人口減に伴い、出生率を上げる法案が発表された。
法律に反対意見が多くなりそうだが、なぜかこの法案を可決させたらしい。
以来、数人と付き合う者が現れた。
中には屑野郎もいたらしいが、そこは問題ではないだろう。
「尊♪」
ゆかりが、告白前よりもべったりくっつくようになった。
「んもー、どったのよゆかり」
「彼氏に甘えたらいけないのかしら?」
「......仲良しね」
「そうだな」
伊御とつみきの声が聞こえた。
「伊御さんとつみきさんも、端から見たら仲良しなんじゃよ......」
下校していると、ゆかりと同じ時期に彼女となったラブ、つぼみ、れいか、のどかがやってきた。
「尊さん!ゆかりさん!」
「大貝町に行きませんか?ありすさんがお茶会をしたいそうです」
「......平日だけど......いいのかしら?」
「土日にお仕事の件で予定が入ったので、今週は今日がお茶会可能な日だそうです」
ゆかりの質問にれいかが答えた。
「それじゃ、みんなでありすん家に行こうか」
「ええ」
「「「はい!」」」
大貝町、四葉邸。
「ありすー。遊びに来たぜぇー」
「尊さん!みなさんもいらっしゃいませ」
ありすとセバスチャンが出迎えた。
「きれいなお花がいっぱいです!」
「......学校の花壇では見たことがない花ばかりですね」
つぼみとれいかが感心した様子で花を見つめていた。
「みなさん、こちらですわ」
しばらく歩いて、人数分の席が用意されたテーブルに向かう。
全員が席に着いたのを確認したありす。そして......
「それでは、お茶会を始めましょう」
ありすの号令でお茶会が始まった。
スイーツや紅茶を飲みつつ楽しく会話する。尊はスイーツの味に感心していた。
「美味っ......!」
「パティシエたちが作ってくださいました」
「専属ですか!?さすがお嬢様ですぅ......」
「はい。......なおがいたら真っ先に食べそうです」
「美味しいー!」
「ふわあー!美味しいー!」
皆で夢中になってスイーツを味わったため、いつの間にか、なくなってしまっていた。
「あ、スイーツなくなっちまったな」
「あら......それならパティシエに手配を......いえ、尊さんにお願いしましょう。材料は厨房にありますわ」
ありすは何かを思いついたように微笑み、尊に話しかけた。
「おっけ。とびっきりのを作ってくるぜ」
尊が厨房を借りてスイーツ作りに励んでいると、いつの間にか隣りにいたゆかりが手伝ってくれていた。
「この幸せ、ずっと続くんかな」
「不安を煽るの、やめてくれないかしら?」
「ほえ?」
四葉邸の前に1台の車が止まった。
「呑気にお茶会とは。小娘に財閥の命運は任せられませんねぇ.....庭瀬常務も早いところ排除したいところです」
後ろの席に座っていた男が一言つぶやく。
車は静かに離れていった......。