アビリティ・バース   作:NeetStudent

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前回のあらすじ
極寒の中、とうとうアクアのもとに辿り着いた五条と白石!二人はバツグンのコンビネーションで彼女を追い詰めるが…チキンアーミーからの増援「マリン・デヴラント」が二人を縛り付けここまでかと思ったが、なんと死んだはずの睦月が五条と白石を助けに来た!三人は形勢逆転し、なんとか勝利を収めたのであった!


第8話 弱者の「責務」

???「はぁ…はぁ…」

皆が頑張ってるのに…僕だけ守られてばっかりだ

桜庭くんは今も心を燃やして、白石ちゃんはビリビリ痺れるくらいに勇敢で、五条くんは火花散らす戦いをいつも繰り広げてる

長岡「僕だって…何かしなくちゃ」

僕は、白石ちゃんたちに助けられた日から毎日ランニングとか腹筋とかしてる。

けど…

長岡「ぜんっぜん!!強くならない!!!」

己のWeaknessにDespairする…それが最近の日常だ。でも…

長岡「…左前方からなんか来る…!」

バリーン!!

いかにもガラの悪そうな男「チィッ!!惜しいぃ!」

長岡「rudeな奴だな…」

ガラ悪男「俺の能力よぉ…名前はねぇけどよぉ」

シュッ!

長岡「来るっ…!」

敵の動きをちょっとは予測できるようになったんだ。これで無駄ではないと思いたいけど、まだまだStrongestには至らない

ガラ悪男「「キ〇タマをちょっとだけ大きくする能力」ってよォォ!!なんなんだよォォ!!」

どうやら、こいつはtrash abilityを悔いているようだ

長岡「見えてるぜ…」ドゴォッ

長岡は攻撃を避け、顎に物凄いアッパーを食らわせた!

ガラ悪男「ぐはっ…!」

ガラ悪男が大きく吹っ飛ぶ!

しかし…その先に居たのは

マリオ「それ器物破損罪じゃないか…?」

ガラ悪男「いつの間に…!?」

まばたきをする間に、マリオがガラ悪男の背後を取っていた!

ガラ悪男「しまッー…!」

直後、ガラ悪男の首が気持ちの悪い音と共に180度回転した!

男は抵抗する時間も与えられず、力無く倒れた…

無駄のない命の奪い方に、長岡は戦慄を覚えたが…

長岡「僕も…あんなふうに強くなりたい」

同時に憧れも抱いた…

長岡「あの!!」

マリオ「うわぁ!!急に大声出すなよ!」

長岡「僕を…強くしてください!」

 

長岡は強くなりたいワケを話した…

そしてなぜかマリオは泣いていた…

マリオ「うぐっ…わ…分かるぞぉ…その気持ち」

マリオ「自分だけ無能力っての…辛いよなぁ…」

マリオは泣くのをやめ、長岡を真剣なまなざしで見つめ言った…

マリオ「よし!俺がお前…っと、名前…なんだっけ?」

長岡「長岡正一郎!32歳です!!」

マリオ「気合いだけは一流だな!?」

 

こうしてマリオは長岡をチキンアーミー昇陽支部の訓練場へと連れて行った…

マリオ「皆~!お客さん連れてきたから愛想よく頼んだぞ~」

チキンアーミーのNo.4、マリオ・ヒーニョトリッツォ・リーゴロには裏の顔があった…

それは、チキンアーミー日本支部の隊長としての姿だった!

???「マリオさま~!おかえり~!」

チキンアーミー昇陽支部 No.2

「残光の使者」 秋月 ぼたん

 

???2「となりのひとがお客さん…なのかな?」

チキンアーミー昇陽支部 No.3

「大地の征服者」 葛葉 咲楽

 

???3「なんで連れて来たか疑問ではあるッスけど……マリオさんが選んだならきっと信頼していいってことッスよね」

チキンアーミー昇陽支部 No.4

「戦争の王女」 大門 つつじ

 

???4「え…ふつーにあの人の顔ケッコータイプかも…」

チキンアーミー昇陽支部 No.5

「コラプション」 風間 杏

 

長岡はその光景を見て絶句した…

「女の子しかいない…しかも全員未成年じゃないか…?」と

マリオ「言いたいことは分かるぞ…なにせ、平均年齢が13歳くらいなもんでな」

そういう趣味じゃないんだ~~~分かってくれ~~~

 

そして、訓練場に到着してマリオが訓練方法を告げる

マリオ「今から、ショーイチローには番号が下の子から順番に能力ナシの正々堂々の殴り合いの勝負をしていってもらう」

マリオ「その子に勝てたら、次の子…と言った感じで、最後には俺と勝負をする。」

マリオ「どうだ?簡単なルールだろ」

マリオが首元にあるホイッスルを吹き、少女たちを集合させる…

瞬く間に少女たちがベンチに座り、長岡の勝負を見守ろうとしている…

そして、マリオは構成員の一人の杏を招き寄せた…

 

マリオ「…頼めるか?杏」

杏「うん、もちろんいけるよ~」

 

おいおい…あんな子を殴れというのか!?僕に!?!?

杏「…ねぇ、正一郎?だっけ?」

長岡「は…はいぃっ!」

その時、穏やかだった杏の目付きが一変した!

 

杏「……あんまり、私を舐めないでね」

 

マリオ「では…勝負開始!」

 

長岡「やったらぁああッ!!!」

 

すっごい速度でボッコボコにされた。うん。そりゃあもう見事にボコボコにされた。

一撃も与えられず、顔だけア〇パ〇マ〇になっちゃった。

そしたら皆笑うしさぁ…

ぼたんちゃんはすっごいストレートに感想言うしさぁ…

ぼたん「えー!!ざっこ!!!」

咲楽ちゃんはすっごい笑い堪えてプルプルするしさぁ…いっちばん効くんだよね、それが…

咲楽「ふっ…wwwwぐっ…wwww」

つつじちゃんは犬のう〇こを見るような目で僕を見るしさぁ…

つつじ「はぁ……」

でも……やっぱマリオの兄貴は唯一僕を笑わなかった。

ただ、真剣に僕と向き合ってくれた。そのことだけで涙がこぼれそうになる。

 

それから、負けたら1周が1000mあるグラウンドを100周したり…

長岡「もう死ぬ!!!肺が爆散しそう!!!」

マリオ「まだ45周だぞ!!」

ここの子供たちを全員載せて腕立て伏せとか…

長岡「ク…クエー…」(絶命しかけ)

ぼたん「まだ14回しかできてないよー!それでも大人ー!?」

長岡「コケ…」(肯定)

長岡「お…重い…」ドサッ

とうとう耐えれなくなった時には…

ぼたん「あー!れでぃーに向かって言っちゃいけない言葉第1位!!」

ぼたん「みんなー!そうこうげきだー!」

ドカッドカッ

長岡「グ…イタ…」

ぼたん「弱点に~~~だいれくとあたーっく!」チーンッッ

長岡「ミ゜ッ」(絶命)

 

一方、恐怖を感じた冬木原でウナとデート中のヨルは…

ヨル「…なんか…かなりビビった」

ウナ「何言ってるの、ヨルくん…」

ヨル「すまねぇ、なんでもねぇから忘れてくれ」

 

挑んでは負けて…

長岡「これは行ったでしょ!」シュッ!

杏「残念、ここでアッパーが入るんだな~」ドゴォッ

長岡「Oof」ドサッ

 

また、挑んでは負けて…

杏「もらった~!」シュッ

長岡「それはフェイントだ!」

杏「知ってる~」ドゴォッ

長岡「Oof」ドサッ

 

その度にあの地獄の訓練メニューを乗り越える日々。

その努力は、ある日突然実った

マリオ「勝負開始!!」

長岡「おらぁぁ!!」

長岡がスパートをかける!そして速い拳が杏を捉えたが…!

杏「だいぶ良い動きになったけど…私からは先に進めないかも~?」

杏が突っ込んでくる長岡に蹴りを入れようとした!

しかし、それが罠だった!!

長岡「それを待ってた」ガシッ

長岡は杏の脚を掴んだ!

杏「えっマジ!?」

 

ぼたん「えっ!?」

咲楽「おぉ…!」

つつじ「…へぇ?」

マリオ「…。」

 

長岡「これが……訓練の成果だぁぁーーーー!!!」

長岡は脚を掴んだまま…

長岡「うおりゃあああっ!!!」

顔面に回し蹴りを入れた!

杏「があぁぁぁっ…!!!」

長岡「やった…!!!」

 

ぼたん「す、すっごーい!!あの…あの杏ちゃんに勝ったぁー?!」

ぼたんちゃんは目をキラキラさせながら鼻息を荒くしながら興奮して…

咲楽「す…すごい…!」

咲楽ちゃんは静かに口を手で覆って喜んで…

つつじ「強くなったッスね……私ちょっと感激したッス」

つつじちゃんは笑顔だったけど、ちょっと涙目だった

でも、一番喜んでたのは…

つつじ「…えっ、マリオさん なんで泣いてるんッスか…?」

マリオ「だってよぉ…教え子が勝ったんだぞっ…!!泣かねぇわけがねぇ…うっ…おおおおおおおおおっっ」ダバーッ

マリオの兄貴は文字通り、滝のような涙を流していた…

 

そして死にかけになりながら、マリオの教え子たちをギリギリで倒していき…

つつじ「…参ったな、正一郎さんの成長速度が私の想像の2倍は早かった…」

 

咲楽「やっぱり正一郎さん…すごい…隊長の言うことをちゃんと吸収して強くなってる…」

 

最後の砦のぼたんちゃんもなんとか突破して…

ぼたん「すごーい!わたし、しょーいちろーがこんなつよいの初めて知ったー!」

 

約4カ月にわたる鬼の訓練を、乗り越えたんだ!!

マリオ「正一郎……この短期間、よく乗り越えた」

マリオ「自分の技も編み出して…もう俺がお前に教えることはない!!……と思う!!」

マリオは長岡を送り出す…

 

長岡「じゃ、お元気で!」

長岡が背を向けて歩いた…と思ったが

後ろに向き直った。

ぼたん「…?しょーいちろー、何する気なんだろ?」

咲楽「さ…さぁ…?」

つつじ「なんかまた変な事じゃないッスかね?」

杏「さよならのキス…?ロマンチック…」

 

長岡「今まで!!!ありがとうございましたぁーーっ!!!」

長岡「この恩は!!!墓場に行くまで絶対に覚えときますっっ!!!」

全員「!!!」

長岡が涙と鼻水を垂らしながら土下座をして続ける。

長岡「ぼたんちゃんは!!風邪ひいたとき一番面倒見てくれてさぁ!!!あのとき食べさせてくれたたまごスープの味は!!一生忘れないから!!」

ぼたん「…っ!!そんなこと…まだ覚えてっ…」

ぼたんがこらえきれず涙を流す。

長岡「咲楽ちゃんは!!もうダメかもって時!!いっつも寄り添ってくれて!!咲楽ちゃんがいなかったら!!俺はここまで来れなかった!!」

咲楽「ここまで来れたのは…正一郎の努力のおかげ。わたしはなんにもしてないよ…」

続けて咲楽も涙を流す。

長岡「つつじちゃんは!!どこがいけなかったのかをマリオの兄貴と一緒に指導してくれて!!かなり助かった!!!」

つつじ「…ったく、当たり前ッスよ!私ほど真面目な子はいませんから!」キリッ

つつじが照れくさそうに言う。

長岡「杏ちゃんは!!こんな弱い僕にも投げ出さずに真剣に向き合ってくれた!!!今度は僕が君を守れるよう、これからも強くなるから!!!」

杏「うっ…!!急に泣かせに来るの…反則だって…」

 

長岡「マリオの兄貴!!そして皆!!!ありがとう!!」

 

長岡は走り去っていった…そして、山のふもとに降りた瞬間電話が入る。

長岡「はい、長岡です!」

教師「長岡先生助けて…バウンティハンターの軍勢がっ…!!」

長岡「急行します…耐えててください!!」

 

一線を画すほど強くなった長岡が、反撃の狼煙をここで確かに上げ始めた…

つづく

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