戦国†恋姫~戦国国防軍   作:疾風海軍陸戦隊

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ラゴス島守備隊

正幸が着任して6日目。

ギスギスしていた部隊の雰囲気も落ち着きて来て、守備隊隊員たちも正幸ともだんだんに打ち解けていった

たまにナチス空軍の空襲があったが、優秀な戦闘機部隊によって撃退し被害も微々たるものだった。

遣欧艦隊が来るまであと一日・・・・

 

「今日も至って平和だ・・・・・」

 

と、執務室で書類仕事をしている正幸。するとノックの音がした

 

「失礼します」

 

「入れ」

 

正幸の言葉にドアが開き、椛が入ってくる

 

「大佐。観測班から、近いうちにこの島に低気圧・・・・台風が直撃するとの報告が入りました」

 

「台風か・・・・・空爆ならまだしも自然災害は厄介だな・・・・わかった。戦車と航空機。そして物資は皆、倉庫に入れるように伝えてくれ、あの倉庫は鉄筋コンクリートで台風にも耐えられるはずだ」

 

「はっ!かしこまりました」

 

「それと、遣欧艦隊からは何か連絡はあったか?」

 

「はい。この低気圧で2日ほど遅れるそうです」

 

「そうか・・・・まあ無理に来て事故を起こされるのも危険だからな・・・・」

 

「それと先ほど、届いたのですが・・・・・その・・・なんでもシンガポールから高雄がこちらに向かっているとのことです」

 

「高雄?重巡高雄か?なぜシンガポールからこのラゴス島に?海軍の艦艇の停泊地はトラックかラバウルのはずだろう?」

 

「そうなんですが・・・・なんでも遣欧艦隊の護衛艦として急遽編成されたとのことです」

 

「そうか・・・・そういえば一月前のポートモレスビーの戦いで陸軍もそうだけど、海軍も結構被害出たもんな・・・・そうか…高雄か」

 

「大佐?高雄に知り合いでも?」

 

「ああ・・・いいや・・・・それよりも南にある軍港。確か重巡くらいの軍艦を収容できるドックあったな?」

 

「はい。なんでもこの島は海軍の艦艇を修理するドックもあるとか、さすがに戦艦は収容できませんが、重巡クラスだったら入ると工廠長である河城技術少佐が言っていました」

 

「にとりさんが・・・・・もはやこの島、燃料基地あるわ軍需工廠はあるはおまけにドックまであるとはもはやこの島の基地は何でもありだな・・・・まあ、それを知ってるからこそ、ここの守備隊長に志願したんだけどな・・・」

 

「確かにこれだけ設備が整った軍施設はそうそうありません。ナチスが狙うのもよくわかります。大佐がアフリカ戦線に行くのを断った理由もわかります」

 

正幸の言葉に椛はうなずくと

 

「さてと・・・・」

 

正幸は椅子から立ち上がると

 

「どこに行くつもりで大佐?」

 

「ちょっと気分転換の散歩だ。かまわないか?」

 

「この書類を片付けてからにしてください」

 

「もう5時間書類の文字とにらみ合っているんだけど・・・・・・」

 

「この際です。書類仕事も覚えていただきます」

 

「え~ちょとくらいいじゃないか」

 

「ダメなものはダメです。どうしても行きたいのであればさっさと書類を終わらせてください」

 

「は~い」

 

まるで夏休みの宿題をしていない子供をなだめる母親か姉のごとく注意する椛に正幸はしぶしぶとった表情で席に座るのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう・・・・やっと終わった」

 

書類仕事を終え、気分転換に島の周りをまわっていた。最初に着いた場所は・・・・・

 

「よぉーし!……よし!・・・・次!!」

 

射撃場であった。そこには陸軍曹長である山野直美が指導し、守備隊隊員たちは九九式小銃で50メートル先にある的に向けて射撃をしていた。

一人一人の射撃を、山野曹長が確認し、同僚である天野亜里沙曹長が記録を取っていた。

そして一番最後の兵士が的めがけて撃ったのだが、弾丸は的から大きく外れた

 

「宇佐美!その射撃の腕は何だ?ちゃんと的を見ろ!」

 

「は、はい!」

 

最後に射撃したのは、以前、海岸で愚痴をこぼしていた女性兵士、宇佐美梓一等兵であった。梓は銃の扱いに慣れていないのか、焦りながらボルトをガチャガチャと動かし、弾を込める。しかも弾を装填するためボルトを動かすが何か引っかかっているようなのかなかなかボルトを締めることができない

 

「「・・・・・」」

 

それを見た天野、山野はあきれた表情をし、遠目で見ている正幸も苦笑しながら見ていた。

そして装填を終えた梓は的を狙って引き金を撃つが、また弾丸は的を外れるのだった

 

「はぁ‥…もういいあなたはほかの人と変わって下がってなさい!それと、その銃。よく見たら錆びているじゃないの!ちゃんと手入れをしなさい!もし戦闘時だったらあなたの命ないぞ!」

 

「は…はい…すみません」

 

上官である、山野に叱られ、しょげて列に戻る梓。それを見ていた正幸は

 

「(う~~ンこれは、武器の手入れも徹底的にしないとな・・・・)」

 

内心つぶやいていると後ろからシャッター音が聞こえた

 

「ん?」

 

シャッター音に正幸は振り返ると

 

「訓練を視察する部隊長さん・・・いい絵になりますね~」

 

と、そこには黒髪のカメラを持った女性が立っていた

 

「‥・・・君は報道者かな?」

 

「はい!清く正しいフリーカメラマンの一文字文と申します。現在戦場カメラマンとして活動しています!」

 

「一文字?‥・・・君改造人間だったりする?それともカラス天狗さんかな?」

 

「あはは~苗字と容姿でよく言われますが違いますよ♪」

 

と、にこやかに言い、またカメラのシャッターを切る文。

 

「それで…あなたは、なぜここに?」

 

「はい。近々、ここに欧州へ向かう艦隊が来ると聞きまして、次は欧州で写真を撮ろうと・・・・」

 

「それを聞くと他にも戦場にいたのか?」

 

「はい!中国大陸でのロシアテロ軍「赤軍」の戦いや、最近ではポートモレスビー大戦などいました」

 

「どれも最前線だな。よく生きてこれたな?」

 

「私、こう見えて悪運強いんで♪あっ!後で独占インタビューしても?」

 

「君カメラマンだろ?」

 

「こう見えてフリージャーナリストもしてるんで、本業はカメラマンですけど」

 

「はぁ・・・・」

 

「それでインタビュー♪」

 

「まあ、夜あたりに私の執務室に来ていただければ・・・・・」

 

「わかりました!では後でお伺いします!!」

 

嬉しそうににっこりと笑いその場を去る文に正幸は苦笑いするのであった

 

「さてと・・・・次は」

 

 

 

正幸は最後にある場所を訪れた

 

 

 

 

 

「そうですか・・・台風で少し遅れる…ですか」

 

「ええ・・・・先ほど、連絡が来ましてね・・・」

 

島の反対側にある軍港で正幸はある海軍将校と話をしていた

 

「村紗少佐。わざわざ、急いで来てもらい申し訳ない」

 

「いやいや。私もこの島の重要性知っていますし、なにより一番乗りできたと乗員は喜んでいましたよ。あはは」

 

と、気さくに笑うこの人物の名は村紗水蜜海軍少佐で、橘型駆逐艦「八重桜」の艦長だ

 

「それにしても橘大佐・・・・少しですが船が集まってきましたね」

 

「ええ、わが駆逐艦だけでなく、海軍が供与してくれたSB艇T*1や海防艦や水雷艇がいるな・・・・」

 

二人は港で停泊している駆逐艦の奥にいる輸送艦と海防艦などの艦艇を見る

 

「…いよいよ欧州派遣・・・・・アジアの戦い長かったですね・・・」

 

「ああ…お互いに、失うものが大きかったですね」

 

二人はそう言い感慨深そうな顔をしていた

 

「そういえばさっき通信を聞いたのですが、シンガポールから高雄が向かっているそうですね?」

 

「ええ、遣欧艦隊に急遽組み込まれたそうでこちらに向かっているみたいです」

 

「そうですか‥‥そういえば、その高雄の艦長は・・・大佐の・・・」

 

「ええ・・・・・少し気まずいですよ」

 

村紗少佐の言葉に正幸は苦笑すると空がゴロゴロなり始め黒雲が太陽を覆い始めていた

 

「‥・・・そろそろ台風が来そうですね‥・・・降ってきそうです」

 

「そうですね。いったん基地に戻った方がよさそうです」

 

そう二人がそう言い、二人は、兵舎へと戻るのであった

*1
二等輸送艦

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