汚いガキどもを見つけたので虐待することにした。   作:史上最恐の悪役

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今回は俺(の友達)SUGEEEEEEE(無双)回です。苦手な方は予めご了承ください。


第25話

 

 

 

 

 

 いつもの時間にいつも通りの道を歩いて学校に向かっている。

 

 今日も今日で何も変わらない日だ。

 静寂に包まれた街も、鬱陶しい砂も、清々しい程に晴れ渡った空も………その全てが見慣れたものである筈なのに、その全てが()()()()()()()のように思えた。

 

 

 全てが覆るような、胸踊る瞬間の到来が─────

 

 

 「…………そんなわけないのに」

 

 酔った考えを払拭し、1人ため息を吐く。いつから私はこんなにも詩的な感情に浸るようになったのか。

 甘い理想なんてものは実現される筈もなく、あるのは直視することも辛い現実だけ。何に期待しようと、結局不可能なものは不可能なんだ。

 

 ……だから、アイツの言う“奇跡”だって─────

 

 

 

 

 

 

 

 『ほう!なら喜べ!この砂祭りがお前にとって最初の“奇跡”になるなァ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 『─────大好きですっ!!ホシノちゃんとサドさんに出会えることが出来た“奇跡”が大好きですッ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 …………………

 

 

 

 「……あぁ、いつの間に着いてましたね」

 

 ふと気づけば生徒会室の扉手前まで来ていた。

 どれだけ深く考え込んでいたんだと自分自身に心底呆れながらも、人間の無意識の行動に驚嘆の念を覚えながら静かに扉を開いた。

 

 まぁ、どうせいつものようにアイツがイスに寝そべっているんでしょうが─────

 

 

 「おはようござい─────え?」

 

 

 アイツはそこ(イス)にいなかった。

 寒気がするほどに静かな教室は、まるでアイツが来る以前に戻ったようにも感じられる。

 ……それが本来あるべき正しい空間である筈なのに、どうしようもない違和感と寒気がまとわりつく。

 

 「サド、は……」

 「2人ともおはようございま〜〜す!サドさん!今日は何を─────ありゃ?ホシノちゃんだけ?」

 

 能天気な声が不気味なほどに静まり返った教室で反響する。

 声がした方に振り向けば、目を点にしたユメ先輩が周囲を見渡している。

 

 「サドは……アイツのことは見てませんか……?」

 「え?私は見てないなぁ〜……。まぁ、たまにはあるんじゃない?もしかしたら朝からバイトなのかも」

 

 

 …………そうなのだろうか。私の考えすぎなのだろうか。

 

 

 「…………近々カイザーコーポレーションに行くって言ってましたよね。もしかして、アイツ1人で向かったんじゃ─────」

 

 

 

 

 

 ────ドゴォォォォォン!!!

 

 

 

 

 

 「ッ!?」

 「きゃっ!?」

 

 何かが爆発した轟音と共に地面が揺れる。

 ヘルメット団……?いいや、今まで数多くのヘルメット団と対峙してきたけど、こんな爆発は今まで感じたこともないッ。

 

 一体誰が─────

 

 

 

 「ホ、ホシノちゃん……!!あれ……!!!」

 

 ユメ先輩が指先を震わせながら窓────さらにその先を指している。

 これでもかと開目した目は、まるであり得ない現象を見ているように見える。

 

 あの指が指す方には一体何があるのか。

 僅かに這う恐怖心と抗えない好奇心に背を押されながら、私は窓から顔を出し────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「─────────うそ」

 

 

 

 

 

 ─────そう呟くだけだった。

 

 

 

 

 

◇◆

 

 

 

 

 

 「な、何故ビナーがここに……!?」

  

 後ろで騒がしいヤツら────カイザー御一行は臨戦態勢へと入りすぐさま銃口をビナーくんに向けてきた。

 ……オイオイ、我が友に向かって銃口を向けるとはいい度胸じゃ──────あ?そんな『大丈夫だから』って………まぁ、お前がいいって言うんならいいけどよ……

 

 「オイ、カイザーのおっさん!!契約には1人でやれなんて書いてないよなァ?だからビナーくんも追加で計2名でやらせてもらうぜ!」

 「…………」

 

 あぁ?あのおっさん、さっきまでよく喋ってたのに完全に首を縦に振るだけのロボットになっちまったな。

 まぁ、了承を得たからなんでもいいぜ!

 

 「なぁ、ビナーくん!この砂漠にお宝っぽい物ってあるか?もしくはオーパーツってヤツなんだが─────船?分からないけど多分それだ!!持ってきてくれるか?」

 

 ビナーくんはひとつ頷き、そのまま入水するように地面の底へと潜り込んでいく。

 いちいち動きが大胆で強大だから、まるで映画のワンシーンを見ているようでカッコいいんだよな〜!!

 

 「─────お?見つけたか?ならそれを引き上げて持ってきてくれ!」

 

 俺の脳内に送られてくるテレパシーを介し、事細かにやって欲しいことを告げていく。

 ちなみにだが、このテレパシーは黒服さん他ゲマトリアの面々は出来ないらしい。なんでだろうな?

 ……他に出来る可能性のあるヤツがいるとするならば、それはもうあの()()()()()()()()だけだろう。

 

 ───っと、そんなことを考えていればもう地上間近らしい。下ですんごい物音が聞こえるよ。

 

 「クックック、来ましたね」

 「ほんと、仕事が早くて大助かりだよ」

 

 いやはや、マジでビナーくんに足を向けて寝れないわ。

 そもそもこの作戦だってビナーくんがいなかったら絶対成り立たなかったし……やっぱり持つべきものは最高の友ってわけだな!!

 

 

 

 ─────ドゴォォォォォン

 

 

 

 ビナーくんが持ってきてくれたであろうものは………船というより宇宙戦艦だった。マジで古代のオーパーツか?と思うほどに未来的な船で内心気分上々にブチ上がっている。

 マ、マジカッケェ……!!ヤバい、この船ヤバいよ!?こんなイカす船が存在していいのか!?

 

 

 「サンキューな、ビナーくん!やっぱお前はスゴイヤツだよ!!……さて、アンタが探していたのはこの船なんだろ?カイザーのおっさん」

 

 『───────』

 

 「あぁ、やはり箱舟の方ではありませんでしたか。あらかじめ予測出来ていたとはいえ、肩透かしが大きいですね」

 

 

 オイオイ、黒服さんよ。人が掘り起こしたモンに勝手にケチつけてんじゃねェ─────

 

 

 

 『ウオォォォォォォォォ!!!!』

 

 

 

 アビドス砂漠に響き渡る男どもの汚い雄叫び。思わず耳を塞いでしまいたくなったが、興奮気味にダッシュで近づいてきたカイザーのおっさんに両手を握りしめられてしまい防衛手段が失われてしまった。

 

 「素晴らしい!!今日はなんと素晴らしい日なんだ!!!ありがとう、本当に感謝しているぞッ、サドくん!!!」

 「あ、あぁ……まぁ、契約だしな。それより手を離して─────」

 「正直言えば全くもって期待していなかったのだ!!それはそうだろう!!なんせ我が社が何十年と計画してきた発掘を今日だけで完遂出来るとは思う筈もあるまい!!あぁ、それなのに………!!」

 「いや、俺が掘り起こしたわけじゃなくてビナーくんが……それより手を─────」

 「そうだ!!あの怪物と君は知り合いなのかね!?是非とも我が社と何かしら契約を─────」

 「だァァァァァァ!!!うるせェェェェ!!!!」

 

 手を離してって言ってんでしょうがァァァァァァ!?!?!?

 

 誰が男に手を弄られたいと思うかッ!?いい加減興奮冷めやがれってんだ!!!

 

 「オラ!!契約通り掘り起こしたからな!!あとはそっちも契約通りやってくれよ!!」

 「あぁ、もちろんだとも!!オーパーツを回収したらすぐにでもやる!!」

 

 ……嘘は言ってないみたいだな。

 いや、契約書にサインもしたし、嘘をついていようがいなかろうが関係ないけどよ。

 

 「お前たち!いつまでバカみたいに叫んでいるつもりだッ!!早く本船の回収を急げッ!!」

 『はっ!!』

 

 バカみたいに叫んでいたのはアンタもだろ────なんて野暮なことは言わないぜ!!

 俺だって男だ、このおっさんの気持ちが痛いほどよく分かる。誰だってこんなデッケー船を見つけたら興奮しちまうよなァ!

 

 「………それにしても、こんなモノが古代で作られていたなんてな。こいつを作ったヤツはセンスがいい」

 

 改めて見ても、やはり不可解極まりない太古の遺物だぜ。

 どうして古代でこんな物を作れたのか甚だ理解が及ばない────まさしくオーパーツの名に相応しい物品だぜ……

 

 「……へへっ、記念にちょっとだけ触っていくかな。オーパーツなんて滅多な機会で触れられるモンじゃないし」

 

 ちょっとぐらいなら触っても大丈夫だろ!そもそもコレは俺たちが掘り起こしたヤツだし!

 それに、こんなバカでかい近未来的な船がちょっとやそっと触ったぐらいでどうこうなるもんじゃ─────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──────パチッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「────────え???」

 

 黒曜石のように黒々とした船底から手をゆっくりと離す。

 外見は何も変わっていない。今ので船が傷つくなんてもっとない。

 

 だけど、分かってしまった。理由も原理も説明出来ないが、何故か俺は確信を持ってしまっている。

 

 

 

 ─────この船、今間違いなく()()()()、と。

 

 

 

 「運び出す準備を終えたとの連絡が入った。間も無く我々は引き上げるとしよう」

 「あ、あぁ……その……えっと、なんつーか……」

 「あぁ、分かっている。契約に書かれていることは全て履行するとも。むしろあんなモノらが対価では釣り合わないとすら思うが……」

 「い、いや、そこは心配しなくていいっつーか……」

 「そうか?なら私たちは早めに撤退しよう。興奮ですっかり忘れていたが、ここにはあの砂の悪魔がいるからな」

 「…………」

 「くくっ、何か必要な物があれば黒服を介して全て私に伝えてくれ。君の頼みなら全て用意しよう」

 「う、うっす……」

 

 そう言って最後に握手を交わし、カイザー御一行は船を連れてそそくさと帰っていった。

 

 ………い、言えなかった……おっちゃんの眩しすぎる笑顔の前だとなんも言えなかったぜ……

 

 「クックック、これで第1段階はクリアといったところですかね」

 「そ、そうだな……」

 「……?何か気になることでも?」

 「まぁ、気のせいの可能性も…………なきにしもあらずだし……俺の勘違いの可能性もあるし……」

 「……???」

 

 あんまり状況を掴めていなさそうな黒服さんに、たった今起こった現象を全て殊更に吐いた。

 

 すると─────

 

 

 「─────ククッ、クックック……!!クックックックックック……!!!そうですかそうですか、かの本船が動いたと……!!()()()()()()()()()()()に、()()()()()で……!!」

 

 

 黒服さんは俺の心情など考えずに、ただ興奮冷めやらない様子で爆笑しているだけだった。

 コイツ、対岸の火事だからって……!!

 

 「笑いごとじゃねェよ、黒服さん!!後で難癖つけられたらどうすんだよ!?」

 「それならば大丈夫でしょう。我々の契約にはオーパーツの掘り起こしのみ……誤って起動してしまっても、それは契約違反にはなりません。それに、もしかしたらそこにいる“違いを痛感する静観の理解者(ビナー)”が起動させたものかもしれませんし。………まぁ、ほぼないですが

 「そ、そうか……」

 

 なんだよ、焦って損したぜ……

 確かに、持ってくるときに誤作動みたいなのを起こして、間違って電源付いちまったのかもな!古代の船だし!

 

 「それに─────もうかの本船はカイザー如きでは手に負える代物ではなくなったことでしょう。きっと彼らでは動かすことは不可能……だと思われます」

 「え?なんで?電源入ってるじゃん?」

 「クックック、そうですね………なんとなくですよ。なんとなくこうなのではないかと考えることしか出来ません。悔しいですが、もうこれらの事態は私の理解の域など疾うに越え始めているのですよ」

 

 何を言ってるのかさっぱり分からんが、つまり黒服さんにとっては予想外って意味なのか?

 あぁ、どうりで─────

 

 「─────楽しそうだもんな、黒服さん」

 「クックック……!!えぇ、それはもう楽しいですよ……!!何もかもが私の理解を超え、最大であった筈の事態を優に超えていくっ。嗚呼、だからこそこの世界は面白い……!!」

 

 生粋の探求者だねェ……

 まぁ、そんなヤツらの集まりがゲマトリアってのは分かってたけど、改めて考えてみてもほんと濃いメンバーだぜ!その中でも1番悪い男こと俺は流石だよなッ!!

 

 「ま、そこは追々分かってくんだろ。じゃあ、これにて一件落着────といきたいんだが」

 

 俺は改めてビナーくんの純粋な眼差しを見つめる。

 …………まあ、これはあったらいいなと思うだけ。何となくこの星の神秘に賭けてみたくなっただけだ。

 

 

 「ビナーくん、下にはもう何もなかったか?」

 「……サド?」

 

 

 黒服さんの疑問符が宙に舞うが、以心伝心が出来るビナーくんなら分かっているんだろう?

 俺が求めているもの─────その在処をッ!!

 

 

 ─────ビナーくんは厳かにゆっくりと、でも確かに深く頷いた。

 

 

 ………勝ったな。

 

 

 「頼むビナーくん!!()()()を掘り起こしてくれッ!!」

 

 

 合点承知の助!といった感じで急速に穴を掘り進め──────

 

 

 

 

 

 ────ドゴォォォォォン!!!

 

 

 

 

 

 ここから僅か先にある場所から、()()()()()()()()()()轟音が聞こえてくる。

 急いでその轟音の正体を確認出来る場所に走れば、まるで湖があったとされる痕跡のある穴から湧き出るように()()が立ち昇っていた。

 

 

 

 「やはりあったな─────()()()()がッ!!!!」

 

 

 

 どれだけ深くにあったかは分かんないけど!とうとう見つけ出すことが出来たなァ──────オアシス!!

 

 ……ククッ、俺は信じていたぜェ?反骨精神が立派なこの土地が、ただただ砂嵐にやられっぱなしなわけがねェってな!!

 

 「……これはこれは。まさか船を探させるついでに地下の水脈も探させていたのですか?」

 「いいや、俺は地元に詳しいビナーくんならワンチャン知ってんじゃねェかっていう勘と、何億年と存在するこの星の神秘性に賭けただけだぜ?」

 

 それによく考えてみろよ。こんな広大な砂漠でひとつ残らずオアシスがこの世から消滅するか?…………案外消滅するかもな……

 じゃあ()()()()()()()()()()()()?……分からないけどあったからいいや!!

 

 「……いやはや、本音を言うならばオアシスが次の難所だと考えていたんですが……あっさり解決されてしまいましたね。ちなみにオアシスがなかった場合どうなさるおつもりだったんですか?」

 「え?近所のプールをオアシスの代わりにしようかなって」

 「………あって良かったですね」

 「だな!」

 

 クククッ!!流石はビナーくん!!俺の友はスゴいヤツらばっかりだぜ〜!!

 さて、あとはこれをガキどもに─────ハッ!!……気づいちまったぜ………重大な問題に……!!

 

 

 「このままだと砂嵐のせいでオアシスがまた消えちまう……!!」

 

 

 かつてのオアシスも、とある巨大な砂嵐のせいで枯れ果てたと聞いている。このままではこのオアシスも……

 オイオイ、それじゃあダメだろ!?虐待の象徴になる筈のオアシスがなくなったらダメだろうが!!

 

 

 「ぐぅぅぅ……!!誰か()()()()()()()()()()ヤツとかいないのか……」

 「クックック、サド、安心してください。確かに砂嵐は一定の確率で起こり得るものですが、それはきっと何十年後の話─────」

 

 

 

 

 

 

 

 ─────ピシャァァァァァァン

 

 

 

 

 

 

 

 上空で雷鳴が猛ると共に快晴だった筈の青空が嵐に飲み込まれていく。

 一瞬何事かと身構えたが、その嵐の中心にいる気配に思わず頬を緩ませる。

 

 雷を模ってやって来るのは友の気配。

 超絶カッコいい腕にその体。そして登場シーンまで何から何までイケメンなヤツは、俺は1人しか知らねェ!

 

 

 「なんだァ!!急に来てどうしたんだァ────セトくん!!」

 

 「……なるほど。“セトの憤怒”は砂漠と雷、そして()()()()()。つまり今の状況にはこれ以上ない人選────いえ、()()というワケですか……。クックック、本当に退屈しませんねぇ」

 

 

 黒服さんが何を言ってんのか分かんねェけどアリウス以来だなァ!セトくんよォ!!!

 そんな砂漠を()()()()()()キョロキョロ見渡してどうしたんだァ?なんか俺に用が─────え?嵐止めてもいいよって?そっちは専門分野だから造作ないってか?

 ……言ってることよく分かんないけど出来るなら是非やってくれ!!……あ、ならついでに頼もうかな。

 

 「なぁ、セトくん。風で砂を少しずつ減らすことって出来ないか?─────何でって……そりゃあ虐待のためだよッ!!」

 

 俺が考えた世にも悍ましい虐待───それは()()()()()()()()()()()()()()()()()だッ!!

 アビドスのガキどもは砂が好きらしいなァ?なら俺が奪ってやる!!それも少しずつ消えていくことで、じわじわと恐怖を侵食させてやるんだッ!!

 あぁ、ゾクゾクする……!自分の発想に……!!

 

 「─────おっ、良いの?サンキューな!!」

 

 どうやらお茶の子さいさいらしい。見てくれ、あの自信満々に掲げる右手のグッジョブを。

 セトくんは満を持して“ちちんぷいぷい”と魔法使いのように指を振り始める。もはや俺の理解とは程遠い場所にあるようなものなので大人しく静観するしかない。

 それにしても……流石は俺の友だ!!俺には出来ないことを平然とやってのける!!そこに痺れる憧れるゥ〜!!

 

 「では、私ももうそろそろお暇させていただこうかと思います。少し調()()()()()()()()()()()()も出来ましたしね。あとは全てあなた次第ですが……ご武運を祈っていますよ」

 「ククッ、祈らずともいいぜ、黒服さん。なんせ俺は天下の虐待者だからな!!」

 

 俺に不可能なことはあらずゥ!!

 虐待を必ず成功させてきた俺からしたら、今回の虐待もまた道に落ちてある石を跨ぐくらい簡単なものだぜ!!

 

 

 

 

 

 ─────さて、まずはあそこで喧嘩しそうな2人を止めに行かないとな!!

 

 

 

 

 

◇◆

 

 

 

 

 

 その日、とあるニュースがキヴォトス中を駆け巡った。

 

 

 

 

 

 それはアビドス砂漠から枯渇したと思われていたオアシスの数十年ぶりの復活。

 

 

 

 

 

 かつて栄華の象徴でもあったオアシスの復活は、アビドス内だけでなくキヴォトス中のありとあらゆる都市に知れ渡った。

 

 

 

 

 

 そして同時に発表されたのが、僅かにだが減っていくアビドスの砂の総量。

 これに関してはオアシスの復活や、アビドス周辺の風向きの変化が関係しているのではないかと考察されているが、どれも考察の域を出ない。

 しかし、この結果は長年キヴォトスで問題視されていた砂の侵蝕が完全に停止したことを意味している。

 

 

 

 

 

 他にはカイザーコーポレーションがアビドス砂漠で何かを掘り当てたといった情報や、その同日に連邦生徒会への襲撃を計画していたが()()()()()()()()()()()()()()()瞬く間に牽制されたなど、根も葉もない噂話が飛び交っているが、所詮は噂であるため真相は定かではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただひとつ言えることは───────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ─────今、この瞬間、砂の下に埋もれていた筈のアビドスの歴史が再び動き始めたということだ。

 




ビナーくん:ずっとスタンバってました。船とオアシス掘り起こしました、通してください。
セトくん:呼ばれてないけど来ちゃった☆ついでに砂漠化問題どうにかするね!
ウトナピシュティムの本船:◾️◾️◾️◾️

……ヨシ!!(現場ネコ)
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