ソシテアナタニ   作:カニ漁船

17 / 92
シナリオの進捗とか。


メカエキスポと三女神

 もうすぐで夏合宿、の前に。

 

「すみません、道開けてもらってもいいですか?車椅子、通るので」

「行きましょうか、シュガーライツさん」

「あ、あぁ……緊張するな」

 

 メカエキスポ。ロボット工学者たちの恒例イベント、ST-2のアップグレードに繋がる有益な情報をつかむための、重要な機会があった。

 車椅子での移動はナリタタイシンが補助。ビワハヤヒデはシュガーライツさんの補佐役で、タルマエは宣伝役だ。シュガーライツさんが開発したロボットを口で伝聞する役割の予定。僕は他のロボットを回って、個人的な所感をまとめるつもりだ。これでも少しはロボット工学のことについて学ばせてもらった。しっかりと、シュガーライツさんの役に立てるような情報を抜き取ろう。

 

 

 さて、そんなメカエキスポの結果はというと。

 

「えっと、ST-2の開発目的は……す、すみません。聞くべき話ではなかった「いえ、問題ありません」え?」

「特に隠しているわけではありませんから……ですよね?博士」

「スゥー……フゥ……。あ、あぁ、そうだ。ST-2の目的は私の意識を搭載して動く、いわばフルダイブ型のロボットとして研究している。決して介護用ではないし、私はこの出で立ちを気にしているわけではない」

「そうでしたか!では、少し気になったのですが……」

「他にもライツ博士と話したい方がいましたらどうぞ。今後の開発についての意見をぜひうかがいたく」

 

 ビワハヤヒデがシュガーライツさんのサポートについたことで、他の研究者と情報交換をすることができたり。

 

「え?本当に、このパンフを貰ってもいいんですか?」

「構わないわ。特別に一部上げちゃう。面白そうなロボットを教えてもらったお礼よ」

「ありがとうございます……あの、向こうで博士が展覧をしていますので。良ければ情報交換をしていただけたら」

「良いわね。ちょっと気になることがあったの」

 

 ナリタタイシンは他のロボットのところを回ってパンフや資料を戴いていたり。

 

「ほう、意識を搭載することで動く、フルダイブ型のロボットか。介助用ではなく、自らの脚で走るための」

「はい!あちらの方で詳細の方が聞けますので、お時間があればぜひ!」

「あぁ、寄らせてもらうよ。少し興味が湧いてきた」

「それに、この技術が発展すれば必ずウマ娘達のためになる。どのような機構で動いているのかも知りたいからな」

 

 タルマエが人伝にST-2を喧伝。この辺は普段の広報活動が功を奏したね。それに、タルマエは知名度も抜群だからそんな彼女が紹介するロボットに興味が湧く人も中にはいた。

 そんな中僕はというと。

 

「すみません、ちょっとよろしいでしょうか?」

「は~い……って、うわぁ!?め、目がっ!」

 

 ノート片手に情報収集だ。少しでも有益な情報を持ち帰るためにも、事細かに聞いておかないと。

 

「……なるほど。こんな機構で動いているんですね」

「そ。それにしても、貴方トレーナーですよね?ロボット工学の分野は専門外なのに、結構な知識がありますね~」

「シュガーライツさんの役に立つかもしれないと思ったので。頑張りました」

「いや~凄いな~。最初は驚いちゃってごめんなさいね?そうそう、この機構についてなんだけど……」

 

 結果として、ナリタタイシンに負けず劣らずの情報を仕入れることができた、らしい。あくまでシュガーライツさん個人の判断だけど。

 

 

 気づけば夕暮れ。シュガーライツさんやみんなと休憩をとっていると、閉幕のアナウンスが流れ始めた。もう終わりか。

 

「気づけばあっという間だったな。だが、みんなのおかげでとても有意義な時間を過ごせたよ」

「お力になれたのなら幸いです」

「それに、タイシンが集めてくれたパンフ、聖トレーナーが書き記したノート。ノーマークのものがたくさんあったからな。ありがたく読ませてもらう」

 

 撤収の準備をするために、ビワハヤヒデとST-2がいる会場へと向かう。

 

「帰ったらお疲れ様会でもしよう。君達のことを少しでも労いたいんだ」

「……うん」

「いいですよ」

「私お茶菓子とか用意しますね」

 

 メカエキスポは大成功。夏合宿前のアップグレードイグザムで、ST-2はさらなる発展が見込めるだろう。

 

 

 

 

 

 

 三女神様とのトレーニングも忘れずに。今回は併走相手の選別なのだけれど……うん、凄い。

 

「【永遠のヒーロー】に【イギリス最初のクラシック三冠ウマ娘】……なんで選べるのかが不思議です」

「あくまで再現、だがな。可能な限り現役当時の強さに近づけている」

「これでも自信があるのよ~?」

 

 このVRウマレーター、過去のウマ娘とも対戦ができるのだがこれがもうとんでもない。当時の強さを現代基準にチューンナップして、大体これくらいの強さだったんじゃないか?と再現。その結果、すでに亡くなったウマ娘とも対決ができるとのこと。サトノの技術力おそるべしである。

 

「まぁあくまで再現だからね。どうやってもAIの域は超えないけど……それでも十分だろう?」

「そうですね、ダーレーアラビ「ダーレー」……ダーレーさん。それにしても、ここから選別ですか」

 

 悩ましい、というのが本音。三女神様達をさらに強くするには、どういった相手がいいのかを考える。まず相手に据えるべきなのは……うん、これで行こう。

 

「【日食】、【煮えたぎる蒸気機関車】、【悪魔の三冠ウマ娘】。これで行きましょう」

「ほうほう。その心は何だい?子羊君」

 

 この3人は、いずれも気性難として有名な3人。まず三女神様達にやるべきことは一つ。

 

「みなさんの闘争心をさらに引き出しましょう。この3人は歴史に名を残すほどの気性難、負けん気が強いタイプと想定できます」

「……なるほど。闘争心を刺激し、競り合いに強くするといったところか」

「そうなります」

 

 さっそくデータを呼び出しての併走。眺めているけど……豪華だなぁ。

 

(トレーナーになる時に一通り歴史の勉強もしてある。ウマ娘のレースの歴史とかいろいろと)

 

 いくらデータとはいえ、こんな併走が再現できるのもまぁ凄い。三女神様もレースが楽しいのか、かなり張り切っている。

 

「ハハ、アハハハ!」

「ダメね……教え導くべき存在なのは分かっているけれど!」

「当然だ。この勝負、楽しまなければ!」

 

 なんか、AIというのが本当に疑わしくなる時があるけど。サトノの技術力が凄いってことでいいか。

 

 

 クールダウン後には意見交換会。キタサンやドゥラ達がより強くなるための草案をダーレーさん達に聞く。

 

「いまいち信じ切れずにいるキタサンブラック、か。そうだなぁ……」

 

 キタサンは自分のことを信じ切れていない節がある。日本ダービーでも、他が疲労困憊の中ただ一人立っていたし、並外れた心肺機能を持っていることは間違いない。スタミナはドゥラと比較しても抜けているし、後は本人の気持ち次第なところはある。

 さて、ダーレーさん達の意見はというと。

 

「同じ逃げウマ娘との併走……とりわけダイタクヘリオスとメジロパーマーのコンビがいいんじゃないか?あの2人は全力を出す逃げ、この点ならツインターボもいいかもしれないな」

「逆に、能力任せの逃げ……サイレンススズカとの併走は止めた方がいいかもしれないわね。私としてはミホノブルボンとの併走をお勧めするわ」

「私は短距離ウマ娘と並走するのもいいんじゃないかと思う。短距離は電撃戦、全力の走りで応える必要がある。キタサンブラックに自身の力を理解させるには、悪くない提案だと思うが」

 

 逃げウマ娘との併走、もしくは短距離ウマ娘とのレースが必要ではないかという意見をもらった。後は自信をつけさせるためのトレーニング法とか諸々と。

 

「……とまぁこんな感じかな?どうだい、役に立ったかな?子羊君」

「はい。とても参考になりました」

 

 この情報を基に、キタサンがさらに強くなるための方法を模索していこう。次走であるジャパンダートダービーも控えていることだしね。

 

「ところで子羊君。外の世界にはST-2なるものがあるらしいじゃないか。フルダイブ型のロボットの」

「……確かにありますね」

「私達もST-2にダイブできないかしら~?」

「……聞いてみます」

「頼んだぞ。興味があるからな」

 

 さて、シュガーライツさんになんて言おうかな……。

 

 

 

◇お ま け ◇

 

 

 

〈トゥインクル・シリーズついて語るスレpart××〉

 

 

872:名無しの一般ウマ娘ファン ID:WZ/0QqWYN

誰かID:+irpKUbEuのバカを引きずり出せ!やっぱり来たじゃねぇかよ!

 

873:名無しの一般ウマ娘ファン ID:tGSKzXstm

ドゥラメンテは出走しませんね。えぇ、ドゥラメンテ“は”

 

874:名無しの一般ウマ娘ファン ID:zRzkwUbWN

ドゥラメンテは出走しないからノーカンよノーカン。それ以外?知らん、そんなこと俺の管轄外だ

 

875:名無しの一般ウマ娘ファン ID:yenQcDK2L

【悲報】ダートウマ娘、安全圏じゃなかった【どうして】

 

876:名無しの一般ウマ娘ファン ID:jNTLsLNgz

平和なダート村に芝からの侵略者が来たじゃん。どうすんのこれ

 

877:名無しの一般ウマ娘ファン ID:Xq2ia6Fbn

>>872

まぁまぁ落ち着けよ。ドゥラメンテは来ないだろ?

 

878:名無しの一般ウマ娘ファン ID:YaYGC6aqD

ドゥラメンテが来ないからってキタサンブラックが来ていい理由にはならねぇんだよ

 

879:名無しの一般ウマ娘ファン ID:WZ/0QqWYN

どっちが来ても地獄なことには変わらねぇんだよバカ!

 

880:名無しの一般ウマ娘ファン ID:/GL7wUDsT

あーはいはい、キタサンブラックもドゥラメンテもダート走れんのね。は?

 

881:名無しの一般ウマ娘ファン ID:cpFxKkzIb

まぁミーティアだしやるとは思ってた。なんならやらなきゃミーティアじゃないと思ってた

 

882:名無しの一般ウマ娘ファン ID:XkEnJPOc7

今回も見られるのか…芝とダートのG1を制したウマ娘が!

 

883:名無しの一般ウマ娘ファン ID:XBat79tRl

凱旋門賞とBCクラシックを同時制覇するウマ娘がみられると聞いて←

 

884:名無しの一般ウマ娘ファン ID:rPlDfi4W5

どっちが来ても地獄なのは変わらないし対岸の火事を見ていたダートウマ娘達が他人事じゃないことに気づいてどったんばったん大騒ぎ

 

885:名無しの一般ウマ娘ファン ID:+irpKUbEu

ほんとうにすいませんした

 

886:名無しの一般ウマ娘ファン ID:jzrEOJ1Dh

これはもう許せねぇわ。さらし首にしねぇと

 

887:名無しの一般ウマ娘ファン ID:vYptaLBe9

お、オラんとこの平和なダート村に、芝の侵略者がきちまっただ!

 

888:名無しの一般ウマ娘ファン ID:whlB7cb2N

知らなかったのか?ミーティアからは逃げられない

 

889:名無しの一般ウマ娘ファン ID:eDBA9TE5x

いたるところでで芝の侵略者とか言われてんの草。間違ってないのが困る

 

890:名無しの一般ウマ娘ファン ID:NPCTU+PbE

一応リンク貼りつけとく

キタサンブラックの次走はJDD!?トレーナー「問題なく走れますので」

 

891:名無しの一般ウマ娘ファン ID:1vaCCS+Hc

全日本ジュニア優駿にはいないから平和だと思ったのに畜生!

 

892:名無しの一般ウマ娘ファン ID:nLj7MIji4

なんならドゥラメンテよりヤバくね?キタサンブラックが来るの

 

893:名無しの一般ウマ娘ファン ID:KKMF1yITf

あーはいはいそういうことね。完全に理解したわ

 

894:名無しの一般ウマ娘ファン ID:fDeHPK6bd

問題なく走れる、じゃねぇんだよ。なんで問題なく走れるようにしちゃったんだよ。俺たちはそれを聞きたいんだよ

 

895:名無しの一般ウマ娘ファン ID:yKdHLdv/p

今年もぺんぺん草も生えないありさまになることが確定したか

 

896:名無しの一般ウマ娘ファン ID:TLc6W9Zwn

どのみち海外に行きそうだなこれ

 

897:名無しの一般ウマ娘ファン ID:/TKVsi9Uj

>>895今も生えてねぇだろ。主に魔王のせいで

 

 




実際ST-2に三女神がダイブしたらえらいことになりそう。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。