Jisshitsu wa Saikyō no Shiroi Kishi na Yowayowashi Ojou-sama   作:青子 岸野

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剣と魔法と竜の世界、危険と挑戦が満ちるこの土地には、セレンディア王国で名高い冒険者がいた。その名は「マモル」。白い鎧をまとった巨体の騎士で、大きな剣を振るうと敵を一刀両断し、かつてはワイバーンの首を斬ったこともある。彼の勇気と強さは、彼をSSSレベルの冒険者に押し上げた。
しかし、セレンディア全土に彼の壮絶な伝説が広がっても、マモルの本当の姿は影に隠れ続けている。彼は誰にもその顔を見せないだけでなく、不思議なパーティールールを持っていることでも知られている。

マモルのパーティーの4つの奇妙なルール:

誰とも同じ部屋で寝ないこと。
他人の前で食事をしないこと。
入浴時間は一人だけの時間。
彼の素顔を知ろうとしてはいけない。
この厳しいルールは仲間の冒険者たちの心に疑問を生んだ。しかし、どんなに思われても、マモルはみんなの目には有名で最強の騎士であり続ける。そして、マモルは週に3日しか姿を現さないという奇妙な特徴があった。


マモルの秘密

実際、マモルとは古代の鎧「F.A.M.A.S.」のことだった。その中には、17歳の少女「イフィリア・デ・ロセリア」が隠れていた。

イフィリアは華奢で病弱な少女で、身長は142センチしかなく、生まれつき頻繁に病気になることが多かった。彼女は自分の弱さを武器に冒険を始めたのだ。5年前、イフィリアは「F.A.M.A.S.」を装備し、「マモル」という名で冒険に出た。

彼女は日陰の中で生き、体調不良を理由に3日間の休息を取ると称し、その間に戦いに出ていた。自分の正体を誰にも明かさず、秘密を守り続けている。

 

さらに、イフィリアは傲慢な「ハリベル家」の「バセージ」と婚約していた。バセージはいつも彼女を見下し、侮辱的な言葉を口にするが、イフィリアは自分の夢である冒険者としての生活を心から愛していた。

 

「Fullburst Auto Mecha Armor System」(F.A.M.A.S.) の特徴:

 

巨大な鎧: 高さ240センチで、直接ワイバーンの攻撃にも耐えられる。

魔法補助: 魔力と力を120%増強し、攻撃力を大幅に強化。

自動治癒機能: 鎧を装着中、イフィリアの病状を緩和し、健康を維持。

コアAI「休眠モード」: 使用していない間は、周囲のマナを吸収して自己修復。

フルバーストモード: 高速移動と爆発的なエネルギー解放で瞬時に攻撃を加える。

イフィリアがF.A.M.A.S.を発見した経緯:

5年前、12歳のとき、イフィリアは慢性病を治療するためにセレンディア王国の首都フロレンシアを目指して旅に出た。しかし、旅の途中でモンスターの群れに襲撃され、侍女とともに森へ逃げ込むことになった。侍女は命を賭けて彼女を守るが、最終的に命を落としてしまう。恐怖に駆られたイフィリアは深い森の中で古代のダンジョンを発見し、避難場所としてそこに入った。

ダンジョンの奥深くで、イフィリアは鎖に封印されたF.A.M.A.S.を発見する。その時、鎧が振動し始め、眠っていた力が目覚めた。そして、彼女の希望と勇気が封印を解き、鎧は活動を再開。イフィリアを保護しながら、モンスターを打ち倒したのだ。

 

マモルという冒険者として:

F.A.M.A.S.を装備したイフィリアは、単なる病弱な少女ではなくなった。彼女は自分を守る鎧の力を借り、冒険者として夢を追い続ける。

イフィリアは、豪邸の書棚の後ろに隠された秘密の倉庫の中に座っていた。目の前にはF.A.M.A.Sという巨大なロボットがあり、それは魔法と複雑な機構によって作られていた。それはただのパーツが分かれた鎧ではなく、彼女が内部に入って操作できるロボットだった。この巨大なロボットは、あらゆる敵を瞬時に倒すことができる巨大な剣を持っている。

 

この秘密を知っているのは、テラスだけだ。30歳の家政夫で、過去に暗殺者だったことを密かに隠している。彼だけが、イフィリアが伝説の冒険者「マモル」であることを知っているが、テラスはその秘密を守ることを選んだ。彼は心の中で、彼女が危険な任務に出かけるたびに不安を感じ、心配している。

 

「また冒険の時間が来たのね。」イフィリアは、F.A.M.A.Sを見つめながら、独り言を呟いた。その巨大なロボットは、彼女をSSSランクの冒険者に変える力と鎧を兼ね備えている。彼女の体は、これを自力で成し遂げるにはあまりにも脆弱で弱い。

 

彼女が南の村で暴れまわっている火竜に関する任務について考えていると、軽くノックする音がした。家政夫が知らせに来た。

 

「バセージ様、あなたの婚約者がお会いしたいとのことです。」

 

「入れていいわよ。」イフィリアは、冷たく、平然とした声で答えた。

 

ドアが開き、彼女の傲慢な婚約者、バセージが入ってきた。彼は常に自信満々で傲慢な態度をとる若者だ。

 

「おお…イフィリア、お前は相変わらず弱そうだな、さっさと変えてこい。」バセージは、部屋を歩き回りながら、軽蔑の眼差しを向けた。

 

「我々はお前がハリベル家の名誉を汚さないことを望んでいる…ふふふふ。」

 

イフィリアは歯を食いしばり、軽く舌打ちをした。「ここに何の用ですか?」

 

バセージは、にやりと笑った。

「私たただ、婚約者を見に来ただけよ。」

 

緊迫した空気が漂う中、忠実な家政夫であるテラスがイフィリアに昼食と薬を運んできた。彼は外見上は冷静に見えるが、心の中ではバセージが主人を侮辱するのを見て不快に思っていた。

 

「イフィリア様。」

 

テラスは丁寧な声で言った。

 

「そろそろ昼食と薬をお召し上がりになる時間かと思いまして。」

 

イフィリアは、心の中に隠された感謝の気持ちを込めてテラスを見た。彼が彼女の体調を気遣っていることはよく分かっていたが、テラス自身もイフィリアがまだ「マモル」として任務を果たし続けるつもりであることを感じ取っていた。テラスの心の中で、徐々に不安が募っていった。

 

「ありがとう、テラス。」

 

イフィリアは短く答え、再び傲慢な態度で立っているバセージを見つめた。

 

バセージはテラスの言葉を聞いて少し眉をひそめたが、それほど気にする様子もなく、肩をすくめて何も言わずに部屋を出て行った。彼が出て行った後、部屋の中は再び静寂に包まれた。イフィリアは軽くため息をついた。

 

バセージが去った後、イフィリアは閉まったドアを見つめ、深く息をついた。バセージの足音が廊下から消え、胸の中で重荷が降ろされたように感じた。彼と対面する度に、彼女はストレスと不安を感じる。毎回、彼が訪れるたびに、彼女は耐え忍び、怒りを抑える必要があった。

 

「今夜...あの火竜を討つ。」

イフィリアは再び自分自身に呟き、作業部屋の一角にある本棚に向かって歩きました。

彼女はその本棚の中の一冊の本に手を伸ばし、それが彼女の秘密の部屋を開ける鍵であることを知っていました。隠された機械の音が静かに鳴り響き、本棚が動き始め、地下の隠し部屋への階段が現れました。

イフィリアはその階段を確実に降りて行き、F.A.M.A.Sが保管されている部屋に到達しました。巨大なロボットは静かに部屋の中央に立ち、周囲に設置された松明の光を反射しています。そのロボットの横には、まるでいつでも使えるかのように大きな剣が置かれていました。

「ついに...その時が来たか」

イフィリアは小さな声で呟きながらF.A.M.A.Sに近づきました。興奮と不安が心の中に湧き上がります。伝説の冒険者として「マモル」として知られている彼女ですが、戦うたびにプレッシャーと予想外の危険に直面するのを感じていました。

ロボットを起動する手順を始めた瞬間、部屋の隅に隠れていたテラスはその隠れる技術を使って完全に姿を消しました。彼はイフィリアにF.A.M.A.Sや彼女が「マモル」であることを伝えたことは一度もありませんが、彼はいつも密かに彼女を守り続けています。彼女が一人だと思っている時でも。

テラスは、彼女がロボットに乗り込むのを見守りながら、彼女が今回の大きな任務に備えていることを理解していました。しかし、内心では彼女が再び命を危険に晒すのを見たくないと感じていました。マモルであることは彼女を伝説にするかもしれませんが、それと同時に多くの危険と重い責任を伴うのです。

「私は何も言えませんが...私があなたを守ります、どんな手段でも。」

テラスは心の中でそう思いながら、イフィリアの強さと決意を見つめつつ、彼女が隠している脆弱さを感じ取っていました。

イフィリアはF.A.M.A.Sの起動手順を開始しました。機械音が部屋に響き、ロボットはゆっくりと腕と足を動かし、完全な動きの準備が整いました。今やロボット内にいるイフィリアは、その手の中で感じる巨大な力に圧倒されました。

「今度こそ...あいつを倒す」

彼女は静かに言いながら、エネルギー解放のボタンを押しました。

出発の準備を整えたイフィリアの姿を、テラスは暗がりから見守り続けました。彼は彼女を止めることはできませんが、心の中で深い不安を抱えつつも、いつものように遠くから彼女を守り続けることを決意しました。

「私はここにいます...あなたが必要としてもしなくても。」

テラスは心の中でそう決意し、彼女の任務を見守り続けるつもりでした。

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