オリ主はそこそこ強い(蛍やタルタリヤよりは弱い)のと、器用貧乏っぽい所あり。色々教わってたら歌とか劇とかできたりします。
・スタレやゼンゼロ要素あるかもしれません。(要素のみ)
・現魔神任務全てクリア済み。
・世界任務なども大半はやっています。
・様々なネタバレ要素、捏造あります。
・申し訳無いのですが、あまり強い言葉の感想は控えて頂きたいです。(弱メンタルです)もしかしたら取り下げる可能性あり。
・最終お相手はタルタリヤですが、ディルックとの恋愛要素が最初にあります。→出てくるの遅いです。
プロローグ
──私は、きっと。
喪失を背負った星座を持っているのだろう。
7つの元素が絡み合う不思議な幻想世界『テイワット』
テイワットには『命ノ星座』という単語が存在する。
これは、テイワットでの占星術の用語で、神の目の所有者の運命が星空に映ったものとされている。
そして、『ソレ』は、その人の過去、現在、未来の全てがその中にあり、人の気質を表すとされるらしい。
───だから。きっと、私は失う為に生きているのかもしれない。
※※※
薄暗い不気味な機械が辺り一面にある。
ゲームの中でしか見た事が無い様な、オーバーテクノロジーで出来ているのだろう不可解なパーツばかりで出来た部屋がそこにあった。
鉄の匂いに、背中辺りを覆うような柔らかな温かさを私は感じてる。
「──どうか、この子を」
そこに、不釣合いな……乞い願う女性の声が耳に届く。
実に切実で、か細い声だが、本能的にその人物は自分の母なのかもしれない、と私は思った。
「──うん、分かったよ。それが君の願いなら」
その祈りに応えたのは幼さがある、高い少年の声だった。
私は、何故か目が空きづらい……ほぼ見えない視界の中、必死に瞼を開ける。
何が起きているのか確認する為に。
───すると、白い羽根が風に舞い上がった。
私の瞳には真っ白で、ファンタジーの様な、露出が高い衣装を着た、神秘的な印象の少年を見て、私は思った。
──かみさまだ。
顔までは上手く見えない。
何故か、視界などが、いつもと違うのだ。
何も思い出せない。いや、そこまで思考が働かない私はただ、その人物を見て、そう考えた。
ううん。本能的に理解していたのかもしれない。
「──ありがとう。■■■■■。あなたは、私の─·····」
その言葉に安心したような吐息が響き、浮遊感を感じだ。
私の視界が移動し、その瞳に映った少年は……。
大きく、エメラルドの様に煌めく瞳をしていた。
私は彼を知らない。
気がついた時にここにいた私は、何も知らない。
ただ、ぼんやりとした思考回路で現実を受け止めるしか無かった。
「初めまして『キャロル』? ボクは君の事を知っている。君は祝福されて産まれて来たんだ。君が何であろうと、ボクは否定しない。
だから、一緒にこの『世界』を生きよう。
大丈夫だよ、恐れる事は無いさ。
だって君は──生きる為に産まれて来たんだから」
きっと、私はこの事を忘れてしまうだろう。
そんな予感がしている。
──それでも。
嬉しいと思ってしまった。
そんな優しくて、暖かい祝福に満ちた言葉を聞かされてしまったから。
自然と涙腺が緩み、見る世界が歪む。
「……大丈夫だよ、ボクは君の傍にいる。いつだって、風の様に──」
優しい少年の声を聞いて、不思議と安心した。
何か大事な事を忘れている気はしたけれど、その温かい声を聞きながら私は眠りについた。
目が覚めた時、この優しい少年は、傍に居てくれるのだろうか。そんな事をぼんやりと考えながら……。
※※※
──爽やかな風が街を通り抜ける。
楽しげな子供達が遊び回る声や、大人達が世間話をする光景が、その場所にはある。
沢山の風車が風を受け、クルクル、と回り、騎士たちは街を見張るために決められた制服を着ながらパトロールをし、聖職者は迷える人達の話を聞いたりしている。
明らかに『平穏』と言っていいだろう、のどかな光景だ。
この国はテイワット大陸北東に位置する『自由の国:モンド』である。
───古い昔。
魔神達が沢山おり、暮らした時代では、かつてモンドがある地帯は、風雪に覆われた地だったが、竜巻の魔神デカラビアンと彼の信奉者が明冠山地に築いた街であった。
だが、氷雪の魔神アンドリアスとの紛争の際に圧政が敷かれ、これに反発した民がデカラビアンを打ち倒し、風神の力で土地を切り開き、バルバトスを主神とした新モンドを建設した。
そして、新モンドと呼ばれていたこの地は、現在、シードル湖に浮かぶ城塞都市・モンド城である。
モンドはかつて王政であったが、今では上記の事情から、民が中心となり、治安は『
また、モンドでは、主要産業は風神の恵みである風車を活かした農業と酒造業で、住民も陽気な酒好きが多い。
そして、異国の風貌を持つ者や獣人などにも寛容である。
今も獣耳や尻尾が生えた人間が怯えること無く、普通の耳の人間と楽しげに話している姿がある。
これが『自由の国』と呼ばれる要因の一つだ。
『バルバトス』は現在、テイワットにある七つの国の中では、姿を表立って出さない。
その為、『神が去った国』とも呼ばれる事もあるが、モンドに住む人々は信じている。
──『バルバトス』様は何時でも見守って下さっている、と。
そんな中、一人の少女が家の中の自室の机の前に座って、静かに本を読んでいた。
彼女の小さな手にあるのは「
モンドでは
ただ、少女の容姿は幼い。
まだ5歳にも満たない彼女はその近くに辞書を置きながら、読めない箇所は文字を照らし合わせながら、読書をしている。
──それは異様な光景にも見えた。
普通にならば彼女くらいの年であればこの時間には友人と疲れるまで遊び回るのが普通の筈だが、少女は違う。
気難しそうに、たまに頭を悩ませた様に少女は児童小説を読んでいる。
だが、それには理由があるのだ。
少女──キャロルには、記憶がある。
なんの記憶、かと言うと…………前世の記憶である。
それだけ聞くと、夢見がちな少女、にも聞こえるが、それは事実である。
キャロルは異世界にて、社会人の女性として働いていた記憶があるのだ。
「……あいかわらず、このせかいのほんはぶっとんでいる」
キャロルは本を眺めながら次はノートを近くの棚からを取り出すと、ぽつり、と呟く。
まだ幼さが残る舌っ足らずな声だ。
彼女はその知識故に、同い年の子供達と遊ぶ事が出来ないでいた。
だが、元々は子供好きではあったので、遠目から遊んでいる姿を見るのは好きではある。
しかし、無垢なままその中に混じる事は出来ないのだ。
(いっそ記憶が無ければ楽なのになぁ……)
そんな事を何度も、何度も考えはしたが、やはり考えるだけ無駄だった。
叶わない事を願っても意味は無い。
仕方なくキャロルはそのままテーブルに座り込んで、何かを記載し始める。
この世界にはキャロルの記憶にある女性がいた
テイワット共通語は違う。
その為、暗号代わりに女性の母国語や、パソコンを使う際に用いていたらしい
それは、学術都市であるスメールにいる学者達も直ぐには理解出来ないものだろう。
……流石に全ての記憶を思い出すのは無理だった。
だが、どうせならその記憶をなにかに使わなければ『勿体ない』とキャロルも、その前世の女性……名前までは思い出せないのでキャロルは『
──『使えるなら使っときなさい』と。
「このままきおくがなくなったら、それはそれでこわいよねぇ」
だが、時々そう思いもする。
何故こんな記憶があるのか。それを知りたくてキャロルは文字の練習がてら本を読み漁っているのだ。
そんなキャロルの周りの印象は『頭がいい子』か『大人しい子』である。
別に社交性がない訳では無いからだ。
『カナデ』の記憶が自然と、こうしたら大体やりやすくなる、と教えてくれている。
キャロルには親がいない。
もっと小さな時に亡くなったのだと彼女を育てる祖父母は言っていた。
多分、もっと深い理由がある様に思えたが、聡いキャロルは尋ねない。
だから、ある意味キャロルにとってカナデの記憶は『先生』で『姉』のような物である。
そんな事をぼんやり考えながら文字を書き起こしていると、ドアがノックする音が聞こえた。
補足ではあるが、キャロルの部屋はシンプルだが、ぬいぐるみが多い。
カナデが前世で鳥を飼っていたのでやけに鳥の家具や小物が多いが、それは根っこに染み込んでしまっているので仕方ないだろう。
彼女は鳥を好んでいる。
「はぁい」
カナデは返事をすると、ノートに一応鍵をかけた後、棚のいつも置いてある場所にしまう。
そしてパタパタと子供らしい小さな足でドアを開けると、柔和な笑みを浮かべた祖母が立っていた。
「キャロルちゃん、おやつの時間よ? 手を洗ってきてねぇ」
のんびりとした口調で話す祖母はアウレリア、と言う。
その容姿はモンド人らしく色素が薄い金髪に青い瞳をしていた。
また、性格は見た目通りのほほんとしたマイペースな人だ。
キャロルは「はーい」と明るく返事をすると、言われた通り洗面所に行き、手を洗う。
リビングに向かうと、テーブルの上にはパンケーキがお皿に乗っていた。
その上には甘酸っぱい黄色いラズべリーが乗っている。
(ラズベリー……)
キャロルはパンケーキの上にあるジャムを見つめて、ふと考える。
彼女の中のラズベリーは赤だ。そういう物があったとは聞いていたが、
そうだとしても、どうしても違和感を抱いてしまう。
──それに……。
「キャロルちゃん、どうしたの?」
心配そうな祖母の声にハッとした様に顔をあげて、首を振ると、『だいじょうぶだよ』と笑って返す。
すると、アウレリアは安心したように微笑んだ。その笑みは上品で、美しい。
これが母親であれば、普通の家だったんだろうなぁ……とキャロルは他人事の様に思いながらフォークを手に取り、パンケーキを食べ始める。
(お母さんもこんな感じだったんだろうか)
見たとしても記憶にない母親を思い浮かべて見ようとしたが……
やはり無意味なことだと考え直し、キャロルは思考を止めた。
それから、ラズベリーにフォークを刺して口に含むと甘酸っぱい味が口の中に広がり、少しホッとした様な感覚に陥りながら
──あぁ、生きてるんだな……、と。そんな事を思った。
──そうだ、産まれてしまったのは仕方ない。
それは変えられない事実だ。
それに、幼いこの体では動ける世界は狭い。
だから、今出来る事といえば、知識を身に着けることしかできない。
この外の世界には魔物……
それに、この世界は『水』『炎』『雷』『岩』『草』『氷』『風』という元素がある。
元素を扱うことができるのは、『神の目』という宝石のような物が現れた人間だけだ。
話では、人によってタイミングは違うが、選ばれた少数の人だけの前に突然現れるらしい。
キャロルも前に持っている大人に見せてもらったことがあるが、国によって宝石周りの金属が違っていて、属性によって色が違うらしい。
ちなみにモンドの象徴であるのは『風神』なので、モンドでは基本的にはエメラルドのような色をしている風の神の目にあこがれる人が多い。
もし、キャロルも選ばれるのならば『風』がいい。
この街で生まれ育ったキャロルにとっては風がごく普通のものであり、『カナデ』もゲームの中では風、という属性が好きだったようだ。
それに、鳥だって風の印象が強い。
……キャロルが好む童話の一つでは、飛べなかった鳥が風神のアドバイスにより、飛べるようになった、という話もある。
(……だったら、風に選ばれたいなぁ。風の翼を使うときに役に立ちそうだし)
風の翼、とは昔、だれかが開発したものである。
グライダーの様な装置であり、翼のような布だ。
飛行試験に受かった場合、使用することを許される。
しかし、まだキャロルは小さいため、その試験に挑むことはできないが、
面白そうなのでどうせなら将来は鳥のように飛んでみたい、と思っている。
そんな事を考えながら、彼女はまたパンケーキを口に運ぶ。
甘酸っぱいラズベリーと祖母がよく入れている甘い蜂蜜が混ざり合い、また美味しさを感じさせた。
(うん。おいしい)
その味を堪能していたが、『そういえば……』と思い立った事を尋ねてみる事にする。
「おばあちゃん」
「ん? どうしたの、キャロルちゃん」
そう聞き返す祖母はキャロルにはオレンジジュースの入ったコップを目の前に置き、
自分の分の紅茶をティーカップに入れていた。
それを見ながら、キャロルはパンケーキを食べながら問う。
「きょう、おじいちゃんは
「うん? ええ、そうよ」
キャロルの祖父は『
稲妻には『雷電将軍』というその名の通り雷を使う女神がいる。
祖父はその人に代々その人に仕える家柄の人だったが、とある事情で今はモンドで暮らしている。
武士であった通り、刀の腕は素晴らしく、普段は無口な性格で、まだ幼いキャロルにも武器の使い方を教えてくる。
そのたびに祖母は祖父を咎めるが、キャロルは厳しいながらも、将来の役に立ちそうだし、覚えることが楽しいので、祖父の時間がある時は武器の扱いを習っている。
……ただ、祖父は教え方が優しいとは言えないので、普通に怖いと思うこともある。
キャロルの精神面が大人だからいいものの、普通の小さな子供だったら絶対泣いているだろう。
キャロルは『おじいちゃんのバーカ、えげつないんだよ、けいこが。今日も西風騎士団の人泣かせてるんじゃないかな』と内心毒付きながらも、パンケーキを食べ終えてしまう。
そんなキャロルの様子を見て祖母は少し心配そうに見つめていたが、口を開いた。
「キャロルちゃん、今日もお友達と遊んだりしないの?」
「ともだち……」
キャロルは祖母が心配しているとは理解している。それでも一緒に遊ぶ、とは言えないのだ。
そこまでして他の子達と仲良くしないといけない理由はない。
だから、キャロルは首を横に振る。
「いいの」
「……そうなの? でも……」
祖母はまだ心配そうな素振りを見せていたが、キャロルが再び首を振ると諦めたような表情を少し浮かべたが、次に祖母はニコッと笑ってこう言った。
「じゃあ、キャロルちゃん。私とお昼寝でもする?」
「えっいいの? やった!」
その言葉に嬉しそうに即答すると、祖母と一緒に庭先へと向かうと、
祖母が座ったのを見て、その膝に頭を乗せた。
そして、祖母の服をそっと握りしめる。
「キャロルちゃん、そうしていると本当に昔のお母さんにそっくりね」
懐かしそうに目を細めて言った祖母の言葉に反応する様に手に力を入れると、上から少し笑った声が聞こえたが、嫌な感じはしない。
むしろ、どこか心が温かい気分になる。これも『カナデ』のせい記憶なのか、
それとも血のつながりのある祖母だからだろうか。
その温かさにじんわりとする懐かしさを覚えながら目を閉じた。
(おじいちゃん、帰り、遅いかな……)
そんな事を考えながら……彼女の意識は闇に消えていった。
基本ハーメルンは読み専だったので、不安です。
お手柔らかにお願いいたします。
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