』
ビュンッ!
ボッ!
集まった黒が投げられ、存在の顔にぶつかると同時に爆発した
「死んだな」
「あらー、体の感覚がないや、こりゃもう駄目か」コロコロ
片目と口が地面を転がり、言葉を発する
「じゃ、バイバーイ!」ドロッ
そのまま形が崩れ、その場から消え去った
(何もさせずに殺したが、敵連合を追い詰められるだけの実力はある、こいつ一体だけか数があるかわかんねぇけど)
「どっちにしろ、全ヒーローに呼びかけるような自体になりそうだな」