死にたくないので回避していたらヤマト操舵手になってしまいました 作:LIN001
「……どうなった!?」
「ミサイル、撃墜しました!」
「艦の損傷もありません。ベストなタイミングで衝撃波を突破できたようです」
「大気圏外航行へ、慣性制御切り替え」
「ここは……もう宇宙なのか!?」
「そうだ、我々はもう大気圏を離脱した。恒星間航行が可能な艦だ、このくらいのことは造作もない」
「すげぇや、あっという間だったぞ!」
まあ、今までの船のことを考えれば早いよね。
さて、このあとは確かガミラス艦と一戦交えるんだっけ。
「前方に艦影、友軍です」
ん、友軍? こんなシーンはなかったはず――
「友軍艦後方に重力震を検知、ワープアウトしてきます!」
「総員戦闘配置、ヤマトを前に出せ!」
やべ、前方の友軍艦だとまともな戦いにならないからな、ヤマトが前に出ないと無駄に被害が出るだけだ。
「了解、友軍艦より前に出ます。古代、砲撃用意! ヤマトの主砲のほうが射程が長いはずだ、一撃で仕留めろ」
「は、はいっ! 主砲発射、用意!」
「照準よし、装填ヨシ、自動追尾ヨシ」
「射程まであと20秒!」
「誤差修正1.3」
よし、これであとは当ててくれるのを祈るのみ……。
「主砲、撃て!」
ヤマトの第1主砲から白い光線が伸びていって――見事にガミラスのデストロイヤーを過貫通、爆散させた。
「ふぅ……」
「このくらいで安心してはならんぞ。ガミラスが我々の目的に気づけば、全力を以って阻止に掛かる可能性がある。
蟻の巣を想像し給え。我々はまだ、兵隊アリの一匹をようやく片付けたに過ぎん。
ともかく、我々は遥か彼方にあるイスカンダルまでの一歩を、こうして無事に踏み出せたわけだ。
とりあえず、これからの航路について話しておこう。各班長は、中央作戦室に集まってくれ給え」
「「「了解」」」
さて、中央作戦室での会議? を終えて、今はワープ準備に入っているところである。
ガミラスの十字空母とここで戦うはずだと思ったんだけど……出てこないね? まあ地球艦隊が本来よりも生き残ってたりとか、そういう違いが出てきているので僕の知識も多少違ってきているのかもしれない。
「ワープ1分前、ベルト着用」
「航路固定、空間歪曲装置機能正常」
「波動エンジン出力、120%を維持」
「メインノズル、リミッターカット」
「バイパス解放、空間歪曲正常」
「ワープ!」
よし、ワープに入った。さて、どうなるかな。
うーん、なんというか不思議な感じだね。なんか慣性制御が利かないのか、ふわっとしてるし。
あ、ちなみに僕はちゃんと士官服(ヘルメットをつければそのまま宇宙服になるヤマトクルーのいつもの服)の下に普通の服も着ているので、雪ちゃんのごとくスケスケになっても問題はないのだ。
と、考えていたらワープ終了らしい。目の前に火星が出てきた。
「ワープ、終了。……おい、大田?」
「あ、は、はい! 通常空間を確認、ワープアウト成功です」
「エンジンに異常発生、出力上がらず。航行には支障なし」
「すげぇや、もう火星だ……」
うん、無事にワープアウトできて何より。んで、エンジン修理のために火星に降りて、そこで白兵戦の訓練を――ん? 遠くの方で光ったような……?
「雪さん、レーダーに反応は?」
「え? ……ガミラス艦隊です!」
「おい太田、お前なんでこんな場所に!」
「違いますよ偶然です!」
「ワープのエネルギーを探知されたのかもしれん」
あー、うん。この会話実写版のだわ。え、なんで……?
って、考えてる余裕はないな。
「艦隊規模は?」
「十字空母1、駆逐艦2」
「ブラックタイガー隊発進。古代、コスモゼロで出撃しろ」
「はい!」
あ、古代君は最初から出撃するのね……よし、ならば。
「南部、第1・第2主砲、第1副砲に99式徹甲弾を装填」
「了解、99式徹甲弾を装填」
「艦長、コスモゼロによるターゲティングと、実弾による狙撃攻撃を進言します」
「うむ、やってみたまえ」
「はい」
よし、艦長の許可をもらったぞ。
古代は……コスモゼロ発進準備中か。カタパルトが稼働中だから乗り込んではいるな。
「古代君、聞こえるか?」
『はい』
「コスモゼロでターゲティングを頼みたい。敵艦隊に攻撃を加えつつ、ターゲティング情報を送れるか?」
『了解しました』
さて、お手並み拝見と行きますか。