思い付いたダンまち系短編集   作:色々残念

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本日2回目の更新になります
今回も2400文字程度の短い話になりますね


ぶっ壊れ収納スキル持ちは、デメテル・ファミリアの眷族

デメテル・ファミリア。

 

農作物などの作成を行う生産系のファミリアであり、女神デメテルから恩恵を授かった眷族達は農作業をしていることが多い。

 

神の恩恵を授かっているので、大量の農作物が入った重い箱も軽々と運ぶことができる眷族達。

 

そんな戦いとは縁遠いデメテル・ファミリアで、戦うことがあるとすれば、農作物を荒らす害獣や野生のモンスターぐらいだろう。

 

つまりは、そこまで戦闘が強い訳ではないファミリアであり、基本的にはLv1の団員しかいないデメテル・ファミリアに、よそのファミリアから改宗してきた1人の眷族が居た。

 

初めはLv4の第2級冒険者が何故デメテル・ファミリアに改宗を、と考えていたデメテル・ファミリアの眷族達だったが、男の真面目な働きぶりに仲間と認め、今ではデメテル・ファミリアに馴染んだ男。

 

「おっと、トマトのわき芽の摘み残しが」

 

そんな男は今日も農作業を行い、トマトのわき芽の摘み残しを取っていた。

 

「小まめにわき芽を取らないと、トマトは味が落ちるからね」

 

丁寧にトマトのわき芽を取りながら、男は他の野菜の確認も行っていく。

 

「これはもう収穫した方が良さそうだね。こっちはもうちょっとかな」

 

確認した野菜の中で、収穫した方が良さそうなものは収穫し、もう少し収穫を待った方がいい野菜は場所を覚えておいた男は、農作業に手を抜くことはない。

 

「ついでに肥料と水やりもやっとくかね」

 

野菜の実る畑の土に肥料を混ぜ込み、畑の野菜に水やりをしていった男。

 

「範囲指定、畑。対象、害虫。収納、後の削除と」

 

男がLv4になってから発現したスキル【収納倉庫】というスキルを用いて畑の野菜に付いていた害虫が全て収納された後に削除され、この世から消え去った害虫達。

 

生物すらも収納可能な男のスキルは強力であり、神の完全な殺害も可能なスキルだと判断されて、以前のファミリアから追い出された男は、農作業を楽しんでいる。

 

現デメテル・ファミリア所属でLv4の平団員な男の名は、ライン。

 

今日もラインは農作業を行い、健康に汗を流しながら日々を過ごす。

 

そんなある日、女神デメテルが、護衛らしき仮面を被った眷族を連れた男神ディオニュソスを問い詰めている場面を目撃したラインは、隠れて様子を見ていた。

 

「ディオニュソス、貴方は闇派閥を率いてオラリオで何を企んでいるの」

 

真剣な顔で男神を問い詰める女神デメテルに、男神は邪悪な本性を明かし「知ったところで何もできないだろうに」と嘲笑う。

 

「それでも誰かに伝えることはできるわ!」

 

そう言っていた女神デメテルを守った方が良さそうだと判断したラインは、隠れるのを止めて移動し、デメテルを庇うように前に出る。

 

「やれやれ、反抗的な女神には見せしめが必要か、やれ!」

 

背後に控えていた仮面の眷族に、男神ディオニソスが命令した瞬間、素早く「前方2m内に居る奴全員、収納」と呟いたラインによって収納されたディオニュソスとその眷族。

 

「ついでに削除と」

 

手早くディオニソスとその眷族を、この世から完全に消し去ったラインは、デメテルに危害を加えようとした相手には容赦がない。

 

天界に送還されることもなく、この世界から完全に消え去ったディオニュソスという神。

 

「ライン、貴方、神殺しを」

 

地上の住民にとっては神殺しは大罪であり、自分の為に子が罪を背負ったと思ったデメテルは悲しんだ。

 

「害虫を駆除しただけですので、気にしないでください」

 

しかしライン本人は元々神を敬う気持ちが欠片もないので、そんなに気にしていなかった。

 

同じデメテル・ファミリアの仲間や、主神のデメテルは大切にしているが、それ以外は特に大切にはしていないライン。

 

大切なものとそれ以外で線引きしているラインは、その辺の知らない神よりも、まだ畑の方が大切にしていたりする。

 

ラインにとって大切な女神デメテルに危害を加えようとしたディオニュソスとその眷族は、畑の害虫と同程度の価値しかない。

 

ちなみに【収納倉庫】で収納した際に、収納したものの状態も把握可能であり、収納されたディオニュソスの眷族が、怪人フィルヴィスであるとも把握していたラインは、デメテルに許可を取ってオラリオに向かうことにした。

 

「範囲、オラリオの地上。対象、闇派閥の全て。収納」

 

オラリオの地上全てを収納可能な範囲とするスキル【収納倉庫】で、闇派閥の全てを収納したライン。

 

収納した闇派閥の持ち物を確認していき、人工迷宮クノッソスの鍵のダイダロスオーブという魔道具を発見したラインは、人工迷宮であるクノッソスを探すためにダンジョンへと潜る。

 

発見したクノッソスらしき場所の入り口で、ダイダロスオーブを用いて扉が開くか確認したラインは口を開いた。

 

「範囲、人工迷宮クノッソス。対象、人工迷宮クノッソスと内側の全て。収納」

 

スキルを用いて収納した人工迷宮クノッソスの全てを確認していったライン。

 

「オリハルコンとアダマンタイトは、分離。クノッソス内に居た人間は闇派閥だな、それに加えて怪人とモンスターに穢れた精霊は、削除。怪我をしていた異端児、ゼノスとやらは、自分の意思を持つモンスターか。ゼノスのみ出してくかね」

 

スキルで収納したものを分離することが可能なスキルで、オリハルコンとアダマンタイトのみをクノッソスから分離したラインは、不要だと判断したものは削除することに躊躇いがない。

 

収納空間から出したゼノス達は闇派閥に捕らえられていた為か、怪我をして気を失っていたが、ラインは収納していたハイポーションを取り出してゼノス達へとかけていき、怪我を治療していく。

 

これでゼノス達の怪我は、大丈夫かと考えたラインは、気絶しているゼノス達を全員起こし、ダンジョンから立ち去った。

 

「さあ、オラリオの悪い子は、おじさんが全員しまっちゃおうね」

 

そして、この日を境にオラリオで悪事を働いていた者達全員が、姿を消すことになったらしい。

 

その真相は、ライン1人だけが知っている。




デメテル・ファミリアのしまっちゃうおじさんの話になりました
おじさんの行動で様々なフラグがバキバキに折れましたね
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