思い付いたダンまち系短編集   作:色々残念

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思いついたので更新します
今回は、ある世界に転生した転生者がダンまち世界に転移してくる話になります
前半部分はダンまち以外の世界の話になりますね
5000文字くらいになりましたので、いつもよりちょっと長いかもしれません


波の使い手

ジョジョの奇妙な冒険という漫画に登場する波紋という技術がある。

 

特殊な呼吸法により、生み出されるエネルギーを用いる技術であり、太陽の光と同じく、吸血鬼や、それを生み出した柱の男達への対抗手段となりえる技術こそが波紋でもあった。

 

波紋の使い方は多種多様で、呼吸法を応用して凄まじい圧力をかけて歯の隙間から液体をカッターのように飛ばしたり、波紋を流せるものをくっつけることも、逆に弾いたりも可能だ。

 

それ以外に波紋は治療にも使えて、波紋の使い手は波紋で痛みを和らげることも出来る。

 

ちなみに波紋を修得すると、老化が遅くなったりもするようで、50代でも20代に見えるような登場人物がジョジョの奇妙な冒険には存在していた。

 

何故、そんなことを俺が思い出しているかというと、生まれ変わったら波紋が使えるようになっていたからだ。

 

じゃあジョジョの世界に生まれ変わったのかというと、それも違っていて、ラッキーやミルタンクなどのポケモンが普通に存在しているこの世界は、間違いなくポケットモンスターの世界だろう。

 

ポケットモンスターの世界でマサラタウンに生まれ、波紋が使えるようになったとして、何をすればいいのかがわからない俺は、ボーッと過ごしていることが多い。

 

食事も食べずにボーッとしていることもある俺を心配しているのか、ラッキーからは卵、ミルタンクからはミルクを提供されたりもしたな。

 

卵はオムレツにしてミルクは食前食後に飲むようにしていたら、メチャクチャ身体が健康になったが、ラッキーの卵とミルタンクのミルクは栄養満点だったのかもしれない。

 

マサラタウンにはサトシやシゲルも存在していたので、この世界はアニメのポケモン世界なのだろう。

 

ポケモンバトルとかにも興味がない俺は、のんびりと生きていたが、ある日、怪我をしているポッポを発見。

 

俺の波紋なら怪我を治せるかと考えて、ポッポの怪我をしている部位に波紋を流していくと、痛みが和らいだのか穏やかな表情になったポッポ。

 

そのまま波紋による治療を続けていき、ポッポの怪我を完治させると、すり寄ってきたポッポは、意外と人懐っこい。

 

しばらく俺と触れ合ってから飛び去っていったポッポに軽く手を振りながら、家に戻った俺。

 

翌日、今度は怪我をしたコラッタを見付けた俺は、再び波紋による治療を行う。

 

何度も何度も様々なポケモンの怪我を治療していると、怪我をしたポケモン達の方から俺に近付いてくるようになったり、他のポケモンが怪我をしたポケモンを連れてくるようにもなった。

 

ポケモンの治療をするようになってから、様々なポケモンについて学ぶようになっていた俺は、ポケモンに詳しくなる。

 

そんな日々を過ごしていると、波紋以外の力にも目覚めてしまったらしい。

 

近所のオーキド博士に聞いた話によれば、おそらくは波動と言われる力であるそれは、戦いにも使えるが、癒しの力としても使える筈だ。

 

訓練して癒しの波動を出せるようになった俺は、様々なポケモンを、波紋と波動で治療していく。

 

治療を続けた結果、かなりの数のポケモンに懐かれることになったが「え!?モンスターボール持って無いんすか!?」みたいな顔をポケモンがすることが増えた。

 

「いや治療しただけだから手持ちにするつもりはないよ」と言うと諦めるポケモンも居たが、諦めないポケモンも居て、そういうポケモンは何処かから拾ってきたモンスターボールを俺に渡してこようとする。

 

それでも俺はモンスターボールの受け取りを拒否して、手持ちにすることを断っておいたが、何かを期待した目で此方を見るポケモンは多い。

 

治療したポケモン達からは様々なお礼の品を渡されることもあり、ちょっと遠出して、売ると高く売れるきんのたまなどを売った結果、所持金が結構な金額となった。

 

サトシとシゲルが旅立つことになったが、殆ど俺を放置して育児を放棄していた両親から俺も旅に出るように言われたので、自宅のラッキーとミルタンクにだけ別れを告げて、ポケモンを貰うことなく勝手に旅立った俺。

 

波動を用いて敵意を持つポケモンを探知し、回避しながら町から町へと移動し、怪我をしているポケモンがいれば治療を行う。

 

治療したポケモン達からお礼として沢山貰ったきのみを抱えて、1個のきのみをかじりながら歩いていると、行き倒れのような状態になっているイーブイを発見。

 

明らかに空腹で倒れているイーブイの口元にきのみを持っていってみると凄い勢いでかじりついたイーブイ。

 

1個じゃ足りそうにないなと思ったので、何個かきのみをイーブイに提供してみると、瞬く間に消え去ったきのみ達。

 

お腹一杯になったのか満足した顔をしていたイーブイに「それじゃ」と言って立ち去ろうとすると俺の肩にイーブイが飛び乗ってきた。

 

「ブイッ!」と鳴き声を上げて「着いてくよ!」と言わんばかりな顔をしていたイーブイに「ポケモンを連れ歩くつもりはないんで」と伝えて肩から降ろしておく。

 

その後、旅をする俺の背後を勝手に着いてくるようになったイーブイ。

 

しかし旅の途中でイーブイを欲しがっていた優しい少女と出会ったことで、少女の手持ちになることになったイーブイとも別れた俺は、旅を続ける。

 

サングラスをしたゼニガメ達を町中で目撃したり、森の中でフシギダネの群れを見つけたり、リザフィックバレーで怪我をしたリザードンを治療したりもした旅。

 

旅先で様々なポケモンと出会い、ポケモンが怪我をしていれば治療していった。

 

さて、今日は何処に行こうか、なんてことを考えながら空を見上げると、爽やかな青空には雲が流れる。

 

風の向くまま、気の向くままに、旅をするのも悪くない。

 

そうやって旅を続けていた最中、空間に開いた奇妙な穴に吸い込まれた俺は、全く知らない場所で目を覚ます。

 

簡素な家の寝台に寝かされていた俺が、身体を起こして周囲を確認していると、近付いてくる人の気配。

 

「あ、気が付きましたか」

 

此方に話しかけてきた少年は白髪で赤目という容姿をしていて、まるで兎のような少年だった。

 

その後、ベル・クラネルと名乗った少年に話を聞いたが、どうやら俺はベルくんの家の前に倒れていたらしい。

 

恐らくはウルトラホールらしきものに吸い込まれて、別世界に飛ばされてしまったのだろう。

 

明らかに別世界なこの世界にはポケモンではないモンスターが存在するらしく、人々が襲われることもあるそうだ。

 

善良な少年であるベルくんは、祖父と2人暮らしをしているようで、家族をとても大切にしていることがわかる。

 

ベルくんの祖父が帰ってきて、しばらく泊まっていくように言われた俺は、お言葉に甘えて泊まっておくことにした。

 

鞄を紛失したりはしていなかったので、持ち物を無くしてはいなかった俺は、食事時に人間が食べても問題ないきのみなどを提供。

 

ベルくんのお祖父さんは甘いきのみに喜んでいたが、ベルくんは甘いきのみは苦手なようで、酸味があるきのみなどを好んで食べていたな。

 

その日からベルくんのお祖父さんの農作業を手伝ったり、きのみを育てて増やしたりして過ごしたが、気付けば別世界に来てから2年間が経過していたようだ。

 

ある日ベルくんのお祖父さんと話をすることになり、理由があって死んだことにして身を隠すつもりのお祖父さんに「ベルを、ワシの孫を頼む」と頼まれることになる。

 

その後、実際は死んでいないが、祖父が死んだと聞かされたベルくんは涙を流して悲しんでいた。

 

「シンさんは、居なくならないですよね」

 

泣きながらそう言ってきたベルくんは、俺のことも家族同然に思っていたのかもしれない。

 

「そうだな、きみが立派になるまでは一緒にいるさ」

 

そう伝えてベルくんの頭を撫でた俺は、オラリオとやらに向かうつもりのベルくんに同行することを決める。

 

馬車で移動することになったオラリオへの道中で、補給の為に町に立ち寄ったりもした馬車。

 

到着したオラリオで、所属するファミリアを探すことになったが、門前払いされることが多かった俺とベルくん。

 

波紋の影響で単なる少年にしか見えない外見をしている俺と、普通に少年なベルくんを入れてくれるようなファミリアはないみたいだ。

 

とりあえずきんのたまを換金してくれそうな場所を探して、それなりのヴァリスは手に入れたので、しばらくは宿屋に泊まれるが、門前払いが続いたベルくんの落ち込みようが凄い。

 

それからもオラリオでファミリア探しを続ける日々を過ごしていると、ある女神と出会った俺とベルくん。

 

「ボクの眷族にならないかい?」

 

そう言ってきた女神と話してみたが、悪意などは感じなかったので、女神ヘスティアの眷族になることを決めた俺とベルくんの2人。

 

親切な人に場所を貸してもらって、背中に神の恩恵を授かった俺とベルくんだったが、どうやら俺には2つほどスキルとやらが発現していたらしい。

 

【波紋疾走】というスキルには波紋を強化する効果があるそうで、もう1つのスキル【波動使者】には波動を強化する効果があるみたいだ。

 

「波紋と波動って何のことなんだい?」

 

不思議そうに波紋と波動について聞いてきたヘスティアに、波紋を用いてコップの水をプリンのような状態にして見せたり、手から放った小さな波動弾を自在に操って見せたりすると、ヘスティアは凄まじく驚いていたな。

 

驚いているヘスティアをなんとか落ち着かせて、ヘスティアが住んでいる場所を聞いてみると、現在は廃教会の地下にある部屋で暮らしていると答えたヘスティア。

 

ダンジョンに行く前に、まずは生活環境の改善から始めようと考えた俺は、廃教会の修復を決意し、きんのたまを幾つか売り払って手に入れたヴァリスで資材を集めた。

 

毎日廃教会の破損箇所を修復していくと、少しずつ廃教会が普通の教会へと戻っていく。

 

ダンジョンに行くというベルくんを見送り、頑張って教会の修復を行っていくと、廃教会から、ちょっと壊れた場所がある教会にまで変化した教会。

 

ある日、ダンジョンから帰ってきたベルくんのステイタスを更新したヘスティアが、凄まじく拗ねた様子で「バイト先の打ち上げに行ってくる」と言いながら教会を飛び出していった。

 

何があったのかは知らないが残された俺とベルくんは、昼間にベルくんが店員の女性に、店に行くと約束した豊穣の女主人という酒場まで向かう。

 

酒場は賑わっていて、カウンター席に座った俺とベルくんの隣に座ってきたシルという店員。

 

シルと会話しながらパスタを注文して食べていた俺とベルくんだったが、ロキ・ファミリアとやらが現れた瞬間、ロキ・ファミリアの金髪女性1名にベルくんの視線は釘付けとなる。

 

憧れの人を見る視線で金髪女性1人だけを見ていたベルくんだったが、ロキ・ファミリアの狼人が言い放った言葉でベルくんの表情が変わっていった。

 

ミノタウロスをダンジョンの上層に逃がしてしまったことを悪びれもせずに、笑い話にして嘲笑う狼人。

 

雑魚ではアイズ・ヴァレンシュタインには釣り合わないという狼人の言葉をきっかけとして店を飛び出していったベルくん。

 

あの様子だと、そのままダンジョンに向かいそうだと思った俺は、2人分のパスタと飲料の代金に加えて、迷惑料と修理費として多めのヴァリスを店主に渡し、酔っ払い狼人へと近付いた。

 

ポケモンの技が直撃しても平気だったり、イシツブテを投げ合ってイシツブテ合戦をすることが可能なマサラの人々。

 

そんなマサラの人々の中でも特に身体能力が高かった俺の身体能力が、波紋と波動で更に強化されているのは間違いない。

 

俺が踏み込んで放ったアッパーを避けられなかった狼人の顎に叩き込まれたのは、波紋と波動を宿した拳。

 

吹っ飛んで天井に頭が突き刺さった狼人は、生きてはいるが、拳の威力と波紋に波動で気絶しているようで動かない。

 

「天井に刺さった負け犬は死んでないから安心しろ。犬の躾はちゃんとしておけよ」

 

それだけ言って立ち去った俺はダンジョンに移動し、波動を用いてベルくんの気配を探す。

 

発見したベルくんはモンスターと戦っている最中だったが、背後から迫っているモンスターにベルくんは気づいていない。

 

波動弾でモンスターの頭部を貫き、手助けした俺はベルくんの背後を守り、戦いを続けていく。

 

ひたすらモンスターと戦って、体力に限界がきたベルくんの身体の傷を波紋と癒しの波動で治療し、ベルくんを背負ってダンジョンを出ることにした。

 

「シンさん、僕は強くなりたいです」

 

そんなことを言ってきたベルくんの強くなりたいという決意は固そうだ。

 

「きみが立派になるまでは一緒にいると約束したからな。強くなろうぜベルくん」

 

そう答えた俺の背中で、疲れたのか寝てしまったベルくん。

 

さて、明日からは俺も一緒にダンジョンに向かうとするか。

 

翌日、限界まで戦ったベルくんを再び背負って帰ってくることになった。

 

まあ、ベルくんが俺を頼ることを覚えたのは悪いことではない。

 

これからも頑張るベルくんを手伝うことは多いだろうが、俺が出来ることをやっておくとしよう。




アニポケ世界から、波紋と波動が使えるスーパーマサラ人がダンまち世界に転移してくる話になりました
波紋と波動で治療も可能な戦える治療師みたいな感じですね
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