地球連邦政府管轄極東艦隊第二艦隊所属基地
「地球にようこそ、我々は第六星系の諸君らを歓迎する。」
「はじめまして。第六星系領主兼第六星系艦隊総司令官の海風大和と申します。」
「同じく第六星系第一艦隊総司令官兼第一艦隊旗艦桜花艦長の犬走椛提督です。」
「はじめまして、極東艦隊総司令官を務めます坂井正一と言います。この度は我が極東艦隊即応艦隊を助けていただき極東艦隊一同心よりお礼申し上げます。」
「いえ、恩人である日本の為です。それに、感謝であれば三上提督等に。彼らは最後まで戦い続けた英雄です。」
「では、そのようにしましょう。それにしても、お二人はかなりお若いですな。」
「はは、良く言われます。こんな若造が星系艦隊総司令官だったり第一艦隊総司令官なのが驚きでしょう。」
「すみません、気を悪くされたのであれば謝罪します。」
「いえ、父もそうなのですが、うちでは実力主義でして、士官学校で爪痕を残しすぎた結果こうなりました。」
(((((一体何したんだろう)))))
「ま、まぁ、その話はこの辺にして、それより第六星系艦隊総司令として、地球連邦宇宙海軍総司令ないし、国連総帥にお会いしたいのですが。」
「確認してみましょう。差し支えなければ要件を言ってもらえるとありがたいのですが。」
「地球と第六星系の同盟と、今後の作戦についてです。」
「わかりました。至急連絡いたします。それまでこちらでお休みになられてはいかがですか?」
「では、お言葉に甘えて。」
「君、彼らを賓客室に案内したまえ。」
「はっ、それでは海風様、犬走様こちらにどうぞ。」
皆が去った後坂井総司令は自室で考えていた。
(彼は既に今後の作戦を見据えている。...第六星系の彼らの噂は聞いていた。改革の24期生と呼ばれた世代か。まさか、この年になって再び歴史の変わり目を見ることになるとはな。頼んだぞ、第六星系稀代の領主に白銀の軍神。君たちにこの銀河の命運はかかっているだろう。)
数時間後
日本某所地球連邦政府第一会議場
「お初にお目にかかります。第六星系二代目領主兼第六星系艦隊総司令の海風大和と申します。この度はこのようなお時間を下さり感謝申し上げます。」
「君が海風君か、話は聞いているよ。まず、地球を代表して感謝する。」
「勿体なきお言葉、感謝申し上げます。」
「では、本題に入ろう。海風君。君は我々と同盟を結びたいそうだが、そこに嘘偽りは無いな?」
「はい、現状、我々は地球連邦政府傘下ということですが、この度の現状で傘下では無く同盟関係としたいと考えております。」
「それでこちらにメリットはあるのか?」
「地球はガトランティス戦役で次元断層を失い艦隊の艦船補充及び武器弾薬の生産性が急激に減少しました。ですのでそこを我々が補助したいと考えております。」
「ほう。」
「具体的には我が第六星系にいる河城博士の研究したものを使用するのですが何しろ極秘ですのでそこはあかせません。」
「ふむ、地球連邦政府の命令であってもか?」
「はい、無理やり開示を求めるのであれば我々は以降の戦役等でも中立を保ち続けます。日本国に恩があるため侵略はしませんが、地球の危機だろうとなんだろうと我々は静観します。それでもよろしければ無理矢理にでもどうぞ。ただ、抵抗はさせていただきます。」
「貴様!」
「よい、すまなかったな海風君。続きを話してくれ。」
「こちらこそ申し訳ありません熱くなりました。では、続きをお話します。我が第六星系では新兵教育をある装置を使用してより短期で高練度な新兵を育成しています。そこで、その装置を我々の監視下の下ですが、貸し出しいたします。」
「それは?」
「内容は秘匿ですが、個人個人にあった訓練を積むことが出来るため全ての兵士の練度向上に役立つかと。」
「なるほど、それが我々に対して対等であるための利点だと言うのかね?」
「いえ、もう一つあります。我々は幻想郷独自の技術や知識をそちらに一部譲渡します。」
「ほう。」
「我々はその技術によりいま現在、地球連邦と対等な戦力を得ることが出来ました。全て明かすことは出来ませんがこれらの技術を用いることが出来れば現状の打開が可能かと思われます。以上三点をもってして我が第六星系は地球連邦と対等な関係であるということを持ちたい。」
「長官、これはかなり有益な取引だと思いますが?」
「受けましょう。こちらにデメリットはほぼありません。」
「...海風君、この提案受けさせてもらう。今ここに第六星系の独立を宣言する。」
「感謝します。」
「ところで、君たちの国家はなんと呼べば良いんだ?」
「そうですね。国家名は暫定ですが幻想郷にしてください。」
「分かった。星系名はどうする?」
「星系名はまだ考えて無くて。」
「そうだな、では大和星系はどうだ?」
「大和星系ですか?」
「あぁ、第六星系総帥の貴殿の名から取らせてもらった。」
「!大和の名に恥じぬよう精進してまいります。」
「うむ、では、同盟国家として幻想郷の者に以降の作戦について聞きたい。第二会議場に向かってくれ。」
地球連邦第二会議室
「では、海風元首、作戦の説明を頼めるか?」
「はい。まず、今回の作戦では我が幻想郷第一艦隊を中心とした反撃作戦を考えております。犬走提督。」
「はい。それでは詳しい説明に入ります。まず、今回の作戦では奇襲攻撃が絶対条件となります。理由としましては正面からぶつかればいくら我々が協力しようと数の差で負けます。もちろん波動砲などの決戦兵器を使用すれば敵は全滅させることが出来るでしょう。ですが、敵もそのことは熟知しています。当然波動砲発射艦は即座に轟沈されるでしょう。」
「しかし、我々には波動防壁がある。」
「えぇ、しかし、それは最早最強の盾ではありません。敵にも波動砲を搭載している艦艇はいますし、敵の新型艦。それにもし、敵の後ろに何かがいるのであれば、その新型に搭載された兵器は全くの未知数です。さらに言えば波動砲のエネルギー充電中は波動防壁は効果が弱まりますし、そのうえ敵の集中砲火に合えば一瞬で轟沈します。」
「くっ」
「ですから、今回のような特例を除き、基本は奇襲攻撃で敵を翻弄、各個撃破していくのが今回の作戦で最も勝機の高い作戦です。」
「しかし、ただの奇襲ではいずれ敵に知られ防衛が強化されるのでは?」
「ご安心下さい。そこは我々にお任せを。」
「ふむ、何か策があるようだな。」
「いえ、策というほどではありませんが、我々の第一艦隊第一戦隊を除く全艦艇は地球艦隊と合同で木星から順にワープ航法による奇襲を仕掛けます。」
「ふむ、それは普通だな。」
「そして、我が第一戦隊は冥王星基地を最優先で奇襲し敵の太陽系外からの増援を防ぎます。」
「ほう、それは実現可能なのか?」
「はい、艦隊総旗艦である桜花型超弩級宇宙戦艦一番艦桜花には、それが十分可能である能力を持っています。それに、我が第一戦隊は第一艦隊屈指の実力者で構成されています。そう簡単に殲滅されることはありません。」
「...。よろしい、では、その作戦でいこう。よろしく頼むよ、海風元首。」
「えぇ、こちらこそ。」
こうして、2234年地球である同盟が生まれた。それは、地球の反撃を知らせるゴングにも見えた。そして、侵略者たる地球を作ることにもなるかもしれない危うい同盟だった。
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