仮面ライダージオウ 〜最低最悪と転生者と──〜   作:チョコミントlatté

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第13話 バグとライダーと究極のゲーム

《2010年 Side.高雅》

 

 

 

高雅「......って言うか、オーズ要素全くねぇな。」

 

ダンス「?......何言ってんだギリード。」

 

そんな話をしつつ、俺は軽く背を伸ばす。

 

取り敢えず、ツクヨミの調べによると、2010年時点のこの場所でアナザーオーズが暴れているはずなんだが......

 

高雅「......居たな。」

 

そうして、俺はジクウドライバーを、ダンスさんはゲーマドライバーを装着して、変身アイテムを起動する。

 

 

【ギリード!】 【デザイ!】

 

【ダンス・デ・スターダム!】

 

......デザイって名前のライダーなんだ。

まんま欲望から取ったのが分かる、結構安直な名前だな。

 

ダンス「難易度レベルMAX!」

 

「「変身!」」

 

 

【ガシャット!】

【ガッチャーン!レベルアップ!】

 

【星は巡る!スターは光る!ヒップホップな一番星!ダンス・デ・スターダム!】

 

 

【ライダータイム!】

【仮面ライダーギリード!】

 

【アーマータイム!】

【ショット!デザイ!】

 

 

高雅「......さて、と行くか。」

 

そうして、俺はジカンバーストを取り出すと、軽く息を吐く。

 

 

取り敢えず、アナザーオーズを倒すことが第一目的だが......正直、それですぐ終わるとは思えない。

 

檀正宗が仮面ライダークロノスに変身する可能性もあるし。

 

 

 

......まあ、だからダンスさんも来たんだしな。

遊さんは現代でアナザーオーズを倒すつもりらしかったけど、

 

高雅「さてと、オラァ!」

 

そうしてジカンバーストでアナザーオーズに斬りかかると、城で戦った時と同じように、火花が上がる。

 

......だが、あまり効いてる様子はないな。

 

高雅「現代だと、檀正宗がクロノスの力で対抗してたのか?」

 

そう予想しつつも、俺は大きく蹴り付ける。

 

すると、それと同時にダンスさんがアナザーオーズの後ろから現れて、そのまま殴りかかる。

 

ダンス「おらよっと!」

 

そうして、こちらへとアナザーオーズの身体が飛んでくるので、それに対してジカンバーストで斬りかかる。

 

楽勝......とまでは行かないが、仮面ライダーエグゼイドウォッチの力による強化とSougo製のアナザーライダーと戦い慣れたせいか、まあまあ弱く感じるな。

 

高雅「かと言って、油断はしないが。」

 

そのまま、デザイのウォッチをジカンバーストに付けると、俺は斬りかかる。

 

【フィニッシュタイム!】

【デザイ!タイムバスター!】

 

高雅「っはぁ!」

 

そうして連続斬りをすると、俺はジカンバーストをキャノンモードにして、弾を放つ。

 

【Canon!mode!】

 

 

これで、終わらせられるだろ。

多分!

 

高雅「ダンスさん!」

 

ダンス「ああ!」

 

そうして俺はウォッチのボタンを、ダンスさんはガシャットをキメワザスロットホルダーに挿入する。

 

【フィニッシュタイム!デザイ!】

 

【キメワザ!】

 

俺はベルトを回転させ、ダンスさんもキメワザスロットホルダーのスイッチを押す。

 

高雅「はぁ!」

 

【バースト!タイムインパクト!】

 

【ダンス・デ!クリティカルストライク!】

 

ダンス「っ!はぁぁ!!」

 

そうして、2人分のライダーキックが炸裂すると、アナザーオーズは爆散して、ウォッチが空中で破損する。

 

【VICTORY!】

 

さてと......ここからクロノスが現れるかどうか......あれ?

 

ああいや、こいつなの?

 

 

 

ダンス「......なんでゲンムがここに?」

 

......いや、そう言うことか。

 

アナザーフォーゼと同じような事が起きていたのか。

だったら、多少は納得できるが......この世界では檀正宗を殺さなかったんだな。

 

 

高雅「まぁ、復活の心配はないが......一応、黎斗が復活しないように、見守っておきます。ダンスさんは......どうします?」

 

ダンス「俺は......いや、先に帰っておく。」

 

高雅「あぁ、じゃあタイムマジーンを操作して、先に帰っててください。放置されると帰れなくなるから、ソウゴには伝えておいて欲しいですけど。」

 

ダンス「ああ、分かった。」

 

......まあ、黎斗を見守るなんて嘘だけどな。

 

実際、黎斗が復活するわけないし、しようと俺には関係ないし。

......本当の俺の目的は、Sougoに会う事だからな。

 

 

取り敢えず、待ってるかぁ。

 

 

────────────────────────

《2018年 Side:遊》

 

遊「さて、常磐、明光院。俺は檀を1人で相手する。だから、お前らはアナザーオーズとやらを相手してくれないか?」

 

ソウゴ「......あんたは大丈夫なの?」

 

遊「問題ない......と言ったら嘘にはなるが、そこまで分の悪い賭けというわけじゃない。さっきも言ったが、元々1人で相手する予定だったからな。」

 

すると、遊は軽く髪をかき上げて、軽くため息を吐く。

 

遊「それに、お前らにはあのアナザーオーズとやらを倒す以外にもあるんだろう?だったら、俺は檀を相手する方がちょうどいいだろ。」

 

そうして、遊は軽く手を振ると、ゲーマドライバーを取り出して、装着する。

 

現在、場所は檀黎斗王が居る城の正面。

 

 

遊「おい、檀!来てやったぞ!」

 

黎斗「......ほう?1人で挑んでくるというのか?」

 

遊「はっ!お前程度、1人で十分だわ!」

 

すると、遊はダンス・デ・スターダムと同じ配色のマキシマムマイティXと同じ形のガシャットを取り出し、檀黎斗王もゴッドマキシマムマイティXを取り出す。

 

遊「ダンス・デ・スターダムを作った時の失敗作が、まさかこんな場面に役に立つとはな。」

 

このガシャットに名を付けるとするならば、プロトダンス・デ・スターダムガシャット

 

複数あるダンス・デ・スターダムの失敗作のうちの一つだ。

 

 

ちなみに、これの失敗点はレベルだ。

本来、遊はレベル100のガシャットを作成しようとしていたのだが、このガシャットはレベル99になってしまい、泣く泣く失敗作行きとなったわけだ。

 

黎斗「ほう?失敗作程度で、私に勝てると思っているのかぁ!」

 

遊「思ってねぇよ!......お前の神の才能は本物だからな。けど、こいつを使うにはちょうど良かったんだ。」

 

そうして、遊はポケットからハイパームテキと同型のブランクガシャットを取り出す。

 

黎斗「......私の作ったデータから、ハイパームテキと同じ規格の物を開発したのか。」

 

遊「正解、というわけで、行こうか?」

 

すると、2人は少しの沈黙の後にガシャットを起動する。

 

【ダンス・デ・スターダム!】

 

【ゴッドマキシマムマイティX!】

 

すると、遊は軽くガシャットを真上に投げると、ノールックでキャッチして、ベルトに挿入する。

 

【マキシマムガシャット!】

 

 

遊「さて、難易度、レベル99!」

 

黎斗「ふっ、グレードビリオン!」

 

「「変身!」

 

そうして、檀黎斗王はガシャットを挿入し、両者ともベルトのレバーを開く。

 

 

【ガッチャーン!ダンス・アップ!】

 

【最新鋭なダンサーゲーマー!ジャジャジャジャーン!ジャジャジャジャーン!】

 

 

【マキシマムガシャット!】

 

【ガッチャーン!不滅!】

【最上級の神の才能!クロトダーン!クロトダーン!】

 

 

すると、両者とも初期フォームと同じ姿になり、檀黎斗王は城から落ちて、遊の元へと向かう。

 

そのタイミングで、両者ともガシャットの上部を押し込む。

 

遊「はぁ!」

 

 

【レボリューション・アップ!!】

【ダンス・デ・スターダム!】

 

 

【ゴッドマキシマムX!】

 

 

遊「さあ、行くぞ檀!」

 

黎斗「ふん、かかってこい!」

 

そうして、戦いが始まる。

 

 

まずは、檀黎斗王が腕を伸ばして遊へと打撃をくらわせようとするが、それを読んでいたかのように、遊はその拳を受け止め、逆に檀黎斗王の身体を地面へと叩きつける。

 

黎斗「ぐあっ!」

 

遊「舐めんなよ!ダンス・デ・スターダムの力を!失敗作とは言え、機能は変わってないんだからなぁ!」

 

 

そう、ダンス・デ・スターダムは超スピードで流れる譜面に合わせてダンスをする超ハイスピード型ダンスアクションゲーム。

 

いわゆる、クソゲーである。

 

 

ダンス・デ・スターダムはそもそものクリア難易度が高く、天才ゲーマーMですら、いくつかのステージはいまだにクリアできていない。

それを全てクリアしている2人の男こそが、ダンスと遊。

 

そのため、この力を十全に使いこなせるのは、ダンスと遊のただ2人なのだ。

 

 

遊「おらよっ!」

 

そうして、遊は足を伸ばして大きく振りかぶり、檀黎斗王へと攻撃を当てる。

 

 

ダンス・デ・スターダムの強みは、そのスピード。

そのスピードだけで言うのならば、ハイパームテキを超えており、最高速はファイズアクセルフォームにすら匹敵する。

 

だが、変身者の感覚は普通なので、そんなスピードで動けばすぐに感覚がイカれて、使い物にならないのだが......

 

 

ダンスと遊は違う。

 

純粋な人間ではないという理由もあるが、天性の才能がこれを十全に扱えるレベルだった、そのため、この力を使っている遊とダンスはムテキに匹敵するほどの力を得る。

 

 

......まあ、欠点を挙げるとするならば、最高速を出すと味方が姿を見失ってしまい、連携難易度が鬼高くなってしまうところだろうか。

 

遊「ほら、どうした檀!?こんな程度かよ!!」

 

黎斗「だったら、この力で!」

 

すると、突然遊のスピードがあからさまに落ち、ギリギリ目で追える程度のスピードになる。

 

そうして、檀黎斗王はスピードが落ちたことに少し気を取られている遊に向かって、タックルをくらわせる。

 

遊「うおっ!......つっ、痛えなぁ!」

 

黎斗「フハハハハ!私の才能を見るがいい!」

 

すると、スピードで短期決戦を決めたかった遊の面倒そうなため息が口から溢れ出る。

 

遊「さっきのもゴッドマキシマムマイティXの力かよ!!」

 

黎斗「その通り!この力は私が昔開発したフルスロットルドライブの力を使った物だ!!」

 

そう、先ほど檀黎斗王が使用した力はフルスロットルドライブの力。

 

簡単に言えば、局所的な重加速を起こしたと言ったらところだろうか?

 

遊「はぁ、本当に面倒だな!」

 

すると、遊はハイパームテキと同型のブランクガシャットとエクスライドウォッチを取り出す。

 

何故、遊がエクスライドウォッチを高雅から返却してもらったか。

それには、ライドウォッチの特性が関係している。

 

 

エクスライドウォッチは、仮面ライダーエクスそのもの。

つまりは、エクスの全ての力が......歴史が込められている。

 

 

 

それを利用して、遊はハイパームテキと同型のブランクガシャットを完成させようとしたのだが......

確率的に言えば、それが成功するのは殆ど不可能に近い。

 

 

遊「まぁ、これは賭けだな。」

 

そうして、遊はウォッチを起動して、ブランクガシャットに押し当てる。

 

【エクス!】

 

 

すると、確かにブランクガシャットに力が込められるが......やはり力が足りないのか、ガシャットは完成しない。

 

遊「......ダメか。」

 

黎斗「当てが外れたようだなぁ?」

 

するとその隙に狙いに来たのか、アーマーから射出された檀黎斗王が、遊に向かってガシャコンキースラッシャーで斬りかかってくる。

 

だが、流石の反射神経で、遊はアーマーから緊急射出して空中へと避ける。

それも、檀黎斗王にとっては隙でしかないが。

 

黎斗「はぁ!」

 

すると、空中で動きをあまり取れない遊を狙って檀黎斗王はガシャコンキースラッシャーを振い、遊に直撃する。

 

遊「なっ、ぐぁぁ!!?」

 

そうして、遊の身体は遠くへと吹き飛ばされるが、今だに変身は解除されない。

 

遊「......ッチ、しんどいな。」

 

そういうと、遊は緊急脱出する時に、ついでに手に取っておいたブランクガシャットを握る。

 

遊「......これが作動すれば、勝ち目はあるんだがな。」

 

そう呟くと同時に、空にワームホールのようなものができ、そこから高雅がソウゴから借りていたタイムマジーンが現れる。

 

【タイムマジーン!】

 

そうして、そのタイムマジーンが檀黎斗王に突撃すると、簡単にいなされて吹き飛ぶが、そこからダンスが出てくる。

 

ダンス「ゲンムは......全く反省の色が見えないな。」

 

遊「本当にな。九条に倒された後、改心したんじゃないのかよ。」

 

すると、ん?と言ったような声が檀黎斗王の口から溢れる。

 

黎斗「何を言っている、私が九条貴利矢に負け、あまつさせ改心しただと?確かに、九条貴利矢のせいでライフが大量に削られたが、私は負けてなどいない!!」

 

 

 

そうして、少しの間沈黙が流れる。

 

遊「......えーっと、ちょっとタンマ!」

 

その空気をさいたのは、遊だった。

 

遊「......もしかして、記憶がない?」

 

黎斗「......何の話をしている?」

 

遊「いや、だからあの......アナザーパラドの話とか、レーザーXの話とかさ。」

 

黎斗「......少なくとも、私にそんな単語は心当たりがない。」

 

まぁ、今回、黎斗は本当に嘘をついていない。

いやまあ、少しは嘘をついているが。

 

アナザーパラドについては知っているが、レーザーXについては本当に知らない。

何故なら、彼には本来の本編終了1年後までの記憶しかないからだ。

 

この世界では何故か!、本編終了1年後にアナザーエンディングが起きたことになっているが、本来の歴史ならば本編終了2年後に起きた事件だ。

 

そのため、黎斗と遊の間では記憶の齟齬が起きている。

 

黎斗が覚えているのは、遊とダンスが追加されただけの本編。

それは、永夢を除いたCRの面々も同じだ。

 

ちなみに、アナザーエンディングの記憶があるのは、遊とダンス......そして、永夢のみである。

これに関しては、本来仮面ライダーの歴史に存在しなかった者だから起きてしまったバグだ。

 

ちなみに、永夢にアナザーエンディングの記憶がある理由は、歴史の強制力(作者のガバ)である。

本当は覚えていないはずなのだが、第5話で、「黎斗さんが復活しているかもしれないので少し探してみます」と発言してしまったため、逆説的に覚えていることになってしまった。

 

ちなみに、今後は多分、きっと、おそらく、こういう変な事態は起きないと思うので、こうなっている可能性は考慮する必要ないぞ!!

 

遊「......まあ、良いか。そっちの方が違和感ないし。」

 

すると、自分で納得した遊は軽くため息を吐く。

 

この事実が判明したところで、結局状況が劣勢というのは変わらないからだ。

 

ダンス「......それを使えよ、遊。」

 

遊「あ?、いや、これはまだ未完成で......」

 

ダンス「大丈夫だ......俺の力を注ぎこめば、多分、そのガシャットを起動できる。」

 

遊「そんなことをしたら......」

 

ダンス「ああ、俺は消えるだろうな。」

 

そう飄々と言う、ダンスに、遊は少し下を見る。

 

いくら一度失った相棒といえど、もう一度失うのは辛いだろう。

いや、むしろ一度失ったからこそ、2度目はさらに辛いのかもしれない。

 

遊「......でも、前回は少しだけでもお前の細胞が俺に残っていたから、俺は変身できたんだろ!?今度完全に消えたら、俺はもう変身できな───」

 

ダンス「いや、できる。」

 

すると、ダンスは遊の唇に人差し指を持っていき、黙らせる。

 

ダンス「お前はエグゼイドと違うんだ。」

 

高雅「は?違うって何が──」

 

そこまで言って、高雅は気づいたらしい。

 

そう、永夢の場合、パラドを倒したら変身が出来なくなる。

それは何故か、それは永夢はバグスターに対する抗体を作れる身体ではなかったからだ。

 

ガシャットを使って変身する場合、必要になる資格はバグスターに対する免疫。

ガシャットを起動した時に、身体に入ってこようとするバグスターウイルスを殺すためだ。

 

それならば、何故永夢は変身することができたのか、それは体内にパラドのバグスターウイルスが存在したからである。

ガシャットを起動した時に、バグスターウイルスが入ってくるとは言え、その量は微量も微量。

クロノスに変身する意志を持った上で仮面ライダークロニクルを起動した場合はどうなるか分からないが、少なくとも、通常のガシャットならば、本当にごく僅かなバグスターウイルスしか入ってこない。

 

永夢の身体に侵入しようとするバグスターウイルスは全て量も質もパラドよりも弱いためパラドのバグスターウイルスによって殺された。

そのため永夢はガシャットを起動することができた。

所謂、ウイルス干渉によるものだろう。

 

 

そして、遊の身体では、すでにバグスターウイルスへの抗体は出来ている。

完璧な抗体ではないものの、変身条件には満ちているほどに。

 

 

つまりは、遊はダンスが消えても、仮面ライダーに変身できると言うことだ。

 

 

 

......ちなみに、ここまで長々と話したが、これらは全て本作における独自設定だ。

 

原作での変身条件の細かな設定がよく分からないので、こういうことにした!

矛盾点があることも分かってるぜ!

 

 

遊「......でも、お前が!」

 

ダンス「良いんだよ、俺は既に一度死んだ身だ。確かにお前の中で生きながらえていたとは言え、ずっと見ることしかできなかったしな。」

 

遊「......それでも、」

 

ダンス「だぁ!もう五月蝿いな!良いんだよ、気にするな!」

 

すると、ダンスはダンス・デ・スターダムのガシャットを遊に無理やり渡す。

 

ダンス「これが、俺の覚悟なんだ。」

 

その目は本物で、覚悟があって、そして......希望を持った者の瞳だった。

 

遊「......分かった。正直、まだ受け止められないけど......結局、檀を倒さなくちゃいけないもんな。」

 

遊の顔は未だに暗いが......それでも、少し納得したような顔をする。

 

遊「......でもまあ、忘れてはやらねぇぞ。」

 

ダンス「はっ、別に良いぜ、そんぐらい。」

 

そういうと、ダンスはバグスターが消える時特有の変化をすると......完全に姿が消える。

 

 

 

 

 

 

 

遊「......消えちまったか。」

 

すると、ブランクガシャットが光だしていき、遊はそのガシャットをプロトダンス・デ・スターダムガシャットに連結させる。

 

だが、ガシャットにはバグのようなものが生じていき、二つのガシャットは弾かれるように吹き飛んでいき、遊の変身は解除される。

 

遊「あぐっ!?......つぅ、宝生の時と同じか。」

 

黎斗「......もう終わりか?」

 

遊「ッ!いや、まだだ......ダンスッ!頼むから、力を寄越してくれ!」

 

そのまま遊はガシャットに穴が開くように見つめると、起動スイッチを押す。

 

だが、まだ起動しない。

 

 

 

もう一度押すが、起動しない。

 

何度も押すが、起動しない。

 

何度も何度も何度も何度も、起動ボタンを押すが......そのガシャットが起動することは無い。

 

遊「ッ、なんで起動しねぇんだよ!」

 

すると、遊はガシャットを強く握りしめる。

 

何度やってもダメでも、遊は諦めずに、ガシャットに縋る。

 

遊「っ、だったらぁ!」

 

そう言うと、遊はガシャットを自身の身体に向けて、刺す。

 

すると肉体にそのガシャットが入っていき、同時に遊の身体に大量のバグスターが侵食してくる。

 

遊「あっ!?ぐあっ!!あぁぁぁぁ!!!」

 

遊は大声で地面に転がるが......その瞳は赤く、諦めた様子はない。

 

遊「ッ!俺は檀に勝たなきゃならねぇんだよ!だから、力を寄越せっつったんだ!ダンス!」

 

そう言い、遊が地面を拳で叩いた瞬間、身体が反応するように、急に起き上がる。

 

 

遊が身体にガシャットを入れた理由は、ただその力を手に入れるためだった。

グラファイトがプロトドラゴナイトハンターZを肉体に入れたように。

 

 

だが、そうはならなかった。

......とはいえ、この状況だとこの行動は最善だった。

 

元々、遊の使用するガシャットは全てダンスと遊の遺伝子が混ざり、突然変異によって出来た物。

そして今、ブランクガシャットに入っているダンスのバグスターウイルスと、遊の遺伝子が混ざり合った。

 

 

つまりは......

 

遊「っあ、出来た......!」

 

そう、身体からガシャットが排出されて完成したのだ。

 

たまたまだが、それでも遊は掴み取ったのだ。

新たな力を。

 

【ハック・ア・バグゲーマー!】

 

遊「ハック・ア・バグゲーマー......!ハッキングとバグってところか。」

 

黎斗「ほう、新しいガシャットが生まれたか。」

 

遊「......今度は不正なガシャットとか言わねぇんだな。」

 

黎斗「命を賭して作ったガシャットなんだ、それに対してとやかく言うつもりはない。」

 

遊「......お前、そう言うところあるよな。」

 

 

すると、遊は息を整え、二つのガシャットを手に持つ。

 

 

 

 

遊「相手が神の力を使うゲーマーならこっちは、そのゲームという根本を破壊するバグとして......ハッカーとして!お前を倒す!」

 

遊「ふう......行くぞ!」

 

そうして、遊はガシャットを起動する。

 

 

【ダンス・デ・スターダム!】

【ハック・ア・バグゲーマー!】

 

遊「難易度インフィニット!変身!」

 

そのままプロトダンス・デ・スターダムを挿入するとハック・ア・バグゲーマーに連結し、一気に上部ボタンを押す。

 

【ハッキング!】

【ドッカーン!無限!】

 

【倒し切れ!そのゲームを!最強無敵のバグゲーマー!】

【ハック・ア・バグゲーマー!】

 

すると、変身が完了する。

 

この姿こそが、仮面ライダーエクス ハック・ア・バグゲーマー。

 

レベルという概念すらも破壊する、対ゲームに関しては最強のライダーだ。

 

遊「ふぅ......さぁ、お前の馬鹿げたゲームを破壊してやるぜ。」

 

黎斗「ほう?やれるものならやってみろ!!」

 

すると、まず遊は拳を縦に振るう。

 

そうして、少しの沈黙が流れると......パリンっと空間が割れるような音が鳴る。

 

 

これが、ハック・ア・バグゲーマーの能力。

今の空間が割れた音は、ハッキング能力を使ったことによる物だ。

 

ハッキングの効果は......ゲームエリアの無効化。

 

 

 

黎斗「うぐっ!?」

 

すると、ゴッドマキシマムマイティXのアーマーが消え去った。

 

ゲームエリアが無効化されたことにより、一時的にアーマーが消滅したのだ。

 

 

だが、未だ檀黎斗王のレベルはビリオン。

スペックでは、届くわけもない数値だ。

 

遊「さっさと終わらせるぞ、檀!」

 

黎斗「ふっ、ヴェハハハハ!!かかってこい!」

 

すると、遊は拳を檀黎斗王に振るう。

 

もちろん、遊もカウンターで檀黎斗王の拳をくらってしまうが......遊の拳が一度でも当たった時点で、遊の勝利は既定路線だ。

 

 

ハック・ア・バグゲーマーの真髄は、自動的なハッキング能力。

 

一度触れた相手のゲームの能力を自動的にハッキングすることができる。

 

 

ゴッドマキシマムマイティXほどになると、そのセキュリティも簡単に破れる物ではない......が、それだけ強固なセキュリティとなると、当然セキュリティホールも生まれやすくなるわけで。

 

黎斗「なっ!?ぐぁっぁぁぁ!!」

 

すぐに、機能が低下していく。

 

 

 

 

遊「もう、終わりだ。俺たちはもう終わったんだ。後は、今の時代に託すしかない。」

 

そう言うと、遊はハック・ア・バグゲーマーの上部ボタンを押す。

 

【キメワザ!】

 

遊「だから!さっさと大人になれ!檀!」

 

そうして、最後の一撃をくらわせるために、もう一度上部ボタンを押す。

 

【ハック・ア!クリティカルインパクト!】

【最新の一発!!】

 

遊「はぁぁぁ!!」

 

 

遊(ありがとな、ダンス!こいつを倒せば、お前は完全に眠ることができる、だから!さよならだ!)

 

遊「っ、おらぁ!!!」

 

 

その蹴りが檀黎斗王に炸裂すると同時に、周囲では大爆発が起き、アナザー風魔ウォッチとゲーマドライバー、そしてゴッドマキシマムマイティXが爆炎の中から吹き飛び......その中には仮面ライダーエクス ハック・ア・バグゲーマーの姿だけが残っていた。

 

遊「......ありがとな、ダンス。」

 

そうして、ゲーマドライバーと二つのガシャットがボヤけていく。

 

もう、これで仮面ライダーエグゼイドの歴史は完全に消滅する。

遊とダンスの関係もなくなり、様々な出来事や事件もなかった事となるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

そして、辺りからはエグゼイドに関する物の一切が消えて、破損したアナザー風魔のウォッチのみが転がっていた。

 

遊「......あれ、なんで俺、泣いてんだ......?」

 

そう言いながらも、全てを忘れた遊は帰路へと着く。

 

ただただ改造されることもなく、普通に、一般人として、彼はこれからも相棒を忘れたまま、この世界で過ごしていく。

 

 

 

 

────────────────────────

《2010年 Side:高雅》 

 

高雅「......で、今回もまたお前か......Sougo」

 

Sougo「え?な、何が?」

 

 

......やべ、間違えたかも。

 

 

 

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