ヘリオポリスの外では、メビウス・ゼロをヘリオポリスの近くまで寄せるムウは辺りを見渡していた。それはムウは何かを感じ取ったからだ。
感じ取った理由?それは勿論…。
「…っ!?」
すると外壁の陰からシグーが出て来て、ムウに向けて重突撃機銃を撃ってくる。それにムウはスラスターを全開にして避ける。
「貴様!ラウ・ル・クルーゼか!!」
ムウはガンバレルを展開させて攻撃し、それを平然と躱すクルーゼ。
「お前は何時でも邪魔だなムウ・ラ・フラガ! だが今の私はお前に構っている暇はなくてな!」
そう言ってクルーゼは重突撃機銃を連射した後にヘリオポリス内へと向かっていく。
「クソッ!逃がすか!!」
ヘリオポリス内に行ったクルーゼをムウは追いかけて行った…。
そして同時刻、地球軍の最新鋭の新造艦『アークエンジェル』のブリッジでナタルがノイマンの報告を聞いていた。
「先ほど確認が終えた所、無事だったのは艦に居たほんの数名だけです。ほとんどが工員ですが…」
「そうか…」
ナタルにとってはとても痛い報告だ、人員のほとんどは先の爆破で死んでしまい、無事な士官が数少ない。
その状態でアークエンジェルを動かすのは無理と言って良いだろう。
ナタルはアークエンジェルの動力を作動させて、アークエンジェルの損害状況を確認した。
アークエンジェルの損害は軽微、全く無傷と言っていい程の事だった。
「流石はアークエンジェル、この程度で沈みはしないか」
「ですが港口は瓦礫で塞がっています。我々は閉じ込められました」
ノイマンの言葉にナタルは少しばかりうつむく、そしてナタルはコンソールを使って通信を試みるが、電波妨害によって通信が出来ない状態を知る。
「なっ、まだ電波妨害されている…だが、まさかこちらは陽動…? もしやザフトの狙いはモルゲンレーテと言う事か!!」
ナタルの言葉にノイマンはそれに驚く。
「くそっ!!あちらは…Gはどうなったんだ? これでは何も分からん!!」
連絡手段が防がれた事に絶望に落ちるナタル、だがその時だった。
『…こち、……ライ…、応……』
「ん?何だこれは?」
ナタルは俺がストライクで通信を行っている事に顔を上げるのだった。
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「こちらX105ストライク、応答せよ。繰り返す、X105!応答せよ!」
俺が先ほどから通信を試みるが、やっぱり駄目だ…。ザフトの電波妨害で通信が全く使い物にならない。
そう判断して俺はストライクから降りて、マリューさんに報告する。
「駄目だマリューさん、電場妨害で全く通信が繋がらない…」
「そう…まだザフトが通信を妨害している可能性があるわね…」
マリューさんがそう言うと同時にサイ達がモルゲンレーテの所から持ってきた大型トレーラーを持ってきた。これはマリューさんが先ほど頼んだストライクの装備パーツである。
サイ達が下りて来て、サイがこっちに来た。
「5番のトレーラーコンテナ、あれでいいんですよね?」
「ええ」
「それで、僕達は次に何するんですか?」
サイは次の作業をマリューさんに問う。
「あの中にある“ストライカーパック”をストライクに着けてほしいの。その後は総司君、もう一度通信をお願いしていい? パワーが上がれば通信は恐らくつながると思うから」
「やって見ます(…だが期待はしない様に、ザフトの電波妨害は強力だ)」
内心ではあまり期待はしない俺、ザフトはニュートロンジャマーであの核を止める程なんだ、その影響は絶大だ。
だから通信機器も恐らくは無理だろう、その元であるザフト艦を叩けばの話しだが…。
俺はそう思いながらストライクに乗り、サイがコンテナを操作してコンテナを開かせる。
中には緑色の武装を施した『ランチャーストライカーパック』が入っていた。砲撃戦仕様のストライカーパック…、これを実物で見るとやはり迫力があるな…。
「サイ、それを取り付けてくれ」
「え?それをって…、どれがパワーパックか分からないぞ!」
「多分だけど、その形からすれば武器と装備は一体となっている。そうですよねマリューさん」
その言葉に思わずマリューさん思わず茫然としたが、すぐに我を取り戻す。
「え、ええ。そのまま装備して…(どうして分かったのかしら…?)」
マリューさんは俺の言葉に疑問を抱いたが、今は通信を試みる事を最優先だ。
俺はその場にストライクをしゃがませ、コンテナに背中を見せる様にする。
サイが操作でアームを操作させる。
そんな中でミリアリアは未だに警報が止まない事に呟く。
「…まだ解除にならないのね、避難命令…」
「親父もお袋も、避難しているのかな」
「あ~あ…早く家帰りて~」
サイが自分の両親の事を心配し、カズイは早く自宅に戻りたいと呟いていた。…残念ながらそれは敵わないだろうな。
コロニーの外にはまだザフト艦が居る…。このストライクを奪う為に動いている筈だ…。
その時はこのストライカーパックで何とか蹴散らすしかないだろうな。
ランチャーストライカーは砲撃戦特化で、左に装備されている『320mm超高インパルス砲「アグニ」』はコロニーを破壊する威力を持つため。モビルスーツ相手だと一発で撃墜する事が出来る。
その分こいつはバッテリーパワーをかなり食うから、連射は出来ないし、使い勝手が悪い。
ただ右肩の『コンボウェポンポッド』に装備されている『120mm対艦バルカン砲』と『350mmガンランチャー』がとても使いやすい。
これ等は今後使う事もあるから、これは装備していこう。
今後アークエンジェルへと共に行く為に…。
ドゴォオオオオオン!!!!!
突如ヘリオポリスのシャフトが爆破し、それにより俺達は上を見ると、シャフトから空いた穴からシグーとメビウス・ゼロが出て来た。
「「「「あっ!!!」」」」
「モビルスーツ!!?」
「(…たくぅ、武装の換装時に間が悪いって言うか…)」
こんな時はいつもタイミングが悪いんだよな~…空気読まないのかよクルーゼって。
俺がそう思っていると、クルーゼの乗るシグーのモノアイカメラがこっちの方を向く。
「ほう?あれか…」
「最後の一機か!!」
クルーゼがこっちに来ようとした時に、ムウのメビウス・ゼロが足止めをしてくれている…。これはチャンスだ。
「サイ!トール! 今の内に装備を装着してくれて!!」
「わ!分かった!!」
「こんな時にザフトが来るなんてありかよ!?」
そう言って2人が大急ぎでランチャーストライカーをストライクに装着させる。
しかしそう言っている間にムウが乗るメビウス・ゼロのリニアガンがシグーの重斬刀によって切り裂かれる。こりゃヤバいぜ。
そう思っている時だ。
ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!
突如何もない場所から爆発が起きて、それに俺達は振り向く。
するとそこから白い戦艦が一隻が出て来て、それに俺は思わず見る。
「…アークエンジェル」
「アークエンジェル!?」
「戦艦? コロニーの中にか?」
俺が言うと同時に地上のマリューさんにムウ、そしてシグーに乗るクルーゼは呟く。
「新型艦…仕留め損ねたか?」
そんな中でアークエンジェルのブリッジではナタル達は戦況を確認していた。
「開口部を抜けました。コロニー内に進入!」
「モルゲンレーテは大破、ストライクが起動中…いや!戦闘中です!!」
「っ!?」
その言葉にナタルは驚くが、更に驚くことにシグーがアークエンジェルへと向かってくるのを見て、ナタルは叫ぶ。
「回避!!面舵!!」
「くっ!!!」
ノイマンが舵を目一杯回し、シグーの重突撃機銃を躱す。更に次にシグーが重突撃機銃のマガジンを交換し、再び俺の下に来る。
それを見たマリューさんは叫ぶ。
「まずいわ!!」
それに叫ぶマリューさんだが、その心配はご無用! 先程無事装着したランチャーストライカーで俺はフェイズシフト装甲を展開し、立ち上がって皆に言う。
「皆下がって!!」
俺の言葉に下がるマリューさん達、俺は右肩のコンボウェポンポッドのバルカン砲とガンランチャーを使い、シグーに向けて牽制する。
「ムッ…」
しかしシグーはそれを躱して、重突撃機銃を撃って来た。
「伏せて!!」
マリューさんはサイ達に向かって叫び、伏せたと同時に俺は足元で盾となり、シグーの弾丸を防いだ。
クルーゼはそれにより舌打ちをする。
「チッ、強化APSV弾も通じんとは…」
そんな中で俺はミリアリア達を狙った事に苛立った、やってくれるじゃないの…!
俺は左のアグニを持ち、奴に向けてロックオンする。
「悪く思うなよ…!」
「待って!!それは───」
マリューさんがそれを言おうとした際に俺は既にトリガーを引く、アグニから発射される超高エネルギーのビームがシグーの右腕を吹き飛ばす。
それと同時にビームはヘリオポリスの反対側の地面へと直撃した後、大きな穴が出来てしまう。
その様子に俺は改めてアグニの威力を思い知る。
「…これはこれは」
本当にアグニはパワーあるな、調整を何とかしないと危ないぜ。
そう思っているとシグーは撤退していき、アークエンジェルは地上へと下りてくる。
…あっちに行くとひと悶着がありそうだが、そこは何とか乗り切ろう…。
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そして俺達はアークエンジェルへと着艦し、マリューさんとトール達を下すとナタル達が駆け寄ってくる。
「ラミアス大尉!!」
「バジルール少尉!」
「ご無事で何よりであります!」
敬礼をしながら無事である事に安堵するナタル、マリューさんも敬礼をしながら礼を言う。
「貴女達こそよくアークエンジェルを、お陰で助かったわ」
マリューさんがそう言ってる中で俺はストライクから降りる、それにナタル達はまだ子供である俺を見て驚く。
「おいおい何だよ子供じゃねぇか。あの坊主があれに乗っていたってのか?」
「…ラミアス大尉、これは?」
「……」
その事にマリューさんは少しばかり言いづらそうな感じになるが、そこにある人物が来る。
「へぇー、こいつは驚いたな」
そこにパイロットスーツのままやって来たムウが来て、マリューさん達に挨拶する。
「地球軍第7軌道艦隊所属、ムウ・ラ・フラガ大尉。よろしく」
「第2宙域第5特務師団所属、マリュー・ラミアス大尉です」
「同じく、ナタル・バジルール少尉であります」
敬礼をしながら挨拶をするマリューさん達。ムウは一通りを皆が言う。
「乗艦許可を貰いたんだが…ここの責任者は?」
「…艦長以下、主だった士官は皆戦死されました。よってラミアス大尉がその任にあると思われます」
「え!?艦長が!?」
「はい…、無事だったのは艦に居た下士官数十名のみ。私はシャフト内で運よく難を…」
その事を聞いたマリューさんは騒然とする中でムウはこめかみを抑える。
「やれやれ…参ったね。とりあえず許可をくれよラミアス大尉、俺が乗って来た船も落とされちゃってね」
「あ、はい…許可致します」
「それで、あれは?」
ムウは俺達の方に視線を向け、それにマリューさんの他、ナタル達もこちらに視線を向けた。
「御覧の通り民間人の少年です。襲撃を受けた際、何故か工場区に居て、私がGに乗せました。ソウジ・モリカワと言います。彼のお陰で先にもジン一機を撃退し、あれだけは守る事は出来ました」
「へぇー」
「ジンを撃退した!?あの子供が…?」
ナタルは信じられない表情をしながら俺の方を見る、彼女からすればそうだろうな。
「俺はあれのパイロットになるヒヨッコ共の護衛で来たんだがね。連中は…?」
「丁度、指令ブースで艦長に着任挨拶の際に爆破されたので…、共に」
「そうか…」
そう言ってムウは俺の方に近寄って来て、俺はムウを見る。
「…何?」
「…君、コーディネーターだろう?」
その事にナタル達は驚き、マリューさんは俺がジンと戦っている間になんとなく察しが付いたのだろうと何も言わなかった。
まあそうだろうな、と言うよりも俺はコーディネーターだ。この世界に転生する際に俺はスーパーコーディネーターとアコードの力を合わせ持つため、神様がそうしてくれたのだろう。
だから事実上コーディネーターだ。
「…ああ」
すると先ほどまで待機していた兵士が俺にライフルを向け始めた、すると俺の目の前にトールが割って入る。
「おいなんだよそれ!?」
「トール」
「総司はコーディネーターでも敵じゃねぇよ!! さっきの戦い見てなかったのか!?どういう頭してんだよお前等!?」
トールは俺を庇う様に前に出て怒鳴り、サイとカズイが前に立ち、ミリアリアが俺に寄り添うかのように庇う。
「……銃を下しなさい」
それを見たマリューは部下達に命令し、それに従う様に銃を下す部下達。それにナタルは問う。
「ラミアス大尉…これは一体?」
「そう驚くこともないでしょう?ヘリオポリスは中立国のコロニーですもの、戦火に巻き込まれるのが嫌でここに移ったコーディネーターが居ても不思議じゃないわ。違う総司君」
「ああ、まあね。俺は一世代目のコーディネーターだ」
最も…俺の目的は此処にあるガンダムとアークエンジェルだ。そうじゃないと物語が始まらないからな。
「成程、両親はナチュラルって事か…いや~悪かったな?とんだ騒ぎになって…俺はただ聞きたかっただけなんだがね」
「フラガ大尉…」
「ここに来るまでの道中、これのパイロットになる連中のシミュレーションを見て来たが。あいつ等のろくさ動かすにも四苦八苦していたぜ」
そう言ってムウは何処かに向かおうとするのをナタルは問う。
「大尉。どちらへ?」
「どちらって。俺は被弾して降りたんだし、外にいるのは『クルーゼ隊』だぜ。あいつはしつこいぞ?こんな所でのんびりしている暇はないと思うがね」
ムウはそう言ってどこかに行き、マリューさん達はその事に唖然としていた。
…確かにクルーゼ隊はしつこい。のんびりしている暇はない。
だがちょっとは休ませてほしいものだな。俺は先ほどからずっと戦っては作業しっぱなしだ。
後で仮眠する為居住区へ行こうっと…。
それとまたアンケートを書きます。どうか見て下さい。
この作品にオリキャラとモビルスーツを出します。こっちの考えたやり方で行きます。どうでしょうか?
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構いませんよ
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要りません。