死にたくないので回避していたらヤマト操舵手になってしまいました   作:LIN001

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推奨脳内BGM:2199「大志」

前回のあらすじ:救命艇で回避運動したら救急箱が落ちてきて頭打って気絶してしまったよ!


06 海王星軌道―メ二号作戦

 「んぅ……んん?」

 「ア、佐渡先生! リン副長ガ 目ヲ覚マシマシタ!」

 「おお、そうかそうか。副長、どうじゃ調子は」

 「目の前いっぱいにアナライザーが見えています」

 

 うん、ここはどうやらヤマトの医務室のようだ……はいいとして。アナライザーが僕を至近距離で見つめているせいで、目の前にアナライザーの顔しか見えない。

 いや、何でそんなのぞき込んでるの?

 

 「アナライザー、ちょっとは自制せんかい……相手は副長じゃぞ」

 「可愛ラシイ 女性ヲ 見ツメテイタイト思ウノハ 男性トシテ当然ノコトデス」

 「……あれ、これ口説かれてる?」

 

 アナライザーって雪ちゃんにいろいろしてるイメージがあったんだけど、もしかして女性なら誰でもいいのか……?

 

 「何を言っとるんじゃ、はよ離れんかい」

 「アア~~」

 

 後ろから佐渡先生がアナライザーをグイっと引っ張り、ようやく僕が起き上がれるようになる。

 ……メーター類がピコピコしてるの、ちょっと面白かったな。

 

 「一応動いても大丈夫じゃが、あんまり激しい動きはせんようにのぅ。頭に傷口があるんじゃ」

 「アッハイ、わかりました。アナライザー、今のヤマトの状況はわかる?」

 「ハイ、ヤマト ハ現在 海王星軌道ヲ通過シマシタ。沖田艦長ハ メ二号作戦ノ発令ヲ決定、リン副長ガ 起キタラ艦長室ヘ ト、沖田艦長カラ 伝言ヲ預カッテイマス」

 「ん、じゃあ佐渡先生、僕は艦長室へ行きます」

 「おう、傷口が開いたり頭痛がしたらすぐに知らせるんじゃぞ」

 「わかりましたー」

 

 というわけで、艦長室へ向かうことになった。

 

 

 

 

 

 ゴンゴンッ

 

 ドアが分厚く軽く叩いただけでは中に音が伝わらないので、思いっきりドアをぶん殴ってノックする。

 

 「失礼します、鈴です」

 「うむ、来たか……病み上がりですまんが、メ二号作戦について話しておきたいのだ」

 「はい、冥王星のガミラス基地を壊滅させる作戦ですね」

 「そうだ。もちろんガミラスも、ただでやられてくれるわけではないだろう。

 先ほどの遊星爆弾もわざわざヤマトの近くを通るコースで発射された……十中八九、何らかの罠を仕掛けてくるはずだ」

 

 あー、そういえばヤマトをおびき寄せるために遊星爆弾使ってたっけ、シュルツ指令。

 

 「そこでだ、作戦中の操縦は鈴、君に任せたい」

 「了解です」

 「うむ、頼むぞ……それともう一つ、古代にコスモゼロで出てもらい、ブラックタイガー隊を指揮してもらう手はずとなっている」

 

 え、ブラックタイガー隊とコスモゼロが出るの? ここにきて2199風味になるのか……白兵戦あるのかなこれ?

 

 「古代は優秀だが、まだまだ経験不足だ……ワシも見るが、気にかけてやってほしい」

 「はい、わかりました」

 「頼むぞ……君にはそのうち、このヤマトの指揮を任せたいと思っている」

 「はい↑??」

 

 あ、驚いて変な返事になっちゃった……いや、そこは古代じゃないんかい。

 

 「……話しておいてもいいかもしれんな。ワシはな、宇宙放射線病にかかっておるのだ」

 「えっ」

 

 うん、それは原作知識で知っているけど。それを今言うの? 僕にだけ?

 

 「ワシの身体は、地球に帰るまで持たんかもしれんのだ……むろん、往復して地球をこの目で見るまでは死ねんと思っておる。だが、それまで艦の指揮ができる状態ではいられないだろう。

 そこでだ、君であればこのヤマトを任せても問題ないと、ワシは思っておる。副長に推薦したのもワシだ」

 「……沖田艦長が」

 

 そうか、2199だと真田さんが副長だったけど、ここでは沖田艦長が僕を推薦したのか……ちょっと買いかぶり過ぎなような気がするけど。

 というか、僕まだ18歳なんだけど。古代君と同じ、最年少よ? そんな人間に副長って、よく上がヨシとしたよね……。

 

 「本来であれば真田くんが副長になる手筈だったが、君は最初に参加した火星沖海戦やその後の遊星爆弾迎撃戦、それにメ号作戦において卓越した操縦技能はもちろん、幅広い視野を持ち正確に敵を分析し、アイデアを出してくれた。

 その視野と頭脳があれば、ワシ以上の活躍ができると、そう思っておる」

 

 いや、原作知識がほとんどなんですけど。まあ、僕の進言がすんなり受け入れられたことはものすごく驚きはしたけど……デブリ群と機雷による遅滞戦術とか、実弾攻撃の方が効きそうとか、宇宙ステーションから電力供給しての艦首ポジトロン(陽電子)カノン連射とか。

 

 「……艦長、では一つよろしいでしょうか。メ二号作戦について、僕に少し考えがあります」

 「うむ、言ってみたまえ」




 主人公ちゃんが活躍を始めたのはここ半年ぐらい、つまりガミラス戦末期ですね。
 このころになると各艦隊司令や長官・参謀たちも藁にも縋る想いで主人公ちゃんの作戦を聞き入れたりしています。

 その結果、今までと違ってガミラス艦隊に損害を強要できているので、実は日本の上層部には救世主みたいな扱いをされてしまっています。すごいね!
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