クリーヴになり代わったのでペルヴィ曇らせのあらゆる要因を排除する   作:那珂テクス

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Luna4最新魔神任務クリアしました!!

マジで最高だった……(後書きにネタバレありの感想)


16話『ゆうべはお楽しみでしたね』

「そういえば、ペルヴィは何で璃月に来たの?」

 夜が明け、空に朱が差し始めた頃、私は傍らのペルヴィに問いかけた。裸体を純白の薄布で覆い、朝焼けに照らされたその姿は、さながら地上に顕現した女神のようだ。

 私たちは今、ダブルベッドの上で向かい合わせに横たわっている。昨晩のペルヴィが宣言通り寝かせてくれなかったおかげで、シーツはあちこちシワだらけだ。

 

 うん。いつも通り、チェックアウト前に雷元素クリーニングしなきゃな。

 

「お茶会のためだ。実は昨日の昼間までロザリンに会っていてね。休暇の件と、璃月で大量発生している魔物の件を共有したんだ。その夜は連中をいくらか掃除して、今日は情報収集にあたっていた」

 掃除……ってことは、閑雲が察知した『得体の知れない何か』はペルヴィで確定だな。あんな遠くからでも気づくとは、流石は仙人といったところか。

「ちょうど私も魔物の調査に来てたんだ。千岩軍はただでさえ人手が足りてないのに、帝君の件も加わって大混乱だってさ」

「だろうな。ロザリンの話によると、ファデュイから助力を申し出てはいるが、あちらの反応が芳しくないそうだ。現状は限定的な支援に留まっているらしい」

「層岩巨淵とか?」

「ああ。タルタリヤが暴れてしまえば、そこが先遣隊の終の棲家となってしまうだろうな」

 遠い目をするペルヴィ。その胸中には、悲惨な末路を辿るスネージヴィッチたちの顔が浮かんでいるのだろう。

 層岩巨淵の世界任務で登場した彼らは、いわばアヤックスの被害者だ。彼が黄金屋に押し入り、果てには魔神オセルを解放した結果、璃月におけるファデュイの活動が全面的に禁止されてしまった。これによって地下で任務に当たっていた構成員は行き場を失い、暗く冷たい死を待つ羽目になってしまったのだ。

 加えてメタ的な話になるが、私は『スネージヴナ』『スネージヴィッチ』という存在を、彼らの世界任務で初めて知った。そういった背景も相まって、私は顔も名前も知らない(というか覚えてない)彼らに、若干の愛着を持っていたりする。

「ねぇペルヴィ。ロザリンかあなたの名前で撤退命令書を準備できないかな。もしも記憶通りの展開になったら、私がそれを持って助けに行くよ」

「分かった。そもそもタルタリヤが大人しくしていれば済む話だがな」

 それは本当にそう。でもまあ、物事は常に最悪の事態に備えなければならない。『最上を望み、最悪に備えよ』ってやつだ。

 せめて被害が拡大しないように頑張らねば。

「それで、魔物の方はやっぱりアビス教団の仕業?」

「『やっぱり』? 今回の出来事は、君の記憶からかなり乖離しているように思えるが」

「全然違っちゃってるね。でもこっちの知り合いが何人か連中を見かけててさ。とりあえずアビス教団を疑うしかないんだ」

「なるほど……君の言う通り、魔物を率いていたのはアビスの詠唱者だった。最早連中の関与は疑うべくもないな」

 やっぱりかー。

 いや、夜蘭との会談時点で教団の関与は確定だったけどさ。問題はやはりその規模だ。限定的とはいえ千岩軍とファデュイが協力するほどの攻勢を仕掛けているのだから、奴らは一世一代の大勝負に出たと見ていい。このまま野放しにしていれば、間違いなくとんでもない事態になる。

 すぐにでも奴らを捕まえて……尋問……しないと……。

「ん? 眠いのか?」

「うん……」

「そうか。それなら我慢せず、微睡みに身を委ねるといい。チェックアウトまでまだ時間はあるからね」

「うん……おやすみ、ペルヴィ……」

「おやすみ、クリーヴ」

 最愛の人の胸に顔を埋め、瞳を閉じる。

 優しく頭を撫でられながら、私はすぐに意識を手放すのだった。

 

 

  ◇

 

 

 束の間の休息後、私たちは各々の帰路についた。これでまたしばらく会えなくなるわけだが、この程度お互いにもう慣れっこだ。子供のようにみっともなく泣き腫らすような真似はしなかった。代わりになっっっがいハグとエッッッロいキスはしたが。

 で、通常だとここからまた半日かけて奥蔵山に戻るわけだが、流石に面倒なので裏技を使うことにした。

 

 ワープだ。

 

 なんとこの世界、ワープポイントが実在する。初見時はそらもうたまげたものだ。ゲームとの違いと言えば、そのほとんどがホコリとツタにまみれていること、加えてあのオブジェの至近距離からでしか使用できないことか。一度交感すればワープポイント間を好きに行き来できるので、実はペルヴィとも数ヶ月に1回は逢えている。それでも間が空いてしまうのは、距離の問題ではなく単純に互いの忙しさのせいだ。

 さらに言うと、どうやらテイワット人はこの機能を使えないらしい。私の原作知識を全て把握したペルヴィでも無理だったので、恐らく降臨者にしか使えないのだろう。じゃあ私は何なんだって? そんなのこっちが訊きたいわ。

 で、私に使えるということは、当然蛍も使える。パイモンは分からないが、毎回蛍と一緒にワープしているようだ。ちなみに蛍が使い方をレクチャーしてくれたことがあったが、その時は使えないフリをしてやり過ごした。理由は単純。バレたら色々と面倒なことになりそうだから。

 そのうち大ピンチに陥って正体を晒す日が来るのだろうが、もうしばらくは『ミステリアス・テイワット・美人お姉さん』のロールプレイに興じる所存だ。

「──おや、随分早かったな」

 山頂に足を踏み入れると、仙鳥姿の留雲真君が現れた。蛍たちの姿が見当たらないが、もう帰ってしまったのだろうか。

「遺瓏埠の魔物を退治したのは私の知り合いだったよ。色々話し合ったんだけど、『たぶんアビス教団の仕業だろう』って」

「アビス教団?」

「テイワット全土で幅を効かせてる連中だよ。カーンルイア人が教祖で、名前通りアビスを信仰してる。まだ目的は不明だけど、璃月で何かやろうとしているのは間違いないね」

「カーンルイア……もしや、帝君を害したのは……!」

 あ、暗殺の件は共有済みなのね。やっぱり蛍たちは帰ったみたいだ。

「まだ分からない。私はひとまず璃月港に戻って、七星周辺から話を聞いてみる」

「ふんっ! あんな奴ら信用できぬわ!」

「それ甘雨にも言える?」

 私がそう訊くと、留雲真君は黙り込んだ。これで少しは落ち着いてくれるといいが。

 

 さて、やるべきことを整理しよう。

 

 まずは総務司で夜蘭と合流し、連れ立って群玉閣へ。凝光や蛍たちを交えて、帝君暗殺事件の真相を探る。当然アヤックスの件で突っ込まれるので、塵歌壺で話したのと同じ内容を正直に説明。身柄は既に拘束済みだが、真犯人を突き止めるまでは信頼できる知り合いに預けていると釈明する。

 次にアビス教団を容疑者として挙げ、調査と殲滅を進言。『帝君暗殺の犯人かは不明だが、いずれにせよ早急に対処しなければならない。まずは目に見える脅威を排除して民を守ろう』とでも言えば、あちらも納得せざるを得ないだろう。凝光の策略次第では、ファデュイとの協力も拡大するかもしれない。そうなれば、原作通りアヤックスがやらかしたとしても、ある程度ファデュイへのヘイトを軽減することができるだろう。人間同士、何事も平和が一番だ。

「留雲真君。悪いんだけど、璃月港の近くまで乗せて行ってくれない? 今はとにかく時間が惜しい」

「……よかろう。進展があればすぐにでも妾に知らせよ。それと申鶴たちのこと、くれぐれも頼んだぞ」

 心配しなさんなって。こんな時でもあの子たちの心配をするだなんて、本当に優しい仙人様だなぁ。

「任せて。それじゃあお願いね」

「うむ……うん? お前、新しい香でも買ったのか?」

 不意にそんなことを聞いてくる。

 あー、ペルヴィの残り香のことか、これ。

 ま、あれだけ濃厚な夜を過ごしたわけだし。気づかれても不思議じゃないか。

「新しくはないかな。子供の頃からの馴染みだし」

「? そうか。では、行くとしよう」

 彼女は大して気にも留めず、私を乗せて大空へと羽ばたくのだった。

 

(……ん? 何だ? 鍾離先生から伝言の術法(チャット)が……)

 

 

タルタリヤ殿に俺の正体を明かした。しばらく手合わせの相手をしているから、お前は自分の仕事に専念するといい

 

 

 いや何しれっとオリチャー発動してんのこの人!?

 




サンドローネさあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(泣)

まさかあんなに良い子だとは思いもしなかった……いやまぁファトゥスだしそれなりの悪行もしてるんだろうけど、それはペルヴィも一緒だし脇に置いとくとして、あんなにも努力家で仲間の為に……大好きなコロンビーナの為に全てを擲つ子だったなんて……フォンテーヌで直りはするんだろうけど、記憶はどうなっちゃうのかな……プロンニアにバックアップしててくれないかな……。

そしてお前!!!!!! マジで許さんぞドットーレ!!!!!!!

最後の演出は何だ!! どうせまだ生きてるんだろ今度こそ塵も残さず消し飛ばしてくれるからな!!!!!


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