本日2回目の更新です
ベルくんがLv4になったお祝いに、ゲドが用意した料理を食べていくヘスティア・ファミリアの面々。
そろそろベルくんを連れて下層まで行ってみてもいいかもしれないとは思ったが、まずはジーンに下層用の装備を用意してもらってからだな。
イシュタル・ファミリアから戻ってきたジーンに、ベルくんがLv4になったことを教え、下層に適したベルくんの装備を用意してもらう為に、装備の素材となるドロップアイテムなどを集めることになった。
ドロップアイテムを集める日々の間に、ステイタスを更新してもらっていたジーンは、新たに【異界記憶】というスキルを発現し、異なる世界の自分の記憶を得ていたジーン。
どうやら異なる世界線では、ジーンとイシュタル様が結婚していた世界などもあったそうだ。
イシュタル様がジーンを夫扱いしていてもおかしくはない世界もあったなら、存在しない記憶という訳でもなかったのかもしれない。
様々な異なる世界の自分の記憶を得たことで、精神的に落ち着いたジーンは、鍛冶の技量が更に上がっていて、神の領域すらも超えた鍛冶師となったことが偉業と認められたのか、ランクアップが可能になっていた。
鍛冶師として鍛冶をする度にステイタスが上昇するスキルを持っているジーンは、ランクアップが可能になってからは毎日鍛冶をしており、急速にステイタスを上昇させている。
それでも全てのステイタスがまだSまで極まってはいないジーンは、もう少し鍛冶でステイタスを伸ばしてからランクアップするつもりのようだ。
日々の食事と私達との鍛練で、ダンジョンの下層に行っても問題ないステイタスとなったベルくんを、下層に連れていくことは決定となり、更に集めていったドロップアイテム。
下層や深層で集めた大量のドロップアイテムから、下層の環境に適したものを選び、ジーンに作成してもらうベルくんの装備。
ウンディーネ・クロスのインナーの上に、強化種のイル・ワイヴァーンの甲殻とカドモスの皮膜を用いた軽量なライトアーマー「双竜」を着込み、アンフィス・バエナの牙を元に作成された「牙竜」というナイフを装備したベルくん。
そんなベルくんが少し前まで使っていたナイフの「ブルーメタル」は部屋に大事に飾ってあるみたいだ。
ジーンとヘスティア様が一緒に作成した「ヘスティア・ナイフ」は、ヘスティア・ファミリアの眷族であるベルくんと一緒に成長する武器なので、今後も使っていけるナイフなのは間違いない。
私とゲドにベルくんがダンジョンに行っている間は、ジーンが留守番してくれるので、ヘスティア様は安全だろう。
ゲドの魔法でショートカットすることなく、上の階層からダンジョンの下層へと向かっていく道中の中層で、野営することになる私達。
ダンジョンの壁面に傷をつけておくと、壁面の修復を優先するダンジョンは、モンスターをしばらく産み出すことはない。
これはダンジョンで、安全階層ではない階層で野営する場合に、覚えておいた方がいい知識の1つだ。
しかしこの程度の基本的なことはゲドが既にベルくんに教えていたようなので、私がベルくんに教えるのは下層についての情報になる。
ダンジョンの下層で出現する様々なモンスターや階層主についての情報を詳しく教えておき、下層の地形がどうなっているかもベルくんに教えてみた。
実際に見てみないと分からないこともあるので、地形については少々省略したが、下層に到着してから地形の詳しい情報を教えていくことに決めて、今日は交代で見張りをしながら就寝。
翌日、到着した下層で水場の多い地形について解説しながら進み、現れるモンスター達を倒していく私達。
水場から突如として現れるモンスター達には警戒して進むように伝えておき、初の下層に驚いているベルくんをフォローしておく。
モンスターとの戦いは問題ないみたいだが、水場の多い地形に戸惑っているベルくんは、まだ下層には来たばかりで慣れていない。
初めて来た場所に慣れないのは誰でも同じなので、ベルくんが下層でも落ち着いて動けるようになるまでは、私とゲドが主体となって行動した下層。
しばらく下層で行動していると、ようやくベルくんも下層の環境にも慣れてきたようで、落ち着いてきたみたいだ。
ちょうど迷宮珊瑚が生えている岩場を発見した私達は、ベルくんに迷宮珊瑚の採取を任せてみる。
まずは使い捨ての投げナイフを岩場に投擲したベルくんは、岩場に擬態したモンスターではないか確認してから岩場に飛び移り、ナイフを使用して迷宮珊瑚を岩場から切り離していったベルくん。
それから此方に戻ってこようとしたベルくんへと水中から飛び出したアクアサーペントが襲いかかったが、ベルくんは廻し蹴りをアクアサーペントに叩き込み、水場へと追い返す。
戻ってきたベルくんは「びっくりしました」と言っていたが、心は驚いても身体はちゃんと動いていたので、問題は無さそうだ。
その後も下層での探索を続け、色違いの亜種や強化種のモンスターと遭遇して、倒したりもしながら魔石やドロップアイテムを回収。
ある程度下層を探索することができたら、今回は早めに切り上げて、中層へと戻ったが、そこで私達は通常のモンスターとは違うモンスターと出会ってしまった。
涙を流し、身体を震わせて怯えているモンスターはヴィーヴルの亜種のようで、2本の足を持つ。
他のモンスターに襲われそうになっていた少女のようなヴィーヴルは怪我をしており、思わず【雪解けの癒し】で怪我を治療してしまったが「痛くなくなった」と喋ったヴィーヴルに驚愕を隠せない全員。
明らかにただのモンスターではないヴィーヴルに、迷わず【月の兎】のスキルを用いた私は、ヴィーヴルを人間に変えて予備の服を着せておき、連れて帰ることにした。
賢い者なら見なかったことにして立ち去るのかもしれないが、泣いている子どもに見える相手を泣き止ませることなく放置するようなことは私には出来ない。
ゲドの魔法で戻ってきたヘスティア・ファミリアで、ジーンやヘスティア様に人間になっているヴィーヴルについて説明していくと「異端児と遭遇したのか」と言ったジーンは、どうやら喋るモンスターについて詳しく知っているようである。
【異界記憶】のスキルでジーンが得た記憶の中には、理性がある喋るモンスターについての記憶もあり、異端児と呼ばれる彼等は輪廻転生して、自分の意思を得たモンスター達であるらしい。
異端児は通常のモンスター達にも狙われるようで「人だけではなくモンスターにも敵視されてしまう存在だ」と言っていたジーン。
ダンジョン内の未踏領域に異端児達の隠れ里も存在するそうで、他の異端児達は其処にいる可能性が高いみたいだ。
異端児、ゼノスは、理性があるモンスターの総称であるので、人間になっているヴィーヴルの少女にも名前が必要かと考えた私達。
それぞれが名前を考えたが、ウィーネという名前が決まり、人間になっているヴィーヴルの少女は「わたし、ウィーネ」と喜んでいた。
ウィーネがヘスティア・ファミリアで過ごすことになり、ジーンがウィーネの衣服を作成したりして、様々な服を着てみたウィーネは、動きやすい服を気に入っていたな。
ヘスティア・ファミリアの全員と接して、笑顔を見せるようになったウィーネは、もう泣いていない。
人のままでいることを望むウィーネは、ヴィーヴルに戻るつもりはないようだった。
そんなウィーネにも自衛の為、ヘスティア様に頼んで神の恩恵を背に刻んでもらったが、ウィーネには魔法とスキルが発現していたみたいだ。
発現したのは、飛翔魔法と銘打たれた【ウイングベール】に、成長促進系の【家族親愛】というスキル。
飛翔魔法は、その名の通りに空を飛ぶことを可能とする魔法であり、成長促進系のスキル【家族親愛】は同恩恵を持つ眷族が近くに居る時に発動するスキルであるらしい。
とりあえずベルくんに貸し出していた【牧場物語】を返却してもらった私は、今度はウィーネに【牧場物語】を貸し出しておき、毎日農作物を食べてもらうことにした。
スキルの効果で、ウィーネのステイタスを上昇させていき、飛翔魔法を使いこなせるように訓練もしたことで、数分間なら自在に空を飛べるようになったウィーネ。
戦うことは得意ではないウィーネには逃げ方を教えておき、ウィーネが自分自身のことを守れるように育てていく。
【牧場物語】と成長促進系スキル【家族親愛】の効果が組合わさり、ウィーネのステイタスがオールSになったところで、此方を監視していたウラノスの部下が接触してきた。
フェルズと名乗った骨しか残っていない相手は、一応分類としては人間であるようだ。
フェルズに案内されてダンジョンの未踏領域に移動したヘスティア・ファミリアは、他の異端児達と出会うことになる。
「空を見てみたい」と言った異端児達を私のスキル【月の兎】で人間にして、着替えを渡してからゲドの魔法で一気にヘスティア・ファミリアのホームにまで連れていき、中庭から空を見せると感動していた異端児達。
人間になった異端児達には、そのままでいたいと思えば人間のままで居られると伝えておく。
人よりも純粋な異端児達は、人間である私達に受け入れられたことに喜んでいて、嬉しそうに笑っていた。
泣くことも笑うこともできて、自分の意思を持ち、人と仲良くしたいと思う相手の手なら、たとえ相手が怪物だろうと私は握ろう。
ウィーネとベルくんの出会いがかなり早まりましたが、モビタのスキルで人間に変わったウィーネは、人のままでいることを選びました