今回はオラリオの和食食堂の話になります
2400文字程度なので今回も短い話になりますね
オラリオ和食食堂の店主の朝は早い。
まずは身体を朝風呂で清めて、服を着替えておき、清潔な状態になったら、大量の米を研いでいく。
店主は米を洗う水や炊飯に使う水にも拘っており、美味い白飯を炊く為の努力は欠かさない。
炊飯の準備が出来たら、炊いていない米は適量の水に浸しておく店主。
食堂が開店した時に炊きたてご飯が食べられるように時間を調節して、店主自作の土鍋型魔道具を起動し、その間に食堂で提供する料理に使う食材の下ごしらえを済ませておく。
発現しているスキル【自在調理】により、食材の骨抜きも自在に行える店主は、魚の骨を全て抜き取り、客が食べやすいようにしていた。
調味料を用いて下味をつけて、あとは焼くだけといった状態にまで持っていく魚。
今度は自作の魔道具を用いて作り出した味噌を用いて、味噌汁も作成していく店主は、エルフの客のことも考えて、昆布だしだけを用いた味噌汁も作成していたようだ。
和食食堂の開店が迫る中、今回提供する日替わり定食の準備も終えた店主。
ついに開店したオラリオの和食食堂には、店主の和食を気に入った者達が数多く訪れる。
基本的には毎日メニューが違う日替わり定食を頼む者が多く、エルフの客達は、昆布でだしを取った豆腐とネギに油揚げの味噌汁に白米と漬物のセットを頼むことが多い。
本日の日替わり定食は鯖の塩焼き定食となっており、骨抜を済ませた鯖の切り身の塩焼きに、炊きたてご飯と大根に人参の味噌汁に加えて、だし巻き卵がついたものとなっていた。
鯖の塩焼きにかける大根おろしと醤油はお好みで使ってもらい、味噌汁とご飯は3杯までお代わり可能だ。
鯖を焼き、味噌汁を温め、だし巻き卵も焼いていく店主は、日替わり定食を頼んできた客達へと提供していく。
箸を使える極東出身者達は問題ないが、それ以外の者達のことも考えて、フォークとナイフやスプーンも用意されている和食食堂。
食堂の常連であるアストレア・ファミリアの面々は、ただ1人の極東出身者を除いて、フォークとナイフやスプーンを用いて和食を食べている。
タケミカヅチ・ファミリアの面々は主神も含めて全員が極東出身者なので、問題なく箸が使えているようだ。
たまに来ることがあるヘスティア・ファミリアには、箸が使える極東出身者が2人いる為、その2人以外はフォークとナイフにスプーンを使っていた。
訪れた客達に日替わり定食を提供していき、別のメニューを頼まれた時も手早く作成して客に提供する店主。
タケミカヅチ・ファミリアの面々に、握り飯を頼まれた店主は、中に入れてほしい具材を聞いていき、様々な具が入った握り飯を作成。
梅干し、昆布の佃煮、焼き鮭、等の具材を入れた握り飯。
竹の皮で握り飯を包んでタケミカヅチ・ファミリアに渡した店主は、定食と握り飯の代金を受け取り、仕事へと戻る。
朝から開いていた食堂は昼の昼食時まで営業しており、昼食を食べに来る者達も少なくはない。
昼食時の和食食堂には、たまにロキ・ファミリアの面々も訪れることがあり、水に拘っている店主を知るエルフ達に美味しい水があったら提供してほしいと、店主が頼まれることもあった。
そこで店主がおすすめする水を飲んだエルフ達が「これはアルブの清水に匹敵、いや凌駕している!」と驚くこともあるそうだ。
そんなことがたまにあったりもして、様々な種族の客達で賑わっている和食食堂。
毎日、朝から食堂を開いている店主は、昼の昼食時を過ぎると食堂を閉じる。
朝から昼の昼食時が終わるまでが、オラリオの和食食堂の営業時間。
それから店主は食堂で出す明日の日替わり定食について考えながら、自分の食事を作っていく。
残った鯖を揚げた鯖の竜田揚げに、大根おろしをのせて、試作品のポン酢をかけていただく店主。
中々悪くはないと思える味だったのか笑顔で頷いた店主は、ポン酢に合う品を思い出していき、冬場の鍋にも合いそうだと考えていた。
和食食堂には、稀にデザートがある時もあり、干し柿や焼き芋などが提供されることもある。
日替わり定食についてきた少量に切られた甘い干し柿や焼き芋を食べて気に入った女性陣達は、追加注文で干し柿と焼き芋を頼むことが多い。
それ以外にも和食食堂で餅が出る時は、様々なものをかけた餅が提供される為、きな粉やあんこなどがかかった餅を目当てに食堂まで来る者達も居た。
今日もオラリオでは和食食堂が開き、常連客も新規の客も分け隔てなく接する店主が和食を提供していく。
今日の和食食堂の日替わり定食は天ぷらであり、野菜の天ぷら各種と魚介の天ぷらに、鶏肉の天ぷらなどが選べるようになっていた。
天ぷらにかける調味料は、塩、醤油、天つゆと、此方も好きに選べる。
エルフは野菜の天ぷらを選び、それ以外の種族は魚介や鶏肉の天ぷらを選んでいた日替わり定食。
フライは食べたことがあっても天ぷらを食べたことがある者は少なかったようで、初めて食べる天ぷらに驚いていた客達が多かったみたいだ。
驚きながらも初めて食べた天ぷらの美味しさに笑顔になっていた和食食堂の客達。
そんな客達の顔を見て、店主も嬉しそうに笑っていた。
自分の作った料理で、誰かが笑顔になってくれたことは、作った側としては嬉しいことなのだろう。
今日もオラリオでは和食食堂が開き、店主が作成する和食を求めて訪れる客達に、和食を提供していく店主。
どんな日であろうと、毎日食堂を開く店主は今日も和食を作る。
客がいる限り、和食食堂を続けるつもりである店主は、これからも食堂を続けていく筈だ。
1人の男が生まれ変わったこの世界で、和食を食べたいと思ったことから始めた料理。
その料理の腕も1人前となり、自分以外にも和食が美味いことを広めたいと考えて食堂を開いたことが、和食食堂の始まりだった。
和食食堂は今ではオラリオでも有名な食堂となり、和食を知っているものも増えたオラリオ。
そんなオラリオで、今日も店主は和食を作りながら生きていく。
和食食堂常連のアストレア・ファミリアは、常連へのサービスで店主が渡した自作魔道具でジャガーノートから生還しました