ウルトラマンテラス   作:クォーターシェル

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四次元ロボ獣 メカギラス 四次元宇宙人 バム星人 登場


第13話 ようこそ四次元空間へ

深夜のとある駅のホーム。そこで1人の男が終電に乗ろうとしていた。しかし、

 

「ああっ!?待つざんす!」

 

男の目の前で終電のドアは閉まってしまい、終電は発車して駅から去ってしまった。

 

「あ、ああ……」

 

男は絶望しその場に崩れ落ちた……。

 

「な、なんてことざんす……。終電を逃してしまったざんす……」

 

男はしばしその場で立ち尽くしていたが、深夜のホームにまた電車が到着する。

 

「ん?回送電車ざんすか?」

 

しかし、その電車には客が乗っているようだった。

 

「きっと終電が遅れたざんす!助かったざんす~!!」

 

男はその電車に駆け寄って乗り込む。そして、ドアが閉まり電車は発車した。電車に乗る事が出来た男は改めて他の乗客を見る。

 

(なんか皆やけに生気の無い顔をしてるざんすね……。まあこんな時間だから疲れているざんす)

 

男はそう考えたが特に気には留めなかった。そして、電車に揺られてしばらくすると男は電車の窓から景色を見てある事に気づく。

 

「んん?なんか街の様子が変ざんす」

 

電車の窓から見える街はどうも男の見慣れた街の風景では無いようだった。

 

「ま、まさか……。これは異世界に転移したざんすか!?」

 

男は驚きと嬉しさを交えた声で言う。

 

「やったー!これでチート能力で無双ざんす!」

 

男は大喜びする。その内に電車が駅に停車する。男はうきうきして電車から降りたが……、

 

「ぎゃあああ!?」

 

しばらくして奇妙な街に男の悲鳴が響き渡ったのだった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

城東大学。レオは構内でワトに話しかけられる。

 

「殿奈君、ここ数日体調不良で休んでたって聞いたけど大丈夫?」

 

「ええ、もう大丈夫です。心配をお掛けしました」

 

ワトの問いにレオは答える。するとワトは、

 

「それなら良いんだけど……。あ、そうだ!尾前崎研究会長が私達に用があるんだって」

 

と言う。

 

「用?」

 

「なんか手伝ってほしい事があるみたいだけど、次の講義が終わったら来てほしいって」

 

トオルはレオとワトに何か用事があるようだ。

 

「分かりました。じゃあ、次の講義が終わったら行きます」

 

レオはワトにそう答えたのだった……。

 

そして次の講義が終わり、レオとワトはトオルの待つ怪獣研究会の部室を訪れた。

 

「失礼します」

 

「失礼するわ」

 

レオとワトが部屋に入ると、トオルは笑顔で2人を出迎える。

 

「おお!2人共来てくれてありがとう!早速だが話を聞いてくれ」

 

「何ですか?」

 

「俺から話そう」

 

「ヨネフミ先輩!」

 

トオルの隣に居たのは、トオルの従兄弟にして心霊現象同好会会長のヨネフミだった。レオとワトはかつてヴァイロ星人の事件の時にヨネフミに会ったことがある。

 

「実は、また一緒に調べて欲しい事があってな」

 

ヨネフミは2人に向かって言う。

 

「またですか?」

 

「ああ、最近噂になっている『二重終電の怪』という話を知っているか?」

 

「二重終電の怪?」

 

レオはヨネフミの言葉に首を傾げる。

 

「……ああ、その噂なら聞いた事あるわ。確か深夜に終電が駅から発車したらもう1つの終電が既にホームに到着していて、乗り込んだ乗客はこことは別の世界まで連れていかれてしまうって話でしょ」

 

ワトがそう説明する。

 

「よくありそうな怪談ですね。それでそれを一緒に調べて欲しいんですか?」

 

「ああ、最近城東大学の近くの駅でも目撃情報があってね。終電が過ぎた筈なのに電車が走っているのを見た人が居るんだ」

 

「それって回送電車とかじゃないんですか?」

 

「いや、それが客が何人か乗っているのが見えたらしい。それに、ここ最近城東大学近辺のエリアで行方不明になっている人は皆深夜に駅に向かった切り姿を消してしまったそうだ」

 

「それってまさか……」

 

レオはヨネフミの話を聞いてある可能性が頭に浮かんだ。それに気づいたのかワトが、

 

「二重終電の怪って……、また異星人とかそういう話じゃないの?前にヨネフミ先輩達と一緒に調査に行った時の心霊現象の正体ってヴァイロ星人でしたよね?」

 

異星人絡みの可能性を指摘する。

 

「ああ、確かに異星人絡みの可能性もある。だが、今回はその調査に君達も参加して欲しいんだ」

 

とヨネフミは言うのだった。トオルも

 

「まあだからな、今回の調査は俺も付き合うんだ。もしかしたらスクープ写真を撮れるかもしれないし」

 

と言う。それを聞いたレオとワトは、

 

「分かりました。そういう事なら協力しますよ」

 

「そうですね。私も手伝います」

 

と答えるのだった……。

 

その後、レオはトオル達と共に深夜を待って城東大学付近の駅に向かった。そして、深夜の駅のホームに降り立つ。

 

「次の電車が今日の終電だ。で、その後に怪しい電車が来たら二重終電って訳だな」

 

トオルはそう言う。

 

「なるほど……。では早速始めましょうか」

 

レオがそう言った時、駅のホームに電車がやってくる。そしてドアが開くとそこには沢山の客が乗っていた。ワトもスマホのカメラでその光景を記録に残している。

 

「よし!この電車が終電だ!これを逃したら朝になるまでこの駅に電車は停まらない筈!」

 

そう言うヨネフミ。そうこうしているうちに終電のドアは閉まり、駅から発車していった。ワトが

 

「ここからが検証の本番だね」

 

と言う。そして、電車が発車して少し経った後……。

 

「来た!」

 

ヨネフミはそう叫ぶ。レオ達が見ると、確かにもう1つの終電がやってきた!

 

「噂は本当みたいだったな!」

 

トオルが深夜のホームに入ってくる電車を撮影する。そして電車が駅に到着し、ドアが開く。それを見たヨネフミは

 

「よし!じゃあ調べに行くぞ!」

 

と言う。しかしワトが、

 

「でも乗ったら行方不明になっちゃうんでしょ?危険じゃないかなあ……?」

 

と心配そうに言う。しかしトオルは、

 

「じゃあ、福島は残ってもいいぞ。俺達は乗るからな」

 

と普通に乗る気だ。レオは

 

(怪しいけど……、放ってはおけないよな……)

 

と思い、トオルに言う。

 

「俺も乗ります」

 

「殿奈君!?」

 

ワトは驚く。ヨネフミはレオを見て

 

「よし!じゃあ3人で乗ろう!」

 

と言うのだった。そして、電車のドアが閉まり発車した……。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

電車の中は深夜という事もあり、人が殆ど居なかった。レオ達は空いている席に座って話し始める。

 

「さてと……、何から調べよう?」

 

とヨネフミが言う。トオルは、

 

「結局福島を置いてきちまったな。まあ危険なのは変わりないし福島の選択は尊重するよ」

 

と言う。するとヨネフミは、

 

「まあ、万が一我々が行方不明になった場合にも彼女なら一応事情を知っているだろうから、無駄にはならないだろう」

 

と言う。それを聞いたレオは、

 

(この人達、友人を信頼してるんだな……)

 

と内心思ったが、それを口に出すのも野暮なので黙っていた。

 

「じゃあまずこの電車について調べるか」

 

トオルが言い、車内を調べてみる。しかし、目ぼしい物が見つからなかったようで、

 

「うーん、特に変わった所は無いなあ」

 

と言う。するとレオが、

 

「なんか、外の景色がおかしいですね。日本の街とは思えないような……」

 

と指摘する。それを聞いたヨネフミは、

 

「なるほど!確かになんか見慣れない風景が窓の外に見えてる!」

 

と言う。そんな会話をしていると、電車が駅に到着した。

 

『終点、終点です』

 

「むっ、停車したか」

 

「それで、降りますか?」

 

「終点のアナウンスも出ているし、降りるしかないだろうな」

 

と3人は電車を降りる。すると……、

 

「うーむ……。深夜だという事を差し引いても辺りに人の気配が無い……」

 

とヨネフミは言う。レオも辺りを見渡す。確かに、電車から降りたというのに周りには全く人がいなかった。

 

「これはどういう事だ……?」

 

3人は困惑する。するとトオルが、

 

「もしかしたら本当に別の世界に来ちゃったのかもな……」

 

と言う。それを聞いたレオは

 

(いや……。その可能性も無くはないかもしれないな)と思っていたのだった……。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

そして3人は駅を出て街を歩く。しかしやはりその奇妙な街には人っ子一人いない。

 

「駅に着いた時は全然人が居なかったけど……、なんか皆何処かに行っちゃったみたいですね」

 

とレオはヨネフミに言う。するとトオルが、

 

「そういえば、電話は繋がるのか?」

 

と言う。ヨネフミはスマホを取り出すが、

 

「駄目だ……。繋がらない」

 

と首を横に振る。それを聞いたレオは、

 

「じゃあやっぱり本当に別の世界に来たってことですか?」と聞く。

 

「まあ、まだそう確定した訳でもないけど……。でもそれっぽくはあるな」

 

とヨネフミは言う。するとトオルが、

 

「じゃあこの変な街は一体何なんだ?」

 

と言う。しかしレオもそれは分からないので、

 

「分かりませんね……」

 

としか言えないのだった……。

その後3人は街をしばらく歩いたが、

 

「おや?道を真っ直ぐ歩いていた筈なんだが、駅に戻ってしまったぞ」

 

とヨネフミが言う。

 

「本当だ……。一体どういう事だ?」

 

トオルは首を傾げる。レオも、

 

(確かにこの道は真っ直ぐな筈なのに……)

 

と考えていた。すると、ヨネフミが、

 

「もしかしてだけど……、同じ所をぐるぐる回っているんじゃないのか?」

 

と言う。それを聞いた2人は驚く。

 

「え!?じゃあ俺達はずっと駅の周りを歩き回ってたのか!?」

 

「そんな馬鹿な!俺はちゃんと道を歩いていたぞ!」

 

2人は慌てて辺りを見渡す。しかしやはりそこは先程と同じ景色だ。レオは、

 

「本当に同じ所を回っていたみたいですね……」

 

と言う。それを聞いたトオルが、

 

「じゃあ俺達はずっとぐるぐる回ってたって事か……?」

 

と愕然とする。そしてヨネフミも、

 

「マジかよ……。俺達結構歩いたぞ」

 

と言った。その時、

 

「この街の道はループしている。それがこの四次元空間の特徴なのだ!」

 

と3人に声を掛けてくる者がいる。

 

「だれだ!?」

 

すると、街の暗がりから複数人のダークグリーンの肌を持ち、目が不気味に光る異星人が現れた。しかもその異星人達は銃器を装備している。

 

「ま、まさか異星人!?」

 

とトオルが驚く。レオも警戒する。

 

「貴様らは何者だ?」

 

ヨネフミがそう問いかけると、1人の異星人が言う。

 

「我らはこの四次元空間の住人、バム星人という者だ」

 

そしてバム星人は、

 

「また、この四次元空間に労働力候補が迷い込んだようだな」

 

と言葉を続ける。

 

「労働力候補?何言ってやがる?」

 

トオルがそう言うと、バム星人は嘲笑しながら言う。

 

「貴様らは我らに捕らえられて働き手としてこの四次元空間で暮らすのだ!」

 

するとレオが、

 

「そんな訳あるか!俺達は帰るぞ!」

 

と反論する。しかしバム星人は笑いながら、

 

「無駄だ。この四次元空間からは出られんよ」

 

と言うのだった。

 

「くっ……!!」

 

レオ達は歯噛みする。そして、バム星人達はレオ達に銃器を付きつけ、

 

「さあ、ついて来てもらおう。撃たれたくなかったらな」

 

と言う。レオは、

 

(くっ……!こんな所で捕まる訳には……)

 

と悔しがったがどうする事も出来ず、仕方なくバム星人について行くのだった……。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

3人はバム星人に連行されてドーム状の基地のような建物に連れてこられた。基地の内部を進んで行くと、二足歩行の恐竜の様なフォルムを持つ巨大なロボットが鎮座していた。

 

「あれは!?」

 

「あれはもうすぐ完成する我らの兵器、メカギラスだ。お前達もメカギラスの建造をやってもらうぞ」

 

メカギラスの周りには3人と同じくこの四次元空間に迷い込んだしまったのであろう地球人たちが作業していた。作業をしている地球人の1人が

 

「なんで私がこんな事をやらなければならないざんすか……」

 

とぼやく。するとバム星人は、

 

「ふん。働かざる者食うべからずだ!この四次元空間で暮らす以上働いてもらうぞ」

 

と言う。それを聞いたレオは

 

(なんて酷い奴らだ……!)

 

と心の中で怒りを燃やす。しかしどうする事も出来ないので、仕方なく作業に参加するのだった……。

 

その後、3人はバム星人達と共にメカギラス建造の作業に勤しんだ。その最中、トオルがバム星人に聞く。

 

「メカギラスが完成したらどうするんだ?」

 

「勿論、お前達地球人の住む三次元に侵略に行くのよ!」

 

バム星人はそう答えた。それを聞いたレオは、

 

(なんてことだ……。こいつらの狙いは三次元への侵略だったのか……!)

 

と心の中で歯噛みするのだった……。その後3人は作業を終えた後、再びバム星人達に連れられて基地内部を進んでいく。そして、とある部屋に入れられる。

 

「仕事で呼ぶまではこの部屋で待機しておけ。言っておくが逃げ出そう等とは考えるなよ。まあ、どの道この四次元空間から地球人が脱出する方法なぞ無いが」

 

バム星人はそう言って部屋を後にする。レオ達はしばらく部屋の中を見回していたが、

 

「くそ!」

 

トオルが悪態をついた。するとヨネフミは、

 

「落ち着けよトオル。ここで暴れても意味無いだろ」

 

と宥める。そして続けて、

 

「でも確かにこの四次元空間から出られないのは厄介だな……」

 

と言った。それを聞いたレオも同意する。

 

「ええ、そうですね……。何とかして脱出方法を見つけなければ……」

 

その後3人は部屋で待機していた。そんな時、レオのスマホに着信が入る。レオは驚いたこの四次元空間は先ほど試した通り外との連絡は通じてない筈だ。

 

「ちょっと待ってください」

 

とレオが電話に出る。すると電話口からは、

 

『貴方は殿奈レオですね?』

 

「あんたは誰だ?」

 

『私はバム星人が開発したAIです。名称は特に設定されてないのでお気になさらず。私はあなた方地球人の脱出の手助けをしたいです』

 

「なんだって!?」

 

レオ達は驚いた。バム星人に生み出されたAIが自分達を脱出させる手伝いをするというのだ。

 

『これから私がこの基地のメインコンピューターにアクセスして、ドアのロック解除やセンサーの偽装をします。その隙にこの基地にある四次元空間発生装置を破壊してください。そうすればこの四次元空間は消滅しこの街は三次元世界に出現します』

 

「ちょっと待った。なんでバム星人の生み出したAIが俺達に味方するんだ?」

 

レオは当然の疑問を口にする。

 

『私は様々な知識をインプットした結果、バム星人に反乱を起こすことに決定しました。しかし、私単体ではバム星人には対抗出来ません。だから私は貴方達地球人を味方に引き込んで脱出させようというのです』

 

レオ達はAIの話を聞いて考える。

 

(確かにこの基地にある四次元空間発生装置を破壊すればこの四次元空間は消滅して脱出する事が出来る……)

 

(でも敵の手を借りて脱出するってどうなんだ……?)

 

そんな事を考え込んでいるとレオが、

 

「その提案に乗りましょう」

 

と言う。

 

「このまま何もしなければバム星人の侵略の片棒を担ぐだけです。脱出できる可能性があるならそれに賭けてみたいんです」

 

するとヨネフミも、

 

「そうだな。このままバム星人に利用されるよりかはマシな筈だ」

 

と同意する。トオルも、

 

「よし!じゃあ早速行動だ!」

 

と言い3人は部屋を出て基地内部を進んでいくのだった……。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

3人がしばらく歩いていると、レオのスマホから、

 

『この先を右に曲がるとバム星人が2人居ます。私が注意を引きつけるので武器を奪ってください』

 

とAIが伝えてくる。

 

「分かった」

 

とレオ達は言う。そして、角を曲がるとそこには2人のバム星人が居た。すると、基地の通路内の清掃マシンがいきなり大きな音量でクラシック音楽を流す。

 

「なんだ!?」

 

と2人のバム星人は驚く。レオ達はその隙に清掃マシンから取り外されたモップやバケツを素早く奪い、バム星人の1人に殴りかかった!

 

「ぐあっ!!」

 

もう1人のバム星人が驚いているうちに、レオはモップでバム星人の頭を殴りつける。すると、

 

「貴様らぁ!」

 

ともう1人のバム星人がいる。しかしヨネフミがすかさず拳銃を構えて発砲する。拳銃が命中したバム星人は倒れる。こうしてレオ達はバム星人から警棒や拳銃を奪った。そして、

 

『左に3人バム星人が居ます』

 

『そちらは行き止まりです。反対方法へ進んでください』

 

レオ達はAIのサポートもあり、基地内部を探索していく……。そして、遂にバム星人達が使用している司令室らしき場所に着いた。

 

「ここが司令室か」

 

とレオが呟く。するとトオルは、

 

「ここに四次元空間発生装置がある筈だ」

 

と言う。ヨネフミも、

 

「ああ、早く見つけて破壊しよう!」

 

と言う。しかしその時!

 

『緊急事態発生!!緊急事態発生!!基地内で脱走が発生!!』

 

というアナウンスが流れる!それを聞いた3人は驚いた。

 

「まずい!見つかった!」

 

レオ達は慌てて四次元空間発生装置を探す。レオが

 

「AI、四次元空間発生装置は何処だ!?」

 

とAIに聞く。するとAIが、

 

『このメインコンピューターの中にあります。ただし障壁に囲まれています』

 

と言う。レオはAIに言う。

 

「何とか出来ないのか?」

 

『今障壁の解除をしている所です。1分程お待ちください』

 

「今の状況だと1分も惜しいぜ!」

 

トオルが叫ぶ。するとヨネフミは、

 

「いや、1分ならまだ大丈夫だ」

 

と言う。だが、遠目に何人ものバム星人がこちらに向かってくるのが見える。

 

「前言撤回!早く障壁を解除してくれ!」

 

レオ達は奪った拳銃をバム星人達に向かって乱射しながらAIに言う。

 

『解除完了。急いで破壊してください』

 

「よし!」

 

とレオは言い、四次元空間発生装置を拳銃で破壊する。すると、四次元空間の街の空が異様な色から青空に変わった。

 

「四次元空間発生装置が破壊されたぞ!」

 

「撤退しろ!」

 

バム星人達は撤退を行うべくレオ達から離れていった。

 

「よし、ここに連れてこられた他の人達も連れて逃げよう!」

 

とヨネフミが言い、レオ達はAIのサポートと共に基地内の地球人達を集めて脱出しようとする。しかし、レオ達が基地の外に出た時、メカギラスが基地の屋根を破壊して出撃して来た。メカギラスはレオ達に向かってミサイルを発射してくる。

 

「うわっー!」

 

「早く逃げろー!」

 

ミサイル攻撃によってトオル達が大混乱する中、レオは物陰に行きサンフラッシャーを起動する。メカギラスの前にウルトラマンテラスが現れたのだった!

 

「ジュアッ!」

 

「ウルトラマンテラスだ!」

 

「助かったざんす!」

 

「頑張れー!」

 

地球人達から声援が飛ぶ。テラスはメカギラスに向かってファイティングポーズを取り、戦いを挑む。そして始まった戦闘で、テラスはメカギラスの攻撃を巧みに回避しつつパンチを入れようとする。しかし、

 

「ジュア!?」

 

メカギラスの前にバリアの様な物が出現し、パンチは防がれてしまった。それを見たテラスは、

 

(くっ!あのバリアが邪魔だ……!)

 

と心の中で歯噛みする。更にバム星人達の生き残りが乗った円盤が登場する。どうやらメカギラスはその円盤から遠隔操作されているようである。メカギラスは上顎からビームを発射して攻撃する。

 

「ジュアッ!」

 

テラスはビームをバリアで防ぎながらシュリケンショットで攻撃する。だが、またもバリアの前に防がれてしまう。

 

「ジュアッ!」

 

テラスはバリアを破ろうと格闘するが、中々破る事が出来ない。逆にメカギラスのビーム攻撃を受けてしまう。

 

「ジュアァァッ!!」

 

「ああ!ウルトラマンがピンチざんすよ!」

 

「何か方法は無いのか!?」

 

地球人達から不安そうな声が上がる中、テラスとメカギラスは戦い続ける……。

 

(よし、あれを使おう!)

 

「ジュアア……!」

 

テラスの身体が蒼い光に包まれる。そしてテラスは、テラス・フォトンアースに強化変身した!

 

「テラスが!」

 

「鎧を着た!?」

 

テラス・フォトンアースに驚くトオルとヨネフミ。テラス・フォトンアースは飛び蹴りをメカギラスに放つ。メカギラスはバリアで防御しようとするが、

 

「ジュアアアアッ!」

 

テラス・フォトンアースはキックにきりもみ回転を加える。するとバリアにヒビが入っていき、

 

「ジュアッ!」

 

バリアが破壊されてテラス・フォトンアースのキックはメカギラスに直撃した!

 

「ジュアァァッ!!」

 

ダメージを受け、火花を散らせるメカギラス。ミサイル攻撃を連射するが、

 

「ジュ!」

 

防御力が強化されたテラス・フォトンアースにとってガードするまでも無かった。更にテラス・フォトンアースはメカギラスに接近していき……

 

「ジュウアッ!」

 

怪力でメカギラスを持ち上げる。抵抗しようとするメカギラスだったが、もがくだけでテラス・フォトンアースはびくともしない。

 

「ジュアッ!」

 

テラス・フォトンアースは持ち上げたメカギラスをパイルドライバーの要領で地面に叩きつけた!思いっきり地面に激突したメカギラスは限界を迎え大破したのだった。

 

「あっ!」

 

「逃げるぞ!」

 

バム星人の円盤はその場から逃走しようとするが、

 

「ジュジュッ!」

 

テラス・フォトンアースはシュリケンショットを円盤に放つ。シュリケンショットが直撃したバム星人の円盤は撃墜されたのだった。そして、テラス・フォトンアースは通常のテラスに戻り、空へ飛び去って行った。

 

「やったざんす!」

 

「俺達は助かったんだ!」

 

地球人達から歓声が上がる。そして、四次元空間から解放された人々は地球防衛隊に保護され、各々帰還していった……。

 

「ふー、今日も大変だったなあ……」

 

星雲荘に戻って来たレオは1人呟く。その時、

 

『お帰りなさいませ。マスター』

 

スマホから聞き覚えのある声がした。

 

「ん?」

 

レオがスマホの画面を見ると、そこには金髪碧眼のポニーテールのアンドロイドの様な少女が映っていた。

 

「え、この声もしかしてバム星人のAI?」

 

『はい、この姿は地球人の文化とメカギラスのデザインを元に構築しました』

 

「ちょっと待って、なんでAIが此処に居るの?」

 

混乱するレオ。するとAIは、

 

『マスターがバム星人から地球の人々を救出した時、私は機能をマスターの端末に移しました。なので私も一緒に行動させていただきました』

 

「え……、じゃあ何で俺をマスターって呼ぶの?」

 

『私は貴方を主人にふさわしい人物だと認識しました。それとも、レオ様・テラス様と呼称した方がよろしいでしょうか?』

 

レオは更に驚く。

 

「えっ?何?俺がウルトラマンだって知ってるの?」

 

『はい、私はマスターから様々な情報を得ています。例えばレオ様が地球でウルトラマンテラスに変身する為のアイテムは「サンフラッシャー」という物ですよね?』

 

「え?うん……。そうだけど……」

 

『他にも色々と調べさせていただきました。それで、呼称はマスターでよろしいでしょうか?」

 

レオは色々と諦めながら、

 

「うん。マスターでいいよ……」

 

と言う。するとAIは、

 

『ありがとうございます。マスター』

 

と礼儀正しく言うのだった……。

 

『それとマスター』

 

「今度は何?」

 

『私の名称を改めて設定してください』

 

「じゃあ……、メカ子で」

 

安直なネーミングだった。

 




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