作って食べて戦う騎士 エナジーナイト   作:北凍武人

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あるゆかりのいない日

ゆかりは家の用事で今日はお休みだということが、朝のホームルームで、担任から告げられた。

 

 

「んー.....んー......」

 

「尊くん、どうしたの?」

 

「猫みたいな変な声出して」

 

昼休み、変な声を出して机に突っ伏した尊にクラスメイトのあきらとつみきが話しかけてきた。

 

「あきらとつみきか。いやー、ゆかりがいなくてなんか物足りない感がねぇ」

 

尊はいつもの元気がなかったようだ。ゆかりがいないせいのようで......

 

「そーいえばゆかりさんがいないんじゃよー。」

 

「クラスどころか学園のマドンナがいないってなると、結構深刻な問題だよなぁ」

 

「はひ。今日は珍しく男子の皆さん、尊くんを睨んでませんでした」

 

「くっ、正直な奴らめ。いつもなら俺とゆかりの様子を見ては俺に視線送ってきやがる」

 

「あはは......」

 

「たしかに、正直ですね......」

 

尊は、友人のあきら、つみき、真宵、榊、姫と会話していた。

 

「庭瀬さん、琴爪さんとお話してるときが一番楽しそうでしたね」

 

「うん。今よりも笑顔だったね」

 

「そんなにか......」

 

「琴爪さんと話す時は心なしか嬉しそうにしてたわよ」

 

「お、みんな集まってるんだな」

 

「いお!」

 

伊御の元へ飛んでいくつみき。それを見ていた尊は

 

「あれで付き合ってないんだもんなぁ」

 

と、ニヤニヤしながら二人のやりとりを見ていた。

 

「......あによ」

 

「べっつにぃー」

 

ニヤつく尊に榊たちが反応する。

 

「お前と琴爪もだろ?」

 

「確かに......まだ付き合ってませんね」

 

「い、色々準備があるんでさぁ......」

 

「早めに告らないと取られちゃうぜー?」

 

「うぐ」

 

友人たちのからかい込みの忠告を聞いた尊。この忠告が後々効いてくるのだが、それはまだ、先の話。

 

放課後、尊は一通りまとめたノートを眺めていた。

 

「ノートはこれでよし、かな」

 

「明日ゆかりに見せるの?」

 

「ん?ああ......必要ないだろうけど念のためにね」

 

「今日やったところ、試験に出るってさ」

 

伊御が声をかけてきた。試験に出るとは聞いてなかったらしい。

 

「マ?」

 

「マ」

 

「それなら、よりきっちりノートまとめなきゃな」

 

「戸締まり任せるぞ」

 

「待ってくれないの〜?」

 

「このあとハチポチでバイトだし......」

 

翌日。

 

 

ゆかりが登校してきた。

 

「ようゆかり!」

 

「寂しかった?」

 

「す、少し!」

 

「強がらなくていいのよ」

 

「べ、別に強がってなんかないんだからね?」

 

「......需要ないわよ」

 

復帰早々鋭い一言を尊に突き刺す。その顔は、ちょっぴり笑っていた。ゆかりはゆかりで寂しかったらしい。




あっちこっちからキャラを数人登場させました。

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