アビリティ・バース   作:NeetStudent

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前回のあらすじ
まだ高校生にもなってない妹にすり寄るシスコン2人、ヨル・ブラックとフリー・ブラック。そこにウナ・シャーマンも加わり団らんしていたが、ウナ・シャーマンは襲撃を受けてしまう!ヨルが反撃で倒し事なきを得たが、「アビリティ・バース」はさらに混沌を極めていく…


第12話 心機一転

大切な教え子を失った。

また、何もできなかった。

受け身じゃダメだ。もっと…プレイヤーを殺って強くならないと

 

それから、僕は彼女を殺めた犯人を割り出した。

長岡「フリー・ブラック…奴こそが…!」

奴は世界10位以内の強者だ。そう簡単には倒せないだろう。

でも、教え子が負った傷に比べればこんなのは…

長岡「Fartでもない…!!!」

僕は覚悟を決めた。

 

復讐の炎を燃やしながらドメートゥスに着いた。

奴らはこの近くにいる。僕は寝る間も惜しんで探して、

探して、

探して、探して、探して

探し続けた。

1カ月の執念が功を奏したのか…

長岡「見つけた…写真で見たまんまか」

時刻は昼過ぎ。とうとうそれらしき建物と、ターゲットを見つけた。

このビルの屋上から飛び降りて襲撃してやる。

そう思った時だった。

ザシュッ!!

長岡「がはっ…!?」

フリー「おいコラァ 正義のフリーパンマンの目の前で何をしているんだ」

速い…今一体何が起きた。

だがようやく見つけた…こいつが「フリー・ブラック」!

長岡「よぉ…探したぜ」

闘志がわきあがる。全身の毛が逆立ち、血が沸騰するのを感じる。

フリー「『シャドー・バースト』!」

長岡「なるほどなぁ!!」

僕は瞬時にこいつの能力を把握した。

「影」の力だ。影を伝っていったならば、あの俊敏さにも説明がつく…!

だったら!

長岡「虚皇斬(ヴォイド・ディバイド)

アビリティは…脳に備わってることが多い!

なぜなら…対象の心の強さや内に秘めたる野望で能力が決まるから…!

フリー「おそ~~~~~~~~~い!!!!!!!どんなスゴい攻撃でも当たんなきゃ意味ないよ~~~~~~~ん」

外される…当たり前だよな

あの鍛錬でこういう状況は何度も経験した!

長岡「かかったな」ニヤリ

フリー「へへっ…何を…っ!?」

やっと気づいたか…そう、あの攻撃はテメェを狙ったんじゃない

偶然近かった雲を狙ったんだよ!

長岡「もう逃げられないぞ」

フリー「しまっ…!」

長岡「この状況なら……!」

ビルの屋上からフリーを投げ飛ばし、助走をつけてこの高所から飛ぶ。

ほぼ水平に飛行し、フリーをロックオンした。

そして、攻撃する体制は……ドロップキック!

長岡「スタイルα…」

 

蒼龍閃(デッドリー・スライド)

 

フリー「がはっ…!!」

クソ…空中だから影が出せねぇ…!!

こいつ…無能力者だろう!?この強さ…信じられない

殺される…!

 

さらに長岡は攻撃の手を緩めない!

このまま腕を組み、空気抵抗を最小限にしてフリーを地面に叩きつける体勢に入る!

 

長岡「スタイルβ…!」

 

覇陸一刀(グランド・スマッシャー)

 

あまりにも強大な攻撃故か、地面に衝突した瞬間に爆発が起きた!

フリーはそのまま動けなくなった…

 

長岡「はぁ…はぁ…勝った…!」

だが…何かがおかしい

あっけなさすぎる…鍛錬したとは言え、無能力の僕が勝ててしまうなんて…

 

ジャキンッ!

長岡「ぐっ…!?」

フリー「その程度で倒したと思ったか?愚の骨頂だな」

死んだと思ったフリーが…背後から現れた

フリー「ま、お前は俺にとって不愉快極まりないから…死んでもらおう」

フリーは手に持っていたナイフで1秒間に50回長岡を刺し…

最後の一刀で首を貫通する一撃を撃ち込んだ!

 

フリー「チッ…ダメージは共有されるんだったな」

そういうフリーの口からは、血が流れていた…

 

フリーは長岡の遺体を後目に電話をかけていた。

フリー「はぁ…うん…えっ、帰ったらエータちゃんがパンケーキ!?絶対行く!…うん 了解、じゃまた~」

電話を終えたフリーの目の前には…

 

「よぉ どこかで会ったかぁ?」

 

なんと、先の戦いで死んだはずの白石が立っていたのだ

フリー「確実にとどめは刺したはずだ…なぜここにいる」

 

白石「それ聞くかぁ?まぁいいけどよぉ」

白石「俺の能力…言っちゃえば『雷』なんだよなぁ~」

フリー「…まさか…!心臓に電気を流して無理矢理…!?」

白石「ビンゴ!!!」

その言葉でフリーは全てを察した。そして全てを思い出した。

 

能力が覚醒するとゾーンに入り、一時的に使用者の性格が別人のように変わってしまうことがあることを。

そして、『覚醒』を経験したプレイヤー今までの比ではないほど強くなるということを。

 

そう、白石は命の綱が最後の一本繋がっている時、この能力の本当の使い方を掴んだのだ

全てを理解した白石は、彼女自身の心臓を電気で蘇らせたのだ

白石「俺の脳天ブチ抜かなかったこと…後悔させてやるよぉ」

 

フリー「やれやれ…昇陽には生意気な娘しかいないのか」

 

白石「知ってっかぁ?雷ってよぉ…ヤベェ熱いと燃えるんだぜ」バチバチ…

 

紫電の一射(ボレロ)

 

その技は、まるで『魔弾の射手(マークスマン)』のようであり…それをはるかに上回る火力を有していた!

白石「SHOCK(痺れろ)!」

 

クソ…バチバチに眩しいから影が作れねぇ!

フィジカルで避ける!

 

フリー「落ちやがれ!」バン!

フリーは予備動作もなく拳銃を白石に撃った!

しかし白石は雷。速すぎて全く当たらない!

気づけば白石はフリーの死角に入っていた!

 

白石「断罪(タルーサ・ジェノ)

もはや『雷』の領域を越えた破壊的な光線を放ち…

辺りは更地になり、フリーが立っていた場所には黒い灰が残っていた…

 

アトラスの通知音が響く。これで正真正銘、フリー・ブラックは撃破されたのであった。

白石「…死んだのか…先生」

 

「まだ…あたしは無力か」

 

つづく

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